第135集


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はじめまして ○○記念病院 循環器科 ○○と申します。
昨秋、○○循環器・呼吸器病センターより転勤し、現在カテより電カルの克
服に情熱をそそいでおります。
とは言っても、10年来TRAを行ってきて、現在はTRAには相応のこだわりをもって
おります。
今回、TRA-netに加えて頂き、さらにTRAに磨きをかけていきたいと思っておりま
す。
何卒、御指導宜しくお願い申し上げます。

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このたび、参加をご許可いただきました○○と申します。
現在○○循環器病センターに勤務中です。
当院の○○先生に「はいってないの?」と驚かれてはや1年半、やっと登録させて頂き
ました。
ものぐさものですが、よろしくお願いいたします。

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皆様、初めまして。○○大学循環器内科所属(平成16年卒)の○○と言いま
す。
まだ、カテを触り始めて1年足らずの未熟者です。今回指導医であります○○先生
から
この会を紹介していただきました。
これから頑張ってまずは半人前くらいになれるように頑張っていきたいと思っていま
す。
皆様、ご指導をよろしくお願いします。

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はじめまして。○○医科大学 循環器内科の○○と申します。平成6年○○医科大卒で
す。今まで、過去ログを拝見し、勉強させていただいておりましたが、この度、正式に
登録をさせていただく事となりました。何卒宜しく御願いいたします。

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○○です。
○○先生、ご無沙汰しております。TRA-netへようこそ。
金沢では若手・中堅の開業などがあいついでいるので、先生のようなパワーセンターの
中核を担っている方のご参加は心強いかぎりです。
よろしくお願いいたします。

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○○です。しばらくROM族でしたが、久しぶりのお
話で下どうも失礼を申し上げます。

現在、私は韓国のある大学病院で 年間350例くらいを担当
する Junior interventional cardiologist として働いてお
ります。先生達がよくご存知の様に日本のcardiovascular
intervention
技術はとっても優れており、特に CTO intervention の成果は
世界的に最も進んでいると断言できるでしょう。

ここの大学病院の intervention staff は専攻が分かれていま
すが、今年から私は CTOを担当することになりました。日本の
高名な先生が韓国に来られて見られるライブデモでも沢山学ぶ
ことが出来ましたが、私は日本に渡って、CTO intervention
が盛んな日本の施設で直接短期間学ぼうとしております。

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○○です。

さすが○○先生、冷静な対処お見事です。
おそらく、引っかかったところはめくれてる可能性高いと思います。
もちろんその程度はIVUSカテを引っ張った度合いに依存するとは思いますが。
distalへ進めることは可能であったのであれば少し進めて、そこからpullbackして観察
することは可能です。
先生がなさったようにwireは抜かずに置いておいて、最後にballoonを当てておけばよ
いのではないかと思います。
もちろん、最終の確認のIVUSは躊躇われますよね。

お疲れ様でした。

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○○です。

○○先生の言うとおりdistalに一度進んだらBostonならIVUSでチェックできますね。も
し次にそういう機会があって余裕があれば是非IVUSしてみて
ください。それで是非見せてほしいと思います。どうなっているか、機序にまだ若干分
からないところがあるので見させてもらえれば助かります。

それにしてもこのように患者さんに対しいい結果が出る、そのためにお役に立ててなに
より、でした。

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○○です。最近TRA-netが静かで、この静けさに耐えられないので、久しぶりに
書き込みます。

一昨日ついに、一時話題になっていたアトランティスIVUSカテのスタックを経験しま
した。同僚の年下の先生が術者で私は助手についていました。Mid LCxのACSの症例
に、普通に前拡張して、Liberte 3.0mm*20mmを9気圧で留置、3.25mmで後拡張を追加、
IVUSで良好な仕上がりを確認して、はい終了!となるはずでした。

いつものようにIVUSは駆動したまま、プルバック装置でイメージングコアを奥までそ
っと戻し、透視下でIVUSを抜去しようとしました。そこで術者の手がふと止まり、
「先生、抜けません!」と小声で私に囁きます。手を替わってみましたが、やはり
IVUSはびくともしません。奥へ進めることは可能でしたので、すこしGWのアタリを変
えて、再度引きますが、やはり同じところで引っかかります。すぐに○○先生の推奨
される方法に従い、イメージングコアを抜いて、新品の0.014のワイヤのプロキシマル
エンドを挿入し、抜去を試みた。すると感動的なぐらいあっけなく抜去可能でした。
(全く余分な力は不要でした。)ちなみに最初にIVUSがのっていたGWは、抜き去るのは
不安でしたのでそのまま残しておき、新たに試用のGWを開封しました。この間スタッ
ク発生から抜去まで2分はかかっていない程度でしょうか。

スタック直前の最終のIVUS像では、ステントストラットのアポジションには全く問題
なく、ひかかったと思われる部位は、distal edgeよりすこし手前(つまりステント
内)でした。ここで最後に、一連の抜去操作でストラットがめくれていないか、もう
一度IVUSで確認すべきかどうか悩みましたが、もう一度同じようにスタックする可能
性、そして今度は本当に抜去不能になる危険性、などを考えてIVUSの再挿入はやめま
した。(皆様、どうでしょう?再度IVUSを突っ込む先生はおられますか?)

