31〜40総集編

===========  第31集 ===========

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○○です。

皆さんに質問です。
皆さんの施設では心カテ室のクリーン度はどうなっていますか?2つのファクター
があると思いますので、ハードウェアとしてのクリーン度、たとえばフィルター
とか清掃(?)とか、はどうか、
それから運営としてのクリーン度はどうか、具体的には
操作室に入るのに 履き替え・着替え・帽子・マスクなどをどうしているか、
カテ室内に入るのに 着替え・帽子・マスク・手洗いをどうしているか、を教え
てください。

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○○です

本院のカテ室では操作室への入室に関しては無制限です.ご家族への簡単な説明を
(例えば引き続きPCIしますとか…)カテ操作室で行うために,靴に関しましても履
き替え無しで入って貰っています.
 カテ室内は術衣への着替えと帽子マスクを義務づけていますが,靴に関しましては
制限はしていません.これは靴の履き替えの有無がカテを受けられる患者さんの感染
症の増減につながらないとの判断からですが,カテに伴う落下血液を介しての感染の
可能性をカテ室外に広げない目的でカテ室に入る場合には履き替えを勧めています.
 
 また手洗いに関しましては術者・アシストともに基本的には行っていません.手袋
とガウンのみです.

 カテ室内のハード面は多分フィルターはついておりますが,これの清掃の期間は業
者さんに任せておりその性能や交換の期間に関しては知りません.掃除に関しまして
は毎日主に床掃除が中心ですが,行っています.

 でもどおしてですか?

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○○です。

○○先生、ありがとうございます。

>  でもどおしてですか?
いや、もう院内的な問題ですが、今回カテ着を着てカテ室から外に出ることが問
題になっていて、事の発端はオペ室だったんですがカテ室が準クリーンになって
いたためカテ室も問題になってしまったんです。白衣を上に着てもカテ室から外
に出てはいけない、などというおかしなことになってしまって非現実的なので、
カテ室自体の運用を変えようと思っているのです。
その際に問題となったのが1つはハードの問題で2つ目が運用の問題だったので皆
さんに聞いてみることにしたのです。

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○○です。

心カテ室の清潔度については、当院ではスリッパを履き替えて、帽子、マスクを着用しといった
他の施設と同じような手順を踏んでいます。
カテ前に特に入念に手洗いをするような事はしていません。
以前小倉に居たときに海外から多くの先生がこられましたが、靴のまま特に
清潔さなどは気に留めないような感じでカテをされました。
○○先生など多くの海外でのカテラボをご存じな先生方、実際は如何でしたでしょうか?

あと、清潔といえばカテ室でペースメーカー植え込みをされる施設が半数以上あるという事を
以前聞いた事がありましたが、そうなると手術室並みの清潔操作や空調設備が必要では?と
思いますが如何でしょうか?

今年にはdrug eruting stentがアジアでも使用可能になると聞きましたが、こうなるといよいよ日
本の現状は耐えがたいものになるような感があります。
そこで、もしstent restenosisなど国内で使用できる物品ではどうしようもない患者様がいた場
合、海外でで治療を受けていただくようなことが可能なのでしょうか?可能としてもコストは許容
範囲内なのでしょうか?
といいますのも、先日の鎌倉ライブで韓国でradiationを受けた方がいたような記憶がありまし
たので、このような形でのボーダーレス化はあり得るのかな?と思いました。

最後に、先日メールさせていただいた患者様は以後全く問題なく経過致しております。

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○○です

○○先生,了解しました.
現実問題としましては,カテ用の術着のまま白衣だけ羽織ってカテ室外にでておりま
す.(だってAMIを迎えに救急外来入り口まで行って,カテ室に患者搬入の際には再
度着替えるなんてしてる暇はありませんからね,).

 ○○先生の所とは逆の提案が本院では昨年院長からされました.

それはカテ室・オペ室において内外での,特に下足に関してのバリアが必要かどうか
との問題でした.これは主に経費節減の観点からの提案でしたが,オペ場は外科医の
抵抗により従来通りの着替えと清潔操作を続け,カテ室は先に述べましたとおり落下
細菌の軽減を目的とした操作以外は必要ないと判断して,靴でもそのままOKとしてお
ります.

 その後感染症を発症したケースは確認されておりません.

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○○です。

 ○○先生に伺いたいことがございます。

> ヘパリンが以前に使用されていなくても自己免疫疾患や悪性腫瘍患者は
> HIT抗体を持つ可能性がゼロではないらしいので、前もってHIT抗体を
> 調べるかアルガトロバンを使いたいと思います。HIT抗体が無ければ
> ヘパリンでaPTTを45〜70secぐらいに保てば良いと思いますが、
> HIT抗体が測れない場合やHIT抗体がみとめられる場合はアルガトロバン
> (10mg/1A)を2時間ぐらいかけて持続点滴し凝固時間を投与前の
> 1.5〜2.0倍に保つように調節すると思います。「ここまでしなくては
> ならないのか?」と思われるかもしれませんが、この患者でHITが
> 起これば冠動脈に血栓ができるだけでなく、血小板がさらに減少し
> 大きな出血性合併症が起こると考えられるからです。

 昨年の鎌倉ライブでもアルガトロバンが奏功した症例を拝見し、
acute thrombosisに対しHITを考えて本薬を使用するというのは
重要なオプションと考えてよさそうですが、
1) PCIに際しアルガトロバンを使用するのは保険上も可能なのでしょうか?
2) 使用する際の注意点が何かございますか?
3) 先生が前もってHIT抗体を測定しようとお考えになるのはどのような時ですか?

 ご教授いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

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○○です。

○○先生の質問に対するコメントです。県立淡路病院の鈴木先生がHIT関
連に詳しく以下の内容は鈴木先生とのdiscussionからまとめてあります。
今年の2月号の呼吸と循環にちょっとだけHITのこ
とを書いているようです。また、最近HITに関連した論文と教科書を書いているよう
なので連絡すればゲラずりを送ってもらえると思います。

1) PCIに際しアルガトロバンを使用するのは保険上も可能なのでしょうか?

HIT抗体が陽性な患者に対して使用したとして、まともにコメントすると保険請求し
た使用量の平均3割が過剰投与で削られるようです。HIT抗体陽性の透析患者で血液回
路が凝固する場合など明らかにアルガトロバンの適応のある場合はうまく書けばPCI
時の使用もすべて認められるようです。

2) 使用する際の注意点が何かございますか?

吐き気が3%ぐらいに発生するようですが、出血性合併症以外はアルガトロバンは分
子量が小さく作用部位の決まった薬なので目立った副作用を生じないと思います。し
たがって、aPTT、凝固時間を基準値の1.5倍にうまくコントロールすれば問題無いと
思います。1000例ぐらい使用経験のある鈴木先生は私よりも少ない初期量(5mg)か
ら投与し厳密にコントロールしているようです。

3) 先生が前もってHIT抗体を測定しようとお考えになるのはどのような時ですか?

鈴木先生は東大と多施設共同研究をおこなっており全例に対してHIT抗体を測っている
のですが、彼のコメントでは「血小板活性化の生じている(第四因子が認められる)
患者(AMIなども含まれます)では陽性がかなり高く検出されるけれど、陽性例の全
てにカテーテル中の血栓性合併症が起こるわけではないので現状では典型例を含めて
ヘパリン投与後に血小板が急激に下がり2から3日で回復する症例をHITと考えてい
る。」とのことです。私の場合は鈴木先生の施設のようにいつでも測れるわけではない
ので、血栓性合併症を生じるような典型例の血液が残っていれば後からカテーテル前
の抗体価を測ってもらうことしかできません(ただし厳密に診断をつけるので無けれ
ば後から採血しても良い)。血栓性合併症が発生しても血栓溶解剤で対応できますし
多くのCaseは血小板が下がっても問題にならないと思います。ただ、血小板が下がる
ことをどうしても避けたい(○○先生のような)Caseは鈴木先生に連絡して前もって
測ってもらうと思います。

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○○です。

昭和大ライブご苦労様でした。
1例目のSlow Flowの患者さんはその後大丈夫だったでしょうか?
天野先生の手術を見ることが出来て何よりでした。

さて、このライブでも齋藤先生は発言されていましたが、TRAにおけるJ型ワイヤー
に関する質問です。
齋藤先生の発言は、
1,J型ワイヤーならブラインドで大動脈まで上げられる。
2,アングル型と違い、枝への迷入と穿孔の確率が低いor ない?
ということで、032インチのJワイヤーを薦めておられました。

みなさんへの質問は、
1,Jワイヤーを使用している先生の使用感想(使用メーカーなども)
2,先端のJカーブの直径よりも小さい血管(橈骨動脈)を進む場合は、ワイヤーが
常に血管壁を圧排しながら進むことになりますが、これによる血管内膜損傷の可能性
について。

以上の点についてご意見をお聞かせください。

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> 1,Jワイヤーを使用している先生の使用感想(使用メーカーなども)

おそらく斉藤先生と同じもの東レの0.32J wireだと思いますが、スチールのため
カテの滑りは若干悪いような気がします。特にLVGはHOLLOWを使用しているので
先端カーブとの相性が悪いようです(うちの施設でも私だけです。蛇行の強い
無名動脈のときには苦労します。なんでこんなの使っているんだろう?)。
テフロンのモノに比べ曲げの剛性に弱いのでカテーテルにワイヤーを入れるとき
若干気を使います。1本折ってしまいました。
先日蛇行の強い橈骨動脈でTRIのとき、テフロンワイヤーがどうしても枝に
入ってしまって進まないとき、これにかえてあっさり通りました。

> 2,先端のJカーブの直径よりも小さい血管(橈骨動脈)を進む場合は、
> ワイヤーが
> 常に血管壁を圧排しながら進むことになりますが、これによる血管内膜損傷の
> 可能性
> について。

まだ数例にのみ使用したので、評価は解りませんが、Radialの細い女性患者
でしたが、透視で見る限り橈骨動脈ではUの字では無くAngleで進
んでいきました。

個人的にはGetsの出しているテフロンワイヤーが良いかと思います。先端が
シェーピング出来るので、蛇行の強いときにはAngleをJにして進
めることができます。これをいつもFirst choiceにしてますが、無名動脈の
蛇行が強くカテが進まないときには、Stealに入れ替えることも有ります。

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○○です

 Jワイヤーについてですが確かに側枝への迷入の可能性は低いかなと思います.た
だ上腕から鎖骨下の動脈に極めて蛇行が強い症例ではそこでワイヤー先端のコントロー
ルがつかなくなる場合もわずかですが見受けられます(僕の少ない経験でも2例あり
ます).また診断カテーテル検査でシースからでた直後の血管に高度の蛇行があり
(というよりも高度の蛇行を伴う血管をシースで伸ばしていたのでしょうが),どう
してもJワイヤーでは進めることができず,アングル型に交換した症例が一例ありま
した.

 あとワイヤー挿入に伴う血管損傷につきましては経験はありませんが,気にはなり
ます.私がさらに気になるのは検査が終わった最後にカテーテルを引き抜くときにワ
イヤーを通して引き抜きますよね(私だけですか?).この時血管壁をJでひっかき
ながら引き抜くわけでしてこちらの方が心配になっているんですけど,気にしすぎで
すかね?

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○○です。

ライヴでは、○○先生はじめ、多くの方々にご来場いただき、ありがとうございまし
た。この場を借りまして、厚く御礼申し上げます。
不測のステント閉塞もあって、当院の5症例は全てCTO(うち、4例がTRI)になって
しまいました。2例で、右radialから6Fr TRI、右Brachialから4Fr 対側造影のシステ
ムをとりました。加藤先生の卓越した技量とアドバイスのおかげて、全例手技成功が
得られました。○○先生に御心配いただいた、術中slow flowを生じた症例も、問題
なく経過しております。

さて、ウチでも、J方ワイヤを使用しています。0.032で、カテックスが入れているも
のです。大動脈までは、抵抗を感じない限り、私もブラインドです。全行程透視下
で、ラジフォーカス使うより、手技の流れは良くなったと感じております。動脈損傷
の経験はありません。腕頭動脈の屈曲がつよいと、pig-tailを左室に入れる際のサ
ポートがなく、0.035に代えざるを得ないことが、たまにあります。

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○○です。
○○先生、○○先生、○○先生、お疲れさまでした。
非常に質の高いライブで、はるばる田舎から足を運んだ甲斐がありました。今回のライブは天
野先生のCABGも同時中継するという新しい企画もあり、観ているものを退屈させない盛りだく
さんの内容でした。CTO CASEが多かった割にはテンポが良かったのは、やはり○○先生の
SMART PCIでさらりと仕上げていたからでしょう。斎藤先生と濱嵜先生のTRI vs TFI debateで
は、TRA-NETでお馴染みの“あの看板”が斎藤先生最後のスライドでご愛嬌でした。
さて、今回ライブでは4Fr brachial対側造影(6FrTRI)という症例が会場の話題になっていまし
た。以前より注目されていた手技ですが、今後TRI-CTOのmajorな手技になっていくのでしょう
か。カテーテル操作が、やや煩雑そうでしたが、、。
*○○先生も観戦に来られていたのですね。私は北部病院講堂で視聴していました。お昼弁
当(カツサンド)がとてもおいしかったです。本会場の弁当はどうでしたか。そういえば、鎌倉ラ
イブも、八戸ライブも弁当がおいしかった印象があります。おもろい話とおいしい弁当!ライブ
の基本となりそうですね。

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○○です。

○○先生、ありがとうございました。ご好評をいただきまして、大変光栄に存じま
す。

さて、CTOに対する上記のstrategyですが、TRIにpassive back-upのよいガイディン
グが入ることが基本的要件だと思います。具体的には、LADないしLCxのCTOで、EBUが
使用可能、またCTOにスタンプがあり、近位部の穿通は容易なこと、があげられるか
と思います。radialの径さえOKなら、brachial arteryは太いので、7Frシステムも使
えるでしょう。RCAは、MACないしMRなどを使うことになるかと思いますが、こうした
long-tipカテは、血管のジオメトリーを変えてしまうんで、やっぱり厳しい症例は、
8Fr AL or SALを使ったTFIの方が良いと思います。

問題は、対側造影に使うJRが、ガイドカテに近いところにくるため、干渉がTFIより
起こりやすいことでしょう。TFI&radialから対側、のシステムより、このことが問
題になってくるようです。ライヴの際は、2例ともワイヤで4FrカテをRCAに固定しま
した。また、4Frカテにワイヤを入れると、手打ちでは、よい造影は得られません。
当院では、アシストを4Fr対側造影の方に使用しました。このカテ間の干渉の問題
は、対側造影に使うカテの形状など含めて、今後の研究課題でしょう。

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○○です。

私も、上条講堂で昭和PCI研究会ライブデモを見ていました。
○○先生はじめ、TRA-NETの先生方がいらっしゃるのに気が付きませんでした。
すみませんです。

ランチョンセミナーの、齋藤滋先生の「TRIって本当にTFIよりもすごいよ!」という
タイトルが嬉しかったです。
TFIの肺梗塞や腸間膜動脈閉塞症などの合併症のお話をされたときに、そんな合併症
の存在を忘れている自分に気が付きまして反省いたしました。

カツサンドは美味しかったです。
3切れずつパックされている上品さが東京の匂いをただよわせておりました。

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○○です。

Jワイヤーの情報有り難うございました。
齋藤先生が、”JワイヤーなんてTRAの常識でしょう。まだ使用していないところ
があるなんて、まだまだ我々のTRA教育が十分に行き届いてないんだね”と発言さ
れたとある人から聞いて、私もさっそくJワイヤーを取り寄せてみることにしました。

さて、また質問です。
よくAMIの院内死亡率が8%だの10%だのと講演で発表されるのを聴きます。
その院内死亡の定義がよくわかりません。
以下のどれが院内死亡にあたるでしょうか。

1,ほとんど心肺停止の状態で運ばれてきた。Vfも戻らず、そのまま死亡された。
倒れる寸前に”胸が痛い”と言っていたと聞いたので、確証はないが死亡診断書には
心筋梗塞と書いた。

2,Vfは戻り、12誘導心電図を取ったところ明らかにST上昇があり、原因は心
筋梗塞に間違いないであろうと思われた。しかしすぐにまたVfとなりそのまま死亡
された。

3,ST上昇が認められたためにすぐにカテ室に運び、造影をしたらLMT閉塞であっ
た。またVfになったので蘇生術を継続しながら急いでLMTにステントを入れたが?Sinusに戻る
ことなくそのまま(直後に)死亡確認をした。

4,PTCAは成功したが、Sines と Vfを繰り返し、IABPまで入れたがLOSにて
とても回復は見込めず、急患室にて1時間後に死亡確認をした。

5,なんとかCCUに入室させたが、その数時間後に死亡された。

5は入院後のことでもあり、AMIの院内死亡と言って良いと思いますが、1〜4は
どうでしょう?

あるいは、定義を正確に知っている先生がいらっしゃったら教えてください。

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○○です。

>
> Jワイヤーの情報有り難うございました。
> 齋藤先生が、”JワイヤーなんてTRAの常識でしょう。まだ使用していないところ
> があるなんて、まだまだ我々のTRA教育が十分に行き届いてないんだね”と発言さ
> れたとある人から聞いて、私もさっそくJワイヤーを取り寄せてみることにしました。
>
はショックです。みなさんJ wireですか?私はJ wire で行ったときの腕頭部でのゴ
シゴシ感が嫌いなのと、○○先生が書かれているようにJ wire を入れた状態で引き
抜くことの抵抗感があることと、アングルタイプで本幹を選択していくのが若い先生
のwiring の教育にいいのではないかと考え、長いラジフォーカスを使っています。

○○先生、Tranet上ではどのくらいの比率なのでしょうか。

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○○です。

トノクラ製のラジフォーカスタイプのJwire (0.035)を使ったことがあります。
先端のカーブの直径が4mmと小径(通常は8mm)でwireを入れていくときは
何のストレスもなく使いやすかったです。上腕動脈の中で回転させてもJ部分
の変形は見られません。これならば透視なしでも上げられると感じました。
抜いてくるときは観察したことがないのでわかりません。

欠点としては、J部分をチップでのばさないとカテに挿入困難なことで、
皆さんも経験あると思いますが、このチップをよく床に落としてしまい、あとで
苦労することです。気をつけていれば良いことですけど、、、。

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○○です。

週末からインフルエンザにかかりやっと今日から熱がさがりました。皆さんもタミフ
ルを飲むタイミングを逃さぬようにしましょう。さて、「トノクラ製のラジフォーカ
スタイプのJwire (0.035)を使ったことがあります。先端のカーブの直径が4mmと小
径(通常は8mm)でwireを入れていくときは何のストレスもなく使いやすかったで
す。上腕動脈の中で回転させてもJ部分の変形は見られません。これならば透視なし
でも上げられると感じました。抜いてくるときは観察したことがないのでわかりませ
ん。」という○○先生のコメントはとても大事なことだと思いまし
た。事の次第はつぎのごとくです。
昨日、解熱剤をのみながらカテの操作室で研修医のTRAをみていると肘のあたりに2段
の屈曲があり普段使っているアングルのラジフォーカスをあげにくそうにしていたの
で、TRA-NETでの話題を思いだし「放射線科が使っているJタイプのワイヤーに変え
て」と良く確かめずに指示をだしてしまいました。看護婦は私がアンギオ室にある全
ての物品を把握していると思っているらしく確認をとらず直接術者に出してしまいま
した。「よし、Jタイプの効力が発揮されるぞ。」と色々うんちくを述べながら看護
婦の顔を見るとどうも不信そうな顔をしているのでラベルを確認すると【COOK標準J
型ワイヤーTSCF−38−145】。…38?と気づいたときは研修医は何の疑いも無
く先端がJにならないJ型ワイヤーを一生懸命あげようとしていました。小さな女性
患者でしたので血管が細くて先端のカーブの直径が8mmのしっかりとした38のワ
イヤーの先端がJ型になるはずも無く、結局ラジフォーカスをJ型に近い形にリシェ
イプして何とか検査を終えました。○○先生のコメントにあるように先端カーブの直
径が小さい32あるいは35のワイヤーじゃないとだめだなと痛感しました。ちなみ
にテルモに聞くとテルモ社製J型ラジフォーカスの先端カーブの直径は6mmだそう
です。とりあえずサンプルにして持ってきてもらえるみたいなので使ってみます。

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○○です

 ところでカテ後の抗生剤、特に、弁置換術後の患者さんの場合はどうされてますか?

 4年前にAR+MR+afのため、○○病院心臓血管外科でAVR+MVR+MAZE(機械弁)をしてい
ただいた58歳の男性が、数日間続く発熱と呼吸困難で入院しました。
 術後は私の外来で管理しており、術後はず〜っとsinusで、心不全も無く元気でし
た(TTも20%前後)。
 年末にしばらく通院中断し、1月31日にAMI発症、○○病院循環器科に入院。紹介状に
よると、LAD #7)が血栓性閉塞しており、PTCA、direct stenting(ML2個)施行され
たようです(TFI)。なお、4年前のCAGはintact。術後femoralのシースは3日間留置
され、CPK maxは4000で、心不全も無く経過し、2月9日に退院となりました。2月11
日に発熱あり、その後持続し、18日に近医に入院、抗生剤点滴にもかかわらずCRP
上昇、胸部X線はすりガラス状となり、本日搬送されました。
 胸部X線、CTでは浸潤影と言うより心不全で、心エコーではM弁は圧較差もなく良好
でしたが、A弁の可動性がはっきりせず、LV diffuse hypoでした。WBCは9000、CRP
19、LDHが1000(18日は500)でした。CPK, CK-MBは正常です。

 いまのところ、A弁機能不全(血栓弁)+感染を疑っています。全身状態はまあま
あで、K病院心臓外科に連絡し、明日とってくれることになりました。感染源はカテ?
。LDH上昇は破砕症候群?。カテ後の抗生剤使用をどうしていたか、なぜdirect
stentingになったかは未確認ですが、あまりコントロールの良くない機械弁の患者に
対する感染対策の難しさを痛感しました。

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○○です。
うちの施設では、テルモに先端5cmをソフトにしてもらった200cmのJ型ラジフォー
カスを特注で使用しています。
これだと○○先生が言うような違和感なく使用できるのではと思っています。
まだ十分な供給状態ではない様ですが、一度お試しください!!

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“入会のごあいさつ”     

 諸先輩の皆様、初めまして。まだ平成○○年卒の若輩者ですが、ご指導宜しくお願い
致します。
 私はこれまで、うちの医局の関連施設では最も東にある、○○方面のカテ施設に4
年弱在籍していました。 土地柄も良く、症例も多く(殆ど6FでのTFIでした。)、楽し
い日々を送っておりました。
 ところが大学へ戻ってくると、○○県南部は高名な先生のおられる大手の施設が多
く、わざわざ大学病院へかかろうという患者さんは決して多くはありません。身近に
質問できる人もなく、さみしい思っていました。最近、バイト先でTRAを始める様に
なり、非常に新鮮な気持ちを持ち始めたところ、貴サイトを知り、楽しく拝見してい
ます。
 Read Only Memberにならない様、頑張って参加していきますのでどうか宜しくお願
い申し上げます。

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前略御寛容くださいませ。
私は脳神経外科医ですが、以前より上腕動脈からの脳血管撮影を行っておりましたが
昨年9月より、trans radial approachにて脳血管撮影を施行しております。現在40例超に、
施行しております。感想としては、大動脈弓部動脈硬化高度症例においても、
脳血管撮影可能であり、手技時間も4vesselsで15min程度であり、脳血管精査において
かなり有用なものと考えております。
 まだ、頭頸部領域では文献も少なくこのような場があるということは非常に勇気付けられまし
た。
もしよろしければ、TRA−netに入会させていただければ幸いです。 

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○○です。
倉敷ライブ参加してきました。

CTOヘのアプローチ、KBTのテクニック(何とトリプルバルーンも!)、
Rotablatorの仕上がり、いずれも望みうる最良の結果を冷静に解説しながら
出しておられました。

ウエルカムパーティ冒頭で「ある文書の公開」がありましたが、「誹謗・
中傷の類いである」と断言しておられました。
詳しい事情を知らない私ごときが言及する話題ではないようですし、最後まで
いませんでしたので、コメントは控えたいと思います。

今回のライブでひとつだけ疑問を感じました。
一週間前より早朝安静時の狭心痛を訴える60歳の男性症例です。
LAD seg.6 proximal(LAD ostiumからちょっと離れている部位)に
angio上75%の狭窄を認めていました。他は有意狭窄なしです。

IVUS-guided DCAを選択され、eccentric plaqueをきれいに削って
終了となりました。病変に対する治療戦略・結果ともすばらしいものでした。

ただ疑問なのは、spasmがらみの病変、しかもangio上は75%狭窄に
手を出していいのかな?ということです。
まずはCa拮抗薬などを加えてspasmをコントロールして、その後に
労作で虚血が出るかどうかを確認するというのが手順ではないでしょうか。
(ライブ以前の話になってしまいますが・・・)

また、PCIの適応となった場合でも、DCA「のみ」で終わるというのは
どうなのでしょうか。
内腔が充分確保されても、内皮がない状態ではspasmがとっても起きやすく
なると思うのですが・・・。
仕上がりはきれいでしたが、spasmのことを考えたらstentが必要だと
思ったのですが・・・。

先生方のお考えを教えていただければ幸いです。

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○○です。

倉敷ライヴは盛会だったようですね。さて○○先生の御意見に関してですが、まさに
おっしゃる通りと存じます。しかしライヴにおける「手技」の披露・教育的側面を考
えると、indicationの是非は論じ難いと考えますが、如何でしょうか。strategyの是
非についても、大規模試験の結果を優先させて考えるべきであり、ライヴで議論可能
な話題を超えていると考えます。DCA+stentの成績に関しては、3試験の成績にばらつ
きがあると感じます。まだもう少し様子を見るべきでしょうか。

今後様々な側面からライヴデモンストレーションのあり方が問われ、再構築が進むと
予想されます。教育的な良いライヴが成長できることを心から願ってやみません。昭
和PCI研究会へ出席させて頂き、やはりライヴは重要と個人的に感じています。

レセプションの「事件」、とっても気になりますが...。

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○○です。

倉敷ライブで気がついたこと。
1.倉敷中央病院でもTRAが根付いています。30−40%を占めるとのことでし
た。ただし、男性は7Fr、女性は6Frとのことでした。やはり、ステントバルーンでも
KBTができるのは、楽ですが、radial occlusionが気になります。
2.TRAで、guiding cathをguide wireなしに引き抜かれていました。以前、斎藤滋
先生も同様にされているのを見たことがあります。最近のguiding cathの先端は、十
分やわらかく、guide wireを入れて、真直ぐにする必要はないということでしょう
か。私は、TRAを初めて2年ですが、TRA終了後に、右前頭葉の脳梗塞を起こした経験
があり、いまだに昔ながらの方法を守っています。TFA 8Frでは、inner sheathをい
れて、コレステロール塞栓を予防しているのに、奇異に感じました。
3.CTOを通す最大のコツ:GWは細く穿通性のあるconquestを用い、GWが、exitを穿
通するまで、バルーンをocclusion部位に侵入させないこと。今までは、GWの可動性
や、腰をつけるためにむしろ推奨されていた方法ですが、subintimal spaceに
hematomaやdissectionを広げる可能性があり、絶対にしてはいけないと光藤先生は強
調されていました。
parallel wire technique:慎重、かつ、粘り強い手技に感銘しました。最近のCTO成
功率は、90%近いそうです。
4.斎藤滋先生は、4Fr診断カテでのTRAとTBAの比較を発表されました。穿刺時痛、
カテ操作時痛は、有意にTRAに強く、術後の不快、痛みについては、差はないとのこ
とでした。カテ操作性、透視時間にも差はなく、4Fr診断カテでは、TRAの優位性は
ないとのことでした。術後の圧迫、安静については言及されませんでしたが、もしか
してTBAは、ヘパリンなしの2-3時間圧迫なのでしょうか?それでも、食事や、排泄
の際に困るような気がするのですが・・・・。変な伝道師です。
以上、簡単ですが、レポートします。

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○○です。

確かに最近齋藤先生は、4Fr.診断カテに限って言えば、TRAよりTBAの方が良いかも
しれないという発表をされています。
患者さんの術後の痛みや不快には差がなく、術者の穿刺のストレスもTBAが少ないと
言われています。
鎌倉は”とめ太”をTBAにもTRAにも使用しているようですが、同じ止血デバイスなら
看護婦さんの手間は同じだし、患者の痛みや不快感も同じなのかもしれません。

当院では患者の術後の不快感、痛みに関しては、圧倒的にTRAが有利ですが。
(異なる止血ディバイスだからかもしれません)

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皆様、この度お仲間に加えていただくことになりました○○大学第1内科の○○と申します。

奥の深いインターベンションをもっと学んでいこうと思っています。
 よろしくお願いします。

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===========  第32集 ===========


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○○です。      
ご無沙汰しております。
先日、入口部病変に対するPCIが2例あったのですが、少し分からないことがあった
ので教えてください。

1例は84歳男性でrisk factorはHT,smokingです。
半年前にUAPでLAD#7に対しMultilink 2.5?を入れましたが、
ADLがさほど高くないためF/U CAGは症状なければしないことにしていました。
(radialは細く、その時は何とか7Fr.TBI行いました。)
一週間前から胸痛が出現するため来院されカテをすることとなりました。
同じくBrachialから行いましたが、肩から鎖骨下〜腕頭動脈の蛇行が強く、今回はカ
テがコントロールできず、
やむなくTFAへ変更したあげくにLMTにdissectionを作ってしまいました。
LMTのプラークを飛ばしてしまったのか、一時LADがslow flowになったのですが、
LAD#7にSTENTが入っていることもあってか、造影上はLMT限局のdissectionでした。
IABPを入れた後、Bx Velocity 4.0×13?を16気圧で入れ、事なきを得ましたが、肝
を冷やしました。
今回dissectionをカバーすることが目的と考え、STENTは入口部から顔を出さないぎ
りぎりに置きました。
この場合、やはり入口部から少し顔を出すぐらい(のつもり?)がよかったのでしょ
うか?
それとも極力顔を出さないようにするのが良いのでしょうか?

もう一例は85歳女性でrisk factorはHTです。
この方もADLはさほど高くなく、外来へはご家族の付き添いでなんとか杖歩行で来ら
れている方です。
4年前にRCA#1(mid portion): 90%, LCx#11: 90%, LAD#7: CTOの3VDに対し、RCA,
LCxへステント入れ、
LADはobserveしています。(いずれもresteはありません。)
しばらくなかった胸痛がでるようになったためカテしたところRCA ostiumが90%に
なっていました。
STENT入れてもrestenosis rateは高いと思います。(光藤先生の本によるとSTENT入
れても50%以上だったとおもいます。)
入口部から顔を出した位置にSTENT入れてresteが来た場合、PCIが難しくなると思
い、
どうせreste率が高いのなら、resteが来なかったら儲けものと思いCBA 3.5×10?を
行いました。
この方の場合、症状が出なければrestudyはしない可能性が高いのですが、
そのことも踏まえて今回のstrategyでよかったのでしょうか?それともSTENT入れる
べきだったのでしょうか?
STENTを入れるとすればNIR 3.5×9?かな?と思うのですが、少し入口部から顔が出
るように入れるべきでしょうか?
それとも多少カバーできない部分が残るのを覚悟でぎりぎり顔を出さないところを狙
うべきでしょうか?

結局、入口部病変にSTENTを入れるときに少し顔を出すぐらいにフルカバーすべきな
のか、それともなるべくぎりぎりに置きに行くべきなのでしょうか?という疑問なの
ですが、今回のように病変の形態が違えばstrategyも違うのでしょうか?
STENTが入口部から出ている場合、restudy及びre-PCIのときに苦労すると思うのです
が、そのときのコツ、秘訣などをお教えいただけないでしょうか?宜しくお願い致し
ます。

84歳男性1
84歳男性2
85歳女性1
85歳女性2


それともう一件、当院では診断カテは4Fr.で、止血ディバイスはTBAはとめ太、TRAは
とめ太もしくは小さいとめ太を使用しています。圧迫の際に、radialはほとんど痛が
られる方はいらっしゃいませんが、brachialでは多くの方が痛みを訴えられます。
シーネ固定による肘関節の伸展保持とうっ血が主な原因ではないかと思いますが、圧
迫開始後比較的早期から訴えられる方が多いので圧迫時間とはあまり関係のないよう
な気がします。疼痛によりワゴる方も少なくないので個人的にはTBAは結構stressful
に思うのですが、、、いかがでしょうか?

***************************************

○○です。

○○先生の症例について、
> やむなくTFAへ変更したあげくにLMTにdissectionを作ってしまいました。
> LMTのプラークを飛ばしてしまったのか、一時LADがslow flowになったのですが、
> LAD#7にSTENTが入っていることもあってか、造影上はLMT限局のdissectionでした。
> IABPを入れた後、Bx Velocity 4.0×13?を16気圧で入れ、事なきを得ましたが、肝
> を冷やしました。
静止画だけですので詳細は分かりませんが、この程度のLMCAのdissectionならそ
れほどあわてる必要が内容に思います。ただ、静止画でも明らかにLAD flowが
slow flowとなっていますが、LMCAのdissectionだけでLADがslow flowになる理
由がないと思います。LMCAのplaqueをdistalに飛ばすってことはDCAしてるわけ
でもなくまず考えられない、他の理由の可能性が非常に高いと思います。
僕だったら、間違いなくIVUSをして、どの程度のdissectionが起こっているかを
観察しstentingの適応を決めると思います。これは今回の論点からはずれてます
が。
でステントをどこからどこまで入れるべきか、これはentryの位置とdissection、
IVUSではintramural hematomaの進展の程度に依存します。造影上で造影剤の
poolingのある部位だけがdissection部位ではないことを知っておいてください。
当然多くの場合はangiogram basedでstentingをすることでbail outできますが、
本当にlogicに対処をするにはIVUSを行って対処をすべきと思います。例外は血
行動態が保たれない状況で、そのような場合には当然何らかの処置をするのが先
になります。
一般論として、このような場合にはAo ostiumまでdissectionが伸びていたとし
てもentryはmid-distal LMCAですから入口部から出す必要はないと思います。

RCAの入口部病変においても重要なことはplaqueが本当にぎりぎりまで存在して
いるか、です。存在している場合には少し出すことが必要と思いますし、本当の
入口部にplaqueがないのであれば出す必要はない、と思います。で、plaque
distributionにはIVUSが必要かつ最大限の効果を発揮する、わけです。
この症例の場合にはCutting balloonはいい選択のひとつだと思いますが、僕だっ
たらどうするか、やはりstentingと思います。ここの病変のrestenosis rateが
高いことは間違いありません。この症例でのgoalをどこに設定するか、年齢から
symptom freeであればいいと思いますし、そのためには大きくstentingするのが
最も効果的と思います。Post angiogaramは悪くないですがやはり残存狭窄があ
ります。Cutting Balloonではほぼ最大効果ではないでしょうか。DCAでも再狭窄
率が高くstentに比べ明らかにいいとの証拠はない、となるとmy choiceは
stentingです。入口部から出すかどうか、はIVUSの結果次第です。

***************************************

> それともう一件、当院では診断カテは4Fr.で、止血ディバイスはTBAはとめ太、TRAは
> とめ太もしくは小さいとめ太を使用しています。圧迫の際に、radialはほとんど痛が
> られる方はいらっしゃいませんが、brachialでは多くの方が痛みを訴えられます。
> シーネ固定による肘関節の伸展保持とうっ血が主な原因ではないかと思いますが、圧
> 迫開始後比較的早期から訴えられる方が多いので圧迫時間とはあまり関係のないよう
> な気がします。疼痛によりワゴる方も少なくないので個人的にはTBAは結構stressful
> に思うのですが、、、いかがでしょうか?
僕自身もradial >> brachialと思っています。それは術後の肘関節の進展保持が
一番の要素かな?と思います。
そのことに関して、うちでのshockingなdataを紹介します。うちでは
femoral+closerで止血確認後車椅子で帰室する、というtrialをしました。事実、
このtrialだけでなくすでに40例以上車椅子帰室をしてますがまず問題ないこと
が分かりました。そしてshockingな事実とは、これまでradial approachと
femoral closer 車椅子帰室をした10人において次回のapproach方法を聞くと7人
がfemoral closer 車椅子を希望したことです。
その理由は2つ考えられます。ひとつは術中のradial approachの痛み、これは細
めのradial approachでは避けられません。そしてもうひとつが術後の痛み、こ
れはうちではまだガーゼ団子をしていているせいかもしれませんが、この2つの
要素があると思われました。○○先生の書いておられるように止め太君だと術後
の痛みは軽減できそうですが、斎藤先生のデータでは術中の痛みがやはりradial
ではかなり多いですし、これは細い血管を使っている以上は避けようがない、と
なるとbest approach = femoral + closer + 車椅子 である可能性も避けられ
ません。
コストの面もradial approachでは診断カテーテル、ガイドカテーテルがかかり
づらく、ちゃんとしたデータは取っていませんがradial approachの本数> femoral
approchの本数であれば、今の保険制度ではまだradial >> femoral+closerです
が近い将来の丸めの状況ではradial = femoral+closerかもしれません。

うーん、僕もradialistとして自信があったのですが…

さて、皆さんどう思われますか?

***************************************

○○です。

○○先生明確なアドバイスありがとうございます。
> 静止画だけですので詳細は分かりませんが、この程度のLMCAのdissectionならそ
> れほどあわてる必要が内容に思います。ただ、静止画でも明らかにLAD flowが
> slow flowとなっていますが、LMCAのdissectionだけでLADがslow flowになる理
> 由がないと思います。LMCAのplaqueをdistalに飛ばすってことはDCAしてるわけ
> でもなくまず考えられない、他の理由の可能性が非常に高いと思います。
ということはやはりspiral dissectionか、それともロフトでしょうか?
直後は胸痛、血圧低下がありましたが、IABPを入れたりしているうちにslow flow、
血圧は改善しました。

> 僕だったら、間違いなくIVUSをして、どの程度のdissectionが起こっているかを
> 観察しstentingの適応を決めると思います。これは今回の論点からはずれてます
> が。
> でステントをどこからどこまで入れるべきか、これはentryの位置とdissection、
> IVUSではintramural hematomaの進展の程度に依存します。造影上で造影剤の
> poolingのある部位だけがdissection部位ではないことを知っておいてください。
> 当然多くの場合はangiogram basedでstentingをすることでbail outできますが、
> 本当にlogicに対処をするにはIVUSを行って対処をすべきと思います。
そのときは”やってしまった”とあせってしまいそのようなことは考えも及びません
でしたが、
おっしゃるとおりだと思います。大変勉強になります。

> RCAの入口部病変においても重要なことはplaqueが本当にぎりぎりまで存在して
> いるか、です。存在している場合には少し出すことが必要と思いますし、本当の
> 入口部にplaqueがないのであれば出す必要はない、と思います。で、plaque
> distributionにはIVUSが必要かつ最大限の効果を発揮する、わけです。
> この症例の場合にはCutting balloonはいい選択のひとつだと思いますが、僕だっ
> たらどうするか、やはりstentingと思います。ここの病変のrestenosis rateが
> 高いことは間違いありません。この症例でのgoalをどこに設定するか、年齢から
> symptom freeであればいいと思いますし、そのためには大きくstentingするのが
> 最も効果的と思います。Post angiogaramは悪くないですがやはり残存狭窄があ
> ります。Cutting Balloonではほぼ最大効果ではないでしょうか。DCAでも再狭窄
> 率が高くstentに比べ明らかにいいとの証拠はない、となるとmy choiceは
> stentingです。入口部から出すかどうか、はIVUSの結果次第です。
そのときはangiographicalには入口部にplaqueがあると判断したためステント入れる
なら入口部から少し出さざるをえないかなあ、と思いました。
そのときにやはりresteしたときのことを考えてしまい、そのときにステントが出て
ると少し厄介かなあと思ったということと、
この患者さんの場合、CABGという選択肢はないのでPCIで終結させるためには有効と
思われるstrategyは必要ならなるべく多くの種類を使いたいと思いました。
その中でCBAは一つの有効な手技であろうと思ったのでまずCBAを行おう、という心理
が働きました。
これにはなるべくカテはしたくないと思っている反面resteしたときにはなんとして
でもPCIで乗り切ろうという少し矛盾があるかもしれません。いいわけじみた文面に
なってしまいすみません。

***************************************

○○です。

> コストの面もradial approachでは診断カテーテル、ガイドカテーテルがかかり
> づらく、ちゃんとしたデータは取っていませんがradial approachの本数> femoral
> approchの本数であれば、今の保険制度ではまだradial >> femoral+closerです
> が近い将来の丸めの状況ではradial = femoral+closerかもしれません。

コスト面のコメントでは(特にマルメの状況で)Closerをいくらと想定されているの
でしょうか?1本4~6万円と聞いていますが。

私は、現在のように、Closerをバルーンの添付でタダで手に入れるか、翌日帰して保
険を利かせる(それなら患者さんは購入金額の3割負担で済む)の状況では、
radial >= femoral+closer かもしれないと思っていますが、
近い将来マルメになれば、コストの面では、
1、患者さんにとっては、radial =femoral+closer(患者さんの支払い負担が同じだ
から)
2、病院にとっては、radial >> femoral+closer (closerの分だけ損)
でしょう。
ガイドカテの使用本数は、TRIに慣れればという条件付きですが、TRIもTFI
もほとんど変わらないと思います。

余談ですが、今度の4月からPCIの手技料が、約20万円から、23.9万円に引き上げら
れ、逆にペースメーカーの植え込み料が、17.2万から13.8万に引き下げられます。
しかし驚いたことに、両方とも施設基準が付くようです。
この施設基準は3月中旬ぐらいに決まるそうですが、年間症例数と医師要件(医師個
人の経験)を加味するようです。この基準に当てはまらない施設は、PCIもペースメー
カーもその手技料の30%をカットされるそうです。
PCIで30%カットされると、71700円の差です。同じ事をしながら、この手技料の差
は大きいですね。
どのような施設基準になるのか、注目です。

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○○です。

○○先生のRCA症例について
>STENT入れてもrestenosis rateは高いと思います。

なぜRCAのAo-ostiumはステントを入れても経験上再狭窄率が高くなるのでしょうか?
最も素直な答えはステントの再狭窄予防効果が十分に発揮できていないから。ではス
テントの再狭窄予防効果は?やはり、急性ならびに慢性のリコイルを最小限にできる
ことだと思っています。RCAのAo-ostiumはステントを留置してもリコイルしやすいの
で再狭窄率が高くなる、つまりステントストラットの外側に多くのプラークを残した
ままで血管をストレッチする作用により内腔を得たとしても、一時的にストレッチさ
れた血管がリコイルするとステント内径が狭小し内膜増殖が加算され結局は再狭窄し
てしまうのではないでしょうか?個人的にはRCAのAo-ostium病変部血管径が十分に大
きい場合はプラークを取り除くことで内腔を得るDCAがbest choiceと考えています。
しかし、RCAのAo-ostiumのプラークをうまく削りとるのは難しく、ガイディングの形
状を工夫したりカッターの3次元方向を色々変えてもプラークが多く残存し
optimal-DCAにはならない症例が再狭窄してしまうのではないでしょうか?○○先生
の症例はCBAでangiographicalには十分な結果が得られていますので私も上記の理由
からステントの追加は選択しないと思います。50〜75%ぐらいの再狭窄で収まってく
れればいいですね。


> コスト面のコメントでは(特にマルメの状況で)Closerをいくらと想定されているの
> でしょうか?1本4~6万円と聞いていますが。
いまでも一応4万円弱のはずですよね。もう少しは下がるでしょう。ただ物が物
だけに極端には下げれないでしょうが。

> 2、病院にとっては、radial >> femoral+closer (closerの分だけ損)
> でしょう。
> ガイドカテの使用本数は、TRIに慣れればという条件付きですが、TRIもTFI
> もほとんど変わらないと思います。
いや、やはりガイドカテーテルの本数はTRIの方が多いと思います。そりゃそこ
まで差があるわけではないですが。だから radial >> femoral+closerではなく、
radial > femoral+closerでさらに患者さんの印象をいれれば >=になるかもしれ
ません。

> しかし驚いたことに、両方とも施設基準が付くようです。
> この施設基準は3月中旬ぐらいに決まるそうですが、年間症例数と医師要件(医師個
> 人の経験)を加味するようです。この基準に当てはまらない施設は、PCIもペースメー
> カーもその手技料の30%をカットされるそうです。
> PCIで30%カットされると、71700円の差です。同じ事をしながら、この手技料の差
> は大きいですね。
> どのような施設基準になるのか、注目です。
○○先生、驚いたことに、ではなく"当然"ですよね。差別化をしていく方向にあ
るのは時代の流れ だし、理屈から言っても当然だと思います。ただ、施設基準
は???どうなるんでしょ。

***************************************

別のMLでも話題が出ていました。
中医協の諮問案では、以下のような内容が提示されているようです。

施設要件は、1万点以上の技術料が算定される手術に適応され、
医師要件:当該手術分野の臨床経験を10年以上有する医師
(専門医資格の有無は関係ないらしい)
年間症例数要件:全国の年間症例数毎に規定
 1000例未満の手術では年間症例数5例
 1000〜5000例    年間症例数10例
 5000〜10000例    年間症例数50例

PCIに関しては、年間PCI数50例以下の施設のみが施設基準から外れる
という噂だそうです。
年間のペースメーカ植え込み症例数は全国でどのくらいになるのでしょうか?

***************************************

○○です。

> 年間のペースメーカ植え込み症例数は全国でどのくらいになるのでしょうか?

日循のガイドラインによるとペースメーカーは年間35000例以上の症例に植え込まれ
ているようです。したがって”年間症例数50例”の基準が適応されることになりま
す。兵庫県はペースメーカー約1600症例/年ぐらいを約80施設で施行しているので50
症例をこえる施設は非常に少ないと思います。私の担当ではありませんが当院にとっ
ても厳しい状況でペースメーカーは年間25例平均でほぼ横ばいなので症例を増やすの
は至難の技だと思います。ちなみにアブレーションも全国年間5000症例を超えている
ようですので同じ基準となります。

***************************************

> ということはやはりspiral dissectionか、それともロフトでしょうか?
> 直後は胸痛、血圧低下がありましたが、IABPを入れたりしているうちにslow flow、
> 血圧は改善しました。
Spiral dissectionはまず考えにくいです。それはangioにてそれらしい像が全く
ないこと、時間経過で改善していることです。Spiral dissectionで血行動態が
不安定化するのはintramural hematomaになってtrue lumenが圧排されて
ischemiaになるからです。それはangio上必ず所見があります。Dissection
spaceがすべてbloodで造影で見えないとしてもtrueの狭小化は見えます。
結局このケースでは時間経過から考えてもairである可能性が高いと思います。

> そのときは”やってしまった”とあせってしまいそのようなことは考えも及びません
> でしたが、
> おっしゃるとおりだと思います。大変勉強になります。
この状況は完全に理解できます。ただ多分一度経験したら今後は落ち着いて対処
できますよね、そのときには是非IVUSを使ってみてください。

RCAの入口部病変に関しても先生の考えは十分理解できます。今の僕は結局ステ
ントするだろうな、と思いますが2年前ならCuttingをしてた可能性は非常に高い
ですし、2年後にはまた違うことをしていることも当然あります。つまり、この
部位の病変は誰もがまだtry and errorを繰り返しているprocessなんだと思いま
す。

***************************************

○○です。

○○先生、了解しました。もう少しIVUSを活用するよう心がけてみます。
○○先生ありがとうございます。
おっしゃられるとおりAo-ostiumはその他の部分と違って、
拡張する方向に地平線のようにAo壁が広がっていますので拡張されにくく、
STENTを入れてもrecoilは確かに多いからというのは大いに納得いたしました。
DCAは確かに理にかなっていると思います。できるようになったらtryしてみようとお
もいます。
ますます、精進いたします。

***************************************

○○です。

先週末に倉敷ライブに行ってきました。いろいろ見させてもらって最も思ったこ
とが、logicなinterventionをするためにIVUSが必要なんだ、ということでした。
ある症例でLAD ostiumから前回治療時(AMI治療時)にステントが入っていて今
回はそのステントのproximal edgeがLCXの入口部を含めて再狭窄になっていまし
た。その症例でステントがLCXをjailしているかどうか、光藤先生はじーっと
angioを見て、うーんjailはしてないようですね、ということで治療を行ってい
ました。が、jailしているかどうかでその後の治療内容が変わる可能性もあるわ
けですよね、当然。IVUSをこの時点ですればjailしているかどうか、はっきりと
分かるわけです。でそのはっきりと分かった情報を元に治療計画を考えて実行す
る、これがlogicなinterventionでそうであるべきとおもうのですがいかがでしょ
うか。
もう1例、RCAのCTOの症例、すごく難しいのを見事にwire crossされたのですが、
RCA proximalがlarge dissection, hematomaになってしまいました。この
stentingをどうするか、これもIVUSを使ってどうなっているかを把握しておけば
もっと効果的な戦略が取れたのではないかと思いました。

もっと言えば、IVUSを使わないPCIは 例えれば、患者さんを診て病歴は聞くけ
ど身体所見はとらず、全体をぼんやり見て、じゃ薬を出しておきましょうという
ようなもので、IVUSを使うPCIは身体所見もちゃんと診て、ここが悪いからこの
ように薬を使いましょうというもの、これぐらい違うと思います。
ただすごくよく効く薬(ステント)があるのでじゃ薬を出しておきましょうとい
うのでも効果があるのですが。

さて皆さんはどう思われるでしょうか?

***************************************

前略、御寛容くださいませ。
このたびお仲間に加えていただくことになりました○○の○○と申します。
最近trans radial approachでの脳血管撮影に、はまっております。
頭頸部領域では文献も少なくこのような場があるというに非常に感銘を受けました。
まだまだ始めたばかりですが、御指導の程よろしくお願いいたします。
***************************************

○○です。

> もっと言えば、IVUSを使わないPCIは 例えれば、患者さんを診て病歴は聞くけ
> ど身体所見はとらず、全体をぼんやり見て、じゃ薬を出しておきましょうという
> ようなもので、IVUSを使うPCIは身体所見もちゃんと診て、ここが悪いからこの
> ように薬を使いましょうというもの、これぐらい違うと思います。
> ただすごくよく効く薬(ステント)があるのでじゃ薬を出しておきましょうとい
> うのでも効果があるのですが。
>

IVUSの有用性は決して否定しません(私も本当はしたいのです)。
しかし、いつも議論されているのは、IVUSのcost-performanceについてではないでしょ
うか。

ですから、上記の例えで言うならば、
頭痛の患者全員に頭部CTを撮る、風邪の患者全員に胸部CTを撮る、腹痛の患者全
員に腹部CTを撮る、ということの是非のほうが、よりIVUS問題に近いと思うのです
が・・・・・・

***************************************

前略

TRA−NETの皆様

このたび登録させていただきます○○です。
私は○○医大12年卒のレジデントで、循環器を専攻しています。
現在はローテーションの都合で循環器を離れて放射線科で研修中です。
ちなみに○○です。

心カテは生まれて始めて入った心カテがTRAだったこともあり、
TRAに関してはまったく抵抗がありません。ただ、まだカテはようやく
ワイヤー、バルーンをさわらせてもらいはじめたところでまだまだ
二人羽織です。

TRA−NETのバックナンバーでレベルの高い話を拝見して
ぜひ勉強させていただきたいと感じました。初歩的な質問も
するかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。

草々

***************************************
> IVUSの有用性は決して否定しません(私も本当はしたいのです)。
> しかし、いつも議論されているのは、IVUSのcost-performanceについてではないでしょ
> うか。

こんなに cost-performanceは悪くないですよ。しかもIVUSを使えばデバイスを
減らせるんですよ。逆に言うとそうしないとIVUSを使う必然性は出てこないと思
ってます。

***************************************

○○です。

貼付用局所麻酔剤・ペンレスやユーパッチについて教えてください。

適応は、「静脈留置針穿刺時の疼痛緩和」と書いていますが、心カテでも保険上切ら
れないのでしょうか?(もちろん、各自治体で差はあると思いますが...)透析以外
はだめかな?という印象なのですが...。

また、ユーパッチの臨床成績に有効率60.7%となっていました。と、言うことは40%
のひとは痛いのでしょうか?

私は、当院に来てから貼付用局所麻酔剤を使っていませんが、良く効くなら患者への
サービスとして50円程度は高くないと思っています。採用しようか悩んでいます。

○○先生は、たしかペンレスのみでradial punctureを行っていたと思うのですが、
ご経験などより、いろいろ教えてください。

以前、キシロカインゼリーを塗ってサランラップで巻いて、少しでも皮膚に浸透しな
いかと試してみましたが、全然効果無く、逆にサランラップでかぶれてしまって、患
者さんに不評な事がありました。笑って下さい。

***************************************
こん○○は
○○です。

新参者ですが、さっそく気になったのでお聞きします。
最近ライブによくでかけるのですが、ライブで帽子、マスクをつけて
らっしゃらない術者の先生をよく見るのですが、大丈夫なんでしょうか?
一応外科ほど念入りじゃなくても僕の施設ではヒビテンで手洗いして外科手術と
同じ格好でやりますが。過去に検討されてましたらごめんなさい。

***************************************

○○ですが...

「○○県」ではペンレスは1枚だけですがレセプトに「静脈留置針穿刺時の疼痛緩和」
とかけばokのようです。穿刺時の疼痛刺激がradial spasmの要因のひとつと考えてい
るので当院ではペンレス+キシロカインは26Gの細い針で行っています。まあ、「○○県」

ではいまだレセプトの診査が少し甘いのでそうかも知れませんが.........

ライブの時の帽子とマスクの話ですがほぼ20年以上帽子もマスクもしていない(?)
九州の某先生の○万人の経験によるとまったく問題ないと言うのは本当でしょうか。
○○病院にいたことのある先生はなにか知っているでしょうか?。私も以前はマスク
をしていたのですがライブを経験するようになってマスク越しだと話しにくくてやめ
てしまいました。直接には外国のPCIのビデオ、偉い先生方のライブでマスクも帽子
もしていないのを見たのが大きい原因かも知れません。決して顔を積極的に見せよう
という意図はありませんが...

 でもマスクをしていないと時々助手の先生が私の顔にめがけていろんなもの(含む
血液、GW.....)の飛沫を飛ばしてよこすので最近またマスクをしようかなと考えて
います。わたしは普段そんなに恨まれているのでしょうか.....○○先生おしえてく
ださいっ!

***************************************

○○です。
 最近すっかりROMしておりまして失礼いたしました。ペンレスについてですが、か
つて、○○内科にいたときは(TFAですが)穿刺時にルーチンに使っていま
した。あくまでも印象ですが、患者さんの疼痛は(使わないより)少ないように思い
ました。具体的にキシロカインの使用量などをみておりませんので、印象のみですが。
ボク個人はペンレス使用に「良い印象」を持ちまして、その後も出張病院でTRIの際
に用いていましたが、みごとに保険でカットされまして、以後使用していません。
大学病院の時はレセプト上、どうなっていたのか…、謎です。
 現在はペンレスを用いず局所麻酔後に穿刺し、シース挿入の際に再度局所麻酔を追
加して疼痛軽減につとめております。ペンレスをルーチンに使用している先生がたが
いらっしゃれば、ご意見をお聞きしたいです。

***************************************
○○です。

当院ではペンレスを2枚、できれば1〜2時間前から貼っています。
2枚貼る理由は、看護婦さんが動脈を”外す”確率を少しでも下げる保険の為です。

最近、ユーパッチ(祐徳薬品)が出ましたが、あちらの方が粘着力など良いように思
いました。

効果ですが、塗る麻酔(キシロカインゼリーなど)を塗って穿刺時の疼痛予防になっ
たという英文を過去に見たことがありますが、テープ剤は海外には存在しないようで
す。
ユーパッチやペンレスは主に透析の患者に使用されていて、1回の透析で2カ所(2
枚)X週3回X4週=24枚と、1人の患者が1ヶ月に24枚も使用しているそうで
す。毎回、毎回穿刺される透析患者の疼痛をチョットでも和らげるべく開発され、認
可されたものですから、きっと効くものと信じて使用しています。

レセプトの件ですが、うちではちゃんと請求しています。しかし、査定する先生によっ
ては切られることがたまにありますが1枚50円ぐらいですし、圧キットやドレー
プなどの消耗品と同じと割り切って、切られても無視しています。
“切られなきゃ儲け”ぐらいの気持ちでいます。

当院では原則的にペンレスのみの麻酔ですが、橈骨動脈が良く触れる人には表皮麻酔
をしても穿刺率は落ちないと思いますので、やるべきかもしれません。

***************************************

○○です。

先生方、さっそくのお返事有り難うございます。


> 「○○県」ではいまだレセプトの診査が少し甘いのでそうかも知れませんが....
○○先生が切られていないのでしたら、私も処方してみます。

> “切られなきゃ儲け”ぐらいの気持ちでいます。
○○先生のおっしゃるとおりです。

>  でもマスクをしていないと時々助手の先生が私の顔にめがけていろんなもの(含む
> 血液、GW.....)の飛沫を飛ばしてよこすので最近またマスクをしようかなと考えて
> います。わたしは普段そんなに恨まれているのでしょうか.....○○先生おしえてく
> ださいっ!
顔射は気合いと愛情の印です!?どんどん、受けてあげてください。
もちろん、最近は内弟子に優しいと評判の○○市民病院○○先生に限って、恨まれ
るような事などきっと無いと思います。
厳しく鍛えられた昔の弟子も、わざと飛ばしていたわけではないので勘弁してくださ
い。

内輪の話で申し訳ございません。

ちなみに、私は花粉症持ちで、鼻タレ姿を隠すためにマスクをしています。

***************************************

○○県の○○病院では、4F診断カテ、Radial PTCAのいづれでもペンレスを使用して
いますが、請求で切られたことはありません。(やはり地方は甘いのか?)

うちでは、心カテ30分前〜直前に病棟で貼って、カテ台の上に上がったところで剥が
しています。更に、○○先生はお気に召さないようですが、穿刺部皮下にオムニカイ
ンを直径7-10mm位に、盛り上がりが出来るように注入して上から揉んで浸潤させた後、
おもむろに3連活栓の組み立てやらカテーテルを出したりして、時間稼ぎをしてから
穿刺をします。このやり方で、穿刺部が痛んで困る患者さんはあまりいません。(ス
パズムの強い患者さんは年に数例以上いて、こういう人達はやはり痛がりますが)
ペンレスはオムニカインを皮下に注入する際に針の痛みを緩和してくれているようで
す。

余談ですが、スパズム予防の目的で、シース挿入後、5mL程度のニトロールをシース
から注入し(患者さんはかなり熱かったり冷たかったりで刺激的のようですが)、カ
テーテルに移ります。この方法で年間1000例程度やってますが、スパズムで挿入困難
→Femoralになるのは年に4-5例で、それも穿刺で動脈をかすってはずしたときだと思
います。(最初からRadialの細い人はFemoralになっていると言うこともありますが
…)
ニトロールを注入してる施設って少ないのかな…?

それから、カテ中のマスクと帽子ですが、私がアメリカにいた時のカテラボはしてま
せんでした(もちろん、コメディカルも!)。
何故なのか、カテラボのボス(Washington Hospitalの出身)に尋ねたら、アメリカ
人には、落下菌と言う概念がないようでした。カテ台の上は清潔で、髪の毛や口から
落ちる菌などないと…。ロータブレーターで有名なMaurice Bachbinderのところでは、
Bachbinder以外はマスクだけしてました。でも、基本的にアメリカ人は細菌感染に強
い(カテ後に抗生剤なんか使いません!経口も熱発したときだけです)ので、アジア
人の日本人は、真似しない方がよいかもしれません。そのボスは、アジア人は、出血
が止まりにくいし、感染にも弱いし、アジア人のカテはやりにくいとこぼしてました
から。

***************************************

○○です。

> レセプトの件ですが、うちではちゃんと請求しています。しかし、査定する先生に
よっ
> ては切られることがたまにありますが1枚50円ぐらいですし、圧キットやドレー
> プなどの消耗品と同じと割り切って、切られても無視しています。
> “切られなきゃ儲け”ぐらいの気持ちでいます。

病院の中には「検査の欄ではなく、薬として?請求すると今までのルールでは名前が
載らないで切られない。」と考えているところもあるようです。これからは名前が載
るので駄目でしょうが…

***************************************

○○です。

 当院でも、ペンレスは全例に使用しています。以前は、主治医が貼付場所にマジッ
クでマークをいれておいて、看護婦が約2時間前に貼るというようにしておりました
が、現在はマークなしで看護婦が貼ってくれています。この2時間前というのは、以
前に私が自分で試してみた結果から決めています。自分の前腕にペンレスを貼って、
30分後、1時間後、1.5時間後、2時間後にはがしてピンク針で刺してみたところ(軽
くです。もちろん。)、1時間で痛みが少し和らぎ、1.5時間と2時間では、ほとんど
痛みを感じませんでした。その後、試していないので再現性があるかわかりません
が、貼り方にも影響されるようで、よくこすった方が効くような印象があります。保
険の方は、医事課に問い合わせたところ、創傷処置のところに消毒薬などとともに
入っていて、一度も切られていないとのことです。東京は甘いのでしょうか?

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○○です。

皆様、いろいろ、有り難うございます。
参考にさせていただきます。

今日、サンプルのユーパッチを貼って、患者さんに「これで痛くないよ!」と偉そう
に刺したら、「前にやった時より痛い!」と言われ辛かったです。気合いが入りすぎ
たのかもしれません。
別な新規の患者さんには「ほとんど痛くなかった。」と言われました。

私が健診のために採血をしたのですが、静脈の上にユーパッチを30分間しっかり貼っ
て、看護婦さんに根性無しと笑われました。
でも、これは余り痛くなかった。看護婦さんも決して優しい看護婦さんではなかった
のに...(内緒です)。

3人中2人が「痛くない」でしたので、やはり有効率は60%程度なのかもしれません。
当科でもカテの時に採用の方針で動いてみます。

そういえば、昔有る病院で丁稚をしていた時代のことを思い出しました。
診断カテが終わったら、突然看護婦さん数名に押さえられ、いきなり血を採られまし
た。ドアの陰で私の親分が自分の検診なのに「俺は刺すのは得意だけど、刺されるの
は嫌いなんだ。○○の血を採れ!」と命令を飛ばしていました。
裏切り者の同僚、現・○○労災病院の○○先生も「動くともっと痛いぞーっ」と言いな
がら看護婦さんと一緒に私を羽交い締めにして下さいました。「なんで俺なんだよ?」
と○○先生に言ったら「俺は二日酔いだからダメだよ。」と押さえる力が強くなりまし
た。
今となってはとても良い思い出です。
そのあとのPCIで、助手の私が術者のマスクに患者さんの血を飛ばしたのは、たぶん
偶然です。

おバカな話ばかりでいつもすみません。寒い地方のたわごとだと思ってください。

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○○です

たしかリドカインテープは年齢(皮膚年齢)によって吸収時間が異なるため年寄りほ
ど長く貼らないと効き目が薄いのでは? 若い人はすぐ効くようですが....
私も採血されるときは必ず貼っています。よく効きます。

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○○です

落下菌の話題が出ていましたので、当院の経験を紹介します。

 当院では、ペースメーカー植え込みをカテ室で行っています。ところが昨年、ペー
スメーカーの術後感染が発生しました。ペースメーカーをすぐに除去し、感染が落ち
着いた時点で再度植え込みを行い、現在は経過良好です。
 このことがあってから、ちょっと気になったので、カテ室の落下細菌数を調べてみ
ました。カテ室内に合計9か所(カテ台;頭側と足側、カテ台の周囲、アームの真下
など)の計測点をもうけ、そこに24時間シャーレをおいて、コロニーの数を計測しま
した。空調との関係もありますから、検査は前後にカテの無い日をはさんで、2回行
いました(カテのない日があること自体、問題ですが)。
 結果の詳細は手元に資料が無いので省きます。結局カテ前日のほうが落下菌数がや
や多く(といってもほとんど無いに等しい)、カテ後の24時間は空調をまわすためか、
ほとんど検出されませんでした。
 結局、しっかりした空調システムがあれば、落下菌はあまり気にしなくてもいいん
じゃないでしょうか。ましてや、カテ件数の多い施設では、もっときれいということ?

 マスクに関しては、時々飛んでくる血液が口に入るのを防ぐくらいの意味しかない
のではと思っています。

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○○です。

帽子とマスクのことです。
私は以前、誰が見ても一番不潔そうに見えてしまうカテ室に勤務していま
した。
しかし、唾を飛ばそうが、ゴホッ、ゴホッと咳をしようが、フケが落ちようが、3mワ
イヤーのおしりを踏もうが(ちゃんとイソジンで拭きましたヨ)、それでも患者さん
に感染が起こったり、熱が出たなんて聞いたことがありませんでした。

ただし、イソジンがトレイにちょっとでも入ったら厳しく叱られました。
(ひどいときにはトレイの生食を全部入れ替えました)
何でも、イソジンが体内に入ったら熱がでるそうです。
ホントやろか?
ねえ、○○先生。

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○○です。

メールを読んでいて昔のエピソードを思い出しました。○○循環器病セ△ターで勤務
していたときのことです。一例目は部長の○○先生がPCIをされるアシストに入る予定
だったので準備をしておりました。いつまでたっても術衣に着替えられないので「変
だな。」と思ったのですが、とりあえずガイドカテーテルでコントロール造影を終え
て振り返ると、○○先生が靴をはいたままシャツにネクタイの姿で手袋をはめながらカ
テ台の前に立ち「ACSインター、LAO。」…。数分後にワイヤーが病変をクロスし「講演に
出かけるから、あとはよろしく。」とおっしゃり「ちゃんと針金を通しておきました
から。」と患者に一声掛けて立ち去られました。夕方に帰院された○○先生から電話が
あり、当日分のPCIの結果を報告したところ「プロテクターをつけるのを忘れた
な。」とだけおっしゃられていました。このようにとても普段着のPCIをされる○○先
生もイソジンはお嫌いでした。

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みなさんこん○○は ○○です。

最近当院の循環器科が心臓外科より
GEAのグラフト造影を依頼されることがでできたのですが、
皆様の施設ではどの程度施行されているでしょうか。
また、おすすめのカテ、やりかたなどございましたらtipsを
お教えいただけたら幸いです。
 ちなみに現在放射線科研修中ですのでインターベンションの
エキスパートに聞いたところ「あんなもん楽勝だ」といっておられました。
」当院放射線科が腹部に頻用するのは「シェファードフック」という
アンプラッツに似たカテです。

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○○です。

本院では今のところCABG後の患者さんについてはほとんどがTFAです。使用するカテーテル
は4〜5FrのJR4.0とJL4.0さらにpigtailの三本で全てをすませています。
 先ずJLで左のnativeをそれからJRで右のnative、左右ITA、静脈グラフト、橈骨動脈、さらに
GEAまで全て造影しています。慣れてしまうとあんまり苦労はしないと思っています(個人病院な
のであまりたくさんの種類のカテーテルを起きたくないとの理由が一番の理由です)。
 あまり考えずにJRを用いていましたが、更に新しくGEA専用にカテーテルを出す事はほとん
どありません。

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○○です。

GEAの造影にはradialから行うために長いGEA用のカテを作ってもらって使ってい
ます。もし興味があれば連絡ください。
解剖としては腹側で脾側に腹腔動脈が分枝しています。肝側でないことが一つコ
ツです。で、腹腔動脈の分枝部を探すのに少な目の造影剤で全体をpigtailなん
かで造影して分枝部を見つけておくことが大事です。

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○○です。

当院心臓血管外科ではLITA+SVGが最もpopulerなgraftです。
RITAやGEAにはめったにお目にはかかりません。

(1) LITA+SVG
  Lt. radial : Sones

(2) LITA+RITA
 Rt. radial : 患者さんがいればYumiko cathを使ってみたいと思います。
(3) LITA+GEA
 Lt. brachial : Sones(100cm)で全てを、またはJL, JRでnativeを、JRでLITA, GEAを造影しま
す。

(4) LITA+RITA+GEA
 Rt. brachial (radialではGEAが届かないような気がします。) : Sones+Yumikoで映しきったらと
っても嬉しいだろうなぁ。

(1)(3)は実際にやっていますが、(2)(4)はあくまで患者さんがいらっしゃればやってみたいなあと
いう希望です。

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○○です。

CCIでradial 5Fr.S-Gのpaperを見て以来(brachialも含めて)、最近、5Fr.S-Gを何
例かやってみました。
すると圧はそれなりに取れるのですが、outputの値が低く出ます。
単なるうちの機械のsettingの問題でしょうか?
それともそういった傾向にあるのでしょうか?
5Fr.S-Gされている方がいらっしゃったら教えてください。

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○○です。 当院心臓外科はGEAをグラフトに使用することが多く、今まで100例ほど術後造影
をしています。カテーテルはテルモ特注コブラタイプ(S,M,L)(ヌルヌルコーティング)を使用して
います。側面を使用すれば腹腔動脈のセレクトは試し打ちなしに容易にできます。カテーテル
がストンと落ちるように入っていく感じです。その後は032のワイヤーでGEAまで進め、カテーテ
ルを進めます。GEAまでカテーテルを進めませんと造影がpoorできちんと評価できません。こ
の際、攣縮が起こしやすいので当科では前もってシグマートの持続静注(6〜8mg/h)を行って
おります。屈曲が強いときはプログレート(テルモ)を使用し、GEAの奥まで進め造影することも
あります(造影は美しくはないですが・・)。

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LITA RITA GEAいずれもYUMIKOを使っています。

○○先生のカテをこっそり使ってみましたが、腹腔動脈の選択性に優
れていると思いました。先が少し硬いのでspasmに注意しなければならないようで
す。YUMIKOでだめなときこれを使おうと思っています。


> 単なるうちの機械のsettingの問題でしょうか?

バクスターのOUTPUT Computer(Vilidanceでしたっけ)の定数は10cc 0度の場
合、542だったともいますが、設定はいかがでしょう。VilidanceのBolus set up
でmanual modeとかで設定できたと思います。

またBlue lumenが細く、内の怪力○○先生でも思いっきり注射器を押せず、立
ち上がり(立ち下がり)の部分で段ができてしまうとのことでした。これが影響
しているかな?

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○○です。

○○先生ありがとうございました。
病院へ行って調べてみます。

> LITA RITA GEAいずれもYUMIKOを使っています。

Yumiko cathは0°30°60°(でしたっけ?)とバリエーションがあると思いますが、
どれをfirst choiceにすれば良いのでしょうか?

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○○です。

> Yumiko cathは0°30°60°(でしたっけ?)とバリエーションがあると思
> いますが、
> どれをfirst choiceにすれば良いのでしょうか?