これまでそれなりの例数のIVUSを行ってきましたが、ついにこれを経験してしまいま
した。(IVUSがGC tipのところでループになって、GCごと全抜去で回収というパターン

過去に経験がありました。)○○先生らの方法を知っていて、本当に幸いでした。
(>○○先生、本当に有難うございます!)同僚の先生も、この抜去方法を目の当た
りにして、とても感動してくれました。

ちなみにこの患者様は、京都在住の方で、東京出張中に健康ランドのサウナでAMI発症
した方でした。退院後は京都へ帰られますので、メンバーの先生方のどこかの施設
へ、紹介受診される機会があるかもしれません。その際には確認造影など、宜しく御
願いいたします。

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○○先生、レス有難うございます。
あまり力をかけずに簡単に抜けたこともあって、そのまま終了としましたが、確かに
もう一回postやったほうが良かったですね。反省です。

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○○です。
このたびTRA-netに参加させていただくことになりました。
TRA-netで最も多い北大出身です。
現在は○○先生、○○先生らのご指導を受けております。
まだまだ未熟者ですがよろしくお願い致します。

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愛知県の○○市民病院の○○です。
このたび参加させていただくことになりました。
まだPCIどころか診断カテにも苦戦している若輩者です。
TRA netを通じても勉強させていただきたいとおもいます。
よろしくおねがいします。

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神奈川県にある横浜○○病院の○○です。
(横浜といっても、横浜市のすみっこにある青葉区は、夏になると狸が出現します)
このたびTRA-netに参加させていただくことになりました。平成9年卒ですので、まだま
だPCI修行の身ですが、よろしくお願いいたします。これからは、見るだけでなく、議
論に参加させていただきたいと思います。
(ちなみに、○○医大卒ですが、入局は東京女子医大でした。東京女子医大からの登録
メンバーがいないのは、女子医卒の循環器入局者が少ないからですね)

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皆様はじめまして。
このたびTRAnetに参加させていただくことになりました○○病院の○○と
申します。

今まではHPで拝見させていただいておりました。

まだ若輩者ですのでご質問させていただくことが多いと思いますが宜しく御願いいた
します。

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TRA-NETの先生方:
いつも勉強させて頂いております。○○です。今倉敷にお越しの先生方も多いと思いま
すが、以下の症例についての先生方のご意見をお聞かせ願いたく呈示いたします。
64歳女性、労作性狭心症にPCI。LAD long lesionでしたが、Cypherがどうしても通過
してくれず、LAD distalにはCypher 3.0x13mm, middleにDriver3.0x23mm,proximalに
Cypher
3.0x18mmと、望ましくない形で連結して挿入。この点についての議論はご容赦くださ
い。


8ヵ月後のfollow up study時内視鏡をしたところ、図の如く、Cypherはもちろんのこ
とDriverのstent stratも透けて見えると言う、neoinitimal coverage grade 2の状況
でした。
通常、BMSは6ヵ月後に既にcomplete neointmal coverageとなり、ほとんど見えなくな
ります。これは手前のCypherのsirolimusの効果が連結したBMSにも及んだと考えたので
すが、皆様如何お考えでしょうか。late thrombosisのriskなど含め、
宜しくお願いいたします。


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○○です。
○○先生 貴重な症例の呈示ありがとうございました。

実は私も同様なことを感じていました。
がちがちの石灰化の症例で、やっとの思いでROTAを通し拡張したのに
Cypherが通過せず、やむなくDriverを入れ、近位部にCypherをいれ、
再狭窄覚悟で手技を終えましたが、慢性期に造影したら意外にきれいな
仕上がりでびっくりした経験があります。

血管径の問題で、distalにPixel 2.25を入れた症例もあるのですが
いまのところ再狭窄を免れています。
連続していないで、離れた部位においたPixelも慢性期に再狭窄なし
でした。
症例数が少ないので、たまたまの偶然かもしれませんがsirolimus
との関連の可能性もあるのかな、と思っていました。

内視鏡ではっきりと見せられると、その思いは強くなりました。
先生のCAGでseptal の分岐の直後に軽度のrestenosis のように
見える場所での内視鏡所見はいかがだったのでしょうか?

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○○です。

○○先生、大変興味深い症例です。
DESの動脈壁への薬剤移行を調べた基礎的実験の論文があります。
Balakrishnan B. Circulation 2005, 111, 2958
これによると、DESの薬剤は、動脈壁へのcontactによる直接浸透よりも、血管に
contactしていない面から血管内へ溶出した薬剤がストラット内に停留し、動脈壁に
浸潤していくほうが多いという結果です。
従って、この症例は、上流のCypherから溶出したシロリムスが下流のDriverのスト
ラット内に停留し、効果を発現した可能性を示唆する所見と考えられます。
Angioscopeを沢山されている先生の中で、上流DES-下流BMSと上流BMS-下流DESでの
neointimaの張り方に違いがあるのか教えていただけると幸いです。

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○○です。

Heterogeneous のDESとBMSとのoverlap stentingのデーターは一つ論文があります。

(Am J Cardiol. 2007 Feb 1;99(3):364-8.)
8例でdistalのBMSのLate Lossは0.8 mmぐらいといまひとつです。
コロンビアのデーター (DES (proxi) とBMS (distal) とのoverlap stenting) を以
前掘りましたが44例(ほとんどが2.25mmのBMS)でClinically driven TLRは約30%と
いうデーターでした。個人的には上流DES-下流BMSでもあまり薬の効果はdistalのBMS
には及ばないと考えておりますが、angioscopyのデーターが日本から集まってくると
おもしろいかもしれませんね。

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諸先生方:早速のご意見ありがとうございます。
○○先生
CAG上25%程度のところは内視鏡で見てもやはりcomplete coverageでstent strutは見え
ませんでした。同じステント内でもcoverage程度には差があり、また、内視鏡の血管追
従性もまだもう一つであり、いきなり抜けてしまって詳細な検討が困難な症例もありま
す。ただ、CAGで全く新生内膜がないようにみえる部位は内視鏡でもstrutがよく見え、
25%程度の部位は全く見えず、当たり前なのですが、その一致性に納得しております。
○○先生 ○○先生
参考文献を挙げてのご意見ありがとうございます。overlapだけでなく、heteroのsand-
wichの場合など興味があるところです。以下文献をあげます。やはり内視鏡は日本人が
強いところのようです。保険が使えますし。
1) Kotani J, Awata M, Nanto S, et al: Incomplete neointimal coverage of
sirolimus-eluting stents. J Am Coll Cardiol 2006;47:2108-11.