内では0°が1st choiceです。
それでLITAがだめなときは90°を使っています。

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○○です。

> 結局falseのdistalからDCAで真腔ごと削って
> きて見事な血管とされました。
>  このようにして治療された冠動脈の慢性期はどうなっているのでしょうか。よろし
> くご教授下さい。
僕はあの症例の最後の仕上がりをきちんとは見ていないのですが、最後はどんな
最終像になっていましたか?
慢性期はfalse lumenを拡張した病変と違わないと思います。つまり特に瘤になっ
ていることも非常に少なく、普通になっています。ただしfalse trueになってい
る部分はdouble lumenで残ることもあります。
少し話は違いますが、あの症例では早くにparallel wireにすべきだったと思い
ます。やはりtrue-trueでwire crossする努力が必要ですね。

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○○です。

 当院の外科に昨年、腕のいい先生が来て以来CABGの件数が飛躍的に増えてます。
RITA+LITA+GEA or RITA+GEA+f-RAなど3枝、4枝つないでます。そうなると確認造影
も増えてくるわけですが、RITA,LITAにengage困難な症例などもあって難渋すること
もしばしばです。先日も以前研修させていただいていた○○病院の○○先生
にengage困難な症例に対する工夫を教えていただきまして、ありがとうございました。
 GEAにはTFAではRITA,LITAで使用したJR3.5をまず使用してます。教科書的にL1下あ
たりにカテを置き、lateralで上(腹側)になってることを確認して造影して腹腔動
脈を探し出し、挿入して半選択的にGEAまでカテを持っていって造影してます。コス
トの関係でなるべくJR1本で済ませたいのですが、engageできない時には最近、コブ
ラカテを使用しだしたところ、非常に簡単にengage、selectiveできました。シェパー
ドカテですが、これでengageできる症例はJRでもengageできる印象です。
 先日、大動脈にYグラフトを入れ、同時にGEAをを4PDに吻合した症例の確認造影を
やりました。ASOでYグラフトの先に狭窄があり、鼠径部からでなく左brachialからやっ
たのですが、archでカテがかなりとられてしまいます。JR3.5で腹腔動脈のちょっと
先までは入るのですが後はarchのところでカテが落ちてしまい、counterに回しても
カテがはいって行きません。ワイヤーを残してヘッドハンターカテ(放射線科管理)
を持っていこうともしたのですが、本来腹腔動脈からかなりselectiveに持っていけ
る(らしい)カテだけに腰が非常に柔らかく、案の定archで落ちて全然届きませんで
した。結局、ヘッドハンターに似ていて腰のあるのをと考えてJR4を選んだ所、どう
にかGEAに半selectiveに持っていけました(今度画像を乗せようと思っています)。
 左radial approachで、JRで届かなかったSVGに同じようにJL4でengageできた症例
もありまして、意外と使えるかと思っています。すでに当たり前のTipsでしたらすみ
ません。皆様いかがでしょうか。
 
 話は変わりますが、昨日の川崎ライブで10年ほど前に3本グラフト(このときの情
報では全部SVG?)したが大動脈造影では2本のSVGしか見えず、nativeの右冠動脈を
開けに行ったら4PDからto-and-froに吻合部が映し出され、さらにnativeの血流が良
くなると共に、GEAが逆行性に映ってきた症例がありました。#3を主にPCIして終了さ
れましたが、nativeが良くなると非常によく造影されてくるGEAで、今後血流に負け
て細くなってしまうのではと思いました。しかもnativeはガチガチに石灰化している
血管でもあり、resteの心配が結構ありそうな印象だったんですが。

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○○です。

先日の川崎ライブでLAD #7 CTOにmiracle 6gで通して1.5mmか2mmのバルーンでdistal
からproximalまで拡張しIVUSで確認したところ、septalと分岐した直後ぐらいからずっ
とfalseになっており、9時方向に真腔がずっとみえてました。最初の1〜2フレーム
はtrue lumenあるのですが後は当然閉塞しており、何度かIVUSをダブル・ルーメンに
なってるところのfalse側に留置して9時方向の真腔に向けてもう1本miracleb 6gを
通過させようとされてましたが困難で、結局falseのdistalからDCAで真腔ごと削って
きて見事な血管とされました。
 このようにして治療された冠動脈の慢性期はどうなっているのでしょうか。よろし
くご教授下さい。

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 ===========  第33集 ===========


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○○です。     
○○先生、皆様度々すみません。私の持っているソフトでは画像がここまでしか小さ
くなりませんでした。
ですが、少し急ぎのお伺いのため今回だけは大目に見てください。お願いします。

また、皆様のアドバイスを頂きたいと思います。

症例は72歳女性。risk factorはHT, HL, DMです。
約2週間前の発症と思われるRecent MIです。LAD#7: totalにTristar3.0×18?を入れ
ました。
問題はLCx ostium: 75%です。ここにPCIしようと思うのですが、どのようなstrategy
が考えられるでしょうか?
ちなみに当院ではDCA使用経験者はいません。
DCAできる人を連れてくる、という選択肢も含めて御助言頂ければ幸いです。
宜しくお願いします。




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○○です。

添付されたアンジオのうち、最初のものを拝見すると、LCx入口部にそれなりの“の
りしろ”は、若干あるようです。
DCAももちろん一つの手段ですが、CB→ステントでもかまわないのではないでしょう
か。
ただし、できるだけステントのサイズを大きくしたいので、IVUSを見たいですし、
LAD入口部にplaque shiftが起き、最悪LMTでのkissingの可能性があるので、
ガイドは7Fr(radialが細ければTFIで)、ステント植え込みに際しては、
念のため、LMT→LADにprotect wire、としたいと思います。

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○○です。
○○先生の意見に賛成です。それなりののりしろがあるのでステント留置を狙います。
 今なら6FrでもKissingできるガイドカテが色々あるので6Frのまま狙うかも知れま
せんが、いずれにせよLADには一本ワイヤーを通しておきます。
 がたつかなければおそらく何も起こらず無事治療できると思います。多少心配で有
れば、○○のOBである○○先生を脇に立たしておくとずいぶん気楽に出来ると思
いますが如何でしょうか?

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○○です。

○○先生の症例について、LCX病変にたいする治療戦略は○○先生や○○先生と同
じなので省略します。この症例が2週間前の発症と思われるRecent MIだとして、LA
D領域のバイアビリティはどのように判断されPCIをされるのか?現時点での心機
能や今後の改善をどのように考えられるのか?LCXの虚血をどのように判断されど
の時期に治療すべきだと考えられるのか?右冠動脈のAo-ostiumの病変はどうされる
のか?不明な点も多くいろいろな御意見があると思いますが、皆さんどのようにお考
えでしょうか。

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○○です。

PCI時にRCA、LADから2°のcollateがあり、tight lesionでlenghtも15?位でwireも
trapされるほどで
CTO equivqrentでした。hibernationの存在も十分考えられます。
UCG上もviabilityはある程度残存していると考えています。LVEF:50-55%でした。
LCxは現段階でseverな虚血を引き起こしているとは思いませんが、
1,LADのOMIで、LADへのcollateのsourceになっており、灌流域は広く、troubleが起
これば重篤な状況になる可能性が高いこと。
2,無治療のDMでHbA1c:9%、progressionしてもsymptomが出にくいこと。
3,risk factorがそろっており、progressionする可能性が高いこと。
4,もう少しprogressionすると十分な虚血を来たしうること。
以上のように考え、現段階でのPCIが必要と判断しました。
Ao-ostiumの狭窄はさほど強くなく(画像が悪くてスミマセン)、50%位で虚血を来た
すにはまだまだの病変です。
現段階ではobserveと考えています。LCxがresteを繰り返している間にRCAが
progressionすればCABGかもしれません。

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○○です。

○○先生御返事有難うございました。

> PCI時にRCA、LADから2°のcollateがあり、tight lesionでlenghtも15?位でwire
もtrapされるほどでCTO equivqrentでした。hibernationの存在も十分考えられま
す。UCG上もviabilityはある程度残存していると考えています。LVEF:50-55%でし
た。

collateral flowがそこそこあってUCGでみる限りは壁運動もsevere hypokinesis
ぐらいは動いているからviabilityが残存していると考えられていると理解しまし
た。私個人は安静タリウム心筋シンチで50%以上取り込まれる場合にviabilityが残
存していると考えており、このような症例には術前に安静タリウム心筋シンチを施行
しています。

1から4の点は賛成です。ただしLAD領域のviabilityが残存していたとすると、治療
後しばらくすれば左心機能が改善することが期待できるので、私の場合はLADの慢
性期までリスクファクターを徹底的に治療し、3ヶ月後にLADの再狭窄がなければ
LCXを治療すると思います。

> Ao-ostiumの狭窄はさほど強くなく(画像が悪くてスミマセン)、50%位で虚血を来
たすにはまだまだの病変です。現段階ではobserveと考えています。LCxがresteを繰
り返している間にRCAがprogressionすればCABGかもしれません。

私の場合はLADのステントが3ヶ月の時点で再狭窄していればLCXはPCIせず
に3本ともCABGしてもらうと思います。

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○○です。      
昨日、LCx take off lesion のPCIを行いました。
○○先生の御助言を拝見して急遽、殿(○○先生)に頼んで来て頂きました。
CBA(3.5?)+STENT(3.5×13?)のstrategyで行うつもりにしていましたが、
ここで大誤算がありました。
とてもお恥ずかしいのですが、前日にほかの先生がCB(3.5?)を使用されたのを把握
しておらず、
”かっちんぐ3.5?出して!”と言ったら、”昨日使ったからありません!”という
答えが返ってきました。
泣く泣くStormer(3.5×15?)でpreかけてSTENT入れようと思ったらpreでdistal方向
に大きく裂けてしまい、結局ごらんの通りS670(3.5×24?)を入れる羽目になてしま
いました。CBだったらこんなに裂けなかったかもなあ〜とへこんでしまいました。
患者さん、殿、そしてせっかくアドバイスくださった先生方、申し訳ありません。
今度からは前日にきちんとdevice在庫チェックをするようにします。
一応、結果を添付します。




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○○です。
若輩者ながら、僕なりの意見をさせていただきます。

DCA や Rota をされている施設はともかく、現段階では殆どの施設での
PCI は最終的にステントを留置されていると思います。そこで、ステント前の
pre-dilatation ですが、最終的に留置しようと考えているステントサイズより
one-size down のバルーンサイズを使用すれば、dissection の範囲は短くて済むのでは
ないでしょうか?(○○先生の画像では、3.5mm stent が compatible なサイズの
ようなので、pre-dilatation を 3.0mm で施行すれば、それほどの長い解離は
生じなかったのではないかと思う訳です。)Evidence が完全には得られてないにしても
経験上からもステントの長さは短いほうが再狭窄が少ないように感じますし。

そうでないと、全ての stent の pre-dilataiton を CB で施行しないといけない事に
なってしまうからです。(CB + stenting が良いという話もありますが。 
要は、得られる最終的な stent area だと思ってます。)

確かに、IVUS で vessel size を確認して、optimal size で direct stent という
strategy がありますが(僕はもともと IVUS 大好き人間だったのですが、現在の病院では事情

よりIVUS が使用できないので)、特に硬い病変なんかはpre-dilatation で one-size
down のballoon で high-pressure でわざと内膜と中膜を強引に裂いておいてからステント
を留置した方がステント自体の広がりも良好なような気がするのですがいかがでしょうか?
IVUS + direct stenting では、いくら post を追加して high-pressure をかけても
良好にステントが拡張しない症例をいくらか経験したもので。

僕は IVUS 大好き人間で、昔はなんでもかんでも IVUS を使用してました。
同時に CB 大好き人間でもあり、IVUS 併用だと安全に CB を使用できますので、
optimal size の CB で終了する事もしばしばありました(結構成績はいいように思
います)。
CB なら optimal size がもちろんですが、最終的に stent 留置するなら、
pre-dilatation のバルーンのサイズにはそれ程こだわらない方がいいような印象を持ってま
す。特に現
在勤務している病院は前述のとおり IVUS が使用できないので、現時点で僕自身のステント
留置の際に心がけている事は、可能な限りでかいサイズのステントで、なるべく短いステン
トの留置です。そのためにも小さめの pre-balloon で、わざとhigh-pressure で強引に
内膜と中膜を、大きく、かつ短い範囲で裂くのです。

これは当院にたまに来られる斉藤滋先生のやり方からヒントを得たものです。

それとも、僕は知らないのですが、direct-stenting の方が(コスト以外に)再狭窄
などに対してメリットがある、あるいは pre を施行した場合と比較しても同等の成績とい
うのが一般的なのでしょうか?(Debulking をした場合は除いての話ですが)

P.S; CBA(3.5mm)+STENT(3.5×13mm)のstrategy なら、
trans-radial approach (6Fr.)でよかったのではないでしょうか?
trans-femoral で施行されたのは、術前に鎖骨下動脈の強い屈曲か
何かが確認されていたのでしょうか?

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○○です。

> DCA や Rota をされている施設はともかく、現段階では殆どの施設での
> PCI は最終的にステントを留置されていると思います。そこで、ステント前の
> pre-dilatation ですが、最終的に留置しようと考えているステントサイズより
> one-size down のバルーンサイズを使用すれば、dissection の範囲は短くて済む
のでは
 確かにおっしゃるとおりだと思います。私もpre-dilatasionはquarter-under size
で行う場合が多いのですが、時々ステントpostをかけたくなるときがありませんか?
standerd lengthのステントならステントのballoonでhigh pressureかければよいと
思いますが、long stentで一部indentationが残存したときにどのようにされていま
すか?もう一本balloonを出されてますか?今回の症例とは関係ありませんが・・・

> P.S; CBA(3.5mm)+STENT(3.5×13mm)のstrategy なら、
> trans-radial approach (6Fr.)でよかったのではないでしょうか?
> trans-femoral で施行されたのは、術前に鎖骨下動脈の強い屈曲か
> 何かが確認されていたのでしょうか?

 前回カテ時にrt. radial approachで行いましたが、腕頭動脈の屈曲のため診断カ
テも6Fr.G.C.もコントロール不能で TFI に変更しました。CBA+STENTならlt. TRI で
やろうと思っていたのですが、一時期DCAを考えていてfemoral approachの予定にし
ていました。直前になってstrategy が変更になったのですが、LCx takeoffで安定し
たbackupがほしかったのと、右腕頭動脈がかなりの蛇行があり、左の鎖骨下動脈も蛇
行がある可能性を考えてそのままTFI にしてしまいました。おっしゃるとおりTRI で
6Fr.内腔0.70のG.C.でいけたと思います。

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○○です。

つっけんどんな質問で申し訳ありませんでした。

僕は post が必要な状況で、そのバルーンが3本目以内であれば(balloon + stent が
計3本以内ならレセでとおる事が多いので)、ノンコンのバルーンを追加して用いる
事が多いです。コスト的には良くないですが。
昔は post-balloon を節約するために Quantum みたいなセミコン+ノンコンみたいな
バルーンを好んで pre に使ってましたが、結局僕はほとんどステントを留置してしまう
ので、そのような post の size で選んだ balloon では結局 pre で遠慮なく high
pressureがかけれず、それなら direct stent するのと同じではないかと感じるようになった
訳です。
なんの確証的な data も全くありませんが。ただ、ステント拡張不十分に対し、post は理屈上
は拡張不十分なところに短い
length のballoon で high-pressure をかければ良いのではと考えていましたが、とある神業的

Rotablator の上手い先生に、CB の方が有効である事があると教わりました。
僕自身、これをせっかく教わっても最近 IVUS やってないので、この目で実感する
機会がなく残念ですが。

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○○です。

> つっけんどんな質問で申し訳ありませんでした。

とんでもありません。私は未熟者ですのでなんでもご指摘ください。
そのほうがありがたいです。

> ただ、ステント拡張不十分に対し、post は理屈上は拡張不十分なところに短い
> length の
> balloon で high-pressure をかければ良いのではと考えていましたが、とある神
業的に
> Rotablator の上手い先生に、CB の方が有効である事があると教わりました。

これってSTENTのpostにCBを使うっていうことですか?このような使い方を知りませ
んので教えてください。CBのsize、拡張圧・時間はどれくらいですか?それと、普通
のballoonよりCBの方がよい理由は何ですか?
宜しくお願いします。

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みなさんこん○○は ○○です。

久しぶりにメールをチェックしたらけっこうたまってました。
先日はGEA造影について皆様ありがとうございました。
人の数だけやり方があるという感じですね。今後の参考にさせていただきます。
GEAといえば最近僕が循環器の研修していた○○病院で
狭窄の来ていたGEAグラフトにステントを置いてきたそうです。
放射線科と共同でやってうまくいったそうです。

SVG、RA、LITA、RITA、GEAと今後はこれらのインターベンションも
CABGの患者さんが蓄積されるにつれ増えてくるはずです。
ライブなどですこしずつこういうグラフトのインターベンションなど
やっていただけたらなと思いました。皆さんの施設ではいかがでしょうか?

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○○です。

動脈グラフトに対するPCI、PCIじゃないですね、PGIになるのかな?はする機会
があるでしょうね。今後も。GEAはITAより動脈硬化が来やすいと聞きますからす
る機会はより多くなるかも知れません。

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○○です。

>これってSTENTのpostにCBを使うっていうことですか?このような使い方を知りませ
>んので教えてください。CBのsize、拡張圧・時間はどれくらいですか?それと、普通
>のballoonよりCBの方がよい理由は何ですか?
>宜しくお願いします。

慢性期のステント再狭窄(ステント拡張不十分)に対してのみ有効なのか、
初期のステント留置に際しての拡張不十分時にも有効なのか、
前回の mail で書いた通り、最近 IVUS やってないので、この目で
確認する機会がなく残念ですが、

理屈としては.....
硬い病変で stent 拡張不十分の場合、結局 high-pressure をかけても
病変のやわらかいところに圧が逃げていってしまう。そのために
post をセミコンではなくノンコンにする必要があるのではないかと
思ってましたが、結局そんなにかわらないそうです。
ところが CB だと、刃の3ヶ所(あるいは4ヶ所)に比較的圧が
集中してかかり、刃のあたる部分が強く押されるので、ステントも
正円に近く、良好に広がるそうです。

上記を教えて下さいました、その神業的に Rotablator が上手い先生も
確か TRA-net のメンバーだったような気がします。
もしこのメールを見ていらっしゃったら、その先生から直接
教えていただく方がいいかもしれません。僕の理屈が
間違っていたらいけないので。

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○○です。

第三回関西TRIライブ(於京都第二赤十字病院)に参加しました。今回はTRIに
こだわることなく日常のPCIに近い症例を院内ライブで行なうことを目指されてお
り、ゲストは第二回のアンケートでベストPCI術者に選ばれた光藤先生が参加され
ました。もう一つの目玉は横井先生の腎動脈形成術の秘密?データ−と実際手技でし
た。休憩と講演をのぞいて6時間で6例半を消化されペースは順調でした。

一例目は
バルーンが通過困難なRCA#2の高度石灰化病変で、Rota‐balloonを光藤先生が
施行されました。2mmのbarrでIVUS上内側の一部を除いては石灰化をアブレーション
され最終2.5mmのバルーンで軽く押さえて終了されました。ほぼRota‐wireをNullで
使用する必要がありましたが、さすがに光藤先生はうまく末梢までwireをクロスされ
ていました。だだ、バイアスを使いにくい位置に石灰化が残ってしまいステントを入
れても十分な拡張が得られないと判断されていましたがステント留置については意見
が分かれるところだと思いました。

二例目はLAD#6ステント再狭窄病変で、CBAを井
上先生が施行されました。IVUS上just#6には再狭窄がなく3.25mm+10atmのCBAを選
択されステントbodyの再狭窄は良好に拡張されました。Cutting-balloonのサイズと
拡張圧については3.5mm+12atmの選択肢でも可能かなとIVUSを見て考えておりまし
た。

3例目は右腎動脈Ao‐ostium病変でStentingを横井先生が施行されました。私は
経験が無いので個人的には楽しみにしており、前日に横井先生にストラテジーを教
わっていたのでイメージは出来上がっていましたが、ガイドワイヤーの余裕が想像し
ていたより少なく、ガイドカテーテル、ガイドワイヤー、ステントのバランスをとる
のが難しそうだと思いました。TRIで行なうのにはかなりの修練が必要そうです。4例
目はLAD#6と#7のtandem中等度石灰化病変でStentingを多々見先生が施行されま
した。パラレルワイヤーにして石灰化を伴う病変をballoonで拡張しステントを2個留
置されました。refined 3S‐PCIでかなり洗練された手技でしたが、distalのステン
トの後拡張の際にもう一度パラレルワイヤーにすると僅かに残った段差ももしかした
ら拡張できたかも?…。

5例目はかなり難しいRCA#1CTO病変で、光藤先生がコンケ
スト12gを用いて神懸り的な手技で成功されていました。true-false-trueでしたが他
の病院でできたfalseからみごとにtrueにもどされ圧巻のPCIでした(IVUSも見たかっ
たな…)。

6例目はLAD#7CTO病変で、中村先生が横井先生のプレッシャーのなか慎
重に施行され成功されました。LMTに75%ぐらいの病変があり手術をrecomendされ
る外科の先生もいらっしゃいましたが、CTOが解除されLADがプロテクトされたので
DCAでもよさそうでした(77歳のPtで手術riskの突っ込んだ話はありませんでした
が、先にCX病変も治療されておりPCIでも良いのでは?)。

7例目はangioでは高度狭
窄がなさそうなRota後LAD病変のFFRが低下しており圧格差もmidでステップアップし
RI上も虚血が見とめられる症例でした。残念ながら終了時間になり私も予定が入って
いたので最後まで見ることができなかったのでレポートできません。angiographical
stenosis、coronary flow reserve、myocardial ischemiaについて考えさせられる症
例でした。

**************************************


最近、win XPにして、失敗のすえ、トラのアドレスをなくし、ROMに徹していました
が、すこし、発言させてもらえます。

> 理屈としては.....
> 硬い病変で stent 拡張不十分の場合、結局 high-pressure をかけても
> 病変のやわらかいところに圧が逃げていってしまう。そのために
> post をセミコンではなくノンコンにする必要があるのではないかと
> 思ってましたが、結局そんなにかわらないそうです。
> ところが CB だと、刃の3ヶ所(あるいは4ヶ所)に比較的圧が
> 集中してかかり、刃のあたる部分が強く押されるので、ステントも
> 正円に近く、良好に広がるそうです。

ステントの拡張不十分は、圧不足、もしくは、サイズ不足であれば、高圧バルーンで
の拡大でも、問題ないと思います。でもバルーンの20気圧、30気圧という圧は、
結局バルーンの内圧であって、外側のステントおよび血管組織との外力のバランスに
より、どの程度拡大されるか決定されます。結局バルーンは、面で30気圧で外的圧
力と抵抗しますが、CBのよいところは、ブレードが集中的にステントにあたるので、
12気圧でも、そのブレードのあたっているところは、通常の面で押さえる30気圧
のバルーンより、線で押さえるCBの方が高圧がかかっていると思いますし、実際IVUS
でみると、一部ステントがブレードがあたったところが、変形していることも、経験
します。ですから、20−30気圧といっても、バルーンの内圧であるというところ
を、考えると、CBの方が、より拡大される理由と思います。ですから、ISRのCBの
成績が良いのは、ステントの拡大不十分をかなり、改善するためではないかと個人的
に考えています。話の延長で、ロタブレーターのISRにたいする成績も、あまりよく
ありません。やはり、拡大が十分ではない症例がかなり入っているので、高圧のバ
ルーンの成績と差がなくなるのであろうと推測しています。結局、ISRは、operator
の要因が50%ではないでしょうか?

話かわって、3月の末に豊橋ハートセンターで、ライブをやるそうですが、みなさん
知っていますか?一応、呼ばれているので、いくつもりですが、
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○○です。

当院のrecent MI (>24hr、<30day)の成績をまとめていて、あることに気が付きまし
た。
(1)stent時代に入ってからのlate reperfusionに関する大規模studyは全くない。
(2)TAMI-6 study (1992, Circulation)の結論は、「late reperfusion (PTCR、
>6hr)を行った群では、左室拡大は予防できるが、収縮能の改善は認めず。>24hrの
PTCAは、未施行群に対して、1ヵ月後の心機能は改善しているが、6ヵ月後には、そ
のメリットは消失している。」
これをまだ信じている人がいる。しかし、このstudyでは、non-reperfused groupに
高率の死亡(10-20%)があり、PTCA群での慢性期開存率も60%と今の時代に当てはめ
て考えるには無理がある。
(3)CTO 2000例のmegatrial (1999, JACC)からは、lesion patencyを保つことで、
心事故を予防でき、生存率が上がることが証明されている。おそらく、late
reperfusionでも同じ結果であろう。
(4)当院20例程度の検討では、LVEFの改善、LVDd拡張予防を認める。発症3週を超
えた患者でも、6ヶ月を超えて、regional wall motionが改善する例がある。

当院では、シンチがなく、viabilityの判断は、難しく、LVG、UCGでの壁運動、壁
厚、CAGでのcollateralの発達の程度で判断します。基本的には、open artery
theoryに則り、閉塞した病変は、可能な限り、片っ端から開けています。3年前まで
いた大学病院では、Q波、LVGでakinesisと来れば、シンチの結果は、おおよそdefect
であり、medical followとした例も少なくありませんでした。しかしながら、今回の
解析で、1年ぐらいを経過してakinesisが、mild hypokinesisに変化した例も、シン
チを撮っていれば、おそらく、抜け抜けのような印象でした。

以前、○○先生が○○先生への症例に、

> collateral flowがそこそこあってUCGでみる限りは壁運動もsevere
hypokinesis
> ぐらいは動いているからviabilityが残存していると考えられていると理解しまし
> た。私個人は安静タリウム心筋シンチで50%以上取り込まれる場合にviabilityが

> 存していると考えており、このような症例には術前に安静タリウム心筋シンチを施

> しています。

とresされていましたが、
1,多枝疾患でのviabilityの判定(特に、collateral sourceとなっている枝にも有意
病変がある場合)はどのようにされるのでしょうか?
2,安静心筋シンチでのcut off valueを50%とされた根拠は何でしょう?また、<50
%では、PCIは全く行わず、medical followとされるのでしょうか?
3,シンチの他に、viabilityの判断に使われる指標はあるでしょうか?
4,シンチ:defectの症例でも、PCIの予後が良かった例というのはあるのでしょうか


よろしく御教示ください。

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○○です。

ACCから戻ったところです。目立った演題を、簡単にレポートしま
す。

1.RAVEL試験・1yrでの成績
シロリムス(ラパマイシン)群では、依然再狭窄0%、TVR0%のまま。2例が非心臓
死(胃がん1例、くも膜下出血1例)、ステント手前のLAD入口部の進展のためCABG1例
だが、それ以外はまったく有害事象なし。クロピドグレル・チクロピジンが2ヶ月で
中止になっていることを考えると、late thrombosisやcatch-up phenomenonの生ずる
可能性は低く、内膜化は比較的早い段階で完成され、平滑筋細胞の増殖のみが抑えら
れていると推測される。昨年の欧州心臓病学会で発表された6ヶ月の成績には懐疑的
であった小生も、通常のPCIの再狭窄問題にたいする答えは、これが一つの完成され
たものではないかと考えるようになった。これからは、複雑病変(とくにCTO)にい
かにワイヤを通すか、ステントの広がりが悪い石灰化症例を、ロータをうまく使って
下こしらえするかが、重要になってくると思われた。なお、ISRの複雑病変にシロシ
ムス・ステントをステント・イン・ステントで入れた成績も良好でしたよ。
一方、これに引き換え、ガイダントのアクチノマイシンD・ステントは、ラディオア
クティブステントのような、強烈なedge effectが何例かで認められ、治験が中止さ
れました。患者には、6ヶ月をまたずCAGを行うようです。明暗くっきりでした。

2. ISAR−STEREO2試験
おなじ316Lステンレス・スチール製ながら、厚さ50μmのクラシック・マルチリンク
と、厚さ140μmのBXの比較試験。309例がクラシック・マルチリンク、302例がBX。
6ヶ月後では、再狭窄率17.9 vs 31.4%、loss index 0.65 vs 0.52 とクラシック・
マルチリンクの圧勝。1年でのTVRも、12.3vs21.9%と同様でした。
ガイダントさん、クロスセイルに、いろんな長さのクラシック・マルチリンク載せた
製品、作って下さい。とってもよさそうです。JJさん、こんなBXの再狭窄率を0%にし
てしまうんですから、シロリムスってすごい薬ですね。

3. AMIGO試験
DCA・stentとstent のみの比較試験。6ケ月後では、再狭窄率24.1vs19.6%、loss
index 0.57 vs 0.44と、DCA・stentのほうが成績不良であった。しかし、DCA終了時
の残存狭窄度<20%をoptimal DCAと定義すると、optimal DCAは、21.5%のみで達成
されたが、再狭窄率は、optimal DCA+stent 16.2%, suboptimal DCA+stent 
31.8%, stent alone 21.8%であった。つまり、DCAは上手な術者が、十分に行えばス
テント植え込み後の再狭窄率を軽減するが、中途半端になるとVESSEL INJURYがふえ
るだけで、むしろ有害であったと解釈できそう。でも、ステント前のDCAが再狭窄予
防に有用なのはわかりますが、シロリムス・ステントならどうせ再狭窄率0だから、
DCAの目的は、とりあえずjailしそうなプラークを取り除くことになりそうです。少
しくらい残っても、シロリムス・ステントいれればよいのですから。

なんか、シロリムスで時代は大きく動きそうです。教科書は、全部書き換えないとい
けなさそうです。
それでは、時差もあり大分眠くなってまいりました。皆様、おやすみなさい。

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○○です。

○○先生からの御質問にたいするコメントです。釈迦に説法だとおもいますが御勘弁
ください。

一般に心筋viabilityに必要な条件は「細胞膜の電気的勾配が維持され、ATPを生産す
るための代謝活性が保持され、基質や代謝物の運搬に必要な血流が存在しているこ
と」であると考えられており、糖代謝製剤であるFDGを用いたPETによる心筋
viability診断で80%の検出率です。しかし、FDG‐PETは高価であるため臨床的には
TLを用いた研究が数多く行なわれてきました。通常の負荷−再分布法、負荷−再静注
法、安静−再分布法と検査法が徐々に改善され、現在ではFDG‐PETに匹敵する検出率
が得られるようになったと考えられています。(Guideline for clinical use of
cardiac radionuclide imaging. Circulation 91 1995)

さて、1,に対するコメントですが、collateral sourceとなっている枝に有意狭窄が
存在してもviabilityを保持する血流があればTLは取り込まれますので、心筋
viability診断には影響ないと考えられます。

つぎに、2,に対するコメントですが、
%uptakeのcut-off valueは陽性検出率と陰性検出率との兼ね合いで決めることにな
り50%でコンセンサスが得られていると思います(陽性検出率、陰性検出率とも70〜
80%の最大になるから)。しかし気をつけてていただきたいのは検出率は決して10
0%ではないということです。手前味噌になりますが、以前の研究(Am, J, Cardiol
1996:78:985)でも%uptakeが50%前後の症例ではEFが改善する症例も改善しない症
例も混在していました(unpublished data)。

そこで、3,に対するコメントにもなり
ます。私は%uptakeが40%以下であれば血流の改善による壁運動の改善は期待できず
予後不良と考えていますが、40%から50%はグレイゾーンで積極的に血流を改善するこ
とで予後が良くなる症例も含まれていると考えています。3,に対するコメントになり
ますが、RI以外のmodalityでグレイゾーンを層別化するような研究が必要だと思いま
す。たとえば、ポピュラーなものはDOB負荷エコーがありますし、MRIも技術革新が期
待されています。

余談になりますが「基本的には、open artery theoryに則り、閉塞した病変は、可能
な限り、片っ端から開けています。」は間違いではないと思いますし、多くの器具や
技術の進歩につながったと思います。しかし、個人的には「学問的な要素に掛けてい
る乱暴な考え方」であるように思います。「どんな症例を治療すべきか?なぜ効果が
あるのか?」を考える必要があると思います。たとえば「(4)発症3週を超えた患
者でも、6ヶ月を超えて、regional wall motionが改善する例がある。」という○○
先生の結果に非常には興味を引かれます。というのも「長期に低潅流にさらされた心
筋が胎児性蛋白質をもつ心筋に形質変換しており血流を改善することである程度時間
をかけて正常心筋にもどる可能性が示されていますが、まさしく○○先生の結果はそ
の現象を臨床的に捉えているのかもしれない」と想像するからです。では、この症例
のBMIPPの代謝イメージは?あるいはどこかにPETをお願いしたらどうだろう?心筋酸
素消費は?など個人的な興味が尽きません。

**************************************

○○です。

> これからは、複雑病変(とくにCTO)にい
> かにワイヤを通すか、ステントの広がりが悪い石灰化症例を、ロータをうまく使って
> 下こしらえするかが、重要になってくると思われた。
まさにその通りだと思いますね。これからinterventionalistとしてspeciality
を出すにはこの部分だけでしょう。

> なお、ISRの複雑病変にシロシムス・ステントをステント・イン・ステントで
> 入れた成績も良好でしたよ。
これについては Dr.Moussaのデータはいいが Dr.Serruyseのデータは非常に問題
のあるデータが出た、という話が2月のWashingtonのコースで広まっているので
すが、その話はなかったですか?

> おなじ316Lステンレス・スチール製ながら、厚さ50μmのクラシック・マルチリンク
> と、厚さ140μmのBXの比較試験。309例がクラシック・マルチリンク、302例がBX。
> 6ヶ月後では、再狭窄率17.9 vs 31.4%、loss index 0.65 vs 0.52 とクラシック・
> マルチリンクの圧勝。1年でのTVRも、12.3vs21.9%と同様でした。
やはりステントの厚みは関係がかなりあるんでしょうか?うーん、でも先生も書
いているようにSirolimus stentが本当ならどうでもいいことです。

> でも、ステント前のDCAが再狭窄予
> 防に有用なのはわかりますが、シロリムス・ステントならどうせ再狭窄率0だから、
> DCAの目的は、とりあえずjailしそうなプラークを取り除くことになりそうです。少
> しくらい残っても、シロリムス・ステントいれればよいのですから。
ということですよね、だから僕自身はDCAはなくなると思ってます。

○○先生、眠いのにありがとう。

**************************************

○○です。

> なお、ISRの複雑病変にシロシムス・ステントをステント・イン・ステントで
> 入れた成績も良好でしたよ。

>これについては Dr.Moussaのデータはいいが Dr.Serruyseのデータは非常に問題
のあるデータが出た、という話が2月のWashingtonのコースで広まっているので
すが、その話はなかったですか?

これは、メモをとってなくて、記憶だけが頼りなんですが、ISRの試験では、再狭窄
が2例あったと思います。
1例は普通の再狭窄でした。もう1例が、 Dr.Serruyseの複雑な症例だったと思いま
す。RCAのdiffuse ISRでradiationもしていた症例に、シロリムスを5ケいれて、6ヵ
月後CAGはOKだったのに、患者さんが自己判断でクロピドグレルを中止したところ、
late thrombosisを起こした、といった話だったかと思います(違ってたらスミマセ
ン)。de novoはクロピドグレルの投与期間を2ヶ月で統一したようですが、ISRで、
特にradiationしていたような症例は、長期にクロピドグレルを使っているようで
す。

ご参考まで。

**************************************

○○です。

○○先生、早速コメントありがとうございます。こちらの方こそ、シンチは全く不勉強
で、初心者的質問で申し訳ありません。よろしく御教示ください。

私は%uptakeが40%以下であれば血流の改善による壁運動の改善は期待できず
> 予後不良と考えています
先生のご指摘のとおりだと思います。もともと、recent MIや、CTOの再潅流は、収縮
能の改善に対するevidenceは乏しく、左室拡大や、心事故の予防のみが報告されてい
ます。このレベルで、viabilityがpoorと考えられる症例では、このようなメリット
も消失してしまうのでしょうか?よく、CTOを開ける意義のひとつに、「将来、他枝
に病変が進行した場合のcollateral sourceになりうる」と言われますが、このレベ
ルの症例では、心筋組織内での潅流圧も上がっているでしょうから、このメリットも
消失すると考えたほうがよいのでしょうか?これについてのevidenceはないように思
いますが、そうすると、「基本的には、open artery theoryに則り、閉塞した病変
は、可能な限り、片っ端から開けています。」と言う姿勢になっています。(言い訳
がましくてすみません。)また、何回もカテをしなくて済みますので、経済的側面、
入院日数、医師の仕事削減という面からは、メリットがあります。逆に、○○先生の施
設で、viabilityが全くないと判断して、medical followとする症例は、どのぐらい
の割合を占めるのでしょうか?