2) Takano M, Ohba T, Inami S, et al: Angiscopic differences in neointimal
coverage and in persistence of thrombus between sirolimus-eluting stents and
bare metal stents after a 6-month implantation. Eur Heart J 2006;18:2189-95.

ここからは予断ですので、興味のない方はとばしてください。
昨日○○大学のDr ○○と会食の機会を得ました。イタリアではDESは30%くらいしか使
われておらず、やはりlate-very late thrombosisをしきりに気にされ、原則的にtypeA
-B1にはBMS,
typeB2-CにはDESを使われるそうです。PCI目的の入院には約6000ユーロ(1ユーロ=1
60円)が政府から割り当てられその中ですべてをまかなうそうです。Cypherが1700ユ
ーロ、TAXUS-Liberteが1200ユーロ、BMSは300-400ユーロだそうです。これではどのス
テントを使うかにも価格が影響するでしょうし、実際そのためBMSのシェアが減らない
とおっしゃってました。
以上雑学でした。失礼いたしました。

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○○です。
○○先生、お久しぶりです。面白い症例ありがとうございました。
実は本日たまたまNYでCTOSummitという会をやっていてライブ後のオフライ
ン症例で、CTOを開けた後のOMのCY遠位の超末梢のステップダウンに2.25mmBMS
を入れようとUSのDrが言い出して、日本の著名な先生はそれだったらと頑張って2.5CY
を入れられました。(OMにCY4個入っちゃいましたが、、、)
DES大国USAでも小血管にBMSが良くないというくらいのことは知っているでしょうが、
BailOutは仕方ないとしてもBMSはないでしょ!といいたくなる場面が結構あります。
もしかしたらやつらはうすうす下流のBMSはそんなに悪くないという印象をもってるん
でしょうか?でも○○先生の結果では差がないので予後には関係ないのかもしれませ
ん。(なにせFU造影をしませんので、、、)聞いてみましたが、そんなマニアックなこ
とがわかっているような感じでもありませんでした。
以上LASTのおかげで10%DESの売り上げが下がったといわれているUSAからのレポートで
した。

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○○です。

○○先生、

そのような症例をうけて、USAでは2.25のDESも認可してくれ、というような動き
はないのでしょうか?
ヨーロッパでは、2.25mmのCypherもあって、そのOMのようなケースでは役立っていま
したが。
自分でも、数は多くはないものの、distalに解離が出来た場合など、日本にも
2.25mmDESがあるとよいなあ、とよく思うのですが。

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○○先生、ありがとうございます。ご存知のようにLASTで盛り上がっているUSでは全く
をもって新しいDES関係の認可の話は私はきいてません。クロピドを最低一年飲ませ
ろ!なんていうどちらかといえばネガティブな話題ばかりですね。
2.25に関しては全く同感です。小血管こそDESですね。BMSなんて入れるくらいなら入れ
ない方がいいというのが私の考えです。CRFからもCY2.25の論文も出てますが、その後
何の動きもありません。
それこそ日本から「世界初、最新最小DES発売」なんてうたい文句で世界に打って出て
もらいたいものです。
こんな訳わからん回答ですみません。
CTOサミットが終わって少々飲みすぎのCRFきむらでした。

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遅レスですいません。
○○大学の○○です。

以前、こんな実験を健常豚を使用してしました。
LADにCypherを植え込んで、その直後からその末梢までMass
Transitを進めて、24時間まで冠動脈Cyoher下流の血液と
末梢動脈血を採取し、Sirolimusの濃度を側的しました。
結果は、植え込み直後から動脈血濃度を上昇し約1時間がピーク
でその後8時間を過ぎた頃から静脈血とほぼ同じ濃度になり次第
に血中濃度が低くなっていくというものでした。(添付A参照)
また、そのステントを植え込んだ近位と遠位の各5mmの血管壁中の
Sirolimus濃度とステント留置部位の濃度と心筋内の濃度を測定しまし
た。血管遠位部位が若干濃度が高いですが、ステント部位に比較すると
全然低い濃度でした。(添付D参照)
上記の実験は、健常血管であり、また今回のように遠位にBMSを
留置しているわけでもなく、第一種族が、豚ですので、この結果をその
まま当てはめるには限界がありますが。

参考までに(諸事情で論文になってません)

Ikeno F, Bailey L, Willard C, Kopia GA, Tio F, Dooley J. Sirolimus-
eluting stents: pharmacokinetics in blood, vessel, and myocardium in
a porcine coronary model (abstr). J Am Coll Cardiol
2004;43:83A.



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○○です。

○○先生、大変興味深い実験です。
ただ、先生もご指摘されていますが、distalの血管にstentが留置されていないつる
つるのhealthy vesselですから、溶出した薬剤が停留しようがないことも影響してい
るのかなと思います。
DESの薬剤移行の分布は、添付上図のように、血流末梢方向へシフトしており、直接
のcontactによる移行よりも、溶出した薬剤の影響が大きいことは、前述したreport
により明らかにされています。
また、添付下図に示したのは、フランスのBernard先生が示されたストラット内の血
流解析ですが、ストラット間に血流停滞があること(厚いほどその停滞が大きくな
る)がわかります。
溶出した薬剤が、distalのBMSのストラットの間の停滞血流にトラップされるよう
なことも考えられるのかなと思っています。
追加実験が可能ならば、ご検討くださると幸甚です。



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○○先生

先ほど、Cordis DES Project Scientistに下記の件に関してデー
タをもっているかメールを送ってみました。
もし何らかのデータが入手できるようでしたら、ご連絡差し上げます。
実際に実験してみたらおもしろいですが、お金が、、、、、、、

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○○です。

○○先生、先生の添付の絵を見ても薬剤の影響は所詮ストラットの10倍以内の領域です
よね、もう一つのBMSを全てcoverできるぐらいの薬剤が出て
いるとはとても思えませんが。。。いかがですか?

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○○です。

○○先生、○○先生レスありがとうございます。
まず、○○先生のご質問から。
○○先生の実験Fig-Dから考えますと、stented siteには、高濃度のシロリムスが溶
出していますが、distalの血管では、すでにwash outされています。採血に使った
Mass transitというdeviceがどのようなものかよくわからないのですが、おそらく、
microcatheterのようなものでしょう。ですから、血管の中央部にも温泉が湧き出す
ように薬が溶け出していると想像でき、薬剤濃度が上昇しているものと思われます。
大動脈からhigh flowの冠血流があるにもかかわらず、局所濃度が上がると言うこと
は、かなり源泉温度が高いといえます。つるつるの血管では、high flowのため、こ
の高濃度薬剤を含んだ血流がたちまちwash outされてしまうというのが○○先生の実
験結果ですが、血流滞留を伴うdistalのステント留置を行えば、濃度の高い血流が血
管壁に近い部分に停滞することがありうるのではないだろうか?というのが私の推論
です。ステントが留置されることで、血管表面はでこぼこになってしまいますので、
micro levelのrheologyは大きく変化しています。ステント留置した血管中央部で、
薬剤の高濃度が確認されているわけですから、distal siteに血管内皮表面を層状に
覆う形で、薬剤が浸透していく可能性はありうると思います。

○○先生、確かにDESを使った慢性実験は大金がかかり、どこででもできるものでは
ありません。ただ、これが事実だとすると、DESは、proximal siteに薬を塗っておく
だけでも効果ありということにもなります。DESのplatformの変革になりえるか
も???
以上、頭でっかちの想像魔からでした。

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○○です

○○先生のデータ、興味深く見せていただきました。

勉強不足で申し訳ないのですが教えてください。
Sirolimusが低濃度でちょっとの時間、細胞にくっつくだけでは、影響
は全くないものなのでしょうか?

石灰化などの理由で入れ損なったCypherの電顕写真を見たのです
が、コーティングがズタズタにずるむけてしまってひどいものでした。
まちがってこのステントが挿入されたときに、とても十分な薬が局所に
作用するとは思えないひどさです。

そして、自分のCypherの再狭窄を見直すと、苦労して入れたステ
ントが再狭窄をきたしているとは限らず、むしろ楽勝で入れたステント
が「なぜ再狭窄?」と悔しくなるものの方が多いように思います。

ちょっとの薬の感作とある程度のしっかりした内腔で再狭窄率がかなり
抑えられるとしたら、....末梢にSirolimusが流れること
が良い影響を与える可能性があるのでは?

素人考えで済みません。

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○○先生
Mass Transitは、CordisのTransitで内径が.
018’対応の大きな内径のもので、採血するには、そちらのほうが取り
やすいです。
また、豚のLADは、ほぼ直線ですので、確かにTransitは、
血管のほぼ中央に位置していたことが予想されます。
また。この豚の実験では、Transitの先は、Cypherの遠位
端の先約1cmのところにおいて採血をしております。(すいま
せん、説明不足でした)
>
> ○○先生、確かにDESを使った慢性実験は大金がかかり、どこ
> ででもできるものでは
> ありません。ただ、これが事実だとすると、DESは、proximal
> siteに薬を塗っておく
> だけでも効果ありということにもなります。DESの
> platformの変革になりえるか
> も???
>了解しました。何とか、スポンサーを説得して実験を遂行してみます。
まずは、JnJがこのようなデータをもっているか確認してみてお
ります。

臨床Orientedな非常に有意義でかつおもしろいDiscussion
で楽しませていただきます。
ありがとうございます。

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○○先生

ご無沙汰しております。先週、NYに行ってましたが、日本食レス
トランに青森の田酒がおいてあって感動しました。

私も、薬物導体に関して素人ですので、答えはわかりません。

Moderate release(2週間くらいで放出)のCypherもブラジルで当
初試験されましたが、結果は、現行のSlow releaseのものとほぼ
同様の効果を認めています。

臨床的には、超急速放出、いわゆるポリマーを使用しない、ただ、ステ
ントを薬にDripして作ったDESは、なぜか、ほとんどが
PaclitaxelでSirolimusは、私の知る限りしりません。ちなみに
このDip coatのPaclitaxelのStudyは、DELIVER
(Guidant)、ASPECT(Cook Asia)、ELUTE(Cook EU)があっ
て、後二社のは、2年後にBMSと同じになってしまってます
が、最初は、効いています。また、最近、話題になった、Paclitaxel
coated Balloonですが、これも基本的にSuper fast releaseです
が、効いておりました。
また、ステントを使用しない薬剤局所投与の試みもほとんどが、
Paclitaxelを使用してます。
特許の関係でPaclitaxelが使用しやすいというのもありますが、
やはり、以前、基礎研究者に説明してもらい、結論しか理解できません
でしたが、最初の接触で細胞の分裂をとめるというのは、
Paclitaxelが強いらしいです。

そのような観点から-limus系がそのような使用を試された例がな
いのがおもしろいです。
誰か、Sirolimus Coated Balloonなんかやってみたらおもしろい
と思いました。

内視鏡やOCTは、日本でしかできないので、臨床データをだして
みたら、日本発で知見をだせたらいいと思いました。

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○○です。
○○先生 今NYですか。かっこいいですね。つもる話もあるので個人的にメールくださ
い。

○○先生 非常に興味深いデータありがとうございます。ただ、○○先生もご指摘のよ
うに健常ブタの血管ですので、real worldのヒト動脈硬化血管にどこまであてはまるか
難しいですね。
内膜損傷程度、屈曲部の大彎側、小彎側、分岐部の乱流、LCAとRCAの血管特性の違い、
などで条件は変わってくると思います。先生のお示しのデータではステント遠位部では
薬剤濃度が非常に低値のようですが、○○先生お示しのDr. Bernard
の所見からは、下流の連結したBMS strut内に薬剤が停滞する可能性あり、と考えてよ
ろしいでしょうか。あと、drug coated balloonとはperfusion balloonですか。実際何
分くらい拡張
するのですか。