> たとえば、ポピュラーなものはDOB負荷エコーがありますし
私の知っている範囲では、DOB負荷エコーは、虚血の検出に有用ですが、recent MI
で、すでにasynergyの存在している例での、viability判定に用いるのは難しいので
はないでしょうか。contrast UCGにも、tryしていますが、LAD領域以外の判定は、難
しいのが現実のように思います。

というのも「長期に低潅流にさらされた心
> 筋が胎児性蛋白質をもつ心筋に形質変換しており血流を改善することである程度時

> をかけて正常心筋にもどる可能性が示されていますが、まさしく○○先生の結果は

> の現象を臨床的に捉えているのかもしれない」と想像するからです。
ご示唆ありがとうございます。びっくりしたのは、PCI6ヶ月を超えて、壁運動が改
善し、ほとんど正常までに戻った症例があったことで、positive remodelingなんて
あるんだろうかと思ってました。代謝シンチについては、検討してみます。CTO症例
で、LVGが全く正常という症例が時々ありますが、そういう症例も、collateralの発
達に伴い、このような経過をたどっているのでしょうか。

**************************************

○○です。
○○病院では、○○病院で5〜6年勤務されたことがあるK先生にカテを教わりました。(←○
○先生はご存知の先生だとおもいます。)今回、たっての希望で徳洲会で2年間の予定で働く
ことになりました。年間カテ数2000例、PCI400例の規模だそうです。きょう、さきほどまで、
歓送迎会に出席して、帰宅したばかりです。新天地での勤務が本当に楽しみです。いままで、
ROM会員でしたが、今後は発言する機会が増えるのでは、と勝手に思っております。

**************************************

○○です。

すみません、Dr.Serruysで最後のeはいらなかったですね。

それはともかく、僕の聴いた話ではMACEが4例(最初は6例って話だったんですが...)
in 15例でそのうち2例死亡、そのうちの1例は○○先生が書かれていた
compicated case、ということだったんですよ。もし詳細が分かればまた教えて
ください。僕も分かれば書きます。

**************************************

○○です。

この一連の話題には、CTOのopeningの適応の話とviabilityの話の2つの点が含ま
れていると思います。

まず、viabilityについては、

> 糖代謝製剤であるFDGを用いたPETによる心筋viability診断で80%の検出率です。
ということで、PETですら80%なんですよね。つまり、現在の診断ではviability
がある、という点については信頼性の高い判断が可能だが、viabilityがない、
ということを言うことはできない、maxでも80%の信頼度である、ということです。
結局viabilityがないといえるアイソトープでuptakeが大きく低下している部位
というのは心エコーで壁が薄くなってしまっているところと一致するのではない
でしょうか?とにかくアイソトープがviabilityがない、ということを判断する
のにadvantageを持っているかどうかにはかなり疑問を感じます。

CTOのopeningの適応については、いくつかのpaperでCTOをopenしたgroupの長期
予後がいいことが示されています。つまりやはり基本的にはopen artery theory
は正しいということになります。当然、その対象のグループの中にいろいろな違
いがあるグループが存在しグループ間の効果の大小はあるでしょうが、現時点で
明らかなnegative dataがない限り evidenceとしてはopen artery theoryになる
のではないでしょうか。なので、僕は
> 「学問的な要素に掛けている乱暴な考え方」
というのは、その方が乱暴な考え方なんじゃないかと思います。僕らは患者さん
にとって出来る限りの治療をしてあげることがもっとも大事なわけで、患者さん
にとってadvantageがあるかもしれない、その可能性を簡単に失ってはいけない
と思います。さらに今の日本の環境はCTOに対し寛容だと思います。その点から
も現在僕らはまずCTOに対し経験を深めデータを集め、そのデータから
> 「どんな症例を治療すべきか?
という点を明らかにしていく、まだその時期ではないでしょうか?
さらに
> なぜ効果があるのか?」
は最後に明らかになればいいんじゃないでしょうか?順番は逆だと思います。
あと現実的な問題としてCTOの初期成功の難度を予測するのは非常に難しい場合
が多い、というのも重要で難しいと思っていてもwireが簡単に通過する場合もあ
るし、逆もあるし、まずはtryすべき、だと思います。

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○○です。

私も○○先生の意見に、全面的に賛成です。現在の非侵襲的検査で、viabilityがな
くても、open artery theoryにのっとって、CTO開け試みて、まったくかまわないと
思います。
ただ、そうした場合は、殆ど無症状でしょうし、客観的な虚血所見に欠けるのは事実
ですから、深追いしすぎて、放射線皮膚障害や(大量の造影剤による)腎機能障害な
どをおこすようなやり方は、厳に慎むべきでしょう。

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===========  第34集 ===========


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お疲れ様です。○○です。平素TRA-netな皆様には貴重な御助言を頂き、誠に
有難うございます。

さて小生2002年4月より職場を移ることになりました。今週までで2年間勤務した

○○病院を辞して、4月1日より○○病院・循環器センターへ勤務いた
します。長年住み慣れた○○県を離れ、医局人事を離れ、○○へ居を移すことになり
ました。今回の異動に際しましては、同センターの○○先生に御高配を賜りまし
たことは申すまでもありません。今後当面は○○先生の下で修行に励み、研鑚を重ね
たいと考えております。またこれまで2年間、不肖の後輩を暖かく指導して頂いた

○○先生に、この場をお借りして心から御礼を申し上げたく存じます。

それでは諸先生方、今後とも宜しく御願い申し上げます。

**************************************

○○です。

○○先生、○○先生ご意見ありがとうございました。両先生の意見が私と同じと知
り、意を大きくしました。
個人的な意見というか、speculationでしかないのですが、viabilityのないCTO例で
も、PCIが有効であるのならば、梗塞周辺のborder zoneへの血流改善の効果が大きい
のだと思っています。border zoneは、正常心筋と梗塞心筋が混在しており、血流改
善することにより、残存心筋の皮薄化を防ぎ、リモデリングを予防でき、ischemic
VTの温床となる同部位の電気的安定をもたらすのではないかと思っています。

**************************************

○○です。       

○○先生res有難うございました。また、○○先生、○○先生御意見有難うございま
した。まず、PETの検出率が80%と書いてあるのは正確には「陽性検出率と陰性検出
率がともに85%でPETでviabilityありと判断されると85%の症例で壁運動が改善し、
PETでviabilityなしと判断されると85%の症例で壁運動が改善しない。」と考えてく
ださい。また、TLの%up-take>50%も同様です(添付図参照)。したがってRIの
negative predictive valueが決して低いわけではありません。backgroundまで取り
込みの低下した%uptake<40%ではほぼ100%に近いnegative predictive valueが得
られますし、%uptake>60%で100%に近いpositive predictive valueが得られま
す。
○○先生や○○先生の御意見も理解できるのですが、上述のdataを積み重ねたRIの研
究を無視して「基本的には、open artery theoryに則り、閉塞した病変は、可能な限
り、片っ端から開けています。」はやはり乱暴な考え方だと思います。
まず、Open artery (theoryではなくてhypotheseだと思うのですが、)この仮説が
正しいと考えるならば、%uptake<40%というRI上viabilityがないと判断される領域
の血流を改善した群と改善しない群を比較することで仮説を証明する必要があると思
います。たとえば2%ぐらいのimpactがあるとして対象群の死亡率が10%だとすると
有意水準5%検出力80%の条件で片群900例の研究になります。あるいはremodelingだ
けを評価基準にするなら少ない症例で有効性が証明できるかもしれません。逆に仮説
が間違っていてviabilityの無い領域に血流を再開することに意味を見出すことがで
きなければ、患者の貴重な時間を使い無駄なことをすることは慎まねばなりません。
つまり、証明されていない仮説をもとに治療方針を組み立てていながら、仮説を証明
する努力をしていなければこれはかなり乱暴な考え方ではないでしょうか?もうすで
にRI研究者から一つの基準がしめされ証明する仮説も存在するなら、症例を積み重ね
るより実験計画をたてて誰もが納得の行く結果を出すだけだと思いますが…

>recent MIや、CTOの再潅流は、収縮能の改善に対するevidenceは乏しく、左室拡大
や、心事故の予防のみが報告されています。このレベルで、viabilityがpoorと考え
られる症例では、このようなメリットも消失してしまうのでしょうか?

recent MIの場合
梗塞領域のinfarct expansion
残存血流がviabilityを保つに不十分で梗塞領域がすべて壊死に陥っている場合は再
潅流効果は期待できないと考えております。しかし、preconditioningなどで虚血耐
性が高まっており不十分な血流下でもviabilityを保っている領域があれば再潅流効
果により梗塞領域を小さくしinfarct expansionを最小限にとどめることができると
考え積極的に治療してきました。残念ながら慢性期心機能は治療前の%uptakeに強く
規定されますが、%uptake<40%症例でも再潅流後%uptakeの改善を見られますので数
日以内のlate reperfusionには意味があるかも知れないと考えています。


非梗塞領域のhypertrophy and expansion
慢性期までずっと梗塞領域の残存血流がviabilityを保つに不十分であれば壊死した
梗塞領域はすでにremodelingしており再潅流効果は期待できないと思います。「結局
viabilityがないといえるアイソトープでuptakeが大きく低下している部位というの
は心エコーで壁が薄くなってしまっているところと一致するのではないでしょうか
?」と○○先生がおっしゃっているのに相当すると思います。現在、このような症例
に対して梗塞領域の再潅流だけを目的としたPCIは施行していません。梗塞領域が薄
く引き延ばされ、完全閉塞で側副血行も無く、Tlのup-takeがbackgroundまで低下し
た(%up-take<40%)、recent MIを積極的に治療する根拠がありません。

CTOの場合
古典的なhybernation心筋は虚血を解除すれば数時間から数日で壁運動改善をみと
め、○○先生の症例のごとく数ヶ月かけて壁運動改善する心筋の存在も示されていま
す。いずれにせよ「細胞膜の電気的勾配が維持され、ATPを生産するための代謝活性
が保持され、基質や代謝物の運搬に必要な血流が存在していること」が必要です。
backgroundまで取り込みの低下した(%up-take<40%)領域が三つの条件を全て満た
している可能性は非常に少ないと考えます。また、壁運動の改善が認められなければ
ガーデンフォース効果が存在すると仮定したとしても血流のみが及ぼす心筋全体のス
トレイン分布の変化は小さくremodelingには影響しないのではないでしょうか。

>よく、CTOを開ける意義のひとつに、「将来、他枝 に病変が進行した場合の
collateral sourceになりうる」と言われますが、このレベルの症例では、心筋組織
内での潅流圧も上がっているでしょうから、このメリット も消失すると考えたほう
がよいのでしょうか?これについてのevidenceはないように思いますが、そうする
と、「基本的には、open artery theoryに則り、閉塞した病変は、可能な限り、片っ
端から開けています。」と言う姿勢になっています。(言い訳 がましくてすみませ
ん。)また、何回もカテをしなくて済みますので、経済的側面 、入院日数、医師の
仕事削減という面からは、メリットがあります。逆に、○○先生の施設で、viability
が全くないと判断して、medical followとする症例は、どのぐらいの割合を占めるの
でしょうか?<

私はCTOを治療する意義は虚血の解除と壁運動改善ならびにremodelingの抑制である
と考えていますが、「将来、他枝 に病変が進行した場合のcollateral sourceになり
うる」などの可能性が示唆されているようです。このようなことが本当におこるので
しょうか??
去年当院でmedical follow となったのはCTO25例のうち1例です。

>私の知っている範囲では、DOB負荷エコーは、虚血の検出に有用ですが、recent MI
で、すでにasynergyの存在している例での、viability判定に用いるのは難しいので
はないでしょうか。contrast UCGにも、tryしていますが、LAD領域以外の判定は、難
しいのが現実のように思います。<

あまり詳しくありませんが、「viabilityがあれば壁運動がDOBで改善する」ようなこ
とを聞いたことがあります。少なくともDOB負荷GATE-SPECTのQGS解析で壁運動評価が
viability評価を向上させたdataはないのでほんとうのところはわかりません。

>ご示唆ありがとうございます。びっくりしたのは、PCI6ヶ月を超えて、壁運動が
改善し、ほとんど正常までに戻った症例があったことで、positive remodelingなん
てあるんだろうかと思ってました。代謝シンチについては、検討してみます。CTO症
例で、LVGが全く正常という症例が時々ありますが、そういう症例も、collateralの
発達に伴い、このような経過をたどっているのでしょうか。<

長い期間、繰り返し虚血にさらされると不全心筋に生じているのと同様に胎児型へ形
質変換がおこり虚血耐性を強め?、pacing induced heart failure modelのように
可逆的にもとに戻るようです。hybernationとは違う概念らしいです。○○先生の御
指摘のようにcollateralが徐々に発達するような症例では同じことが起こっている可
能性があります。

**************************************

○○です。

3年間お仕事をした○○病院を3月いっぱいで(本当は今日で終わり)離れ、4月
より○○大学医学部第二内科にてお仕事をさせていただくこととなりました。
○○病院の○○先生も同じく大学に呼ばれました。
バカ丸出しコンビで○○で頑張りたいと思います。

ここ3年間でとても大きな出来事に、○○先生はじめTRA-NETの皆様に出会えた事が有
ります。田舎者の私が、少し大きな世界を見ることができたような気がしてとても嬉
しかったです。本当に有り難うございました。

環境が変わると、また皆様にいろいろご教示いただくことも多いと思いますので、今
後とも宜しくお願い申し上げます。

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○○です

先日から話題にのぼっている4月以降の循環器関連の診療報酬改定のポイントです。
読みにくいかもしれませんので念のため添付ファイルもつけました。
もし内容に誤りがあった場合はごめんなさい。

施設基準も厳しいですが、
バルーンやステントの本数制限、
同一患者に5年間において、同一標的病変に対して実施するPCIは合計2回までナドナ
ド、
なかなか大変な基準だと思います。
PCIのやり方も変わっていくのでしょうね。

− 改定診療報酬点数表参考資料(平成14年4月1日実施分)より抜粋 −

1) 施設基準(適合しない施設においては所定点数の100分の70にて算定する手術)
(ア) 経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈血栓切除術及び経皮的冠動脈ステント留置

循環器科を標榜している保険医療機関であること。
当該手術に関し、5年以上の経験を有する常勤医師数が2名以上で、
このうち1名は当該手術に関し10年以上の経験を有する常勤医師であること。
5年以上の心臓血管外科の経験を有する医師が1名以上常勤していること。
臨床工学技士が1名以上常勤していること。
経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈血栓切除術及び経皮的冠動脈ステント留置術を
年間合計100例以上実施していること。
(イ) 経皮的カテーテル心筋焼灼術
当該手術に関し、10年以上の経験を有する医師が1名以上常勤していること。
当該手術を年間50例以上実施していること。
(ウ) ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術
循環器科を標榜している保険医療機関であること。
5年以上の循環器科の経験を有する医師数が2名以上常勤していること。
臨床工学技士が1名以上常勤していること。
ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術を年間合計30症例以上実施してい
ること。
心臓電気生理学的検査を年間10例以上実施していること
(エ) 冠動脈、大動脈バイパス移植術及び対外循環を要する手術
心臓血管外科を標榜している病院であること。
心臓血管外科を専ら担当する常勤医師数が3名以上で、このうち2名は5年以上の心
臓血管外科の経験を有していること。
臨床工学技士が1名以上常勤していること。
冠動脈、大動脈バイパス移植術及び対外循環を要する手術を年間合計100例以上実
施していること。

 なお、経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルによる
もの)の施設基準には変更なし
(バイパス術30例、経皮的冠動脈形成術200例)

2) 算定基準
経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈血栓切除術及び経皮的冠動脈ステント留置術に関
して
原則として75%以上の狭窄病変が存在する症例について算定する。
なお、やむを得ない理由によりこれ以外の症例に算定する場合にあっては、
診療報酬明細書の摘要欄にその理由及び医学的な根拠を詳細に記載すること。
係る費用は下記の本数にて算定する。
なお、やむを得ない理由によりこれを上回る本数を算定する場合にあっては、
診療報酬明細書の摘要欄にその理由及び医学的な根拠を詳細に記載すること。

完全閉塞病変の場合:   1箇所 バルーンカテーテル2本以下 ステント1
セット以下
             2箇所 バルーンカテーテル3本以下 ステント2
セット以下
完全閉塞病変以外の場合:  1箇所 バルーンカテーテル1本以下 ステント1
セット以下
      2箇所 バルーンカテーテル2本以下 ステント2セット以下

同一医療機関において同一患者に5年間において、同一標的病変に対して実施する経
皮的冠動脈形成術、
経皮的冠動脈血栓切除術及び経皮的冠動脈ステント留置術、経皮的冠動脈形成術
(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルによるもの)の合計回数は2回以下
を標準とする。
なお、やむを得ない理由によりこれを超える回数の手術を実施する場合にあっては、
以下の事項を診療報酬明細書の摘要欄にその理由及び医学的な根拠を詳細に記するこ
と。
過去の実施時期
実施した手術及びそれぞれの実施時において使用した各カテーテルの使用本数
今回、手術を実施する理由および医学的な根拠

3) その他
BNPと心エコー図検査については同一週内検査禁止の縛りが削除された
ANPとBNPについては従来どおり

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○○です。

私が入手した資料では、心臓外科医の常勤に関しては、他院の心臓外科と連携が文章
で締結されていれば院内にいなくても良いと書いてあります。

臨床工学技士の常勤については、なぜ必要なのでしょうか?

PCI 後のTLRが5年間で1回だけしか認められないということは、
1,それ以上の再狭窄の時は、別のde novo病変だとウソをつく?
2,それ以上の再狭窄は他病院にお願いする?
3,2回目の再狭窄なら、1枝でもバイパスにする?

2、3はあまり現実的ではないので、ウソをつかざるを得ない病院が続出するように
思います。

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○○です。

> (イ) 経皮的カテーテル心筋焼灼術
> 当該手術に関し、10年以上の経験を有する医師が1名以上常勤していること

1994年以前は保険適応されていないのに10年以上の経験を有する医師は全国に何人ぐ
らいいるのでしょう?

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○○です。
最近すっかりROM化してしまってました。
みなさまお元気でしょうか。

さて、4月より○○病院へ異動することとなりました。
当netの○○同志と同じ職場です。
TFI全盛の○○に戻ります。○○流を持ち込むわけには行きませんので、まあ、ぼち
ぼちがんばります。
それではみなさま玉砕して参ります・・・・でなくて今後ともよろしくお願い申し上
げます。
この二年間お世話になりました。

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ご多忙中誠に恐れ入ります。
○○病院心臓血管センターの○○と申します。

このたび○○に
勤務することとなり、4月1日より赴任いたします。

ただいま自分の机の整理をしています。
つい先ほど、○○先生と「熱い」握手をかわしたところです。

○○病院には2年間勤務いたしました。
うちのボスにPCIの手ほどきを受け、ほどなくTRA-netの
存在を知り、各地のライブデモにも参加して、
interventional cardiologistとして少しずつ
成長できたと感じています。もちらん、まだ未熟ですので、
精進を重ねていく所存です。

とくにTRA-netに入会できたことが、大学医局にとらわれない
世界を知ることができて、とても有意義でした。
○○先生はじめ、メンバーの諸先生方には深く感謝申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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○○です。

de novoって嘘をつかなくても、本当に再狭窄していればちゃんと書けば3回以上
も出来ないわけではないでしょう。
でも、詳細にデータを書く必要があるわけで、いい加減な判断の再治療を減らす
効果はあるでしょうね。

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○○です

今度の改定で、使用するバルーン、ステントの本数に制限が加わりましたが、保険の
査定条件が異なる各地域では、どの程度のインパクトがあるのでしょうか?

>
> 完全閉塞病変の場合:1箇所 バルーンカテーテル2本以下 ステント1セット以下
>           2箇所 バルーンカテーテル3本以下 ステント2セット以下

> 完全閉塞病変以外 :1箇所 バルーンカテーテル1本以下 ステント1セット以下
>       2箇所 バルーンカテーテル2本以下 ステント2セット以下

毎度審査のきびしい福岡県では、上記の条件はほとんどの症例がクリアできると思い
ます。当院でも、審査があまりにも厳しい(理不尽?)ので、CTOを開けるのは躊躇
してしまいます。いつかPTCAがマルメになれば、いちばん有利なのかもしれませんが。

○○先生の地域ではいかがですか?

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 ○○です。
 4月から、異動となりまして、○○病院へ転勤となります。未熟な自分
のPCIなどを辛抱強く見守ってくださった、○○先生・○○先生には言葉では言い尽
くせないほど感謝しております。
 金沢生まれ・金沢育ちの自分としては実家に近いことは(父親ももう年なので‥)喜
ぶべきことですが、PCIの施設基準に及ばない病院に赴任することに、少しの不安を
抱いている今日このごろです(といいながら、今日も緊急PCIなのですが)。今年
はTRA-netとの出会いで、様々なことを勉強させていただきました。来年度もTRA-net
の諸先生がたの指導・ご鞭撻を賜りたく存じます。
 
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○○です。

> de novoって嘘をつかなくても、本当に再狭窄していればちゃんと書けば3回以上
> も出来ないわけではないでしょう。
> でも、詳細にデータを書く必要があるわけで、いい加減な判断の再治療を減らす
> 効果はあるでしょうね。

そうでした。その通りでした。

どうもF県に長くいると、レセプトは作文でウソを書かなければならないという脅迫
観念に取り付かれていけません。F県ではPCIのFailureはすべて削られます。で
すから当院では、CTOを含めて、レセプト上では100%PCI成功です。当然年
間???例のPCIをしている病院でも成功率100%です。(そのこ病院の先生
が、”不成功と書いたら削るから全例成功と書くように”と指導しています)
レセプトでウソを書くなんて当たり前と思っていました。

これって、ヨソの県でもそうなんですか? CTOで”Wire not passでfailureに終
わった”と書いたら削られる?
それともやっぱりIVUSと同じように、F県だけの特殊事情でしょうか。

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○○です。

僕としても感触はこの本数なら大丈夫だな、っていう感じでした。なにしろこれ
まで基本的には全てのPCIが病変数にかかわらずIVUS含め3本、だったので。
CTOでもステント1個とバルーン2本使えるのでしょう、それなら十分可能です。
大体それで終わってますから。当然、病変が長い、または複数ある場合はそれに
+αがありますが、それも今回の許される範囲内ですね。

疑問点は、例えば明らかに3箇所、4箇所の治療をする場合にはどうなるんでしょ
うか?多分2箇所以上はこれが限界になりそうですが。それとIVUSはどうなるん
でしょう?一応保険のルールでは許される、のかな?←希望も入ってますが。

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○○です。

> これって、ヨソの県でもそうなんですか? CTOで”Wire not passでfailureに
> 終わった”と書いたら削られる?
> それともやっぱりIVUSと同じように、F県だけの特殊事情でしょうか。

兵庫県でも不成功例は削られやすいと思います。でも、「柔らかいGWよりトライし
て…など」と、くどくど書くと不成功例でも2本ぐらいのGWは何とかしてもらえるみ
たいです。

話は変わりますが、地方公立病院はかなり苦しくてシュミレーションの結果、最低3
億、最高6億のマイナス改定のお達しがありました。これは現場努力の範囲を超えて
います。夏以降は給与面で厳しい条件がやってきそうです。「自治体病院経営ハンド
ブック」なんかを買ってしまいました。

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皆様お久しぶりです。○○(%今から机の整理を始めます)で
す。

この度大学の人事で、同じ○○市内の○○病院に異動になります。施設基準どころで
はない状況のようですが、他に人間がいない分新しいことにチャレンジできそうで
す。地理的にも巨大センターに取り囲まれていて苦戦は必至ですが、足場を固めてか
ら取り組みたいと思ってます。
今後とも御指導の程宜しくお願いします。

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○○です。

大阪の一般的なことかどうかは分かりませんが、不成功は不成功と書いています。
特にそれで削られる本数が多くなることはありません。ただし、闇雲に全て認め
てくれ、とは書かず、この病変なので何本までは請求範囲内と考える、だからそ
れ以上の場合には切られても文句ありませんって感じで書いて、大体その通りに
なっています。

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○○です。

PCI failureのレセプトで手技料は請求されてますか?
大分県では物品請求(妥当な本数)はできますが、PCIの手技料は請求できないよう
です。うちははじめから手技料はCAGで出してます。

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○○です。

○○先生の考えでひとつおかしいと思うのは、
CTOのopeningによる長期予後の改善とviabilityの問題の部分です。現在のCTO
openingのデータはviabilityでsub group analysisはされていません。先生は
viabilityがない部分の血行再建は無意味と思っておられるようですが、その考
えにはevidenceがなく(もしevidenceがあれば教えてください)、現時点で明ら
かにされていることはviabilityとは関係なくCTOが血行再建されれば長期予後は改善さ
れる、ということだと思います。ですから現時点でのevidence basedの治療とし
てはCTOは開けれるものであれば開ける、ということになり、viabilityのない部
位の血行再建の効果は新たな検討が必要となる、ということだと思います。ここ
は先生の言う新たな検討が必要だという点に一致します。

> 私はCTOを治療する意義は虚血の解除と壁運動改善ならびにremodelingの抑制である
> と考えていますが、「将来、他枝 に病変が進行した場合のcollateral sourceになり
> うる」などの可能性が示唆されているようです。
結局先生のCTOの治療意義と考えている部分が、僕の考えと違うし、そう考える
からこそただ単に血行再建するのは乱暴、という意見になるんでしょう。ただし
先生の考える治療意義は間違いなくあるでしょうが、それ以外の可能性、先生も
書いているcollateral sourceの話も含め、を否定するのはどう考えてもおかし
い、だからCTOの適応をアイソトープで決定することも不可能である、と思いま
す。
壁運動の改善はアイソトープで予測できるでしょうが、長期予後の改善について
は全く予測できない、ということです。
繰り返しになりますが、壁運動が改善するのは非常にいいことなのは全く同感で、
そういう対象群では血行再建が劇的に治療効果をもたらす、しかしそれ以外の対
象群でも血行再建の治療効果は否定されていない、ということです。

さらに、multi vessel diseaseの症例でAMIまたはunstableなどになり、造影し
たときに あーこのCTOが治療されていればここまでならなかったんじゃないか、
と思ったことはないですか?僕はあります、一度二度ではなく。ですから実感と
してやはり治療可能なCTOは開存されるべきなんだと思います。

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えーっ なんですか そりゃ。失敗して手技料を請求できない???それなら通
過しないバルーンは全て無料になるっていう理論ですか???
そんな馬鹿なことがまかり通ってるんですか?

うちでは当然請求してますし、これを切られたことはないです。レセプトの基本
方針から言っても請求できないわけがないと思います。

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○○です。

○○先生御意見有難うございました。少し混乱しているので下記の部分を整理させて
ください。

> CTOのopeningによる長期予後の改善とviabilityの問題の部分です。現在のCTO
> openingのデータはviabilityでsub group analysisはされていません。

> 現時点で明らかにされていることはviabilityとは関係なくCTOが血行再建されれば
> 長期予後は改善される、ということだと思います。

subgroup analysisされていないのにviabilityと関係無く長期予後が改善される?
○○先生、ここの結論が良くわからないのです。
viabilityのある症例に結果が引っ張られているだけとは考えられないのでしょうか

そして、その可能性を排除するためにsubgroup analysisが必要なのでは?

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subgroup analysisされていないのでviabilityとの関係は不明、というのが正し
いですね。僕の言いたかったのはそういうことです。

> viabilityのある症例に結果が引っ張られているだけとは考えられないのでしょうか
> ?
そうかもしれませんし、違うかもしれません。これは先生も書いていた
collateral source等の影響の可能性はあると思われます。

> その可能性を排除するためにsubgroup analysisが必要なのでは?
その通りだと思います。が、現実には今のところはそこまでのsubgroup
analysisの結果は明らかにされていません。当然必要だと思っています。

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○○です。

○○先生!待ってました!
うちの人員が去年1人減り、この4月でやっと+1人で
元に戻ります。カンファレンス室では隣同士だし、
『こーすりゃいいのに…』『あーすりゃいいのに…』
とかひそひそ話をしましょう。
でも、どでかいiMACはなんとかならない?

○○先生!大人の男が悩んだ末の決断でしょう!
かっこいいです。
10年後は絶対笑っていることでしょう
人生一期一会、どこかで会いましょう。

昨日もACS2例ほがしました。とーぜんTFIですが…
四半期で63例です。去年のペースを上回ってます。
TRIだったら楽なのにと思っています。

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○○です。

> えーっ なんですか そりゃ。失敗して手技料を請求できない???それなら通
> 過しないバルーンは全て無料になるっていう理論ですか???
> そんな馬鹿なことがまかり通ってるんですか?
>
> うちでは当然請求してますし、これを切られたことはないです。レセプトの基本
> 方針から言っても請求できないわけがないと思います。

これは約20000点のPCI手技料が請求できないという意味で、deviceの物品料とCAGと
しての手技料を請求しているという意味です。
先生のところでは約20000点のPCI手技料を請求できるんですね。
もう一度うちのほうでも確認してみます。

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○○です。

週末、「北九州救急の夕べ」という、北九州市の救急病院の集まりがありました。脳
蘇生のための低体温療法、北九州市の心肺蘇生事例の調査報告、北九州市ドクターカー
構想についての三つのテーマで、活発な質疑応答と、活発な懇親会?がありました。

特に、心肺蘇生事例の報告は、皆さんにも参考になるかと思いますので紹介します。
調査期間は2001年6月1日〜2002年2月28日です。北九州市の6病院(北九州市のほぼ全
体をカバー)に搬送された事例を、「ウツタイン様式」という、世界共通の分類方法
でまとめたものです。すでに、広島や大阪、札幌の事例が報告されています。なお、
心原性のおよそ半数は、AMI(ACSというべきか)と思われます。

5年前の同様の検討では、バイスタンダーCPRは7%でした。でも今回は24%という数
字です。たぶん、救急隊が電話口で指示したのも入っていると思いますが、ずいぶん
進歩した感じです。そのためか、社会復帰が合計で11例(3.2%)も出ていました。

北九州市では、当然、救命士による気管内挿管は行われていません。救命士のDCは、
病院のホットライン(当番の医師にPHSを持たせる)で、要請があれば即座に許可し
ます。バイスタンダーCPRを増やすだけでも、十分な効果があるということですね。

さて、CPA-AMIで来院した患者さんの脳保護は、皆さんどうされてますか?
週末の研究会でも、なかなか難しいということがわかりましたが、中には低体温の著
効例もあるようです。バイスタンダー目撃例 and バイスタンダーCPR施行例 and
心拍再開時のJCSが200というのが望ましいラインでしょうか? 当院は、活きのい
いAMIでなく、病歴の聞けないAMIが多いので、なにか対策を考えなくてはいけません。

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                 心停止事例 348例
                    |
                蘇生施行事例 337例
                  /   \
            心原性134例     非心原性205例
              |           |
        バイスタンダーCPR        バイスタンダーCPR
        あり     なし       あり     なし
       42例    92例      42例   163例
        |      |         |     |
心拍再開   17例    26例      14例    49例
      (40%)  (28%)    (33%)   (30%)
        |      |         |     |
ICU入室  13例    15例       6例    30例
      (31%)  (16%)    (14%)  (18%)
        |      |         |     |
3ヶ月生存   5例     5例       2例     1例
      (12%)   (5%)     (5%)   (0.6%)
        |      |         |     |
社会復帰    5例     4例       1例     1例
      (12%)   (4%)    (2.4%)  (0.6%)

実際にはもっと細かく分類されています。詳細は後日PPTファイルで紹介します。
=====================================

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TRA-Netの皆様

○○です。

最近移動のメールが多いですが、
私も4月より ○○にある
○○病院へ転勤となります。

近所に陣内孝則の実家があり
いつか友だちになろうと思っています。
またウナギで有名な○○市もちょいと
そこにあり、とても楽しみです。

是非カテをしに来て下さい。
またこっちからもしに行きます。
交流の輪を広げましょう。

今回移動となる皆々様、お互い新しい場所
で是非頑張りましょう!

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○○です。

○○先生に質問です。

>
> 5年前の同様の検討では、バイスタンダーCPRは7%でした。でも今回は24%という
> 数字です。たぶん、救急隊が電話口で指示したのも入っていると思いますが、ずい

> ん進歩した感じです。そのためか、社会復帰が合計で11例(3.2%)も出ていまし
た。
>

市民との連携がうまくできている成果だと思い感心しています。
具体的な自治体の施策を教えていただけないでしょうか?

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○○です

市民へのCPR教育は、消防署が中心になって、いろんなイベントのたびに行われて
いるようです。
ただ、バイスタンダーCPRには、「自発的」な場合と、「指示されて」行われた場
合があり、まだまだ「自発的」CPRは少ないのが現状です。
救命士さんの話では、以前よりも電話口で積極的に指示するようになったとのことで
した。
mouth-to-mouthはまだまだ抵抗があるようですが、心マは案外やってくれているよう
でした。

病院が行うCPR講習会は、まだまだそれほど普及していません。当院でも行動を起
こさなければと考えています。

北九州市では、救命士の数が多く、ほとんどのCPAに救命士がかかわっているのも予
後に影響しているのかもしれません。

また、全国で2ヶ所しかない救急救命士研修センター(ELSTA)があるのも、救命士の
士気が高い理由かもしれません。

CPAに関しては、搬送先の確保が問題です。手近な搬送先が見つからなければ、当院
を含めたいくつかの病院に、「満床でも」運び込まれます。

救命士の気管内挿管は、どうも見送られそうですが、DCに関してはOKという情報を聞
きました。

今後、北九州市では、ドクターカーをもっと活用するような構想があるようです。

以上、思いつく理由を列挙してみました。

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○○です。

○○先生すばやいRes有難うございました。

> 救命士の気管内挿管は、どうも見送られそうですが、DCに関してはOKという情報を
聞きました。

個人的にも救命士の権限が広がり的確に運用されれば効果大だと思います。

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===========  第35集 ===========


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○○です。

Mac派から抜け出せないでいる私ですが、Appleからの以下のニュースが届きました。
これだと、院内の画像管理システムや患者管理システムがMacのみで構築できるので
しょうか?

現在Macで画像や患者ファイル管理をされている病院があったら意見を聞かせてくだ
さい。

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06. デジタルハブで医療画像が変わる。DICOMビューワーの可能性
    http://www.apple.co.jp/solutions/medical/aichi/

     DICOMと呼ばれるフォーマットで統一された医療画像によって、
    診療支援から研究用途までを、すべてMac上で行う病院が現れまし
    た。県立愛知病院では、元放射線医師が開発したDICOMビューワー
    を活用して、放射線室のみならず、各病棟のナースステーションか
    らもいつでも医療画像や診断データにアクセス、担当患者の最新の
    病状を確認できます。デジタルハブの概念で再構築することで、医
    療画像環境に革命を起こしている最新の事例をどうぞ。

***************************************

○○です。

○○先生の質問と似てはいますが、
私はWindows派の皆さんへのお尋ねです。

PCIの使用ステントやQCAデータなどを整理するための
患者管理ソフト(Windows用)には何を使われていますでしょうか?
現在私たちはしっかりとしたデータベースを持っていないので
非常に困っています。
市販ソフトやご自身で作られたソフトで、
いいものがあればご紹介いただけませんか?
よろしくお願いします。

***************************************

○○です。

僕は自分でファイルメーカで作りました。先生が興味があるということであれば
ファイルをあげます。ただしかなり凝ってますのでファイルメーカを分かってな
いとよく分からないかもしれません。ヘルプを作る時間がないのでそれこそさっ
ぱり分からないかも。誰か時間のある人、ヘルプを作ってくれると助かります。

***************************************

○○です。

○○先生、早速のご返事ありがとうございます。
よろしければ見せていただけますか?

何らかの理由でnetで配信するのに支障があるようでしたら
私のアドレスに直接送っていただければ幸いです。
よろしくお願いします。

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データなしで8MBあるので僕の環境ではネットで送るのは無理です。CDに焼いて
送る形になります。

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○○です。

8MBとはかなり大きなファイルですね。
驚きました。
でもその位の大きさでないと、
患者管理は困難なのでしょうね。
大変お手数だとは思いますが、
CDで送付していただけますか?
よろしくお願いいたします。

***************************************

Macでも動きます。ただフォントが変わってしまうのでレイアウトが少しずれちゃ
いますが。

***************************************

○○です。

> Macでも動きます。ただフォントが変わってしまうのでレイアウトが少しずれちゃ
> いますが。

8Mもあるファイルならかなりの大作かと思います。(画像は管理できるのですか?)
○○先生が著作権フリーにしていただけるなら、私にも是非ください。
先生が何枚もCDに焼いて発送するのは大変でしょうから、1枚だけ焼いていただい
て、どこかのバルーン屋さんにお願いしてはどうでしょうか。
厚かましいお願いだとは思いますが、他の病院には著作権フリーにしていただける患
者or画像管理ソフト(ファイル)はないでしょうか?

あるいは、各社の画像、患者管理システムを導入されている病院では、使い勝手はい
かがでしょうか?

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○○です。

結構大作です。←自分で言うのもなんですが。

現在このDBを使って心カテの予約・カテの結果・インターベンション内容の記録
・当直予定・学会出張などの予定・循環器科内部の掲示板を行っており、機能と
しては入院サマリ・外来紹介状DB・入院患者管理ができるようにしてあります。
画像は管理していません。うちにはGoodnetが入っているので画像管理はそちら
でするようにしています。

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○○です。

○○先生は、引っ越しの際骨折し、まだ入院中です。
いつも笑わせてくれるいい男です。
(これで、日本中に「骨折男・○○」の名前が広まる!)

***************************************
○○です。

心カテとは直接関係ないのですが、いろいろご教授頂きたく症例呈示させていただき
ます。それと○○先生、もしCD化して配布されるようでしたら是非当施設にも頂きた
いと思います。
 術後の収縮性心膜炎につきご教授下さい。
60歳台男性、3枝病変につき待機的にCABG施行(LITA-LAD,RITA-OM,GEA-4PD)術後1ヶ
月で退院となりましたが、その後1ヶ月で右心不全様症状で他院より転送されてきま
した。当初両側胸水著名、心嚢液もタンポナーデにはなってませんでしたが左室後壁
側まで貯留しており前医でのスワンガンツデータで右室のdip and plateauを示して
ました。入院当初はin/out balanceでinを絞り気味にしてコントロールし、GOT/GPT
も3桁台あったのが2桁まで落ちてきたのですが、今度は右心系のvolumeが少なすぎ
て恐らくlow out putとなり、ドーパミンで末梢をしめながらPPF などを60ml/hで負
荷したのですがショック様症状を呈しました。最初はα刺激剤の昇圧剤で快復し、in
を増やすことで(80ml/h)対処していたのですが、尿の流出悪く、意識も少し低下し
がちな感じであったため心配していたところ、夜中にもう1度プレショック様となり
ました(血圧触知不能、心拍数90)。心エコー上EFは約50%で、病棟管理していたため、
内頸静脈から留置したスワンガンツライン(sPA 30mmHg, CVP10)からサリンヘス1
本とPPFを全開で流そうとしましたが流れ悪く、ドーパミンを増やしながら、肝鬱血
覚悟でPPFを半量ガンツラインからポンピングし、どうにか血圧、4時間後に尿量確
保できました。患者さんのコンタクトも快復し、脳循環得られているだろうと安心し
てたところ、朝の採血では希釈されたヘマトクリットと4桁台のGOT/GPTを呈してお
りこれ以上の病棟管理では細かい循環血液量の管理が難しいと判断してCCU入室。
CHDF、胸腔ドレナージで細かく循環血液量を管理してどうにか採血データも快復して
きました。現在心膜切開術をできる環境を整えているところですが、こういった術後
の収縮性心膜炎でlow out putになったとき、特にプレショック様を呈したときには
どのような治療すべきなのか、dip and plateauでdipにしか左心系には血液は循環せ
ず、後の点滴されたものは全部肝静脈にはねかってしまうとも思われるのですが、今
回のような時にはどのように内科的には処置すればよいのかご教授いただければ幸い
です。また、ショックになった4時間後の採血で4桁台のGOT/GPTとKの急激な上昇
(3.6から5.8へ)を呈していたのですが、この解釈として肝鬱血を主に考えるべきな
のかまたはlow out putからくる肝不全・腎前性腎不全様の病態を主に考えるべきな
のか、教えていただければ幸いです。宜しくお願い申し上げます。

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> 現在Macで画像や患者ファイル管理をされている病院があったら意見を聞
> かせてくだ
> さい。
>

http://www.yumemido.net/index.html

Distributed servers using open source solutions on Mac OS X are useful
to build a high performance and cost effective PACS. How to construct
the DICOM server and free additional codes are available in our
homepages. CTN DICOM Server by RSNA and Washington University, MySQL
database and PHP4 are used in it.

を見てみて下さい。このserver側がlinuxでくめればと思っているのですが。

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○○病院循環器科の○○です。よろしくお願いいたします。
○○先生と2人でPCIを年間180件ほどやっています。約7割がTRIです。本年1月に心外
ができて4月より手術を始めました。

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○○です。

> あるいは、各社の画像、患者管理システムを導入されている病院では、使い勝手は
いかがでしょうか?

本院ではエム○○の患者データベースを使用していますが、これは
自分たちでカスタマイズする4Dを使用したアプリケーションプログラムになってい
ます。最初にカスタマイズする際にビジョンが定まっておらず、所見用紙ファイルぐ
らいの役割しか果たしていません。はっきり言って失敗作ですので再カスタマイズす
る予定でしたが、患者データベースも電子カルテや物品管理システムと互換性を持た
せるほうが良かろうと思い今のところそのまま使用しております。最初にデータとし
て何を利用して行くのかビジョンがないと雑多なデータからなにも引き出せないこと
を学び反省させられるケースでした。

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○○です。

> あるいは、各社の画像、患者管理システムを導入されている病院では、使い勝手はい
> かがでしょうか?

当院では、Ca○○の提供する画像・患者管理システムを相当額の代価を払って導
入しました。内容はカテ台帳、所見用紙、画像管理、画像解析(QCA・LVGなど)・入
院予約などで、ネットワークはカテ室・カンファランス室・病棟で同時アクセスと入
力ができるようサーバーを持っています。さらに心エコー室とGEとHPのエコー画像も
含めたネットワークに発展させようとしています。

しかしながら、導入決定からもう1年が経つというのに満足できるものではあり
ません。一人の患者情報に関する閲覧はまあまあですが、入力のページが多岐にわた
り、いちいち入力のページを探して回る必要があります。最も困るのは、検索機能が
お粗末で、学会前はデータをFailMakerProに打ち直して使用しています。自分が行っ
たPTCA患者のリストアップもできません。これらの問題が、ソフト自体の問題なのか、
プログラムの問題なのか私たちには分かりません。Ca○○版はベースのソフト
はMicrosft Access(あくせく)で、Mac派の僕たちにはなじみが薄く、自分たちで改
変することができません。当院の以前使っていたFileMaker版は、最初のデザインに
各自、少しずつ追加デザインして見やすいデータベースになっていたのですが。

今後の改良に対しても、スタッフの期待感は薄く、現在、AccessからFileMaker
に変換するプログラムを組んでほしいということをお願いしています。

と言うことで、良いソフトを熱望している次第です。

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○○です。

さて、○○先生@NDMCの開胸後早期の収縮性心膜炎の症例につきまして私なりの考え
を述べます。(一番先生が知りたい筈のpreshock+low outputの答えは難しいですの
でオイトイテ、、、)

術後一ヶ月以内で出現してくる急性の収縮性心外膜炎は「心膜切開後症候群」と呼ば
れる炎症性の心膜炎から連続した心外膜炎の可能性はないでしょうか?多枝CABG後は
タンポナーデcareのため、結構ルーズに縫合するらしいので、きつめに縫合するとは
考えにくいのですが、、、

もし炎症性なら、三日間のアスピリン1g/日投与が効果的なことがあるらしいです
(<人聞きで少し弱気です)。急性の拡張障害で再開胸心外膜切開しても、機能回復
は結構難しいのではないでしょうか?

また、肝機能障害など急性収縮性心外膜炎の病態は、拡張障害>CVP上昇>肝静脈欝
滞であり、低心拍出量の影響は二次的なものと考えるべきではないでしょうか?とな
ると、後負荷を下げる治療のみが残され、強心剤などの効果は余り期待できないと思
います。mildな利尿剤、と教科書的には書いてありますが、preshckではかなり難し
いと思います。CHDFのvolume controlが一番効果的そうですね。
拡張障害で使える薬はほとんど無いと思うのですが、如何でしょうか?この症例がど
うなるのか是非教えて下さい。

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○○です。

そういえば光藤先生の所も、動画はGoodnet(Goodmanか?)で、患者ファイルはMac
のFile maker Proでした。患者ファイルは自分達でアレンジできるFile maker Proの
方が、長い目で見れば良いのかもしれませんね。

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○○です。         
先日、小倉へいかれた皆さん(LIVEへ行ったかどうかは問わず)お疲れさまでした。
夜の会へも参加させていただき、大変楽しい夜でした。
○○先生、全サイズ集めたいと思っていますので九州限定"TRA-balloon"ぜひ本気で
考えてください。
○○先生、土曜日はお邪魔させていただきありがとうございました。またお願いしま
す。

さて、LIVEから戻った翌日のカテでした。50台の男性ですが、半年前から胸痛(こ
れはatypicalでした)あり、最近頻回になった患者さんです。するとRCAとLADが一本
のpericardial coronary arteryで交通していました。RCAのshotでLAD#7まで造影さ
れたため最初は#6CTOかと思ったのですが、LCA造影では#8midまで造影され狭窄はあ
りませんでした。おもわず、flowireでLADからRCAへ進めていくとある地点から
coronary flowが逆転するのではないかと考えてtryしたのですが、(後で考えたら当
たり前なのですが、)flowが少なすぎてflowをdetectできませんでした。
うちの循環器のメンバーはみんな見たことも聞いたこともありません。
このような解剖学的異常はしばしばあるのでしょうか?虚血の原因になりうるので
しょうか?ご存知の先生いらっしゃったら教えてください。

LAD LAO-Cra
RCA LAO
RCA RAO-Cra
同時ショット


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○○です。

> このような解剖学的異常はしばしばあるのでしょうか?虚血の原因になりうるので
しょうか?ご存知の先生いらっしゃったら教えてください。

胎児期には確か四つの側副血行が存在すると思います。

@同一冠血管をつなぐ壁内側副血行
A二つ以上の冠血管をつなぐ壁内側副血行
B冠血管以外の血管(大動脈や肺動脈)と冠動脈をつなぐ側副血行
C心内腔と冠動脈をつなぐ側副血行

通常、成人ではこれらの側副血管は薄い小さな血管として残存しているだけですが、
BやCが筋性血管として残存しているcaseはしばしば遭遇します。@とAは普通は虚
血により太くなり場合によると筋性中膜を持つような血管に発達しているcaseも珍し
くないと思います。今回の症例は何らかの原因でAが筋性血管として残存していた
か、あるいはspasmにより後天的に発達したかのどちらかだと思うのですがいかがで
しょう。

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○○です。

“○○先生、全サイズ集めたいと思っていますので九州限定"TRA-balloon"ぜひ本気
で考えてください。”

スミマセン。いつも飲み会で酒が進み調子が出てくると、とんでも無いアイデアが出
てきて盛り上がってしまいます。
○○先生、実はこの話、その数日後別の飲み会で再び盛り上がってしまいました。

その時の内容は、
1,バルーンはどこかの会社にOEMで作ってもらう。(現在販売されているバルー
ンと全く同じで良い)
2,パッケージ、あるいはシールだけはこちらで作成する。
3,バルーンの名前は、九州限定の”とんこつ”とし、パッケージの表に表示する。
4,”とんこつ”を使用したら、1本につきいくらかの協賛金が○○研究会に入る。
5,手技の最中にバルーンのサイズアップが必要になったときには、”替え玉
の3.5-15mmを出して〜〜〜〜”と言わなければならない。
6,そのために、パッケージの裏には、”替え玉”と印刷しておく。
7,”替え玉”は”とんこつ”の半値で納入させる。
8、1本目から”替え玉”を使用することは禁止。そんなことすると、ラーメンにな
らなくなる。

良く解りませんが、”これでどうだ!!”という事で納得してしまいました。

ホント、いつもバカなことで盛り上がりますが、このアイデアは実現可能でしょうか?
九州の先生方、どう思う?(飲み会でのザレゴト?)

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暖春の候?!、みなさまにおかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、私儀
○○大学循環器内科教授 ○○先生、○○病院副院長 ○○先生の
ご高配により○○病院 循環器科に勤務することとなりました。○○
病院勤務中には公私にわたり大変お世話になりました。新任地でも微力ながら地域医
療に貢献できるよう努力したいと思います。今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしく
お願い申し上げます。

追伸:7年ぶりに○○市内に戻ってきました。町並み、特に病院周辺の変化に驚いて
います。子供たちも、学校・幼稚園で新しい友達が出来て来たようで、元気に通って
います。家族みんな元気です。

本日やっとmail addressをいただきました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

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○○です。

このような症例はたまにですが、見ます。でも多くは病変があって後天的に成長
したのかな?と思っていましたのであまり病変もないなら珍しいかも。
一つ気になる点があります。
> RCAのshotでLAD#7まで造影さ
> れたため最初は#6CTOかと思ったのですが、LCA造影では#8midまで造影され狭窄はあ
> りませんでした。
ちゃんとcommunicateしているのならRCAで#7まで見えるのならLCAからは#3ぐら
いまで、少なくとも4PDまでは見えてもいいように思います。この状況だとLADの
pressureが低下しているように思います。LCAの造影に問題があるのか、LADにど
こか狭窄があるか、ぐらいしか思いつきませんがどうだったのでしょう?

ちなみに大阪成人病の時の症例で三枝完全閉塞だったんですが、三枝ともすごい
communicationが他のnativeからきていてこれだと血行再建しなくてもいいんじゃ
ないのか?と思うような症例があったことを覚えています。

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しばらくぶりの○○です。

ひどい多枝病変で○○先生と同じような症例の経験はあります。何処かでそのような
チャンネルをとうして対側のPTCAをした話もときどき聞きます。

あとは右冠動脈の造影時に左前下行枝のスパスムがあり同じような造影像(RCA-LAD#6
まで)を見たことがあります。症状、心電図変化ともありませんでした。左を造影し
たときにはスパスムは解除され、アセチルコリンでスパスム(完全閉塞)が誘発され
ましたが症状、心電図変化ともごくごく僅かでした。この症例は左の造影を勢いよく
行うと#4まで写ってきました。可能性としてはスパスムにより無症候性の心筋虚血を
長年にわたり繰り返したために側副血行が発達したと考えたのですがどうでしょうか?
先天的なものもからんでいるのでしょうか

ps 小倉ライブのレポートがどこからも出てきませんが行った人はいるのでしょうか?
参加人数が少なかったようですが...

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○○です。

皆さん貴重なご意見ありがとうございます。とっても勉強になります。

> ちゃんとcommunicateしているのならRCAで#7まで見えるのならLCAからは#3ぐら
> いまで、少なくとも4PDまでは見えてもいいように思います。この状況だとLADの
> pressureが低下しているように思います。LCAの造影に問題があるのか、LADにど
> こか狭窄があるか、ぐらいしか思いつきませんがどうだったのでしょう?
現実にLADにはspasmも含めて狭窄はなかったので考えられることは以下のことでは
ないかと思います。
@カテの入り具合で造影剤の注入圧に差があった。
A最初RCAにISDN icの後造影し、次にLCAへISDN icの後LCAの造影を行いました。そ
のためISDNの到達により微小循環血流の不均等が生じた。

実際にLCAを造影した後、RCAを再度造影したところ今度はLAD#8distalまでしか造影
剤が届きませんでした。ですから、Aによる影響が多少あったのではないかと思いま
す。

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○○です。

○○先生ご指摘の小倉ライブの情報ですが、当院からは誰も参加していないので具体
的な情報は持っていません。北九州市内から一般参加された他病院の先生は、今のと
ころ○人と聞いています。(ホントやろか?)
ただ、コメンテーターの○○先生が大変苦労をされていたという話は聞こえてきまし
た。

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○○です。

以前話題に上がっていたカテのデータベース、僕の分を空にしたのを作成しまし
た。興味ある人に配布しようと思うのですが、何枚も僕の方でcopyするのもちょっ
と面倒ですし、←これについては○○先生、何かいい方法はないですか?とりあ
えず少しはコピーした分もあるのでその分は日循で渡すなども可能ですが...

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はじめまして ○○医大 循環器内科の○○です

先日、小倉のライブと称して(ライブ会場には参加証だけもらいに行きましたの
で、ちらっとしか内容は見ておりません)
○○病院の○○先生のラボを訪問させていただきTRIの勉強をさせて頂きました
その際にこのメーリングリストの事をお聞きして、新規登録をお願いいたしまし


実は以前からTRIには興味がありましたが、○○ために
なかなか出来ませんでしたが、諸事情によりやっと施行できるようになりました
○○から帰ってからはすでにTRI一筋でがんばっております
みなさまのご指導をよろしくお願いします

また機会がありましたら、皆様のラボを訪問させていただくこともあると思いま
すので
その際もよろしくお願いいたします

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○○です。

○○先生、先日はありがとうございました。
○○先生、小倉の夜に教えていただいたCTOのballoonの通し方とても参考になりまし
た。昨日、4PLの少し屈曲しているsub totalへPCI行いましたが、Maverick
2.5×15?が全然通りそうになかったので、言われていた通りワイヤーを引きながら
balloonを押していたら、なんとか通りました。
 最近、当院ではRCAのPCIのときのG.C.にCordisの宮崎市郡医師会custum model(う
ちでは市郡医師会スペシャルと呼んでいます。)をよく使用しています。long
Blitetipなので比較的ストレスが少なく、使いやすいと感じています。○○先生、勝
手に使わせて頂いてすみません。

 替え玉って最高ですね。替え玉するのならあんまりスープは飲まないで残しておい
たほうがいいですね。僕は本気で作っていただきたいと思っています。その際はとん
こつ濃い口、かためん+替え玉、餃子付きでお願いします。
 今日、○○の方にお会いしましたが、本社のほうにパッケージをどこまで変えら
れるかを聞いてくれているようです。”○○先生は他社にもこの話をされてるんで
しょうか?”と言われました。結構真剣に検討してくれているみたいです。もう一押
しかもしれません。

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===========  第36集 ===========



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○○です。

突然ですが、私、思うところあってIVUSが使えるようになりたいと志すようになりま
した。
IVUSに精通している先生方、目は経験をつんで地道に肥やすとしてとりあえず、基礎
知識を付けたいのですが何か入門用の書物をご存知でないでしょうか?お勧めの品が
ございましたら教えてください。よろしくおねがいします。

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○○です

○○先生先日は○○病院へ同行させていただいて
ありがとうございました
IVUSは細々とやっているのですが、私のお勧めとして
○○先生がされているIVUS研究会で作られたIVUSの
基礎についてのCD-ROMがありますが
非常に良く出来ていて勉強になります
それと本ならボストンが作って以前に配布していた
The ABCs of IVUSがあります
それと少し古いですがMartin Dunitz出版から出ている
INTRAVASCULAR ULTRASOUNDなどは如何でしょうか

替え玉の件なかなかいいですね 関西にもないかな?

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はじめまして。
沖縄県の○○と申します。
当施設では平成12年9月に心カテ室を立ち上げて、
平成13年4月からTRAを始めました。
TRAがまだ100例くらいで、TRIはまだ数例です。
皆様とネットで交流させて頂き、勉強していきたいと思います。
宜しくお願い致します。

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○○医大、○○です。
○○先生が作られた、IVUS guided DCAのCD ROM
とは異なるIVUSのCD ROMがあるのですか。
現在入手可能ですか。

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○○です。
○○先生、こちらこそ先日はありがとうございました。
私、まだまだ初心者な者ですから、これからもいろいろとアドバイスいただけたらあ
りがたいと思います。

> IVUSは細々とやっているのですが、私のお勧めとして
> ○○先生がされているIVUS研究会で作られたIVUSの
> 基礎についてのCD-ROMがありますが
> 非常に良く出来ていて勉強になります
それを手に入れるにはどうすれば良いのでしょうか?
○○先生、その代物はまだ入手可能ですか?
それとも一般には出回ってなくってもう入手不可能でしょうか?

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○○です。

まだあると思います。ボストンが若干持ってるはずです。

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○○です

○○先生が監修されたIVUSのCD-ROMは私が知ってるのでは
IVUS Guided Coronary Intervention Basic Courseと
IVUS Guided DCAです
入手可能かどうか分かりませんがボストンが少し持ってるはずです

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○○です

最近はシネレスの装置を使っている施設も多いと思いますが、皆様の
ところではどのように管理していますか?

当院のP社の装置ではシネ画像が操作室のHDに一旦記録された後にサー
バーに転送され、サーバーから順次、磁気テープに送られ保存されて
いくということになっています。購入時にデーターがクラッシュした
場合どうなるのかを聞いたところ、磁気テープはかなり安全性が高い
らしく、CDに落として保存している施設はないようなことをメーカー
から言われました。

最近聞いた噂ではこのテープのクラッシュがおきているそうで、かな
り問題になっているようです。
当院でもデーターのバックアップのためCDに落とすようになりました。
しかし、CDも枚数が多くなると結構場所をとるので困っています。
何かいい方法はないものですかね。

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○○です。

うちでは基本的にはHD>Server>DVD となっています。Server>DVDは夜の間の自動
転送なので検査日当日のDVDの書き込みまではServer HDのみ、となっている時間
帯がありますが ServerはRAID-5なので大丈夫と思っています。現に約1年強全く
大丈夫でした。
テープは遅くないですか?それが心配ですね。データのロスに関しては僕は知り
ません。
CDはDVDが出る前にはCD changerに落としていたシステムもあると思います。

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○○です

みなさん 羨ましいですね
当院では未だにシネあんどCDです
両方とも病歴室で管理されており、おじさんが運んできてくれます
ネットワークの予算も出してるですが、全く無反応です
早くシネレス>サーバー管理>ネットワークにしたいものです

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○○です。

* “うちでは基本的にはHD>Server>DVD となっています。”

CDの場合は1症例1枚だと思いますが、DVDの場合はどうなのですか?
数人分のデータを1枚のDVDに入れられているのですか?

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その通りです。CDの場合もCDchangerに入れる場合は詰めて入れるほうが普通だ
と思います。うちのRoutine CAG+LVGだと200MB程度なので1枚1枚に分けるのは無
駄が出ます。

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○○です.

 ナハ○○(MID)を用いていますが,溜まったデータは古い方から両面2倍密度のDVD
に連続して落ちることになります.実際はサーバーの容量が大きくまだDVD保管に
は至っておりません.DVDには当然,複数件のデータを入れることになり容量はよ
く知りませんが,一枚で30ないし50件分のデータが入るようです.
 
 ナハ○○を導入して1年5ヶ月が過ぎましたが,いまだこれと言った大きなトラブルは
ありません.手技終了して約2分で院内10カ所の端末で見ることが出来,便利ですよ.
又紹介先には,DICOM データでCDに落として返書と一緒にお返ししています.

 興味のある方はいつでも見に来られてください.先週はご近所になった○○先
生に,昨日は○○病院の○○先生に遊びに来ていただきました.

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○○です

○○に発展するかもしれないので、前回は明らかにしなかったのですが、
実は当院の磁気テープが一巻クラッシュしました。35GBで80症例分のデータ
が修復不能となり、大問題になりました。
幸い最近の症例だったので、サーバーのHDに残っていたので事なきを得ました。
もしそれがなかったらと思うと冷や汗ものです。
当院の磁気テープはDLTといい、DATよりもさらに信頼性があるものらしく、銀行
等でも使用されているシステムだそうです。もっとも銀行ではそれをさらに3重、
4重にback upしているそうですが、、、、
メーカーに言わせるとこんな大がかりなクラッシ?は、前代未聞だそうで、原因を
アメリカ本国で究明中です。
ただ、一度起きたことは二度起きると考えておかねばならず、対応として二台目
のDLTを入れ、二カ所で保存しようかというような話になりつつあります。
CDにおとす作業は結構時間もかかりますし、CD-Rって時々読めなくなっちゃうことも
ありますよね。DVDの保存性はどの程度信頼できるのでしょうかね。
デジタルになって便利になった反面、新たな悩みがでてきました。

○○先生、テープの使用勝手ですが、実用上は何のストレスもありません。多分
CDより早いと思います。

***************************************

○○です。

当院のシステムはPhillips HD→Heart Lab server HD→DVDです。念のため重ね書き使
用のSVHSビデオテープも使っています。HD内のものは約5秒で呼び出すことができま
す。但し、server HDの容量が400〜500例程度ですので、前回カテの確認にはDVDから
の呼び出しが必要で、40秒以上を要します。(ふれこみはDVDも5秒と言うことだった
のですが、DVDカラオケの速度から予想するにDVD changerが時間を食うはずです。)
カンファランスの時は30例前後の症例を一括して呼び出すのに数十秒ででき、各症例
間の時間は1秒未満です。当面の問題は、
1)DVD changerがフリーズしてしまう。静電気対策が不十分だったらしい。
2)DVDが破損したらバックアップがありません。導入前の検討でDLTテープの併記の
予定だったのですがいつの間にか消えていました。(予算の問題か?)
3)現在、Heart Labの日本の代理店がBCSと言うところですが、Heart Lab自体の日本
の販売権をなんと東芝が買ってしまったらしい。来年からのmentenanceや次の機械の
選択に制限が生じないか心配です。
4)LVGなどinjecter連動の撮影で、時にFillips自体のHDに画像が入っていないこと
があり、このときはビデオしかバックアップがありません。

○○県の○○病院には、5年前のことですが、GE純正のシステムを入れました。
GE HD→DLTテープ & CD & SVHSビデオと言う形で、DICOM変換は、CDの直前のみ
です。DICOM変換をしてしまえば、元のシネ機械にデータを戻すことは不可能ですが、
DLTテープのデータは、後で本体に戻したり、CDにやいたりできました。DLTテープは
保管のための場所はそんなにとらないし、信頼性があり良い媒体だと思います。ただ、
当時の機械で、検索に10分、呼び戻しに10分、CDにやくのに10分かかっていました。
○○先生、現在はどれくらいかかるのでしょうか?当時、大きな問題として稼働直後
に本体ハードディスクがクラッシュして修復不可能となったことがありました。DLT
テープに入れていたおかげでビデオのみになった症例は1例のみであったと記憶して
います。

***************************************

○○です。

土曜日は、DCAライブが豊橋であり、久しぶりに、○○先生・○○先生にお目にかか
れて、嬉しかったです。

お二人には、コーヒーブレイクの時、お尋ねしたのですが、TRIの今後の研究テー
マって何でしょうか?
このMLでも、TRIというより、PCI全般にかかわる話題の方が、このところずっと多い
ようです。第一例目のTRIが、Dr キムニーによって行われたのは1992年8月だそうで
すから、もうじき10年が経ちます。穿刺法、血管径、解剖学的異常などは、ほぼ全貌
が解明され、シース長・ガイドカテ・止血法などは、さまざまな手法の理論的長所・
欠点がほぼ明らかになって、個人個人が、好みに合わせて選択している状況かと思い
ます。例えば5Fr TRIなど、より小口径のガイドカテで可能な治療戦略の拡大は、確
かに、今後のテーマの一つですが、これはむしろ我々ドクターサイドというよりも、
メーカーさんの努力にかかっている状況です。物理的にできないことは、やりようが
ありませんから。

これからカテやPCIを始める若い先生方に、私たちTRIの第一世代が培ってきた技術・
ノウハウを伝承してくことは重要ですし、自分が日々の治療では、TRIを原則として
いるのは、もちろんなんですが、正直に申し上げると、すでにかなりTRIは確立され
た手技で、研究テーマとして、これから何が残っているのかな、と、時々、ちょっと
思ってしまうのです。例えば、TFI研究会、なんて、今更どこにもないですよね。

皆さんは、どうお考えですか?

***************************************

○○です。
○○先生、○○先生、豊橋出張お疲れ様でした。DCAライブ(初級中級コース)は、僕なりに結
構楽しめました。参加医師(100人前後)の3/4がDCA初心者という、目的がはっきりしたライブ
であったのと、鈴木先生のお人柄で、笑いあり、スリルあり(?)のどきどきの8時間でした。
GUIDANTと鈴木先生のお話では次回は参加人数を60人程度に減らして、教育性の濃いライブ
にされるそうです。これもまた楽しみです。

○○先生の伝説の地下本「TRAの巻」に出会って以来、RADIALな世界にどっぷりとつかり、多
数の先生と知り合うことが出来ました(これが財産ですね)。しかし、最近ではRADIAL維新も一
段落し、後は何をしなくとも時代がTRIを広めていきそうです。そういう意味では、Trans Radial
ではあまり話のネタがなくなっちゃいました(○○ではまだまだTRIネタは十分通用するのです
が、、)。僕的にも、現在、「五年くらい食べていけるネタ」をさがしている最中です。

***************************************
○○です。

○○先生、○○先生、豊橋はお疲れさまでした。

そうですね。キムニー先生がTRIを開始されてからこの夏で10周年になりますね。
○○先生、この夏熊本で開催予定のTRI教育講演会は、”TRI開始10周年記念”
と称して九州トランスラディアル研究会主催でやりましょう。

熊本市と言えば、全国の県庁所在地のなかでここだけかもしれませんが、各病院を合
わせると年間1500例ほどのPCIを施行しているのに、

なんと未だにTRIを施行する病院が一つもないそうですね。
○○先生、○○病院に移られたら熊本市で1例目のTRIをやると宣言されていまし
たが、念願成就されたでしょうか?

このように、TRIは全国的に見るとまだまだ普及しておらず、まだ20%程度のよ
うです。若い先生たちへの啓蒙活動はまだまだ5〜10年は必要かもしれません。
それに加えて、このネットにも参加されていますが、最近は放射線科、脳外科の先生
方もTransradialによる手技に興味を持たれていらっしゃる先生方が増えてきたそう
です。Radialist.comのホームページを他科の先生方も見ていると業者は言っていま
す。そのうちに、放射線科や脳外科の学会の中にもTransradial  Approachに熱心な
先生方が中心となった教育セッションなどが開催されるかもしれません。

私もまだTRIを始めて5年しか経っていませんが、TFIをしていたのは弥生時代
の大昔のような感覚です。今では全く当たり前で空気のような存在(新婚時代を過ぎ
た女房のようなもの?)になりました。
これからTRI新婚時代を迎える若い先生方に、5年先輩としてのアドバイスをする
仕事はまだまだ残っていますが、○○先生、そろそろ次の女性を物色したくなりまし
たか?

インターベンショナリストとしての興味がさらに再狭窄率をさげる方向(シロリムス
ステントなど)にあるのは当然ですが、最終的には心不全の治療を薬物ではなく”手
技を使用して治療”しようとする両室ペーシング、心筋再生、血管新生などに私は目が
向いてしまいます。

***************************************

○○です。

最近の○○先生、○○先生、○○先生の御指摘は考えさせられるものがあります。さ
て、兵庫県のClosed Liveが4月18日(木)に行なわれました。主催された兵庫医大の
○○先生お疲れ様でした。つぎはぜひともOpenにしていただいて各地の先生方に集
まっていただけるようなLiveを期待しています。今回は8例中2例がTRIの症例でTFIの
メッカである○○循環器病センターの○○先生がTRIを施行されたことは、○○先生の
御指摘のごとく兵庫県では時代がTRIを広めていきそうです。また、○○先生がこの
MLに参加されたことも強力な追い風になると思います。私事ですが7月1日より○○病院から

○○病院への異動が決まりました、新しい職場でもTRIを続けて行き
たいと思いますので皆さんよろしくお願いします。

***************************************

○○です

○○先生ライブではお疲れ様でした
私は若葉マークの付いたTRI信者ですが、ようやく当施設でも行えるようになり
今は若い人の訓練も含めて造影検査、PCIすべてRAです
来年も兵庫ライブを行います ○○先生のご意見も参考にさせて頂きます
今年は開業医の先生方、パラメディカル、学生、MRさん達への教育的ライブでし

○○も○○も少しずつTRIが増えてきているようですね
私もがんばって兵庫県でもTRIを広めて行きたいと思っております
○○先生 これからもよろしくお願いします

***************************************

○○隠遁生活中。ここはTFI激戦区○○市内です。
巨大センターの谷間という立地条件のため、今日も病院の前を救急車が通り過ぎてい
きます。毎週のCAGも危ぶまれる状況で、PCIからしばらく遠ざかっています。

恥ずかしながら、昨年度まで勤務していた○○でも数例のTRIを経験しています
が、こちらでは初日が出ていません。現在物色中ですので、近日中にはご報告できる
と思います。

○○市内では確かにPCIを手がけるパワーセンターが林立し、ほぼ全例TFIです。それ
ぞれのチーフも確かにTRIをPCIの一アプローチ法であり、症例を選べば安全で有効と
認識しています。が、しかし、TFIできない症例に限ってTRIを選んでるのが現状で
す。

大きな施設だけに手技の変更などは、「部長の説得」「作業手順の見直し」などなど
これまでの伝統や風習を変えるため色んな手続きが必要です。患者さんも「カテをす
るなら、○○病院でお願いします。」と、パワーセンターを希望され余りニーズがな
いようです。

「TFIから変更するのにはメリットがない」のではなく、「TFIでうまくいってるのに
変える必要がない」と思ってることが問題なのです。”TRIという選択肢”をアピー
ルすることが、○○ではまだまだ必要ですね。
ですから、○○先生のTRI話が○○市内の大学関係の研究会で盛り上がるんで
す。が、今ひとつ話が噛み合ってないのが現状ですので、まだまだ○○先生にはTRI
ネタで頑張ってもらわないといけません。

また、○○市内では最近働き盛りのアンギオプラスターの県外流出が続いています。
PCIオペレーターが減ることでTFIからTRIへの移行がおきるのではないかと密かに
思ってます。

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皆さん、開けてますか。○○です。
○○先生のご指名で、次回のTRI研究会はTRI不毛の地、熊本市で開催させていただきます。
題して「10TH ANNIVERSARY, TRI in KUMAMOTO」
熊本は今、寿屋、ニコニコ堂、岩田屋、伊勢丹と倒産、撤退が相次ぎ、まったくもって落ち込ん
でおります。
RADIALISTの皆さん。ふんどし一発、RADIAL魂を見せ付けてください。
日程、内容に関してはまた後日、告知いたします。

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○○県外流出組です。
○○先生お疲れ様です。小生まもなく着任して4週目を終えますが、ようやく電子カ
ルテをはじめとして、職制に慣れてまいりました。○○先生ほかご一緒させて頂いて
いる先生方のご好意で、快適なスタートを切っております。

熊本でのTRI研究会楽しみですね。是非馳せ参じたいと思っております。小生が○○
にいた当時は、御一緒によくいろんな横文字タイトルを考えてましたが、今回も微妙
な含みを感じる良いタイトルですね。

○○先生の御環境は全くもって大変ですが、かってTFI系の某パワーセンター(もっ
とも当時はパワーセンターではなく、数は少なかったですが…)にレジデントとして
学んだ者として、あまりな保守路線に違和感を感じつつも仕方ないかなと感じます。
個人的にはPCIの術者になってからは、TRIセン
ターにしか勤務しておりませんので、ついついBeyond TRIを模索したりします。現実
には○○先生が言われるとおり、まだ残されている課題は多いのかもしれません。し
かし小生のような成り立ちの世代は、今後間違いなく急速に増殖していきますので、
TRIネタでは喰ってゆけない事を自覚しております。しばらくは自分なりに考えてみ
たいと思っています。

さて明日から日循総会ですね。残念ながら今年は留守番です。

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○○先生、楽しそうですね、いつするんですか?是非教えてください。参加した
い。

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○○TRI第一世代ロートル組み所属です。

4月からの○○先生の加入で、一団と、パワーアップした感じがあります。お蔭様
で、開院後1年がたち、3月末で、ロータ施設基準も取得できました。4月はいって、
最初は、ヒマしていましたが、今日は、久しぶりに4件/日で、心地よい疲れです。

○○先生にも、いいPCIしていただきました。私は、もちろん、大好きな、6FR手ロー
タでした。

TRIの啓蒙・教育活動は、確かに、今後も重要です。それをおろそかにするつもり
は、毛頭ございません。体系化したプレゼンができているので、小生でお役に立てれ
ば、どこにでもお伺いするつもりです。○○先生のレスにある、「TFIできない症例に
限ってTRIを選んでる」というのは、ご存知のように、一番難しいケースでスタートさ
れてるわけですよね(ASOからみのTRIは、ホント、腕頭動脈が一筋縄では行かず、上
行大動脈も変形していて、難しいです)。例えば、DCAで、最初からnon-protected
LMTをやる人はいませんね。最初は、type AのLAD病変でしょう。これを例えにして、
やさしい症例から始めることを御納得いただいではどうでしょう?

beyond TRIですが、○○先生は、心不全をみすえておられました。私の見果てぬ夢
は、冠動脈疾患単独であれば、外科の力を借りずに、すべてPCIで直すことです。た
だし、これは私の発案ではなく、恩師の○○先生が、十何年か前、小生の二
等兵時代に、いつもおっしゃられていたことです。当時のPCIのレベルを考えると、
御大も、随分、壮大な夢というか、妄想(?)をいだいていらっしゃるなあ、と感じ
ていましたが、ラパマイシンによる再狭窄の克服、近年のワイヤの進歩によるCTOあ
けなど、段々夢でなくなって来ましたよね。もう少しで現実になるんじゃないでしょ
うか。何とか、私は、この方向性で、仕事していきたいと思います。

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札幌○○病院 ○○先生 先日はありがとうございました
夕方からたくさんの症例を見学させていただいて非常に勉強になりました
感謝しております。
もし、機会がありましたらTRIも見学させて頂きたいと思っておりますので
その際はよろしくお願いいたします

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はじめまして。○○病院内科の○○と申します。1995年大学卒業後現在の病院で5年間勤務
し、その後京都にある武田総合病院の循環器科に勤務後再び今年から現在の病院に戻りま
した。当院は約160床の一般病院で年間カテ数が約200件、PCIが年間約40件といったところ
です。未だPCI初心者の私としては心カテを含めた循環器全般についてもっと経験を積みたい
と思う今日この頃です。大学時代の同窓生から面白くて為になると紹介されたので登録させて
頂きます。よろしくお願い致します。

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○○医大の○○です。このたびは登録させていただいてありがとうございます。
まだ研修医2年目で、分からないことばかりですが、今後勉強していきたいと考えて
おります。
今後ともよろしくお願いします。

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 ○○県立○○病院の○○といいます。
 平成3年○○大学第2内科大学院卒です。
 TRA-netが2世代、3世代の若手インターベンショナリスト対象とのことで入れ
てもらえるかどうかちょっと不安なところもありました。年々進歩が著しいこの分
野、取り残されないように頑張ろうと思います。

 病院は○○県の真ん中らへんにあります。3割カットの打撃に直面して困っていま
す。今年はもう少し奮起しようと思っています。

 今後ともよろしく御願いします。

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===========  第37集 ===========


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○○です。

ボストンのRadius Stentが出てしばらく経ちました。そうろそろFollow Up Study を
経験した施設もあると思います。
他のステントと違い、唯一のSelf Expandable Stentなので、どんな病変に使用すれ
ば効果があるか興味のあるところです。
発売時の使用説明会では一通りの話は聞いたつもりですが、実際に使用された先生方、
使用後の感想、再狭窄の感触、どんな病変に有利と思うか、などをネット上で発言し
てください。参考にしたいと思います。

全国的には売れているのでしょうか?