○○先生 下流のBMS内に均等にsilorimusが行き渡るのは現実的には困難と考えます。
○○先生のご意見と同じですが、内視鏡で見ましても、同じステント内でもstrutがよ
く見える部位、ほぼneointimal coverageされている部位とその
程度にかなり違いがあります。もともとが均等に効果が発現しにくい上に、本例では下
流にありますので、主に近位部のstrutがよく見えたのかなと、考えております。

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○○先生

はじめまして。

Paclitaxel coated balloonは、商品名Paccocath Catheter (Bavaria
MedizinTechnologie, GmbH)で、ドイツのベルリンの研究者達が市販の
バルーンカテーテルにPaclitaxelを塗って動物実験の結果を発表
したのが2004年で、その頃から同じグループが継続してやってい
て、去年末にNEJMにISRに対する治療で論文が載りました。

ドイツで施行された臨床試験は、冠動脈に留置されたステントのIn-
Stent Restenosis(Bare Metal Stentステント再狭窄病変)症例
に対し施行されたMulticenter Randomized Double Blind Study
で、52人の患者さんをコントロール群、治療群の二群に割り振っ
て施行されました。
確か、1分間の加圧です。薬のバルーンへの塗布の詳細は、一
切、かかれていません。おそらくそこらへんは、Trade Secretに
なるからでしょうか?
結果は、6ヶ月の時点で、Late Lossが、治療群が、0.03
+/- 0.48mmで、コントロール群が0.74 +/- 0.86mmと明らかに有
意差が認められ、Paclitaxel-coated balloonの効果が証明され
ました。しかし、Limitationとしては、症例数が少ないというこ
とと、In-Stent Restenosisの新生内膜は細胞が比較的少なく、
柔らかい組織であるために、この結果が、DeNovo病変にそのまま
当てはまるかは、今後の検討を待つことになると思います。
しかし、TCT2006で発表されたこのバルーンの下肢動脈
(SFA)に対する結果は、今回の冠動脈のIn-Stent Restenosisに対
する結果と同様に非常にすばらしいものでありました。(もちろん、
Nは、少なかったですが)
ということで、にわかに信じがたい結果でしたが、今後の大規模試験待
ちということでしょうか?
ちなみに大規模試験は、B-Braun社が権利を取得して準備してい
るみたいです。

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○○です

○○先生、お返事ありがとうございます。

Cypherを入れたフォローアップで、硝酸剤を入れないで冠動脈造影をす
ると、妙にspasticな気がしているのです。
末梢が再狭窄?と思って硝酸剤を冠注すると綺麗になります。
しかも、以前は半年目と一年目の2回フォローアップさせても
らっていたのですが、半年目の方がspasticな印象がありました。
薬が末梢の内皮機能に影響する可能性など無いのかなぁと思って考えて
おりました。

狭心症が起こるほどのスパズムは無いので、治療は何もしておりません。

最近はフォローも一度だけですし、臨床上問題にならない造影に関して
治療までも考えなくても良いのかなぁと気にしなくなったのです
が...。

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○○先生、レスありがとうございます。
Mass transit、よくわかりました。
ただこれで採血する限り、distalの血中濃度は、血管中央部で測定されることになり
ますので、血管内皮付近との間にdiscrepancyがあれば、これを反映しない可能性が
あります。慢性期に、組織を切り出し、fibrin depositを定量することにより、薬剤
停滞量を推定することができるような気がします。
本当に勝手なことばかり言って申し訳ありません。
もし、本当に実験施行と言うことになるならば、先生の成功につながるようなおもし
ろい実験結果が出ることを祈念しております。
今後ともよろしくお願いします。

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○○先生

去年のTCT 2006で、医科歯科からMedtronicの研究所に留
学されている○○先生が、Dr. Andrew Carterと一緒に下記の実
験を施行しております。
Real Time PCRでeNOSの発現をBMSと各社DESを植え
込んで4wで測定しております。結果は、Cypherと
TaxusでeNOSの発現が低下しているというものでした。この時、
低量のAchを冠注して反応をみてますが、これに関しては、差が
なかったと報告しております。



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○○です

○○先生、ありがとうございます。
勉強不足ですみません..。

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○○先生 ご教授ありがとうございました。
○○先生 Cypher後の血管内皮機能につきましては、うちの優秀な先生方(私を除く)
がpaperにしてくれています。Nが33と少ないのですが、CypherとBMSで、follow up 
studyの時にAchを冠動脈内投与し、ステント内、
遠位、近位、でvasoconstrictionを検討しています。CypherではBMSと比較して有意に
vasoconstrictionを生じており、内皮機能障害が生じていると考察しています。先生の
おっしゃるCypher後がspasticというのは局所的にですか。全体的にですか?この検討
では、ステント前後5mmのMLDを計測していますが、Cypherを植え込んだ血管全体に
vasoconstrictionが生じている印象もありました。他の枝には変化なかったようです。
1.Kiyoaki Maekawa, Kenji Kawamoto, Soichiro Fuke, Hironori Saito, Tetsuya
Sato, Toru Hioka:

  Severe endothelial dysfunction after sirolimus-eluting stent
implantation. Circulation 113:e850-e851;2006.

2.Soichiro Fuke, Kiyoaki Maekawa, Kenji Kawamoto, Hironori Saito, Tetsuya
Sato, Toru Hioka:

Impaired endothelial vasomotor function after sirolimus-eluting stent
implantation. Circ J 71:220-225;2007.