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○○です

うちでも結構Radius Stentを使用しています
私が個人的にEdge injuryが軽減できる可能性とか、
Tepared病変に使用しやすいと考えているからなんですが・・
留置時の高圧での後拡張の必要性は議論が分かれるところだと思うのですが
今、データーを整理してみると高圧はあまり成績が良くないのでは
と思っています
皆さんは如何でしょうか?

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○○です。

最近○○先生すごいですね。先生の話が一杯でやはり活発に発言される人がいる
といいですね。

で、Radius stentの話ですが、うちでは50症例以上に入れてボツボツfollow-up
が始まっています。うちの症例はACSかdeep dissectionの病変が対象で再狭窄は
まずまずありそうですがきれいな病変は本当にきれいですね。
○○先生はedge injuryが軽減できる可能性って書いていましたが、実は
follow-up症例を見ていて気がついたのですが結構edgeのhyperplasiaが多い感触
を持っています。それと対象病変をexpandしやすい病変を選んでいるせいか、ど
のステントもびっくりするぐらい大きくなっています。大体ほとんどpackage
sizeまで大きくなってる(計測してませんし思い込みが入っているかもしれませ
んが)、少なくともそう感じさせるぐらい大きくなっています。だからサイズを
考えないとダメなような気がしています。

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○○です

○○先生 ありがとうございます
Follow up時ではIVUSは施行していませんでしたから
サイズの件はびっくりしています
メーカーの話では確かにそう聞いておりましたが
Radius ファンの一人ですが、実は半信半疑でした
これからはもう少しIVUSにも力をいれてきっちりとデーター
とってみようと思います

それと再狭窄ですが、うちではDiffuse typeが多い印象です
まだ例数も少ないので、確定的なことは言えないのですが

みなさんはRadiusの後拡張はどうされてるのでしょうか?
最近 高圧拡張に少し疑問を感じてるのですが

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○○です。

だからサイズを
> 考えないとダメなような気がしています。
>

これは、小さめのサイズのRadius Stentを入れた方が成績が良いかもしれないということです
か?

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そうなんです。僕のサイズはかなり大きいんですが、使ってるサイズの半分が
4mm以上です、そのつもりでとにかく大きいRadiusを入れていたらどうもedge
restenosisが多いので、それよリは小さなサイズに最近はしています。

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○○です

後拡張だけではなくてサイズも問題になるんだなあと
今、メール見て考えてしまいました
○○先生はサイズはIVUSで決定されていると思うのですが
通常のステント同じような基準で選ばれてるのでしょうか?
それとも、Radiusならでは決め方されてるのでしょうか?
当施設ではIVUSのM-Mの 0.8-0.9くらいなんですが

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○○です。

うちのステントサイズはM-Mの1.0か時と場合によっては-1.1程度にすることもあ
ります。で、Radiusですが通常のステントより1サイズ 0.5mm小さくしています。

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○○です。   

またまた、皆様のお知恵を拝借させていただきたいと思います。
59歳男性、risk factorはHT, HL, DMです。
Seg3のAMIに対してはPOBA→reste→S670(3.0×18mm)→reste→POBA→patent
です。
その経過中にSeg1にprogressionあり、ostiumまでTerumo(3.0×20mm)を入れました。
その後resteを繰り返すこと今回で5回目となりました。symptom freeです。これまで
のprocedureは
CBA 2.75mm, PBA 3.0mm, CBA 3.0mm, POBA(non-con) 3.5mmです。
ただし、POBA(non-con) 3.5mmの後も、recoilのためだと思われますがStentは2.7mm
までしか拡張していません。
また、以前よりLMT:50%あり、今回Seg6:75%(progression)もあります。
この方の治療方針なのですが、CABGも十分選択肢に入ると思います。
しかし現在LADのflowは保たれているとすれば、いまRCA,LADへbypassするとLADの
bypassが細る可能性もあるのではないかと思います。
また、initial successを得るのはさほど困難ではないと思われますので、もう少し
PCIで頑張りたいと思っています。
そこで、strategyですが、LADに対してはCB+Stentでよいと思うのですが、RCAに対し
てある程度のMLDを得るためにはStent in StentもしくはDCAかと思うのですが、いか
がでしょうか?ただし、RCA ostiumであることとTrumo Stentを削ってよいかどうか
という問題と現在ISRの治療戦略としてDCAがどの程度有効でどの程度なされているか
ということなど疑問点があります。そのあたりも含めて御助言頂きたいと思います。
宜しくお願い致します。

LMT
LAD  Cranial
RCA  LAO
RCA  LAOーCra


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○○です。

最近創刊された”Coronary Intervention"という雑誌に、去年11月に関西で行われ
たRadius Stentの症例検討会の記事が詳しく載っています。

単純に考えたのですが、ステントを留置した後、徐々に拡張してゆくのだとしたら、
Small Vesselには有利だと思いませんか?
 2.5mm程度の血管を2.5mmのバルーンでPreを行い、そこに2.75か3mmのRadius を
入れて、Postも前出の2.5mmのバルーンで行えば、入れた直後は2.5mmかそれ以下しか
拡がっていません。しかし、その後徐々に拡張してゆくのであれば、内膜の肥厚はあ
るでしょうが、内腔の拡大も期待できるため、相殺され再狭窄が減るのではないかと
シロウト考えでは思ってしまいます。
ただし、○○先生が小さめのサイズが良いのではないかとおっしゃるように、過大な
内膜への拡張ストレスが、予想以上の内膜増殖を惹起するとしたら、このように単純
な結果にはなりません。
Small VesselへのRadius Stentの経験があられる先生方、経験上はいかがでしょうか?

ちなみに、”Coronary Intervention"(メジカルセンス社)2500円+税は、オス
スメです。若いインターベンショナリストの先生方の勉強、情報源として非常に有用
だと思います。○○が大量に買い込んで、希望される先生に無料配布していると
いう情報もありますので・・・・・・・

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○○です。

○○先生ご発言のSmall vessel-Radius Stentに関してですが、まったく同じVisionでStudy開始
しようとしていたところでした。うーん。考えることは皆一緒ですね。

少ない経験ですが、Radiusって
(1)糖尿病の患者には厳しい。
(2)Postはきちっとかけたほうが、良いみたいである。
(3)AMIには良いのではないか。
ってなところです。POSTに関してはDATAとりしてほしいですね。

さらに○○先生(久しぶり、元気にしとるや)の症例に関して。
LADは気合いれたほうがいいと思うよ。
僕的にはOPEに一票。

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 この度より貴会に参加させていただけて光栄です。

東京都江戸川区の江戸川ほとりの○○病院に昨年より勤務しております、

○○です。

  実際にTRAを行ったのが1年前からで、TRIは半年ほどです。PCIの件数が

年間300例ほどであり、まだまだ一日ごとに成長している(?)途中です。

 このTRA-netで、早く名前を覚えてもらえるように問題提起させていただければと思います。

よろしくお願い致します。

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○○です。

僕もCABGですね。
LAD CraでLAD ostium - D1 - S1、その少し先まで30mm弱はあるでしょうし、
LMCAそのものもかなり細くなっています。多分IVUSで見るとplaqueは非常に多い
でしょう。LMT.jpgでもLMCA midはもうかなりの狭小化です。RCA入口部が5回目
の再狭窄でしょ、これはもうバイパスしたほうがいいとおもいます。

LADにPCIをすることによってごく近い将来LMCAがprogressしてCABGになる可能性
も高いと思います。

RCA入口部について、ISRの場合はその後のregressionがかなり期待できますよね、
今回ほど狭いとどうなのかはわかりませんが症状がなければ6ヶ月後に様子を見
る、というのもありかもしれません。Seg 3のMIでこの状況でno anginaだったら
silentにoccludeすることもあるかもしれないですが。

どうしてもPCIならRCA ostiumもLMCA-LADも僕ならDCAします。そのうえで
LMCA-LADにはstentもいれます、再狭窄すればもうPCI自体が6回になるのでもう
この1回で決めたいので。

でもCABGがいいと思いますよ。

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○○です。

Radius stentについて、小血管について僕も興味があるのですがやや怖さも感じ
ています。というのは入れてる病変にもよるのでしょうがfollow-upのIVUSです
ごく大きくなっているのです。ということは2.5mmの血管に3.0mmのRadiusを入れ
ると3.75mmに近くなるわけでこれはかなり大きいですよね。Chronic phaseの
perforationが心配です。Adventitiaは基本的に非常に強いですから大丈夫とも
思うんですが、心配もあります。
入れられたらその後について是非教えてください。

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○○病院の○○です。
皆様お久しぶりです。

残念ながらあのRCAは75%狭窄なら大満足!の
lesionじゃないかと思います。どうやったって
きれいな遠隔期は迎えられそうにはありません。

一時期、こんなステント後の患者さんに対して
リザベンを使って、全滅したことが有りましたが
今もトラニラストを使われている先生はお出でなのでしょうか?

ということで、やはりCABG軸に見て行った方が良いと
僕も思います。

ところで、4月から新しい病院に勤務しています。
約500床の病院で、周辺に2つのグループ病院が有ります。
関東の方には、東京の○○病院や栃木の○○大学
が同じ系列とお話すれば分かり易いと思います。

赴任後よりほぼゼロの状態から、患者さん集めを開始致しました。
○○病院の○○先生(1年でPCI数をゼロから350にした男)
にもわざわざお越し戴き、”○○ちゃん作戦”と名付けています。
最近は地方でも<今のままではいけない!>と危機感を覚え
はじめた病院は多いのですが、では具体的になにをどうしたらいいのか?
今さらなにを変えるのか?と戸惑っているのも多い様です。

この○○病院は病床500(周辺のグループ病院を入れたら1000)の
大きな組織で、外来を手厚くやり紹介は食っちゃうし、逆紹介なし
なので、紹介率<10%、入院日数約30日と典型的な昭和50年代の
地方の大病院です。でも今、上層部はこのままじゃヤバいかも?
とぼんやりと不安になって来ている様です。
そのためまず循環器をテコにしてとのことで参りました。

ですから”○○ちゃん作戦”の如何は、病院リストラの成功のカギを
握っていると共に、地方病院の変革期のよいモデルとなりそうです。
内輪の抵抗勢力あり-の、医師会の総スカンあり-の、です。

さあ、ど〜なりますか、乞う御期待。

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○○です。

 最近、○○は看護婦さんの事件ですっかり有名になっており、ウチの病院の周り
にも取材陣が押しかけてこられてちょっと賑やかなようです。(何と今日の午後には
私んちまで取材の電話がありました!全くどうやって電話番号を調べたのでしょうか
ね?)。

 ○○先生の症例についてです。皆さんがご返事されておりますように僕もCABGを勧
めます。
 昨年のインターベンション学会○○地方会で発表した症例でseg3の再狭窄を繰り
返してショックになって本人に緊急搬送されては緊急PCIを繰り返すこと8回という
症例がありましたが、その患者さんを思い出します。
 ちょっと過去になりましたが、やはりCutting Balloonもしたしstent in stentも
しました。更に斉藤滋先生にお願いして韓国で放射線照射をしていただこうかとの計
画もしました(本人の拒否で実現いたしませんでしたが)。 その後も再狭窄を繰り
返しては(この方の再狭窄はほぼ完全閉塞になっていました)、ショックになって緊
急搬送されたために最後の手段としてCABGを選択しました。
 
○○先生の症例と同様に前下行枝近位部にも若干の狭窄があり前下行枝領域もしっ
かりつないでもらいました。この時の術中所見では頻回に再狭窄を繰り返していた右
冠動脈のseg3周辺には炎症反応が拡大していたためか心外膜が肥厚し白く変色して
いたとのことでした。(写真があったら症例報告するのですが残念ながら有りませ
ん)
 頻回な再狭窄は血管壁のみの問題ではなくなっておりこの事からもCABGをお勧めし
ます。

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○○です

○○先生 お元気ですか?

この症例はLMTの狭窄が非常に気になりますね
皆さんのおっしゃるようにCABGが妥当かもと考えます
でも、どうしてもPCIならRCAのステントサイズが2.7mm
とステント自体の拡張が悪いようでしたらSutent inStentで
Radial Fouceを稼いでStent自体のリコイルを防ぐのも
一つの手かなと思います
LCAに対してはCB+Stentでも良いとは思いますが、
LMTを傷つけないようにしないと最終的にはCABG
になるかも知れないですね

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○○です。

異動準備と久しぶりの独身生活で(家事は忙しいのにマンションは足の踏み場も無い
状態)しばらくダウンしておりました。○○病院の○○先生、遅くなりましたが
メール有難うございました。「10TH ANNIVERSARY, TRI in KUMAMOTO」頑張ってくだ
さい楽しみにしております。○○病院の○○先生のメールは弱小地方自治体病院を
転々としている私にとっても共感するところが多く今後の御活躍を期待しておりま
す。また、以前に○○病院の○○先生から御教授いただいたテルモ社製J型ラジ
フォーカスガイドワイヤー(特注)を○○市民病院と○○病院の2病院で使用す
ることにしたら生産ラインに乗せてもらえそうです。○○先生、有難うございました。
さて、○○先生の症例をDCAするとしてテルモステントはうまく削れるのでしょうか
?ストラットが壊れてしまいカッターに絡みついたりしないのでしょうか?経験のあ
る先生がいらっしゃれば教えてください。

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○○です

○○先生 お忙しそうですね 頑張ってください
ところで○○先生の所で使用しているテルモガイドワイヤー(特注)は
うちでも発注をかけております
主に北九州方面のみ製造とのことでしたが、これで心強くなります

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○○です。

○○先生の症例で、当院でもあった右の入口部の再狭窄を繰り返す症例を思い出しま
した。
さて、再狭窄を少しでも減らすには、入口部を大きく拡張したいというのが本音です
が、入口部の拡張による解離が、冠動脈ではなく大動脈に及ぶことがあると聞いたこ
とはあるのですが、実際に経験したことがありません。
本当にあるのでしょうか?
もしあったら大変でしょうね・・・・・・・
経験された、あるいは見たことがある先生はいらっしゃいませんか?

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○○ です。  
○○先生、いい物を見せて上げましょう。
つい先日の症例です。RCAのCTOで(01preRCA.jpg)、7FrのALを入れました。うー
んカテ先の形が嫌やな、と思ってそっと造影したのに、ザクーッてRCAが
dissectionになりました(02RCAdissection.jpg)。でもしめた、これですぐに
wire通るぞ、ってwireをcrossさせて(03RCArecross.jpg)、CTOが5分で終わった、
と思ってたらそーっと造影したのにAoにザクーッてさけてしまいました
(04Aodissection.jgp)。やっベー、と大慌てで入口部にステントを入れて押さえ
つけて、あわてて入れたもんだから少しdistalに入れてしまって結局ここには
stent in stentでstentingしてdistalにも1個入れて最終像ではAo dissectionも
それほど目立たず、RCAもきれいな最終像になりました。

Ao dissectionを作ったとき患者さんは胸から背中が痛い、と言われていました
がその後は痛みもなくなり、CTもとりましたが造影で見える範囲だけでした。

僕の経験でこれが一番大きいですが、これまで4-5例、見ました。そのうち2例は
作りました。が、今のところ全部問題なしです。

この方は木曜日にこのPCIをして翌日帰る?って言ってたんですがさすがに翌日
は止めておこうということになり月曜日元気に退院されました。その後も問題な
しです。

RCA Toyal
ガイドカテによるDissection
ワイヤークロス
ステント挿入
最終造影


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○○です。

皆様、多数の御指導ありがとうございます。
満場一致でCABGですね。
確かに、今回initial successを得られたとしてもこの方の血行再建をPIIのみで乗り
切るのは困難である可能性が高いと思います。さらに、LAD(LMCAも含めて)のPICは
気合を入れなければならないとも思います。冷静に考えると皆様のご指摘通りCABGが
妥当であると思います。この方はCABGの方向で考えたいと思います。この方の
restenosisをずっと見てきたので少し思い入れ(PCIでなんとかならないものかとい
う)が入っていたように思います。でも患者さんのことを本当に考えるとCABGなので
しょう。ありがとうございました。

ところで今後の参考にさせていただきたいのですが、ISRに対するDCAはどうなので
しょうか?
おそらく有効である症例もあるのでしょうが、一般的に用いてもよい手技なのでしょ
うか?ステントごと削ることになるのと思いますが、coil stentはやめたほうがよ
くってtube stentなら削ってもよいという話は聞きますが、Terumoのようにopen
cellでとんがりの多いステントも大丈夫なのでしょうか?Guidantに聞いてみたら、
一般的にtube stentなら削ってもよいと言われる先生が多いようですが、Terumoの症
例は聞いたことがないとのことです。小倉の木村先生も経験がないとのことでした。
また、○○の○○先生(お久しぶりです。お元気ですか?)からも聞いたことが
あるのですが、削った後のステントのささくれでバルーンがrupturするような状況に
なったときの対処方法はどのようにすればよいのでしょうか?光藤先生がliveで削っ
てらっしゃったのを見たことがありますが、この手技の現状等、何かご存知の先生い
らっしゃいましたら教えてください。

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○○です。

○○先生、貴重な症例を呈示していただき有り難うございます。
いくつかの質問がありますので、先生のお考えを教えてください。

この症例は、ガイドカテのカテ先が入口部の内膜に傷を作り、造影剤を注入したとき
にその圧力で、傷口から末梢まで解離が走ってしまったというものだと思います。

質問1、”でもしめた、これですぐにwire通るぞ”と思われたのがよく解りません。
CTOの部分は、手前から末梢までFalse Lumenが造影されたのであって、True
Lumenではありません。先生は、False にWire を通してCTOの先の方でTrueに戻す
というワイヤー操作をされたのでしょうか?

質問2、RCA#1のバルーニングをされた後に、Ao Dissectionに気づかれたようですが、
だとすると、その原因は以下のどれにあたるでしょうか?

1,最初のガイドカテによる冠動脈解離が逆行性にAo にまで及んだ。(Ao
Dissectionのエントリーは冠動脈内にあり、大動脈にはない)
2,バルーニングによる#1の解離が逆行性にAo にまで及んだ。(Ao Dissectionの
エントリーは冠動脈内にあり、大動脈にはない)
3,入口部をバルーニングした時に(されたかどうかは不明ですが)大動脈と入口部
の境目あたりに解離が生じて、上行大動脈に解離が走った。(Ao Dissectionのエン
トリーは大動脈にある)

入口部にステントを入れたら大動脈の解離が落ち着いたのでしたら、大動脈解離のエ
ントリーはやはり冠動脈内にあると考えるのが妥当でしょうか?

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> 質問1、”でもしめた、これですぐにwire通るぞ”と思われたのがよく解りません。
> CTOの部分は、手前から末梢までFalse Lumenが造影されたのであって、True
> Lumenではありません。先生は、False にWire を通してCTOの先の方でTrueに戻す
> というワイヤー操作をされたのでしょうか?
その通りです。CTOをtrue-trueでwire crossするよりwire crossという点では非
常に楽です。

> 質問2、RCA#1のバルーニングをされた後に、Ao Dissectionに気づかれたようですが、
> だとすると、その原因は以下のどれにあたるでしょうか?
気がついたのは最初のRCAのdissectionの時です。入口部にすこし逆行性の解離
がありますから。だからその原因は1です。

> 入口部にステントを入れたら大動脈の解離が落ち着いたのでしたら、大動脈解離のエ
> ントリーはやはり冠動脈内にあると考えるのが妥当でしょうか?
先生のおっしゃるとおりです。

***************************************

○○ です。

今回のライブの1例目がちょうどISRのDCAです。僕自身2-3の経験しかありません。
なぜならISRでDCAをするためにはstent自体が非常に大きくなっている必要があ
り、それほど大きくなったステントでは再狭窄が少ないからです。で、僕の経験
ではやはりstent strutのedgeにDCA deviceが引っかかったり、strutが突き出し
ているのかその後のballoonが簡単にburstしたり、ということがありました。さ
らにNIRのproximal edge restenosisでDCAしたときにはcutterが引っかかって虚
血も強くて結構難儀しました。
Open cellだとDCAでより面倒な状況になりやすいのは間違いないと思います。

以上、少ない経験ですが。

***************************************

、削った後のステントのささくれでバルーンがrupturするような状況に
> なったときの対処方法はどのようにすればよいのでしょうか?光藤先生がliveで削っ
> てらっしゃったのを見たことがありますが、この手技の現状等、何かご存知の先生い
> らっしゃいましたら教えてください。

○○です。
いまのところISR-DCA後のballoon ruptureに対処する方法は2つあると思います。

(1)ひとつはruptureしたバルーンをそのままにしておいてもう一本ワイヤーとバルー
ンを通過させて拡張する(星総合病院の木島先生)、

(2)old PS stentのprotective シースにメスで割を入れてその中でバルーンを拡張す
る方法です。あまり高圧をかけるとやはりruptureします。当HPのtipsのページに掲
載してあります。

(1)は試したことがありませんが(2)はやったことがあります。ある程度は

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> さて、再狭窄を少しでも減らすには、入口部を大きく拡張したいというのが本音です
> が、入口部の拡張による解離が、冠動脈ではなく大動脈に及ぶことがあると聞いたこ
> とはあるのですが、実際に経験したことがありません。
> 本当にあるのでしょうか?

○○です。

自分で作ったのは2例です。いずれもガイドカテーテルによるものでバルーンによる
ものではありませんでした。2例とも限局したもので問題はなかったのですが同様の
解離が広範囲に及んだ症例があるとの報告は散見されます。
バルーンで作った解離は普通は広がらないのでは?ほとんどアンプラッツ使用時と思
います。


***************************************

○○です。

僕は今回の○○先生からのRCAの症例のdiscussionを見ていて、○○先生のこの
メーリングリストの使い方が素晴らしい、と感じていました。ほんと、先生は上
手にメーリングリストを使って情報を得て患者さんに還元されてますよね。
うーん、なんかすごく感心して、感激したのでメールしました。

***************************************

○○です。

> ところで私も○○先生のIVUSライブを見に行こうと思っています。4月以降デバイス
> が制限される状況においてはIVUSはとても重要な診断デバイスだと考えています。
>

なるほど、バルーンの使用本数を減らす役目を、使用制限が付かなかったIVUSが
担うということですね。

***************************************

私もIVUS研究会には出席をしたいのですが、あいにく18日(土)は、九州地方
では重要な日です。
○○先生が福岡市で、○○先生が小倉で同じ日の同じ時間に研究会を開催すると
いう、歴史的な”踏み絵”の日なのです。
(両方に義理があられる先生方、心中お察しいたします。)
そのうち九州でも堂々と?IVUS関連の研究会を開催出来るようにみんなで努力し
ます。こんなことに”努力”がいること自体、九州は変ですよね。

***************************************

○○です。

ふっ踏み絵の日ですか。
ちなみに世話人と分かったときにうちのボスはいい顔しなかった・・・・・

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○○です。

○○先生をはじめ多数の先生方、今後ともご助言のほど宜しく御願いいたします。
自分なりにstrategyをいくつか考えて、そのうえで皆さんのご意見をうかがって治療
の選択肢を増やしていきたいと思っております。それにそこからだんだんと話題が出
てくれば更に勉強になります。
また、TRA-net conferenceへ症例を持って登場したいと思います。(いつも教えても
らってばっかりです。)そのときにはなるべく多くの先生方御指導ください。御願い
いたします。

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===========  第38集 ===========



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○○です。

先程、PCI中、RCA(#1)でBalloon Rupture^Coronary Perforateとなり、初めてJOSTENTを使い
ました。
かつて(飲み会の席で)大阪一のJOSTENTつかい、浪速のジョーこと“○○先生”から、「○○
先生!ジョー、ええで!」と、ジョーステントに関してLECTUREを受けていたことから、すばやく
対応でき、事無きを得ました。JOSTENTはお守り、と思っていたのですが、PCIに必要な大事
なDEVICEですね。浪速のジョーありがとう。

JOSTENTは、SATが多い。との話を聞いたことがあるのですが、どうなんでしょうか。今回は
Coverしているとはいえ、Ruptured Coronaryにヘパリン使う根性も無く、経過観察しています。

***************************************
○○です

ジョーステントはうちでも一例だけですけどRaptureに使いました
それはそれは見事に止まり事なきを得ました
その患者さんはElectiveだったんで抗血小板も通常通り使用して
幸いにも再狭窄もなく 今も経過を見ております
やはり、このステント時代には必要だなと つくずく感じました
認可が遅れてるようですが、早く認可されて欲しいものでね

from ロサンゼルス

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○○です。
最近ずっとROM状態でしたが、○○先生の姿勢にガツンと頭を打たれたような心境
で、今回皆様にご教示頂きたくメール致しました。
患者は労作時胸痛にて入院され、CAG上Seg.1-90%(CB分岐直後より狭窄), Seg.2-75%
を認め、ここにPCIを行おうと考えているのですが、RCAがLt. Coronary Cuspより分
岐しており、JRでは全くengage不能、Saitoカテの変形(Type Matsumura)にてなんと
かengageでき造影致しました。そこでこのような起始異常の方に対してどのようなガ
イドカテを選択すべきなのか、ご経験のある先生方がたくさんいらっしゃるかと思い
ますのでご教示の程宜しくお願い申し上げます。

 ところで今週の週末には大阪で開催される心エコーライブに行ってきます。冠動脈
にスポットをあてたセッションもありますので、もし興味のある内容がありましたら
報告したいと考えています。

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○○です。
○○先生ご無沙汰しております。この症例、上行Aoの径にもよりますが、左TRIでAL2
かAL1ではないでしょうか。出来れば5Frがヨサゲですね。朗報をお待ちしておりま
す。

○○先生のメールを拝読し、先生方がご活躍の様子が目に浮かびました。さて小生、
今週は多忙な1週間でした。Aborted cardiac arrestのACSに、初めてPCPS下にLMTを
緊急でPCIする機会にめぐり合いました。LMTは初めてではないのですが、困難な状況
下でのLMT-PCIは大変勉強になりました。幸いにも何とか救命できそうですが、IABP
とHD/CHDFを要する状況です。かかる状況で、残念ながらIVUSライブはキャンセルい
たします。

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○○です

5月18日は、「踏み絵」の日でした。といっても、弱小病院の我々は、部長が小倉の
会場、○○先生と私が福岡の会場へとわかれての参加でした。

福岡の会場(Intravascular Joiont Forum)では、
循環器科、脳外科、放射線科領域の話をいろいろ聞くことができました。特に、くも
膜下出血の血腫を脳槽に入れたマイクロカテからUKを注入して溶かす話や、腸骨動脈、
脾動脈の動脈瘤をコイルで詰める話は新鮮でした。また、心血管系のMRIの進歩も、
ふだん勉強する機会がないのでためになりました。

小倉の会場(虚血性心疾患研究会)では、PCI関連の話題がたくさん出たようです。
先程部長から内容を伺いました。その中の、「No-reflow、slow flowに対する選択的
冠動脈内Nitroprusside注入による治療」(宮崎市郡医師会病院)には興味をひかれ
ました。PCI中にno-reflowになった症例40例で、ニトプロ希釈液を選択的に注入し、
他の血管拡張剤よりも良好な結果が得られたという内容です。私たちの病院でも、
no-reflowにはずいぶん泣かされましたので、その対策には非常に興味があります。
そこで○○先生に質問です。この方法の具体的な注入方法、効果、問題点又は使用時
の注意点、おすすめの方法か否かを教えてください。

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○○です;

○○先生のIVUSライブに参加しました。IVUSが全面に出るのは当然ですが最も印象的
だったのは○○先生が後で「術者の顔なんか写さんでえェからもっとIVUSを!」とい
うような内容の発言をされていたことでした。近年、PTCAライブがショー的になり、
ますます派手になっていく中でとても新鮮なライブでした。今後のライブのあり方の
ひとつを示されたのではないかと感じています。
 まず、CAGをみんなで見て、ベテランの先生方のCAGの読みと若手のIVUSの読みとを
比較していくという試みもライブの一つの企画としては面白いかなと考えました。
人に勧めたくなるようなライブです....

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○○です。

IVUSライブに参加させていただきました。一例目は金属アレルギー?かもしれない
LADステント内再狭窄難治症例に対して低圧DCA。二例目はRADIUSステントがめくれあ
がっているLCX再狭窄病変、POBAにて造影上25%ぐらいの仕上がりでしたが、IVUS
にて不十分と判断しステントinステント。三例目はLADのDirectステント?と思って
いたら、270度の石灰化がありPOBA+ステント。四例目はLAD‐CTOの入り口をIVUS
でさがすチャレンジングケース。五例目はLADステント内のショート再狭窄病変を
カッティング、ステントのデパートみたいな症例で各ステントのIVUS上の見え方に違
いは?、きれいなネガティブコントラストを観察できた。全体を通じてIVUSを用いた
ロジックPCIが一貫していたライブでした。○○先生お疲れ様でした、私は非常に勉
強になりました(しわのコレクション見せてください)。○○先生、近畿がとっても
似合うと思います。

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○○です。

私も○○先生の症例(左のCusp.から出ている右冠動脈の造影)はAL2かAL1が
良いと思います。
TRAで静脈グラフトの造影をするときも、ALを使いませんか?

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○○です。

○○先生、○○先生ご意見ありがとうございました。今週木曜日早
速PCIを行うこととしました。施行後また報告させて頂きます。
5月18/19日はエコーライブ大阪へ参加してきました。桜橋渡辺病院や大阪市立大の有
名な先生方が講師を務められ、冠血流の測定、ストレスエコー、心腔内・心筋造影の
理論から実践までを、ソノグラファーにもできる限り理解しやすいよう、またすぐに
帰って実践できるようにという気持ち・熱意が十分伝わるような内容だったと思いま
す。我々の施設でも新しい心エコーが入ったあかつきには早速やってみたいと考えて
います。

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○○です。

りんくう IVUS Liveへ行ってきました。
今回、IVUS に対して更に魅力を感じてしまいました。

午前2症例、午後3症例の計5症例をこなされました。
私は前日に大阪入りできなかったため2症例目より見させていただきました。

1症例目はLAD6のISRに対するDCAだったので見れなくてとても残念でした。

2症例目は珍しい(ぼくは聞いたことがありませんでした)症例で、LCxのAMIに対し
Radius 4.0×20?を入れた後にRescueをしてstent strutが一部めくれている症例で
した。POBAでもそれは解消されなかったためself expandを期待して急性期はobserve
されたそうですが、今回reste、IVUSでは急性期よりはややめくれたstentはやや広
がっていたもののstentの内腔に不自然なmetal echoが確認でき、まだめくれたまま
のようでした。resteに対してはCB4.0、Stentのめくれに対してはBxでStent in
stentされてました。

3症例目はpoor LVのLAD7で石灰化を伴っていました。一部のcomentatorの先生でRota
との意見もありましたが、poor LVのためPOBA+stentされました。POBAで開いた後に
dissectionができ、IVUSで”石灰化が心内膜側にあるからあまりover sizeに拡張す
るとfree wall rupturするので気をつけたほうがいいですね”とか”ここからここま
で割れてるからstentは18?”という論理的PCIでした。

4症例目は4AV calpritのAMIに対し#3,4AVにPCI、今回、LAD6:75%,
D1:90%(bifurcation)、LAD7:CTO(断端不明)に対してのPCIでした。septal br.に
IVUS(Terumo)を入れてCTOの断端を探す手法をされてましたが、今回ははっきり分か
らず。また、LAD6にmicro cathを入れただけでflowが悪くなるので今回はLAD6,9に対
するPCIのみで終了、後日re-tryされるようでした。このときLAD6はdiffuse lesion
でしたがIVUS所見から”ここにstent入れたらdissectionになって、、でもひどい割
れ方はしないから、、、”というcomentがあり、んー、そこまでわかるのかーと感動
してしまいました。

5症例目はLAD6:NIR、LAD7:Radiusのつなぎ目のISRでした。IVUSでISRであるというの
を確認してstent just sizeのCBAをされていました。確認のIVUSでlesionでnegative
contrustをうった時の本江先生の満面の笑顔が忘れられません。確かにbradeの後ら
しきものが見えました。
ところでCBAってfirst choiceはやっぱりjust sizeなのでしょうか?なんとなく感覚
的にquarter size upぐらいがいい具合に仕上がりそうな気もするのですが。

全体を通して学んだことはIVUSで病変の状況をより把握し、手技行うことで次に起こ
りうるcoronaryの反応を予測することにより適切なdevice、size、pressurといった
strategyをを選択するということです。この考え方は他の追随を許さないlogicなPCI
であり、かなりのstrong weaponになると実感しました。今回、IVUSの奥の深さを知
ることができ、なおさら”IVUSが使えるようになりたい!”とあらためて思うように
なりました。○○先生はただ単に眺めるだけじゃなく”数より質を重視した勉強をし
ろ”と言ってくださいましたが、IVUSを見ていくうえで何かadviceがあれば御願いし
ます。今回、久しぶりに新しい世界をのぞいたような気がして、自分の中での
motivation upにつながりました。ますます精進しようと思います。
○○先生、ありがとうございました。

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○○です。     

最近、大動脈ステントの症例を経験したので報告します。30×50mm Gianturco Z
Stentに20mm UBE Woven-Graft(人工血管)を5‐0 proleneにて固定し、右大腿動脈
から切開挿入した20F前田式大動脈ステント用シースを介してpush upして挿入しま
した。この際、左上腕動脈から挿入した径27mmのOcclusion Catheterにて血流を一時
遮断しました。症例を選択すればAAAの低侵襲治療が可能です。

術前
ステント植え込み
術後


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○○です

○○先生 すばらしい症例ですね
外科との連携がなければなかなか出来ない症例ですね
これはDAA用のステントとはまた異なるのですか?
どこのシステムでしょうか もしよろしければ教えてください
是非とも症例を重ねてみてください

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○○です

No-reflow、slow flowに対する選択的冠動脈内Nitroprusside注入による治療
はガイドから注入するぶんですか? それともマイクロカテによる末梢からの投
与ですか?
光藤先生がJCTでされていた方法でしょうか?

うちでも、ニコランジルを末梢投与して改善した経験があります

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○○です

当院ではルーチンはトランジットからニコランジル2mg、最大6mgまで。予防的
投与もしています。ホームページのtipsにも載せていますが、札幌○○の○○先
生はトランジットからハンプ50mcgを投与しているみたいです。当院でも数は少ない
のですが血圧も下がらないしよさげな感触です。ハンプだったらすぐ手に入ります。

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○○です。    

先週末は、○○先生のLiveに行って来ました。スポーツ番組のように、IVUS画面にペ
ン書きして、側枝の入り方、dissectionの方向などを図示してもらったのは、斬新
で、僕らのような初心者には大変わかりやすかったです。また次回を楽しみにしてい
ます。

さて、今回は、当院で頭を悩ませている症例につき、皆様の知恵を拝借したいと思い
ます。
82歳、男性
50歳時に化学工場火災に遭い、気道熱傷。以後喘息様の慢性気管支炎があり、今回
のCXPでも、両肺野に胸膜癒着、ブラが観察され、肺機能は、CABGするには、かなり
厳しそうです。
H5、H7に二度の心筋梗塞を起こし、他院に入院しましたが、本人が頑強に心カテを拒
否し、consevativeに加療されたようです。今回、4月末に、心不全、肺炎を起こし
て当院に入院。
ECG: sinus, CRBBB+LPHB
UCG: posterior - inferiorにかけてakinesis。同部位は、壁厚7mmとやや皮薄化。
LVDd56-60mm, LVEF=0.40。
 MVringの拡大と、asynergy, dyssynchrotonyの影響か、massive MRあり。
CXP: CTR 64%, 胸水が両側下肺野を水浸し。
今回、何とか説得し、心カテ施行。
CAG: #1 75%, #3 100%, #7 90%, #8 100%, #11 100%
collateral; #11intracollateral, #9-#14, #8 intracollaeral, septal-4PD
現在、利尿剤、ACE-I、pimobendan投与していますが、胸水は、一向に引きません。
どころか、発作性心房粗動、細動を繰り返し、持続性心室性頻拍を誘発して、心不全
を悪化することがあります。amiodarone投与を開始してから、VTは起きなくなりまし
たが、Afは完全に予防できず、今まで、4回の除細動を行っています。beta blocker
投与も開始しましたが、アーチスト1.25mgでsinus arrestとなり、temporary pacing
を要す状況です。まずは、心不全を落ち着けることが肝心ですので、抗不整脈剤、
beta blockerを十分使えるよう、pacemakerを挿入するつもりですが、PCIをするべき
なのか?するならば、どのようなstrategy?肺が悪くても、CABG+ Dor ope+ MVPを行
うべきでしょうか?

LAD  LAOーCra
RAO−Cau
RAO−Cra
RCA


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○○です。

> 最近、大動脈ステントの症例を経験したので報告します。30×50mm Gianturco Z
> Stentに20mm UBE Woven-Graft(人工血管)を5‐0 proleneにて固定し、右大腿動脈
> から切開挿入した20F前田式大動脈ステント用シースを介してpush upして挿入しま
> した。この際、左上腕動脈から挿入した径27mmのOcclusion Catheterにて血流を一時
> 遮断しました。症例を選択すればAAAの低侵襲治療が可能です。

○○先生、この場合、血流を遮断することは必須なのですか?
血流遮断の意味を教えてください。(ステントがずれる?)

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○○です

○○先生、大変な症例ですね。PCIが進んで急性期を乗り切っても、これからはこん
な症例がどんどん増えていくのでしょう。

 先生の症例は、OMIによるLV remodelingからMRが出現し、それが容量負荷となっ
てremodelingをさらに悪化させているような病態だと思います。まずは、この悪循環
から離脱するため、CHDFで強力に徐水してみるのはいかがでしょう。容量負荷が軽減
されると、もしかしてAFも減少するかもしれません。なお、徐脈は逆流による容量負
荷を増悪させるので、βブロッカーも使いにくいですね。
 高齢ですし、呼吸器の問題もあるので、できれば心臓を開けることは避けたいです
ね。もしMV自体の変化が少なくて、弁輪郭大のみが原因なら、弁輪縫縮+両室ペーシ
ングという作戦はいかがでしょうか。
 なお、MRの程度は容量負荷が減少すると多少見た目には小さくなりますので、再評
価の際は心エコーでの逆流量定量をおすすめします。このとき、MRジェットを利用し
てdP/dtを計測すると、LVEFよりも収縮力改善のめやすになると思います。

私も以前、類似の症例で困ったことがあり、○○先生にご相
談したところ、弁輪縫縮+ペーシング(このときは普通のDDD)でずいぶん改善した
ことがありました。

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○○です

この症例にbi-ventricular pacingが効くかどうかはEPSで使う電極カテを用い
てtemporary bi-ventricular pacing を行ってみると良いのではないでしょうか。
よく効く症例はpacing onと同時にUCGでMRの明らかな減少とPCWP . PAPの低下が認め
られます。MRは弁輪拡大だけですか?  AML or PMLのMVPはないでしょうか?
この症例は後〜側壁が壁運動低下があり後乳頭筋近位部でのpacingでMRが改善する可
能性はあると思います。ただしpacing(cupture)するかはやってみなければわかりま
せん。ただしこれから(秋?)出てくるbiventricular pacing systenは最初は徐脈
という制限が付く可能性があるそうです。

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久しぶりです。

○○です。ステントグラフトについてはこれまで胸部、腹部の大動脈瘤と
腸骨動脈瘤を含めて40例強の経験があります。
大動脈のステントグラフトは信じられないほどの低侵襲で、大動脈瘤が治療でき、見
た目にもダイナミックですのでうまくいくと非常に気持ちがいいですよね。
○○先生も大変緊張されたと思いますが、うまくいってひとまず安心されていることと
思います。

ところで、今回の症例を見ていて少しだけ、気になったことがありましたので・・・。

大動脈瘤の病態ですが、動脈硬化性のものであれば問題ないと思います。(画像を見
た印象では恐らくは動脈硬化性のものとは思いますが)しかし、もしこれが、
mycotic aneurysm である場合には抗生物質投与など後治療についていろいろと問題
が発生してくる可能性があると思います。

それと今回は20Fの前田式シース(前田先生は大阪府立成人病センターの放射線科医
です)をお使いですが、恐らく先生のステントグラフトのサイズ(30*50mmのステン
トに20mmのUBE)でしたら、16Fのシースに装填することが可能でしょう。16Fに収め
ることが出来れば、プロスターXLを用いることで、そけい部から経皮的に大腿動脈内
にシースを挿入できると思います。(私自身はステントグラフトの際に、16Fのシー
スを経皮的に大腿動脈から挿入した経験があります。このときは外科のサポートなし
にアンギオ室でやりました)

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ところでこの方の心電図はwide QRSですか? また、右室内の2カ所のペーシング
(His or RVOT / apex)の主たる目的はRV apex pacingによるdissynchronyを是正
することがメインと考えられます。一度ペーシングしてみてはどうでしょうか?
この際のA-V delayは特に重要で横浜市立大の石川先生のUCGを使うやり方が良いかも
知れません。

Bi-ventricular pacingの効果はMR改善だけではないのでwide QRSであればやるかも
知れません。この際RVのリード留置の位置は中隔にするといいかも知れません。理論
的根拠は?ですが。

Wedge pressure catheterは普通の右心カテに使うやつです。

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○○です。

○○先生、○○先生resありがとうございます。
やはり、biventricular pacingのお話が出てきましたが、現在、日本でLVpacingとし
ては、
1)CS lead, systemの個人輸入
2)既存のleadを工夫してCSへ挿入
3)開胸して心外膜lead縫着
の方法があると思います。
1)では、おそらく1ヶ月以上の期間が必要と思われますし、うちのような一般病院
に認可が下りるのかは疑問です。2)は菊池先生のホームページを拝見し、大変感服
いたしました。今度自分で同様の物を作ってみて、体外で実験してみようと思ってい
ます。(wedge cathとは具体的に何を使われているのでしょうか?)ただ、CSleadの
挿入は、自分自身に犬実験では経験があるのですが、臨床経験がなく、保険医療外で
もあることから、躊躇があります。3)は○○先生より提案のMVP+biventricular
pacingとして可能だと思います。ただ、2度のAMIのとき心カテを拒んだ方で、開胸
術にはかなり抵抗があると思われます。
昨年のPACEにRV bifocal pacing (RVOT, apexの2箇所に心室リードを置き、
resynchronizeをはかる)の報告が、ブラジルよりあり、biventricular pacingに匹
敵する効果でした。これなら自分にもできるかなとhemodynamic study, UCGstudyを
行いました。確かに、bifocal pacingにより、CO増加、dyssynchrotonyが改善、QRS
幅も200msより、160msに短縮しましたが、MRflowの改善はありませんでした。(MVAL
prolapseがあり、左房後壁へ向かってMRが吹いています。)CS pacingは行っていな
いのですが、○○先生は、CSpacingで、MRflow改善ない場合、Biventricular pacing
は見送られますか?○○先生のCHDFはなるほど名案です。早速考慮します。

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○○です。

○○先生の御質問についてですが、今回は最初の症例ですのでとりあえず他の施設の
手技を模倣させていただきました。○○先生の御指摘のごとくステントがずれるのを
防ぐためだと思っているのですが、必須かどうかはわかりません。○○先生いかがで
しょうか?

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○○先生40例強とはすごいですね。今回はとても緊張しましたが低侵襲なので患者
に喜ばれ当日の夜のビールはとても美味でした。今後も症例を積み重ねて行こうと
思っていますのでアドバイスお願いします(すでにシースのダウンサイジングが行な
われているのには驚きました)。

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○○です。

○○先生ありがとうございます。

CRBBB+LPHBで、200msのwide QRSです。bifocal pacingでは、160msまで短縮しまし
た。
A-Vdelayをいろいろ変えてみましたが、残念ながら、めざましくMRflowを減らすもの
はありませんでした。石川先生の方法に則り、AVdelayは決めようと思います。

この症例、TRAnetに出してみたのは、今回の心不全のepisodeのtrigerは、おそら
く、LAD#7の病変の進行だと思うのです。題目をischemic DCMとしましたが、LAD領域
の心筋の動きは、良好で、それなりのcontractionがあります。エコーでは、側壁が
非薄化し、腎障害(cre1.6-2.0)を考えると、#11CTOを開けることの意義は疑問だなと
思っています。残存している左室機能を支えているのは、LADのみであり、CABGが第
一選択だとはわかっているのですが、肺機能、不整脈の問題があり、PCIするなら、
どうすべきなのだろうと悩んでいます。「#7だけステントをポーンと置いてきて終わ
り」でいいのでしょうか?slow flow/no reflowになったら?うちのように心臓外科
back upのない病院でしてはいけない手技なのでしょうか?

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はじめまして。
現在、大阪の○○病院循環器科勤務している○○といいます。
大学で2年間研修医をした後、呼吸器科・救命救急内科に2年勤務したあと、○○病院に配属
となりました。循環器科としては今年で2年目になります。
今年はじめて倉敷のライブを見て、自分の知らない世界を知り、もっといろいろなことが知りた
いと思っています。
どうぞよろしくお願いします。

***************************************

前のメールをdeleteしてしまったので記憶に残っていないのですがLADの病変はそん
なにきつかったですか? slow flow / No reflowになったら外科がいてもいなくて
も関係ないですよね。 slow flow / no-reflowの予測は困難で、なかば経験的に行
われているのが実状だと思いますがどうでしょう? うちではslow flowが起こった
場合に致死的になりそうなアブナイ症例は全部distal protectionの適応だと考えて
います。虚血時間は5分くらいです。

ところで○○先生、PCI時のslow flow, no-reflowのIVUSによる予測に関してはいま
だ確定的なものはありませんよね? 一応、血栓ぽいエコー像、大きなlipid pool、
太い血管(特に右)で plaque richなどでは高率に起こりそうだと考えていますが如
何ですか? それと特にACSで石灰化がまったくないのに後方のエコーが消失する場
合がありますね。この場合もhigh riskだと言う先生がいます。lipidかなにかよく分
かっていないようですが実際にステントを入れた後ではきちんと見えるようになりま
すのでなにかがあったものがなくなったと考えるのが良いのでしょうか?

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○○です。

りんくうでのライブも無事終了しPCRも終わって少し息がつけるようになったの
で以前TRAnetでも公表していた循環器データベースを皆さんの手に渡るようにし
ます。どこのcompanyに頼もうか、と考えていましたが、結局IVUSつながりで
○○, ○○, ○○に頼みました。皆さんのうち僕の作ったデータベース
を使ってみたい、見てみたいといわれる方は上記3社のいずれかに話してくださ
い。大阪の営業所経由でCDROMを渡します。

データベースはFilemakerで作られています。Filimaker 4.0以降が必要で5.0以
降はconvertしなくてはなりません。近い将来うちのシステムもFM5にupgradeす
るのでそのときにはFM5をそのまま渡せると思います。

ファイルは25ファイルぐらいが相互にrelationしています。
最初はカテデータベースから始まりましたが患者データを入力する手間を省くた
め患者データベースが入り、PCIの病変別のDBもでき、CTOだけ特別につくり、
QCAのファイル、CEのページ、放射線技師さんのページ、こうなると予約自体も
病院のオーダーを止めて循環器データベースでしようとして予約ファイルを作り、
みんなの連絡をするための掲示板ファイルを作り、病院の患者データからデータ
を持ってくるためのtemporary fileをつくり、レセプトをするためのファイル、
そのデータを物品管理から持ってくるファイル、医者・コメディカルのリストを
管理するファイル、さらには入院レコードのファイルそこに入力するための薬リ
ストのファイル、外来の紹介状のファイル、秘書さん用のファイル、造影剤のファ
イル、退院証明用のファイル、なんてのも入っています。心臓外科の手術ファイ
ルも含まれています。

これらのファイルで何ができるか、は上記した部分はすべて可能ということにな
ります。

興味ある方はどうぞcompany personに言ってください。

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初めまして、○○と申します。先日の近畿IVUS研究会の懇
親会で○○先生とお会いしたことをきっかけに、このたび
TRA-netに参加させていただくことになりました。

私は平成元年○○大学卒業で、現在は○○循環器科に勤務しています。

当院はベッドを数522 床の総合病院(含心臓血管外科)です。
循環器科の昨年の実績は心カテ545件、インターベンション223件でした。

心カテは右radial approachが主です。

IVUSが好きで、一昨年の春まで2年間、米国スタンフォード大学で
こんなこと(中略)などをやっていました。

このメーリングリストを通じていろいろ勉強させていただこうと思っていますのでど
うぞよろしくお願いします。

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○○です。
○○先生厳しい症例ですね!
だけど本当に前下行枝の虚血が悪さをしているのでしょうか?
前下行枝を開けたけど全く変わらず心不全をくり返したら、本当に何をやったかわか
らないと思います。
僕はbiventricular pacingと弁輪縫縮で前下行枝を触らなくても良好な結果が出るの
ではと思いますが....
本当に前下行枝の血行再建が必要ならば、やっぱり僕はoff-pumpCABGをお願いすると
思います。
肺が悪いならば、開腹にてGEA-LADという開胸せずに行う方法もあるなだから!!
biventricular pacing+ GEA-LADでもいいと思いますよ。

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○○です。

○○先生resありがとうございます。
確かに、global LV functionを改善させることがこの患者さんのQOL、予後を決める
と思われます。なんとか、弁輪縫縮+off pump CABGを受けるよう、説得を続けてみま
す。それにしても、GEA-LADという裏業があること、初めて知りました。毎日、喘ぐ
ような呼吸の患者さんと接していると、何とか、自分でできないものかと問題を抱え
込んでしまいますが、こうやって、何人かの先生に、冷静に判断していただくと、
すっきりと、進むべき道が見えてきました。ありがとうございました。

**************************************




===========  第39集 ===========



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○○です。    

皆様、またお知恵をお借りしたいと思います。
59歳男性、10年前にLADのOMIで3VDのためCABGされている患者さんです。
LITA-D1, SVG-LAD, SVG-4PL, SVG-4PDです。
現在、symptom freeですが、TMT 8METsでST低下するため7年ぶりにカテしました。
RCA1:50%, RCA2:90%, RCA3:total, LAD:90%, LAD7:total, LCx11:75%, LCx12:90%,
LCx13 prox.:90%, dist.:subtotal, LITA-D1(anastomosis):90%, SVG:ectasia with
sever slow flow という患者さんです。D1(nativeから), LCxはPCI行おうと思うので
すが、10年選手のSVGはどのようにお考えですか?young ageであり、この先SVGが
occludeするとtrombus richでどうしようもないAMIになりはしないかと危惧されま
す。このSVGをどこまで信用してよいものか分かりません。うちの心外のDr.も”10年
はもたないだろう”と言われます。いまのうちにCTOを開けておいたほうがよいので
しょうか?しかし、その場合はSVGはocclideするのではないかと思います。ちなみに
閉塞長は<10mm程度ではないかと読んでいます。
いかがでしょうか?御指導宜しくお願いいたします。
尚、LCxについては明日、PICする予定です。



LAD Caudal
LAD Caranio
LITA-D1
SVG-LAD
RCA
SVG-4PD
SVG-4PL



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○○です。

○○先生の症例に対するresです。
今回のtarget of ischemiaはLCXでしょうからnative LCXをPCIするのは問題なし
でしょう。D1に対してですが、近い将来LADをPCIしなくてはならないのであれば
nativeからPCIしますが、そうでなければLITAからD1吻合部をPCIします。Native
からD1を広げるとLITAは閉塞するかもしれません。LITAを簡単につぶすのは血流
の供給源を1本減らすため損だと思いますし、LITAからのPCIは簡単ですし結果も
悪くない(データは持ったませんが)と思われます。
近い将来LADをPCIするなら、というかそれに近い状況ならCTOの状況ができる限
り簡単な時にしたいので今すると思いますが、native をあけてD1前後にはステ
ントが入ってD1も拡張します。D1はLITAでという意見があるかもしれませんが、
CTOの先のflow areaを確保することが非常に重要と考えますから(partial
branch salvageだとreocclude rateが高いというデータを発表しました)D1は
nativeからflowさせようと思います。

以上が僕の意見です。SVG bodyが見えてないのでSVG-LADをPCIするべきかどうか
は判断できません。

SVG自体に関しては以前○○先生と議論した?と思うのですが、僕はSVGの慢性期
成績が皆が言うほどは悪くない、と今でも思っているのですが。大事なのはSVG
の造影でそれがそこそこだったらある程度信頼してもいいと思ってます。

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○○です

○○先生 お久しぶりです
なかなかこの症例もまた難渋な症例ですね
nativeもかなり悪いし、SVGもいつかは閉塞しそうですしね
でも、もし治療するならば思い切ってnativeを完全に治療した
方がいいかと思います
その際SVGのは閉塞すると思いますが、今のうちにnativeを
一度治療するほうが後々の戦略も楽かと思います
しかしballoon、Stentはいったいいくつ要るのやらって感じですね
がんばって下さい

*************************************

○○です。
先々週、Coronary RuptureをJOSTENTでBailoutした症例を報告しましたが、本日その確認カ
テを施行しました。見事にJOSTENTのProximalから完全閉塞しており、がっくりと肩を落としま
した。もともとLCX優位なので、心エコー上もAsynergyは確認できなかった程度なのです
が、、、、、完全閉塞とは。いやはや。

○○先生の症例ですが、「症状なし」といったところが気になりますね。PCIも大変そうで(寝た
子を起こしそう?)、患者さんへの説明に気合が入りそうです。

*************************************

○○です。

○○先生、Jo後の抗血小板はどうしてました?アスパナは入ってないとつまりや
すいそうですよ。

*************************************

○○です。

穴あけた後だったので、なんとなく心情的に、抗血小板剤やっとらん(投与していなかった)だっ
たんですよ。せっかくJOいってるんだから、投与しておけばよかったんですが、、、。反省してい
ます。

出入りしている業者の話によれば、「JO後の血栓性閉塞は50%位」、と恐ろしいことを言ってい
ました。そんなこともあって、先日DCAでLAD破ったんですが、その時はバルーンで粘ってJO
無しでなんとかBailoutしました。
近頃、冠動脈をよく破ります。ツキにも見放されているようで、週末、熊本市内の加藤神社(加
藤清正を奉る神社ですよ)に御払いにいってきます(笑)。ご利益はあるでしょうか?

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○○です。
皆さんいつもいつもすばやいresありごとうございます。

> SVG bodyが見えてないのでSVG-LADをPCIするべきかどうかは判断できません。
> SVG自体に関しては以前○○先生と議論した?と思うのですが、僕はSVGの慢性 >
期成績が皆が言うほどは悪くない、と今でも思っているのですが。大事なのはSVG
> の造影でそれがそこそこだったらある程度信頼してもいいと思ってます。

SVGはbodyも一貫して狭窄はないもののectasicでsever slow flowです。
自分自身経験したことがないのですが、SVGのthrombus rich AMIは大変だと聞きま
す。しかし、それってどんなSVGがoccludeするのでしょうか?やはり狭窄を有するも
のなのでしょうか。それともectasia with slow flowが効いているのでしょうか。も
し後者なのであれば○○先生の言われるように今のうちにnativeを通しておいたほう
がよいのかなぁ?と思ったりもします。やはりこのSVGにeventが起こるとすれば
occludeではないでしょうか?一方、nativeのCTOを開けておいて起こるeventは
restnosisとして捕らえられそうな気がします。僕個人としては理論的にはnativeを
開けておくほうがよいのではないかなぁ?なんて気がちょっぴりします。
いかがでしょうか?

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○○です。

僕自身はSVG-AMIは作ったもの以外は経験していません。あまりないようにも思
います。つまりこの狭窄のないSVGがいきなりMIになる可能性はそれほど危惧す
る必要が内容に思いますがいかがですか?
何症例かSVGをつながれて問題がない時点でnativeを空けにいって、結局再狭窄
が繰り返された例も経験しています。病変がないのに今治療する必要はないとも
います。

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○○です

うちでも以前にCoronary Ruptureの症例にJOSTENTを留置して
事なきを得ました ElectiveでLADだったんで 再狭窄を恐れていたんですが
幸いにもFollow upは綺麗なものでした
JOSTENT自体の再狭窄ってどれくらいなんでしょうか?
しかしCoronary Ruptureの場合はとりあえず止血することが大事だし
まずはrecoveryすることが重要だと考えます

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○○です

○○先生の意見には賛成です
SVG-AMIはうちでは比較的綺麗なSVGに起きてるような
気がします
old SVGの狭窄に手を出してえらいめにあったことは多いので
old SVGで虚血がある場合はnativeを治療できないかと
いつも考えます 当然PCIには再狭窄の問題はつきまといますけどね
○○先生の症例の場合はLCxのPCIとLITA-D1の狭窄が問題に
なるならnativeを治療したほうがいいのでは思いました
データーはないですけど・・・

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○○・まだまだ時差ぼけ です。

そう言えば、SVGは昔、○○先生と話題になったことがありましたね。

私も、無症状・客観的虚血所見なしで、SVGが開存しているのに、nativeを開けにい
く必要はないと思います。
(誤解の無いように申し添えると、普通のLAD CTOなら、症状・客観的虚血所見など
関係なく、もちろん、可能な限り開けに行きます)。CTO開けといっても、再狭窄以
外にも、穿孔・LMTの解離・造影剤による腎障害など、急性期合併症のリスクはゼロ
ではありませんから。何回か、詰まりかかったグラフトから対側造影してnativeを開
けに行ったことがありますが、特にLADの場合、seg8のところで、吊り上げて吻合す
るクセのある外科医の作品だと、いくら対側造影で映っていても、LAD末梢が本来あ
るべき走行から捻じ曲がっているので、テクニカルには、中枢側からtrue lumenを
拾っていくのが、なかなか難しい印象があります。

IVUSですが、ウチでも最近、高頻度にやるようにしています(その分、5Frが減って
います。○○先生ごめんなさい。)。今日も、dominant LCx13の50mm位のCTOを、7Fr
・rt TRIで○○先生と開けていて、ワイヤクロス後、CTO末梢にさらにあった狭窄を
バルーニングしたにもかかわらずflowが悪く、hematomaかな? と議論していたので
すが、何だかんだ言っているより、IVUS突っ込めばわかるよね、という結論に、す
ぐ、なりました。幸い、hematomaではなく、解離+左房枝からのcollateralによる吹
き消しだったようで、stentingで何なく解決しました。

ところで、○○先生、PCRは、すごいIVUSブームでしたね。びっくりしました。drug
elutingになると、sizingやcoverする範囲に、普通の「POBS」(今回のPCRで登場した略
語で、Plain Old Bare Stentingのことです!)より神経を使うようです。でも、折
角IVUSあけているのに、preでは殆どつかわずに、もっぱらpostでステントの広がり
だけ見ているのには、ちょっと?でしたが・・・

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○○ です。

この時間にバンバンメールが来るのは時差ぼけのためなんでしょうね。その分朝
がつらい...

PCRのIVUS、多かったんですね。僕はこれに関しては感覚が麻痺してるので多分
正確な評価ができないんです。で、DESは位置決めがって言ってたのを聞くと自
己満足ですが僕のやり方は合ってたな、なんて思っちゃってました。ほらみんな
僕の真似してる、なんてね。←言い過ぎか。
ただ会場のアンケートではやはりあまりしないっていう結果だったようにも思い
ました。

SIRIUS 400のrestenosis caseにはproximal edgeが多くて、どんなIVUS所見だっ
たのか、IVUSつかったら restenosis 0 hypothesisはまだ続く可能性があるのか、
ここが非常に興味深いです。

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○○です。

私も、PCRに行く前、“花咲爺さん”が2例つづいて、ちょっと落ち込みました。どち
らも軽症で、短時間のバルーニングで止血できました。自分の経験では、ヘパリンを
リバースして止血するわけですが、何分間か観察して、止まったと自信がもてたら、
また半量くらいヘパリン投与するようにしています。1年前になりますが、MLの位置
決めのとちゅうで、前拡張のみでお婆さんのLADを破ってしまったことが判明し、結
局そのMLと、“JO前”の時代だったんで、さらに内側からS6をいれて止血したこと
があります。でも、リバースしたまま経過をみていたところ、15分すぎたあたりか
ら、ステント内に明らかな陰影欠損がみえて、あわてて、そっとバルーニングし、ヘ
パリン再投与して事無きを得た経験があります。

みなさん、穿孔して、止血したあとのヘパリンや抗血小板剤は、どうしていますか?
 私は、ヘパリン半量再投与&アスピリンが原則です。また、穿孔した際の止血が、
たとえワイヤによるものでも困難になるので、パナルジンは、原則、ステント植え込
み後から投与です。なんかの理由で投与されているひとでは、可能なら、パナルジン
のみ1週間やめてから、アスピリンだけの状態にしてPCIしてます。

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○○です

加藤清正は確か...槍の名人ではなかったのでは?  かえってシャープに突き刺さり破れる心
配はないでしょうか.....もしかして朝鮮でトラ(トラネット)を退治したこともあったような.......べつな
神社にされた方がよいのでは...と北国から心配してます。

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○○です。

なるほど、○○先生の説にも一理あります。
○○先生、名前が加藤神社だからといって、CTO堀りがうまくなった
りPerforationが少なくなるとは限りません。トラは退治される運命かもしれません。

それならと、トラを守る神社がないかと検索しました。
阪神タイガース関係を除くと、以下のWeb siteに誰かが作ったトラ神社が存在し、毎
週内容が変わるおみくじがあるようです。
私は”吉”でしたので、今週もサクサクやろうと思っています。
もし、”凶”でも出たら、その週のCTO堀りはやめようかなあ?

http://members.tripod.co.jp/kazenotoraou/omikuzi.htm

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○○です

LCXについてはそのままPTCA、LITA-D1吻合部はやはりLITA経由がベストと思います。
SVG-LADに関してはそのままでよいのではないでしょうか。仮にLAD-CTOを開通させた
場合にはSVGは早期に簡単に閉塞する可能性があるでしょうから、LADが再狭窄を繰り
返した場合のことをかんがえるといまはそのままで良いと思います。ところで閉塞前
後のLADの径も問題と思われますが如何でしょうか。それなりに太そうであればCTOに
手をつけてもよさそうな気もします。その際にはLADの太さとともに閉塞長にも依存
すると思いますが、それなりに大きいD1ですのでD1はLITAからの血流で良いと思いま
す。ところでLADはいつから詰まっているのでしょうか、10年前からでしょうか?

SVG-AMIは5例しか経験がありませんが、1例はせっかくcollateralで出ていた末梢
もslow flowになってしまいました。1例はdistal protectionしたのですがやは
りflowは出ませんでした。このような太いSVGではprotection device を使ってもど
んなものかなと想像しています。こんなSVGだったらみなさんwarfarinは使っていま
すか?うちでは使っています。

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○○です

最近、あの某SK総合病院 S先生もIVUSを使いまくっているとの噂がありま
す.....。ところで4月以前にはIVUSをあまり使ってなくて4月以降にIVUSを使いまくっ
ている先生がいたら聞きたいのですが、デバイスの使用本数は減りましたか?
それともIVUSみてpostのballooningが増えたりしてということはないですか。

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○○です。

> 穿孔した際の止血がたとえワイヤによるものでも困難になるので、パナルジンは、
原則、ステント植え込 み後から投与です。なんかの理由で投与されているひとで
は、可能なら、パナルジンのみ1週間やめてから、アスピリンだけの状態にしてPCIし
てます。

○○先生の御意見に賛成です。恥ずかしながらワイヤー穿孔のために、せっかく開い
たCTOをまた閉塞させざるを得なかった経験があります。パナルジンは出血すると
厄介な薬です。

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トラ神社では大吉でした。よっしゃーと大人気なく叫んでいる自分が
結構好きだったりします。やめときゃいいのにもう一回引いたら
今度は小吉で後味わるーって感じです。PCIに似てたりしてます。
こういったネタは好きです。

さて私こと
この度○○病院を退職し、6月1日付けで
かねてから声を掛けて頂いてた○○病院に
転勤することとなりました。<中略>
○○では循環器科科長としてカテ室を任されます。心外もありません。
わからないことだらけと思います。久しぶりTRIをやれることは確かです。
週1の研修もOKと聞いていますので、TRA-netの先生方の施設に是非研修に
伺いたいと思います。今後とも宜しくお願いします。

移ってすぐからW杯モードに入ります。どこか横浜界隈のスポーツバーで
よっしゃーと大声を上げて大盛り上がりしたいものです。
以上移動のご報告でした。

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○○です。

○○先生、神奈川へようこそ。心から歓迎いたします。
W杯で大騒ぎな状態ですが、どっかで一席設けますのでどうぞ宜しくです。>DMしま
す。

さて○○先生のメールは大変教訓になりました。さすがに幸いにも僕はJoの御世話に
なった事はありませんが、結果的には抗血小板剤は必須だったのですね。ムンテラの
その後を今度教えてください。

今週末はTCC(旧慶應ライヴ)ですが、ご参加の先生はおられますか?○○先生はコメ
ンテーターにお見えのようですが。

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○○です。

本日、LCxへPCIをtryしたのですが、LCx12の病変が思いのほかtightでありMiracle3
でなんとかcrossしましたがballoonnが通過せず断念いたしました。そこでご相談で
すが、今後、の治療方針としてPCI re-tryもしくはCABG re-doまたはその他の治療方
針を選ぶべきなのでしょうか?宜しくお願いいたします。

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balloon crossしなかった際のガイドのシステムやワイヤ、使用バルーンはなん
だったんでしょう?教えてください。
改良の余地があれば当然PCIを続けます。

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○○です。

PerforationはPCIの永遠のテーマですよね。無理に拡げたり、削ったりするわけ
ですから絶対になくならない、さらに誰でも絶対に経験する合併症ですから。

で、その対処法が違いますよね。実はうちではヘパリンのリバースは最後の最後
までしません。というのは加藤先生のやり方(今は知りませんが、前はこうでし
た)がそうで、それで本当うまくいくからです。さらに今はJoもありますよね、
そうなるとさらに血栓の問題のほうが重要になります。普通に破ってしまった時
=すごいblow-out typeでないとき、はバルーンで長めに拡張して止血できたらそ
こそこproximalならIVUSしてどこからどう破れているかを観察し、ステント(普
通の)を入れたほうが圧迫止血できそうならステントを入れます。IVUSで
perforationはきれいに見えますよ。ぱっくり裂けてます。その方向が心筋方向
かどうかが最も気になるところです。
Joを含めステントが入らなかったらヘパリンは止めてますし、パナルジンも当日
は飲んでません。でも翌日からはパナルジン再開です。←元から服用してたら1
日だと無意味でしょうね。でもうちもパナルジンは基本的には術後からなんでそ
の場合は当日だけはパナルジンなしです。でも翌朝までに出血しなかったら僕の
経験、結構破いてますけど、からも起こった出来事からも、もう大丈夫と判断し
ています。
Joや他のステントが入って、大丈夫と判断した時は通常通りにしてます。ヘパリ
ンも行きますしアスパナも行きます。

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○○です。

グラフト2本、特にLITAが開存している状況で、現在の臨床所見で、re-CABGはリスク
に見合わないと思います。medicalか、re-PCIか、患者さんの意向によると思いま
す。

re-PCIするとして、バルーン不通過例に対する戦略ですが、昔、一度ネタになったか
と思いますが、新しいメンバーの方も増えたので、繰り返しになるかもしれないので
すが、今の自分の引出しをご参考に供したく存じます。今日の、ガイドの種類とサイ
ズがわからないのですが、6Fr/TRI/JLだったとすれば、もちろん、いいバルーンは試
されたでしょうから、一般的には
1)6Frで、EBUかALを使う。
2)EBUかALを使っていたのであれば、カーブを大きくしてこじ入れる(例えば、
EBU3.5→4.0など)。こうすると、tipがよりダイレクトにLCXに向きます。
3)カテの口径をアップする。radialが細ければ、TFIで。
などがあろうかと思います。それ以外には、

4)short lesionでslow flowのリスクは少ないので、認定施設なら1.5mmOTWを病変
に押し付けて、miracle3を一旦抜き、rotafloppyでリクロスしてrota。リクロスは、
意外に簡単ですし、ガイドは6Frのまんまで、可能ですし、rotaが使えるところな
ら、一番簡単でしょう。

5)rotaが使えず、どうしても通したければ、アバンギャルドな方法ですが、LADが
幸い(?)CTOです。正式名称は知りませんが、玉井先生が発案されたというエピ
ソードから、当院で言う所の“滋賀方式”の応用がきくと思います。“滋賀方式”
は、本来、同一血管の遠位部CTOと近位部でおこなうものですが・・・。つまり、7
Fr以上のガイド(できればEBU)を挿入。miracleでLCxをクロス。もう一本、BMWを
1st major septalに入れる。1.5mm・hypotubeのpushabilityのよいSOEバルーンをLCx
直前まで持ち込む。4.0-10mmのSOEをLAD6に入れ6気圧くらいで拡張しシステム全体を
固定。その状況下でLCxの1.5mmバルーンを押す。
これで、大概、何とかなるかと思います。

6)あと、古いやり方ですが、“匍匐前進スタイル”と勝手にいっていますが、病変
でつかえたところで、1.5mmを広げ、システム全体を押し付けた上で、助手の先生の
デフレートと気合を合わせて、ワイヤを気持ち引きながらバルーンを押すと、その瞬
間に通ることもあります。

いかがでしょうか?

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○○です。寝ようとおもったんですが、このメールを読んじゃったんで、レスしない
わけにはいきません。

ステント優先・ヘパリンリバースせず、という加藤先生の方法は、はじめて知りまし
た。鈴木先生の、ヘパリンリバース・超低圧長時間拡張というやり方とは、対極です
ね。去年のCTO研究会でも、穿孔がありましたが、鈴木先生が術者をされていたこと
もあってか、加藤先生は、あまり、このやり方には触れられていませんでしたが・・


私は、このところ、鈴木先生方式で何とかなっているんですが、昨日書いた、1年前
のお婆さんの穿孔処理では、まさに○○先生と同様の印象を持ちました。LAD7で、
3.0-15のML plusの位置決めをしているとき、単なる前拡張に起因する、すごい
blow-out が発生しました。jet!! でした。ガイドが5frだったこともあり、大穿孔に
加えて、MLを戻そうとしてLMTに脱落させてしまうと、recover不可能になりますか
ら、とりあえず、そこにいれよう、ということで、6気圧くらいで植え込んだら、出
血は減りました。その後、ヘパリンはリバースしたんですが、たまたま3.0の
perfusionが手元になかったので、バルーンによる超低圧長時間拡張はST↑↑のため
できず、blow-outは止まらず、悩んだ末にMLの中からS6を重ねたら、程なく、あっさ
り止血しました。たまたまうまくいっただけかとも思っていましたが、“冠穿孔にス
テント植え込み”、これは一つの確立されたやり方だったんですね。

止血に一番有効そうなステントはなんですか? つまり、JOがある今は、いきなりJO
ですか? それとも何か一般品を試しますか?
また、植え込み圧はどのくらいでしょうか?
心筋側か、心外膜側かで、どうスタンスは具体的にはかわるのですか?
よろしく、ご教示ください。

ところで、パーフュージョンバルーンは、冠穿孔処理くらいしか、一般的には出番が
無いので、ことの真偽はしりませんが、一部で、貸し出し在庫をやめる、といった噂
を耳にします。製造についても、長期的には?かもしれません。ウチには、もちろん
おいてもらっていますが、みなさん、いかがですか? 滅菌切れになるまえに、通り
そうな一般症例でもつかって、滅菌切れを避ける、といった私たちの協力も必要です
が、PCIから十分な利益をあげているはずのトップメーカーさんたちのスタンスも問
われていると思います。

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○○です
転勤後2か月を経過しました

田舎でちょっとのんびりできるかと思いましたが、
けっこう忙しく働いています

○○先生、先日の壮行会には出席できず残念でした
熊本は遠いです・・・

カテラボが順調に立ち上がり、
先生のご活躍をnetで拝見できるのを
楽しみにしております

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○○です   ○○先生へ;

心筋側であればステントがより有効でそうでない場合はover sizeを入れたときに
はより出血が増強する可能性もあるということですか?