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○○でございます。

病院でCTO PCIの担当になって、CTO初心者として悪戦苦闘の日
々を送っています。

* * * * * * * * * * * * * *
うちのカテラボの雰囲気:

担当教授「このCTOは無理だ。来月日本の偉い先生が来られる
から任せよう」
私「私がトライしてみます」
... その後、無残な結果 (T_T);
* * * * * * * * * * * * * *


CTO用のワイヤーとして、以前はまずRunthroughでlesionを触
って、その後プラスチックワイヤーのPilot
150 + microcatheter
(Excelsior, BSC)、それでもだめならばConquest/Conquest Pro
を使っていました。

最近ついに噂のミラクル3が使えるようになりました。手でワ
イヤー先端を触った限りではPilot50より少し硬そうでしたが
、冠動脈に入れてプラーグに触れた瞬間、dissectionを起こし
たり、subintimaにすっと入っるのでかなり苦闘しております
。今週は proximal RCA CTO に大きなdissectionを続けて作っ
てしまいました。

ミラクル3はワイヤー先端にだけ何か硬いものが入っている様
です。ミラクルワイヤーシリーズの構造に何か特別なのがあり
ますか?

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○○です。

遅レスですが、このニュース大変驚きました。病院の統廃合は今後、様々な形態で進
んでゆくのでしょうね。センター化は好ましい現象なのかもしれませんが、雇用され
る身分としては、様々な混乱や不安が伴いますね。ただし、多くの医師が感じている
現場のマンパワー不足には、多少なりとも福音となりそうです。

当院も、「国立○○病院」と「社会保険○○病院」が統合されて誕生した経緯があり
ますが、色々問題が多かったそうです。(私は最近入職したので、当時の様子は直接
は知りません。)看護部など、一部の現場コメディカルには、なんとなく些細な軋轢
が残っている雰囲気を時々感じます。もっとも当院の場合には、経営者が完全に変わ
ってしまったため、事務方を含めて多くのスタッフは完全に新規雇用となりました。

○○先生の病院も、大きな歴史ある病院ですし、統合後はどのような経営形態になる
のか、このニュースとても気になります。多くの自治体そのものが、財務的に厳しい
こともよく見受けるケースですしね。

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○○です。

この手の話題は以前にも話題になっていて○○先生が言われていましたが、どのワイヤ
を使うにしろ自分なりの一定のパターンを作ったほうがいい
と思います。あと大事なことがYコネクターの持ち方とか、トルカーの持ち方とか、そ
ういう基本的なところだと思っています。最近のいろいろ考
えて確信に至っているのですが、僕のワイヤの使い方(加藤修ベース)は右手が大部分
の操作をしています。で、その右手の操作はまるでお箸を使
う使い方なんです。だからお箸を使える人は右手ベースのワイヤコントロールが容易に
できると思います。もしかしたら○○先生や玉井先生のよう
な左手つんつん方式だと違うかもしれませんが。。。
ミラクル3が意味のあるワイヤかどうかは別にして(僕にとってはほとんど使わないワ
イヤになっています)CTOをやり始めるのなら上記の本当の
ワイヤ操作の部分がもっと大事だと言いたかったんです。

ps. 外人さんでCTOをやりたい人には本気でお箸CTOセットを作ったらどうかと思ってい
ます。お箸と硬い豆みたいな大きさのものと少し柔らかい豆
みたいなもの、これで絶対ワイヤ操作はうまくなると思います。

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○○です。

名前がでたので、レスします。 ○○先生がおっしゃるように、使うワイ
ヤに一定のパターンを作る、右手か左手かは各人の好みとして過剰なワ
イヤ回転を控える、の2点は大切です。針でしごいて曲がりをつけるので
はなく、インターターの先で微細なベンドをつけるようにすることも重
要でしょう。

○○先生、Miracle 3やめたのですか? 先生の今の標準的なワイヤ選択
を教えてください。私は、Runthrough-Conquest Proですが、Miracle 3
は、re-tryでレトロやIVUSガイドが必須なものの血管の走行に自信がな
いとき、時々使います。通過は期待しませんが、このワイヤで穿孔する
ことは稀なので、いったんfalseの中でも血管内をすすめば、次に何をや
るべきか、より明らかになることがあります。

あと、○○先生、プラスチックワイヤを手技の初期に使うのは、よほど
チャンネルの存在に自信があるとき(というか、それなら、本当はCTOで
はないわけですが)に限りましょう。というか、極論すれば普通の順行
性ワイヤリングであれば、CTOに使うのをやめましょう。これは、日本と
他の国の大きな違いのひとつです。

もちろん、絶対不要ということはなく、中盤以降、非常に特定の目的に
限定して使うことはありえます(例えば、CARTの際のantegrade
punctureなど)? プラスチックワイヤは、オペレータがコントロール
ができないし、すぐにfalseにはいりますから、その後の手技を困難にす
るだけです。外国で包括的な講演をする際は、"Do not probe a CTO
with a plastic (polymer coated) wire expecting an antegrade
micro-channel. If you expect an an antegrade micro-channel, probe
the CTO with a hydrophilic coated spring wire such as Runthrough
NS or Prowaterflex (日本でいうRouteのこと) with a
micro-catheter"というスライドを必ずいれます。もちろん、私がプラス
チックワイヤを序盤で使って苦戦した症例の提示をつけます。

Conquest Proが最後の切り札なら、解離ができあがった後ではなく、そ
れを最高の状態、つまり他のワイヤでCTOが荒らされる前に使う という
発想にはなりませんか?

以上、まったく個人の経験に基づく意見ですので、先生方とは大きく
違っていても、ご気分を害されませんようお願いします。

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○○です。

すみません、少し遅れました。
僕の今のスタイルは、実は○○先生のものと一緒です。でも本質は○○先生と一緒で
す。
どういうことかと言うと、まずCTOがどれほどのCTOであるか、それをアンギオで判断す
るのは非常に困難であるということです。チャンネルの存在
に自信がある、と○○先生は書かれましたが、実際にチャンネルがあるかないかはワイ
ヤを入れないと分からない、と思っています。ですから僕は
まず最初にラッキーにもチャンネルがあってプラスチックワイヤが通過する、という可
能性を最初に探るべく必ずプラスチックワイヤを使います。
少し前はWhisperMS、今はPilot50です。Pilot50で入って行きかけて途中でスタックし
たらPilot150に替えることが多いですが、この時点で
Conquestに行くときもあります。ここらへんは説明困難ですね、かなりcase by caseで
この今の状況ならどちらが通りやすいか、と考えて選択して
います。この時点では最初より、より情報が多くありますから最初の考えと違う選択を
する場合も多いです。あと最初のPilot50でどうしようもな
い時はすぐConquestです。
たしかにプラスチックワイヤは、特にPilot150なんかは簡単にsubintimaをずーっと進
みます。怖いと言えば怖いですが、いい状況ではConquestで
突っかかり突っかかりあと再度subintimalに入ることを恐れながら手技をすすめるより
相当簡単に通過する場合も少なくありません。
○○先生が書かれているfalseの中を簡単に進む、それが必要な場合も当然どうしても
遭遇する訳で、そういうときには絶対Pilotの方がMiracle3g
より楽に進んで通常どっかでtrueにcrossしてくれます。というわけで僕的にMiracle3g
を使う状況は本当に少なくなりました。ほとんどないです
ね。

ただプラスチックワイヤでsubintimal falseを作ってそれを大きくしたら手技が本当に
難しくなるのも本当なので、特にプラスチックワイヤであ
れ?subかな?とか思っている時は造影をなるべくしない、あと圧がかかりにくい、つ
まりsubintimalを大きくしないように気をつけています。

先生の書かれているRunthrough Routeの使い方は全く僕がPilotでやっていることだと
思います。RunthroughとPilot50だったら僕としては
subintimalにはいる感じはそれほど変わらないですね。Runthroughでもsubに行く時は
行きますし。ま、使い方にもよるかもしれません。

あと最後に○○先生の書かれていたの中でワイヤをグルグル回さない、は先端を病変の
中でグルグル回さない、と言うことだと思います。僕は特に
トルクがどうもかからない時は手元はグルグル回していますが先端はコントロールして
グルグル回してません。当然ですが。

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○○です。

○○先生、ありがとうございます。コンセプトは、まったく同じです。
私の日本語がよくなかったようですが、マイクロチャンネルか、bridge
か、判別に苦しみ、よくわからないケースは多々あります。 Probingし
てはじめてわかるのも、同様です。

お互いの言いたい事は、結局、

1)マイクロチャンネルがあるか、ないかは、つついてみないとわから
ない
2)その場合、“マイクロチャンネルがあればワイヤが追従して通る可
能性(分子)” / “仮にマイクロチャンネルがなくてもprobing wireが
falseに入らない可能性(分母)”の期待値を最大にしたい

という事でしょう。私の場合、今はそういうワイヤはRunthroughだし、
先生は、Pilot 50だ、ということですね。どちらが良いかということに
ついては、私は、Pilot 50は、一度も使ったことはないので、コメント
できません。ただ、いわゆる代表的なプラスチックワイヤとされる、
Whisper・Choice PT・Fielderは、こうした用途には不適でしょう。

Runthroughも、完全無欠なわけではなくて、falseにはいった症例もあり
ますし、さらにそこからre-entryして通った症例もあります。後者はall
trueだとおもいましたが、IVUSでわかり、いささか驚きました。

それで、probingがうまく行かない場合、ある程度、ワイヤリングの方向
が予想できれば、これは2人とも一致して、Conquest。まったく予想でき
なければ、Conquestは穿孔のリスクがあるので、私はMiracle3は、(使
用頻度は5%もないでしょうが)一応ありえると考えますが、先生は、
Pilot 150という嗜好なのでしょう。

Conquestも、一本目にまったく期待をせず、最初からparallel覚悟はよ
くあります。ただ、症例によっては、殆どfalseにはいったあと、何も手
荒な操作をしないのに、最初からすぐfalseが拡大する(つまりおおきな
hematomaができる)ことがあって、この対処にはいつも難渋します。レ
トロができるとは限らないし、IVUSも常に突っ込めるわけでもないの
で。

ワイヤの回転ですが、先端を病変のなかでグルグルまわさないことはも
ちろんですが、トルクがかからないときどうするか? 私は、ワイヤを
手元でグルグル回すことは、できるだけ避けたいです。先端断裂のリス
クがあるからです。ガイドカテを変更する、サポートデバイスを変え
る、anchorをもちいる、Iron-metal sheathに変更したり穿刺部位を変え
る、などなども考慮したいところです。

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○○です

私もCTO病変はマンホールの蓋のように堅いもにで覆われているのではなく
堅いところと、比較的柔らかいところが混在しており
組織で見るとマイクロチャンネルの存在が確かめられてますので
透視、造影では見えないマイクロチャンネルの存在を確信して
コーティングワイヤーとマイクロカテーテルの組み合わせが第一選択です
私の場合はWisper LSで、Pilotも一時期試したのですが
私には合いませんでしてた

最近では使い方によっては10ワイヤーで丁寧にマイクロチャンネルを探る事も
しています

ワイヤーのそれぞれの特性と術者のワイヤリングの相性
さらにガイディングの使い方、マイクロとの相性、使い方によって
ワイヤーは適否って変わると思っているのですが・・・

私はこの方法で7割以上のCTOを成功させていますし、このワイヤーでだめなら
次にはConquesを使用しています

すみません、Wisperが不適と書かれておりましてので、レスしてみました

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○○です。

○○先生、レスありがとうございます。ワイヤですが、先生がおっしゃ
るように、ストラテジーや術者の個人的嗜好に影響されます。私が言い
たかったのも、もちろん、私のやり方・考え方からすれば、Whisperは不
適 ということで、それ以上でも、それ以下でもありません。

ただ、マイクロチャンネルが必ず存在する、とは理解しておりません。
CTOの病理については、下記の2本の論文が有名です。大雑把に要約すれ
ば、病理学的には、造影よりも高率に認められるものの、病理学的にも
まったく存在しないケースもかなりある、となりそうですが、いかがで
しょう?