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○○です。
○○先生、先生がいなくなるのは辛いです。
でも、がんばってください。がんばります。

で、perforationにstentですが、stent置いちゃうと穴が大きくなる気がしますがど
うして止血できちゃうのでしょうか。IVUSなどの所見からどう考えられるか教えてく
ださい。この時のstentの置き方(サイズ・拡張圧にコツがありますか?)。ちなみ

私が以前破ったときはperfusion でlow pressure, long inflationしましたが、確実
性ではstentなのでしょうか。もし、stentいれて出血がひどくなるような経験があれ
ば教えてください。

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最近は動脈ステントにはまっている、○○です。

うまく行った大動脈ステントに味をしめて、腸骨動脈瘤にたいしてカバードステント
(PASSAGER:ボストン)を留置しました。僅かに径はアンダーサイズだったのです
が、このステントは留置した後も血管の中で近位、遠位のどちらにも簡単にずれま
す。今回、長さ60mmと長さ40mmのステントの端を重ねて留置しようと試みた
のですが、2つ目のステントを留置するために最初に留置したステントの中に大腿動
脈側からシースを持って行こうとすると、ステントがシースに押されて中枢側にずれ
てしまいました。全く予想していなかったので、10mmぐらいずれたところまで気
づきませんでした。どうしようかと考えて、押してずれるのなら引いてもずれるかも
知れないと思いオクルージョンバルーンをステントの中で膨らまして引いてみたら、
簡単にもとの位置に戻りました。再度、オクルージョンバルーンで一つ目のステント
を押さえながらシースをステントの中に持って行き二つ目のステントを留置しまし
た。PASSAGERを使用される機会があれば【ずれる】ことを思い出してくださ
い。簡単に終るつもりが、えらい目にあいました。

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○○です。
移動してしばらく脳神経外科からほとんど神経内科になっていますが、
時々、4月よりおいでになった循環器の○○先生と一緒に
頭と心臓を同時にさせていただいております。

 さて、ずれるステントの件ですが、○○先生大変だったみたいですね。
私も実は同じような経験があります。
以前B社のW○○○stentを、発売された直後にさっそく使ってみたときのことを思い
出しました。
新発売のために待機していた頸動脈高度狭窄例に使ったのですが、
Post balloonをシースに挿入している間に、最初のリリース位置より拍動に呼応する
かのように、
見事に落下しまして(7mm程)・・・、苦労したことを思い出しました(>_<)。
(最終的には神経脱落症状無く目的を達成し終わることが出来たのですが)
それまでは、胆管用をサイズに合わせて切って使っていたのでこのようなことはな
かったのですが・・・
確かに切るという手間が必要が無くなり、”Easy”になった分、
拡張力が”Weak”になったように感じるのは私だけでしょうか・・・?
しっかりポストをした後には、今までのケースではその後のズレはないように思いま
す・・・

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確立はされてないと思います。去年の北光ライブの症例として出したのですが、
皆そういうこともあるけど、って感じでしたし。ただ僕は先に書いたとおり心筋
方向のある程度proximalのperforationでは最近はどちらかというとステントを
おけるなら置いています。
○○先生への答え:ステントで止血の可能性が高いのは近位部で血管周囲組織が
あってステントで圧迫・圧着できるときだと考えます。逆にLADのdistal、Dx、
LCX RCAのsulcusから離れている部位は周囲に組織がないからステント入れても
全くダメかもしれません。ま、そんな部位は血管径自体がステント適応でないこ
とがほとんどだと思いますが。あまり高圧をかけると裂け目が広がるかもしれな
い、という不安はあります。だから16atmなんて高圧はかけません。少なくとも
最初は低圧からです。
>
> 止血に一番有効そうなステントはなんですか? つまり、JOがある今は、いきなりJO
> ですか? それとも何か一般品を試しますか?
> また、植え込み圧はどのくらいでしょうか?
Joは再狭窄の問題がありますから、できる限り使わないほうがいいと思います。
バルーンで止まるものなら、バルーンで止めて少しぐらい瘤になったって慢性期
破れたやつはありませんからまず大丈夫だと思います。慢性期の瘤の壁を見ると
分厚くなってますから。
だからJoはblow-out専用です(他に2例 openしているSVG troubleで塞ぐために
使用した例はありますが、perforation対策ではblow out onlyです)。

> 心筋側か、心外膜側かで、どうスタンスは具体的にはかわるのですか?
> よろしく、ご教示ください。
心筋側のほうがblow-outにはなりにくいとは思います。でもこれは良く考えれば
perforation前に重要な情報ですね。Perforation後にJoをいれずに対処できて
IVUSを見れるんならたとえ心外膜側が破れていても血管周囲組織が多いというこ
とでしょうからステント入れても大丈夫ということになると思います。IVUSでは
血管周囲組織がどれほどあるかは分かりません。この点に関しては結局location
がsulcusに近いかどうかが決定因子だと考えます。

○○先生、穴が大きくなることはよほどoversizeや高圧で拡張しないと大丈夫と
思われます。ただし、そのリスクを念頭には置いてますが。

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新参者の○○と言います。

穿孔が話題になっていますが、ここで質問があります。

当院では、待機的PCIの時は、全例アスピリンとパナルジンを可能な限り術前から(だいたい5
日間くらいは)投与していますし、また、ACSの時も、アスピリンとプレタールを術前に内服させ
てからPCIをすることがほとんどなんです。でも、穿孔のriskを考えると、やっぱりパナルジンは
術後投与がbestなんでしょうか?パナルジンが利きだすまで4-5日くらいかかりそうですし冠閉
塞がなんとなく不安な気がしてしまうのですが。。それとも、POBA・stent・DCA・ロータブレータ
ーなどデバイスによって穿孔のriskを考えて投与を使いわけているのでしょうか。

聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥。をモットーにしています。。。
すごく基本的な質問のような気もするのですが、是非とも教えてください。
よろしくお願いします。

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○○です。

僕はアスピリンは術前から、パナルジンはステント後から、にしてます。それで
後悔したのはIVUSをしなかった低心機能例でSATで亡くなられた1例のみです。だ
からここが詰まると死ぬってはっきりしている様な症例はパナルジンを入れたほ
うがいいかもしれませんが、それでもIVUSでちゃんと評価すればアスピリンが入っ
ていれば大丈夫って思っています。←現時点では。

*************************************

○○です。

投薬方針については、私もまったく同意見です。自分が生涯忘れられない症例は、
u-APのad-hoc PCIの際、choice PTが、屈曲したLAD末梢を縦に裂いてしまい、その穿
孔が、どうしても止血できず、後手後手にまわってしまって、初めてコイルエンボリ
を余儀なくされたケースです。脳梗塞の既往があって、パナルジンを、PCIまでずっ
と投与されていました。

パナルジンの術前投与が、ステント植え込みに伴う冠動脈イベントやSATを、術後か
らの投与に比較して、有意に抑制することを示した研究はないように思います。

どちらを選ぶかは、各人の選択だと思いますが、私は、穿孔を止血できる状況のほう
がずっと意味があると思います。それに、大穿孔って、結構、シンプルな症例で、突
発的に、いろんなことが重なって、起こるような印象ありませんか?

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○○ です。

PerforationについてはIVUSが明らかにCAGよりpreventional valueがあると思い
ます。IVUSで見てperforateしやすい病変はありますから。絶対CAGでは分からな
いんですよ。

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○○です.

パナルジンをいつ投与するかについては,あくまでもレトロスペクティブな検討です
が,
下記のような報告があります.
これはかの有名なEPISTENT trialのplacebo群を解析して,パナルジンをインターベ
ンション前に開始していた例ではそうでなかった例よりadverse cardiac eventが少
なかったというものです.(IIB/IIA inhibitor使用群では差はなかったそうです.


ご参照下さい.

Steinhubl SR, Ellis SG, Wolski K, Lincoff AM, Topol EJ.
Ticlopidine pretreatment before coronary stenting is associated with
sustained decrease in adverse cardiac events: data from the Evaluation of
Platelet IIb/IIIa Inhibitor for Stenting (EPISTENT) Trial.
Circulation. 2001 Mar 13;103(10):1403-9.

*************************************


===========  第40集 ===========


*************************************

初めまして、○○病院の循環器科の○○です。
今回、TRA-netに登録しましたので以下自己紹介をさせていただきます。

平成○○年、○○大学医学部を卒業し循環器内科に入局しました。
2年前から○○病院の循環器科に勤務しています。
急患が多く今年は1月から5月まででACS約90例来るほど忙しい病院ですが、
○○部長の元で○○先生、4月から来られた○○先生
と共に頑張っています。
それまでの3年間は○○で
主に学生の検診をしてました。
特に新入生の入る4月には1万人近くの学生の検診をしてましたが、
耳が痛くなるだけでなく聴診器が1〜2ヶ壊れました。
この時期はヘタすると2〜3ヶ月はcathも握ることもなく、
PCIなんて全く遠い世界のことでした(現在の生活が嘘のようです)。

<中略>

今回は○○先生からTRA-net入会を勧められたこともあり登録しました。
いろいろな症例等で相談するかと思いますが、よろしくお願いします。

*************************************

○○です 

○○先生;
造影上は高度石灰化 → 実は180度から220度くらいの高度石灰化はあるが対側(心
外膜側)はまったくアテローマなしでbig burでperforate。また、特にlong lesion
の真ん中が4mmはあると思っていたのが実は3mmしかなくDCAでperforate。
などという状況はよく経験されますよね。うちではperforationの経験があまり多く
ないのですがIVUSの情報は実に役に立っていると思います。
先生の意見に賛成です。

*************************************

○○です;

最近SATはありますか? 昔のelective PTCAのSATのほとんどは拡張不十分が原因で
すよね。当院ではRESCUE出たての時にSAT症例が何年ぶりかにあってRESCUEで吸引し
ました。病理では明らかな血小板血栓があって一部に赤血球血栓が混じっている所見
でした。当院ではperforationに関してlow risk と思われるPCI(主観です)で翌日
退院可能と思われる症例にはパナルジンを数日前から投与しておくことがあります。
さすがにrota症例やDCA症例では別ですが。
ただしACS症例では限りなく早期にパナルジンを投与するようにしています。

*************************************

○○先生へ;

○○です

perfusion balloonは置いてありますが最後に使ったのはいつか忘れてしまいました。
ですが絶対になくしてはいけないものと私も思います。ふと思い出したのですがステ
ントが出る以前に「ディスパッチ」なるperfusion兼drug delivery balloonがあった
のを思い出しました。当院でも最長12時間以上留置した経験がありますがあれなん
かblow out typeに長時間留置が出来そうな気がしたのですが.....もうありませんよ
ね。

*************************************

○○です

うちではElective症例は前例アスピリン・パナルジンです
パナルジン内服ではSATは経験ありませんが、何らかの
理由でパナルジン内服できなかった人にSATが起きてしまったという印象です
穿孔症例に関してはパナルジン内服していながら、ヘパリンリバースと
perfusion balloonで止血できた症例もあります。 もちろん術後はパナルジン
中止しましたけど
現在はあまり穿孔の経験がないのでSATの方に気がいっていますのでパナルジ
ンは術前投与でいくつもりです

*************************************

○○先生をはじめ、いろいろと教えていただき本当にありがとうございます。

○○先生に質問なんですが、
”IVUSで見てperforateしやすい病変”というのは、○○先生がいっておられるよう
に、”造影上は高度石灰化 → 実は180度から220度くらいの高度石灰化はあるが対
側(心外膜側)はまったくアテローマなしでbig burでperforate。また、特にlong
lesionの真ん中が4mmはあると思っていたのが実は3mmしかなくDCAでperforate。”
以外には、どういう病変が相当するのでしょうか。
いいだすとキリがないのであれば、最低限の注意点だけでも教えていただけないで
しょうか。
是非お願いします。

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○○、当院は、アスパナを術前投与です。
ロタを含めたPCIをたくさんやってるので、たまに穴があきますが、止血は、リバー
ス、long inflationで必ず、止血できます。
痛いめにあった症例は、透析患者で、全周性の石灰化を2.5のロタ後に5.0のバルーン
で、拡大して、なかなかダンベルが消えず、14気圧で、ダンベルが消えたときに
は、でかいという感覚と、やばいという感覚がでる感じで、案の定、blow outみた
い、選考で、止血ができず、vein coted stentを4本いれて、やっと止血した症例が
あります。止血が困難な症例は、パナルジンのせいではなく、穿孔のしかたに問題が
あるのではと思っています。
ますたに先生の言うとうり、アスパナではnon ivusでも、よっぽどばかな植え込みを
しないかぎり、SATはおきません。しかし、アスピリン単独では、ivusでしっかりと
ステントの植え込みを確認しなければ、SATの危険性の方が、高いと思います。
当院は、ivusでステントの拡大を確認してても、アスパナは術前投与です。
ちなみに、心カテーテルのときに、パナルジンは中止しますか?心カテーテルのとき
に、パナルジンは中止しなくても、問題なく止血できます。ので、パナルジンが、穿
孔の止血を困難にするとは、思えません。

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○○先生、お久しぶりです。時差ぼけ治りましたか?

穿孔の仕方、その通りだと思います。だから僕もパナルジンは関係ないと思って
います。うちがパナが入ってないのはそれ以外の色々な考えからなのです。で、
穿孔の仕方、から言うと僕の感覚ではDCA Rotablatorのperforationは薄くそい
でいって最後に少し行き過ぎてもれるので大したことない、バルーン・ステント
で○○先生がかかれたみたいにバシッって裂けたやつがどうしようもないblow
outになり、これはgraft stentでしか止まらないって思っています。これまでも
DCA Rotablatorで破れたやつは自分のも見ただけのやつも全部バルーン止血で止
まっていると思います。

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○○です。

○○先生、○○先生早速のresありがとうございました。
御返事が遅れて申し訳ございません。

実は、私、6/1をもちまして○○病院より○○病院循環器科へ転勤とな
りました。それに伴う引越しのため数日間自宅の電話回線が使用できず、internet
できない状況でした。本日、やっと回線が、recanalization致しました。申し訳ござ
いませんでした。
今度の病院は部長がspasm好きで今まではAch via TFAでした。でも今日から出勤だっ
たのですが、何とか言いくるめてAch via TBA(pacingはtrans femoral)までは持ち込
めそうな雰囲気です。AchなしならもちろんTRAです。今後もTRA/TRI続けたいと思っ
ていますので宜しくお願いいたします。この場をお借りしてご挨拶させていただきま
す。

ですから、実はこの患者さんは泣く泣く私の手より離れてしまいました。しかし、今
後の参考のためにも是非御助言頂きたいと思います。
6Fr.TRIでsystemはG.C.:EBU3.5、exchangeしてEBU4.0、B.C.:Momentum1.3×10?、
CrossSail 1.5×10?を使用いたしました。wire crossの後、ややdeepに入れてtake
offの辺りまでは進めました。でも、やっぱり通らなかったんです。もしかして
ecentric lesionだっだのでtrue→false→trueでcrossしたのかなとも思いました。
delayなかったのにwirecrossに難渋しましたので、、、
で、○○病院はRotaは使えません。とするとPCIするなら○○先生のおっしゃられる
下記のstrategyなら何とかなるかもしれません。しかも7Fr.TFIで?

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始めまして、○○と申します。
H6年に国から医者を名乗ることを許可されたまだまだ新参者です。
私、以前はnon-invasive intervention(なんのこっちゃ?と思われるかもしれませ
んが、心臓リハビリテーションや運動療法のことです)をメインに行っていましたが、
昨年この病院に勤務となり、TRA-netでもおなじみの○○大先生にTRA/TRIの醍醐味を
教わってからは、この世界にどっぷりはまっています。これからいろいろと勉強させ
ていただこうと思っていますのでよろしくお願いいたします。

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○○です。

○○先生、レスありがとうございます。
>とするとPCIするなら○○先生のおっしゃられる下記のstrategyなら何とかなるか
もしれません。しかも7Fr.TFIで?

radialさえ太ければ、先生の症例は対側造影不要なので、7Fr TRIで、全然OKです。
ウチでは、先週は、通過用バルーンにStomer 1.5-15、アンカー用にPower-sail
4.0-10をだして、7Fr TRIでLCxで滋賀しました。ガイドは、EBU4.0。また、2月のウ
チのライブのときは、Momentum 1.3-10とAerocross 3・0-20のコンビで、6Frで、滋
賀しました。先週末のTCC(旧慶應ライブ)は、とても教育的で有意義な会でしたが、
LADにいれたステントのD1方向へのストラットをなかなかバルーンが通過せず、本幹
のバルーンを、病変のdistalで拡張し、anchoringしていました。ようするに、
anchoringして、システムを固定し、そのバルーンを少しひきながら、通したいバ
ルーンをおすのがミソです。anchoringの場所によって、勝手に命名すると、近位部
(これが本来の滋賀式?)、遠位部(逆滋賀式?)、それに○○先生のように違う枝
でやる、分枝滋賀式? の3つがあるそうです。分枝滋賀式は、conusのようなほそ
い血管でやると、血管が破れるリスクがあると、鈴木先生がおっしゃっていました。
実際にご経験があるのかは、?です。どこであろうと、本幹を使うのが安全そうで
す。

ところで、これは、私からの質問。CTOするときのワイヤ(ミラクルやコンケスト)
の曲げですが、私は、加藤先生式に、distal 2.0mmを60度くらい曲げ、さらにその近
位7mmくらいを30度くらい曲げ、secondary カーブをつけております。○○先生曰
く、JR曲げと称するそうです。LADでは、あまりありがたみがわかりませんが、LCx
や、とくにRCAでは、このsecondary カーブのおかげで、先端tipがRCAの大湾側(外
側)に誘導されてしまうことを回避でき、血管のまん中をねらえるので、成功率があ
がるようです。この曲げがイヤになれば、Transitかぶせてしまえば、まっすぐで
す。

そこで、伺いたいのですが、このJR曲げのsecondary カーブの大きさですが、一様で
すか?病変によってかなり変えますか?変えるとすれば、その根拠は何ですか?
私は、CAGみて、大湾側(外側)にいかず、目標のまん中あたりをすすむように、つ
けています。多分に感覚的で、それなりに考えているんですが、結果的にはあんまり
症例ごとで違ってきません。○○先生は、フッてしまって恐縮ですが、いかがでしょ
う?

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○○です。
○○先生resありがとうございます。
こちらの手違いでメールが発送されてませんでした。遅くなりました。

> ところでLADはいつから詰まっているのでしょうか、10年前からでしょうか?

すみません。なんせ、latest CAGが7年前ですのでシネが倉庫のダンボールの山の奥
のほうにきっと眠っているはずです。これを掘り当てるのは徳川埋蔵金と同じくらい
困難です。(そんなことではいけないんでしょうが、、、)したがって詳細は不明で
すが、カルテによると10年前にLAD領域のAMIを発症され、そのときにたしか
Seg7:99%delayでした。その後CABGされてます。で、7年前の時点でCTOでした。血管
径に関しては不明です。

>こんなSVGだったらみなさんwarfarinは使っていますか?うちでは使っています。
以前もこのことが少し話題になっていたような気がするのですが、その時はevidence
はあるのかなぁ、、、ないような気がする、といったところだったように記憶してい
ます。しかし、prevention of DVT、LA thrombus etc.と同じでslow flowの血管では
warfarinが効果ありそうに思えます。

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○○です。
確か、circulationにGP IIbIIIa のsubanalisisでticropidinをPCI前から投与していた
群のほうがrestenosisだったか、TLRだったか(はっきり覚えてませんが、今、製本
に出していて手元にないので確認できません)が少なかった。というpaperがあった
と思います。僕はそれを読んでからはなるべくPCI前にアスパナをあらかじめ投与す
るようにしていたのですが、皆さんの御経験談を聞いて少し考え直そうかなぁ、と思
いました。

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○○です。

JR曲げは僕の中ではroutineに使う曲げ方です。小さい先端カーブで小さな病変
の中の選択を、少し手前の大き目のカーブはLADとLCXとか大きな選択をするため
と考えています。

CTO用はほとんど手前のカーブはつけず、先端カーブだけにしています。LCXでは
○○先生のようにいいかもしれません。RCAに関しては1st curveの部分の時以外
は先端カーブだけでいけると思います。RCAは大きいので少しずれてもintimaな
ので僕自身は必要を感じていないのかもしれません。
Transitをかぶせてしまえば、はCTO入口部には可能ですが、CTOの中ではTransit
を入れるわけには行きませんからある程度wire curveは問題になると思います。
といってもCTOの中でsecond curveが保たれているのかどうかってのは?ですが。

Second curveの大きさは僕も結構感覚的なのでうまく説明できません。Routine
の曲げ方ではほとんど一定です。全体のカーブがJRになるようにしています。

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はじめまして。
○○といいます。
現在医師5年目の若輩者ですが、tra-netに参加されている先生方からお話をお
聞きし、是非自分も勉強のために参加させていただきたいと思いました。心カテ
ではいつも怒られるばかりですので、ここで勉強して知識を付け、いつか一言物
申してみたいです。

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○○です

当院は定数200床の中規模病院ですが、慢性的に定床オーバーしています
各診療科の定床数は決めておらず、ベッドさえ空いていれば使えますので、
入院が多いときもあまり他の科に気兼ねなくでき、その点はいいのですが、
ベッド数調整が必要なとき(といってもほとんどいつもです)は
どうしても循環器科がターゲットになります

田舎でほとんどが高齢者、紹介元もほとんどが開業医の先生で(医師会立病院
です)
自前のベッドをお持ちではなく、循環器の治療がすんでも転院もさせられません
かといって「退院」というと、いろいろな事情で家族が難色を示します
もちろんそういう患者さんばかりではありませんが・・・

加えて、昨年度から○○地域でカテ・PCIができる病院が減り、
実質的には当院ぐらいになっております
カテ・PCI件数も急増中で、個人的には嬉しいのですが、
上記のようなジレンマも抱えています

というわけで、外来カテというのも一つの選択肢かなと最近考えております

先生方に教えていただきたいのですが、
 外来カテのメリット・デメリット
 運用する上でのポイント・注意点など
どんなことでもかまいませんので、ご教授いただければ幸いです

機会があれば見学したいとも思いますので、「ウチに見に来れば」とか
「ここを見に行ったらいいよ」とかいうのでも結構です

テクニカルな話題でなくてすみません

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○○です。

昨日は九州初開催のW杯サッカー、ベルギー対チュニジア戦を大分で見てきました。
とにかくパス回しが速い。野球と違って、常にフィールドを見ていないといけないの
で、時間が経つのが早く感じられます。
最近ホークスも調子悪いし、しばらくはサッカーモードで楽しみます。

横浜在住の先生方、日本―ロシア戦の日は、横浜の街はどうでした?

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○○といいます。
いつも楽しくメール読ませてもらっています。
今回も基本的な質問なんですがよろしいでしょうか?(しかもTRAとは少し関連がありませ
ん。)

実は、心腔内血栓の治療についてです。
治療としては、
@ヘパリンを投与する。
Aヘパリンとワーファリンを併用で投与する。
Bワーファリンを投与する。
Cあえて何も投与せず、生体内の自然な線溶系にまかせる。
D血栓溶解療法(ウロキナーゼ・tPAなど)を行う。
などが考えられますと思います。
血栓溶解療法は、血栓が飛んでしまう危険性があるので行わないと思うんですが、その他の
@からCについては、どの治療法もケースバイケースでありなのかなとも思っています。
ワーファリンは、投与直後は過凝固にしてしまうことがあるという話もあるので、bestは@かA
なのかなと考えているのですが、先生方はどのようにお考えでしょうか。
暇なときでいいので(たぶんあまり無いでしょうが・・)、是非教えてください。
どうぞよろしくお願いします。

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○○です

OMIやDCMで生じる壁在血栓は現在特にEmboriなどの
症状がなければワーファリンで十分だと思います
もし、形態からEmboriを起こしそうな場合とか急ぐ時は
ヘパリン+ワーファリンだと思います
ヘパリン単独で血栓が消失しても抗凝固なしではまたいずれ
血栓が生じてしまう事があるから、結局はワーファリンによる抗凝固が
必要になると思います

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○○です

うちでも外来カテ、外来PCIを考えております(といっても私だけの構想です
が)
でも、外科系などは外来手術を考えて専用のオペ室は用意したのですが
術後管理する部門がなくて、結局はいれもの作っただけで稼動していません
ところで外来カテはやはり病院にとっては収益は減るものなのでしょうか?
私は大学病院に身を置いておきながら、心カテの収益上げることには非常に
積極的です
外科系では日帰り手術は点数が高いと聞いておりますがいかがなもんでしょう
か?

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○○です。
うちも○○先生ところと同様に悲惨的なベッド不足が続いています。
ベッド数は149床にかかわらず、1ヶ月に250〜280台の救急車来院のため...
循環器はCAG 80〜100、PTCA25〜35も含め180人程の入院があります。(平均在院日
数7日)しかしどうしてもベッドの確保ができないため、一部外来カテを行っていま
す。
当院は午後1時よりカテ開始のため、外来カテは最初の2例までとしています。
メリットは、医療従事者側では、入院計画書をかかなくて良い、入院指示は必要無い
退院サマリーは必要無い、患者様は入院費用が必要無いため金銭的には少し安くなる
ことと思います。
デメリットとしては、病院側の収益が減る(当院はカテ後6時間で帰宅です。)、
外来看護婦がカテ後の管理をしますので、非常に忙しくなる、少し目が届かなくなる。
高度狭窄があった場合帰宅させられないと考えた場合部屋の確保が大変、患者様に納
得していただく事が大変。患者様は帰宅後橈骨動脈部位から再出血しないか不安にさ
いなまれる等があります。
運用する場合そのシステムを作ることがもっとも大切ではないでしょうか!
どこのセクションが外来カテを見るのか、止血が終了するまでどこの場所にいてもら
うかなど....
大きな都市と違ってこの地域では周りには開業医しかいなく当院しかカテ室がなく、
何か帰宅後におこって駆け付けるもで1時間以上かかる事もざらなのですから、外
来PTCAはしてません、この事より外来カテを行う患者様の選択が最も大切なような気
がしていますが。
以上のような事を感じています。特に田舎では入院してやった方がイいなあと言われ
る事が圧倒的に多く、月に10例程度しかできていないのが現状です。

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○○です。

外来カテを週1例づつ積み重ね3年になりましたが今のところはトラブルなしです。
システムはTRA 4F、対象は2回目以降のカテ経験患者です。外来処置室ベットで
2時間程度の経過観察をしています。外来看護士は忙しいので主治医が止血のチェッ
クをするために病棟に比べると仕事量が増えます。3年間ほとんどメリットを感じま
せんでしたが、いかなる変化が生じても対応できるような心臓カテーテルを立ち上げ
ることが私の仕事でしたので、外来カテーテル検査もPCIとほぼ同時期に立ち上げ
継続してきました。しかし外来看護士の定数がどんどん少なくなり業務のアウトソー
スが進んで行く中で、いずれは非侵襲的検査に取って代わられるであろう外来カテー
テル検査を立ち上げることにどれほどの意味があるのか正直言って疑問です。将来的
に外来PCIを考えておられるなら意味が出てくるかもしれませんが、特化したス
タッフの確保とその人件費に見合うだけの数を施行しないと経営上割が合わないと考
えています。○○先生、ネガティブな意見ですみません。

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○○です。

以前に入院がなかなか難しい人達(働き盛り、休むとクビになりそうな人達です)を
対象にして外来CAGを病院に提案したことがあります。しかし、以下の2点で反対され
ました。

1)現在の1〜2泊の検査入院で病院全体の在院日数の短縮がはかられているためこ
れを辞めると在院日数がのびて各種の補助がもらえなくなる可能性がある

2)労せずしてもらっている一泊1万3千円?の入院費がもらえなくなり、例えば2泊
×1万3千円×500人=13000000円の収入源となるというものでした。

せめて対外的な宣伝効果も考えて少しだけでいいからと迫ったのですが結局つぶれて
現在に至っています。新聞種にするのには外来心カテは最高だと思うのですが....

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○○です。

○○先生どうもありがとうございました。
参考にさせていただきます。
また、よければ教えてください。
失礼いたしました。

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○○です

ご助言ありがとうございました

当院はカテ専任のスタッフはいませんが、外来看護師が交代で
カテ業務を担当しているため、仮に「外来カテを」という
話を出しても、意外と抵抗が少ないのではないか、
と考えてみた次第です

対象となる方をキチンと選べば、システムの構築は
できると思っているのですが、
在院日数の問題と収入減につながるという点では
管理者に受け入れられる可能性は極めて低いようですね

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TRA-netの皆さん、こんにちは。

○○病院の○○です。

TRA-netへの登録、ありがとうございます。S58年卒ではありますが、最近再開した新米で
す。

循環器医は私の他に1人しかいない、田舎の約200床の小さな病院です。

当院で心カテが出来るようになったのは約3年前で、約1年前からPCIを始め、

年間の心カテは約200,PCIは約30です。

昨年、2人で鎌倉ライブに参加し、今年に入ってTRIを始めました。

このメーリングリストで勉強させて下させていただけて、嬉しいです。

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○○です。
ご無沙汰してます。実は出戻り人事なんですが、典型的お役所病院でせちがらい毎日
を送ってます。
こんなことを今ごろ聞いていいものかどうか迷ったのですが、STENT入れた後の抗凝
固、抗血小板療法はどうされてますか?術前から or 術後からのパナルジンに関して
は先日、話題に上りましたが、術後よりパナルジンを開始される場合はボーラスの
Heparin以外にパナルジンの効果が出るまでの1〜2日間のHeparin持続投与をされて
ますか?もしされてる先生がいらっしゃったらそれのevidenceはあるのでしょうか?
私は今まではHeparin持続投与の後付はいらないもんだと思ってました。その他、最
初の2〜3日間だけcilostazol併用されてるとか何か工夫されてる方いらっしゃった
ら教えてください。

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○○です。

> STENT入れた後の抗凝固、抗血小板療法はどうされてますか?

当院では待機的PCIは術前からパナルジン・アスピリン投与をしているので問題あり
ませんが、緊急症例などで術前投与をしていない場合は、術後すぐにパナルジン・ア
スピリン投与を行い、2日間Heparin持続を併用しています。今のところSATの問題は
ありません。
cilostazolを使用することはあまりありませんが、作用時間が短いので200mg/日を朝
50mg, 昼50mg, 夕100mgで投与することになっています。
evidenceについては?です。

先週の週末、札幌に行ってきました。イングランド戦が終了した頃に札幌に着きイン
グランドサポーターと一緒に騒いでしまいました。
翌日、○○先生のライブを見てきました。今後当院でもRota症例の幅が広がりそうで
す。ありがとうございました。

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○○です。

昨日、カテ室ミニライブを行いました。みなさまよりご推薦いただいた「ピチピチ」
の若手の○○先生は齋藤先生を助手にしてステント後の再狭窄(edgeおよ
びin-stent)に対してIVUS後にdirect stentingを一発で決められました。齋藤先生か
らもお褒めの言葉を頂きました。
以下に証拠写真を貼付します。
○○先生はじめ皆様に感謝いたします。

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○○です。

いつも勉強させていただいております。(ROMしまくっててすいません!!)

昨日○○先生からのメールのごとく、九州TRA-NETのみなさまのご推薦により、
カテ室ライブ(教育ライブ)に術者として参加させていただきました。
決して、そんなに「若くてぴちぴち」はしてはいませんが、若輩者ですのでみなさま
から直接指導していただく機会をいただき、本当にありがとうございました。
とっっても楽しかったです。 
今回後見人として? 参加してくださった○○先生、お世話になりました。

○○先生、先生のところでradialの穿刺を練習させていただいたおかげで無事、
一発で穿刺成功しました。(自分のところではまだ上司のいないときにだけ、こっそ
り3例ほどしただけですので。 ○○先生が簡単なのをそろえてくれてた、というこ
ともありますが)。ありがとうございました。

IVUSに関しては、私は○○県育ちのため(?)今まで触ったこともなくて、、、自分
が使ったことのないものを触れるということにおいても良い経験になりました。
(あと、酔っぱらった斉藤滋先生とお話できたのもおもしろかったです。)

ところで、この際ですから質問させてください。
wire ですけど、皆さん当然のように、bareで入れてらっしゃいますよね。
私は、師匠からの「何かあってもすぐに対応できるように」との教えで、Guiding
cathe もすぐにはengageさせず、monorailにwireを通してwireとballoonを入口部近
くまで持ってきて、そしてはじめてGCをengageさせ、ただちにwiringしてGCを
coaxialにし、balloonをすすめるようにしています。
造影剤節約のためPCI直前には再造影をせず診断カテの画像をモニターに出してPCIし
ていますので術前造影をすることもなく、IVUSを使用することもなく、通常、まず
balloonです。 ので、この方法になにか問題はあるでしょうか。
出血も適度にYコネを閉めればほとんどないし・・・。
ちょっと考えてみたのですが、bareでする理由がよくわかりません。
bareにも慣れなきゃな、とは思いますが。 
すいませんが、皆様、教えてください。

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皆さんお疲れ様です。○○です。
○○先生!大活躍でしたね。おめでとう。
後、bare wireに関しては「とりあえずやってみる。」ことです。全く危険な手技でもないですし、利
点もいっぱいあります。何が利点か?って。いいこと教えましょうか。教えたがりのおじ様の会
に出席して勉強する、なんてのはいかがでしょうか。そこで宣伝です。

先日、このML上でちょっと触れましたが、熊本で九州TRI研究会を開催することなりました。
(10TH ANNIVERSARY, TRI in KUMAMOTO)
今回は○○先生と○○先生に記念講演をしていただくことになりました。
他、九州で頑張ってTRIやっている先生方にも協力いただき、ビギナーからお年寄りまで楽しめ
るような内容を、○○先生と企画している最中です。何せ資金力の無い、吹けば飛ぶような弱
小団体ですので、ライブ無し、交通費無しですがその分、おもしろかー企画を用意しますので
乞うご期待。
場所。。。三井ガーデンホテル
     熊本市紺屋町今町1ー20  電話096ー352ー1154
時間。。。2002/8/3 (SAT)
     PM13:00〜研究会
     PM17:00〜懇親会
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○○です。

さて、九州で行うTRI教育講演のアナウンスが○○先生からありましたが、日にち
が抜けていました。補足します。

日時:平成14年8月3日(土)
九州トランスラディアル研究会主催
“10TH ANNIVERSARY, TRI in KUMAMOTO”
サブタイトル:”ラディアルしたこたしたばってん”(おてもやんの節でどうぞ)

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○○です

○○先生の基本的なご質問にドッキっとしました
そういえばなんでbare wireでPCIしてるのか 改めて自問自答してしまいました
私はmonorail systemを使い始めて、いつの頃からか自然にbare wireでPCIを
していたからです。

色々と考えた結果ですが
利点としてはまずmonorail systemを挿入するときの早さです
wireをかぶせながらguidingに挿入すると何故かballoonが
先行しやすいのです(私の未熟なためでしょうが)
次にwire単独で病変の感じをつかんで、適当なデバイスを選択できるからです

まあこんなところでしょうか、やはりスピードだと思うのですがいかがでしょう
か?

もちろんCTOなどで始めからover the wire systemを使うときはbareではしませ
んが
ひょっとしていけるかもって思うときはbareでやっちゃいます

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○○です。

私がbare wireを使う理由はもっと単純です。

バルーンは、On the Wireのバルーンが初めも作られ、その後Over the Wireのバルー
ンへと進化しましたが、きっとその時はバルーンとWireをチョコチョコ進めながら病
変部をクロスするのが当然と考えられたでしょう。
そしてモノレールが幅を利かすようになるのと同じくして、Wireの性能も向上しまし
た。

この問題は、
“なぜPCIを6Fr.でするのか? 8Fr。でも十分出来るのに・・・”
というのに似ています。
道具が進歩して6Fr.でも8Fr.と変わらない安全性でPCIができるようにな
りました。だから8Fr,はほとんど必要でなくなったのです。もちろんそれでも必
要な時には8Fr.を使用します。

ですから、我々にはOver the Wire のバルーンを使用する方法と、Bare wireを通し
てモノレールバルーンを使う方法の2つを持っていると考え、どちらでも使いやすい
方を選択していいんじゃないですか?
どちらが優れているか劣っているかではなく、”好き嫌い”、とか”カッコイイ、カッ
コワルイ”というノリで選択しても、手技の成績にはあまり影響しないと思います。
もちろん症例によってはOver the Wire のバルーンを使用する方が有利な場合もあり
ますので、片方にこだわることない柔軟性をもっていれば済むことのように思えます。

もし、私が(CTOなどではない)通常の手技の最中に、”なぜOver the Wire のバ
ルーンを使用しないのですか?”と質問されたら、”カッコワルイから”と答えるか
もしれません。

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○○ です。

僕も○○先生の基本的?な質問を考えました。

まず、「何かあっても...」とありますが、何かある可能性が非常に低いです。
さらにそのバルーンは何を使ってますか?何が起こるかによって必要なバルーン
は変わる気もしますし、どのように決めるのか、が問題のようにも思います。ま、
僕の場合はIVUSを使うのでIVUSの情報を得ないと何を使うか決めれないので当然
bareとなりますが、それ以外でも色々な情報を得てからballoonを決めている気
がします。さらにwireの操作性ではmicro catheter > over the wire balloon
catheter > bare + introducer > bare + monorail balloon catheter だと思わ
れます。そうなると難しいwire crossの場合には逆にballoon supportで行う理由は見当
たりません。

結局、やはり単純な病変以外はbare wireでやる方がmeritが多いと思われます。

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