Katsuragawa M et al. J Am Coll Cardiol 1993; 21: 604-611
Srivasta SS et al. J Am Coll Cardiol 1997; 29: 955-963

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○○です

○○先生ありがとうございます

もちろんマイクロチャンネルがすべてに必ず存在するとは考えておりませんが
造影以上にはあると思います

先生にお示し頂いた論文を読ませて頂きます

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○○です。

○○先生、○○先生、○○先生、レス頂いてありがとうござい
ます。

ソフトなワイヤーは、先生たちのおっしゃるとおり、non-coated
wire
がベストだと思います。また、ハードワイヤーはConquestです
。問題はこの中間のエリアで使うワイヤーの選択だと思われま
す。

Coated wire(プラスチックワイヤー)が良いか、non-coated
wire
が良いかはかなり迷いますが、私の短くて辛い経験では、少な
くとも今の私の初心者的レベルでは、下の二つが肝要だと思わ
れます。

(1)最初のエントリーは十分に時間をかける。気に入るまで
は、エントリーを作るのに20分でも30分でも使う。

 CTO では入り口と出口があって、その中身は未知です。ま
た、いったん入った後、方向を変えるのは(私には)至難です
。それで最初に入る始点をなるべく成功率が高そうな(true
lumen
の様な)にするために、ワイヤーの先端が気に入るポイントに
入るまではあせらないように努力しております。

(2)確信率>90%でない限り、強く押したり、ぐりぐり回
さない。

 「もしかして、こっちなら通れるかもしれない」と、思った
のは殆んどハズレでした。豊かな経験が必要でしょうが、時間
が掛かっても、強い確信が湧く方向にだけワイヤーを進めよう
としております。


今、悩んでるのはsubintimaに入り始めた瞬間です。特に血管
が大きいと、スパイラル螺旋になってsubintimaに沿って進み
ます。subintimaから血管の中央方向に押すのは成功率が低く
、新しいエントリーを探しますが、2番目のエントリーから進
めても同じsubintimaに入って失敗する事が少なくないのです


実は私はRunthroughで血管を探索した後、すぐにConquestを使
いたいのですが、「これでは「フォース」実力が向上しないだ
ろう。もっとしなやかなワイヤーで通れるはずだ」と思って、
なるべくミラクルやパイロットを使っています。


CTO PCI は映画「スターウォーズ」と似た面があって、デバイ
ス(X-Wing 宇宙戦闘機の操縦やライトセイバーの構え)の使
い方も重要ですが、ジェダイ騎士ルークスカイワーカーがデッ
ドスターの小さなトレンチ排気口を照準コンピューターを使わ
ずに「フォース」の力で命中させたように、術者の「フォース
」がとっても重要だと思われます。

とにかく、私は韓国で数少ないCTO専門のジェダイのつもりで
す。まだまだライトセイバーの訓練不足ですが、皆先生たちの
お蔭で多くの教えを頂いてうれしい思いです。

'May the force (of CTO) be with you' (映画「スターウォー
ズ」の決まり台詞から)

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参考1:韓国ではネットでの返事は「レス」よりも'response'
の意味で、「リプル」と呼ばれます。普通の返事は「リプル」
、過激な返事は「悪プル」です。

参考2:○○先生のお箸の訓練の話はすばらしいアイデアです
ね。ところで、日本のお箸は軽く太い木製で、とっても使いや
すいですが、韓国のお箸はステンレス製で、かなり細くて重た
いし、先もつるつるなので、かなり握りにくて滑りやすいです
。(来韓されたら、ぜひ、このお箸で重たいカルビ肉の塊を持
ち上げてみましょう!)もっとも、これは私が強くて滑りやす
い Pilot 150 を使うのと関連は無いと思いますが。

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Tra−netの皆様

今回メーリングリストに入会させていただくことになりました○○と申します。
平成9年に○○大学を卒業し、一般研修・循環器研修終了後に○○でインターベンショ
ンの勉強をさせていただき、その縁で2005年より
Stanoford大学循環器内科に留学(遊学)させてもらっています。
一般研修していた病院では主にTRIで行っていました。
此処2年ほど臨床から遠ざかっておりますので、TRIのみならずPCIについてしっ
かり勉強させていただきます!

よろしくお願いいたします。

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○○病院循環器センターに4月より入局することになった○○です。

現在地域医療研修でネットを常時接続できない環境にいるため皆様へのご挨拶が遅れて
しまいました。

同病院の○○先生、○○先生にはいつもお世話になっております。
これから私もCAG、PCIなどカテについてより深く勉強したいと思いTRA-netに参加する
ことにした次第です。

個人的な事ですが○○先生から済生会○○病院の○○先生のことをよく伺っておりま
す。この会を通じてご指導いただければと思っております。

皆様よろしくお願いします。

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御挨拶遅くなりました。○○赤十字病院の○○です。
  H13年に自治医科大学を卒業し、H18年から、本格的にPCIをさせて頂いております。
まだまだ、初心者もいいとこですが、いろいろと勉強させていただこうと思っておりま
す。よろしくお願いします。

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大変遅くなり申し訳ありません。○○赤十字病院循環器科の○○と申します。
H15年卒、去年4月より循環器の研修を始めました。カテはまだまだこれからという段
階です。何卒よろしくお願い申し上げます。

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○○先生

こんにちは。
Welcomeメールありがとうございました。
こちらこそよろしくお願いいたします。

お近くですので、先生の御手技も見学に伺わせてください。
よろしくお願い申し上げます。

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○○先生
○○病院(まだまだ合併は先だぞ!) ○○です。

TRA-netへようこそ。研究会では毎度お世話になります。
北九州市内にTRA-netメンバーが増えるのは心強いです。
これからもよろしくお願いします。

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TRA-netの先生方、はじめまして。

○○にあります○○中央病院 循環器科の○○と申します。

1986年○○大学卒業、おんとし46歳のおっさんですが、

PCI operatorとしての経験は、300例程度と「若手」ですので、

先生方のお仲間に入れていただき、たくさん勉強させていただきたく存じます。

よろしくお願い申し上げます。

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