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○○です。

皆さま、ご無沙汰しております。
CCTも盛り上がったようで羨ましいです。
今、とても困っています。
大学病院へやってきて半年以上が過ぎました。
色々な制限の中PCI頑張ったつもりです。
去年の一年分の件数を半年で終わりました。
一生懸命働いて件数を増やしボーナスでも出るのかと思ったら、...病院より怒られ
ました。

事務より、器財の購入費の一年分を半年で使い切ってしまった旨の通告が来ました。
要するに、お金がないのでカテやバルーンが買えないようです。

国立大学はモノの購入費は前年度(前々年度?)の売り上げで決まっており、どんな
に本年度の収入があってもそれは国庫に直接はいるので、今年度の購入費には加わら
ないのだそうです。
御上からいただいた枠の中での診療・治療しかできないのです。
しらなかった私がバカでした... 。

ここでは件数を増やせば、赤字が増えるだけだという事です。
仕事をしなければ、黒字。
もらったお金を使わない、辛抱が美しいようです。
仕事をすると誉められる世界に慣れていたのでびっくりです!

IVUSもやってはいけないようです。
せっかく認定がおりたRotaもどのくらいまで使えるのか解りません。
Percu Surgeは、古いので購入価が安くなりそうなRESCUEにしたら良いのではと勧め
られました。

普通は人件費が一番痛いはずなのですが、別会計で国からそのまま出るので、リスト
ラも減給も無いようです。

私立病院の節約とはひと味違う、「件数をこなすと赤字」という事に関して、全国の
国立大学系の先生方は、どのようにしているのでしょうか?
やはり、やらない方が良いのでしょうか?
国立大学病院出身の先生方も経験などより教えていただければ幸いです。
また、私立病院系の先生方の御意見もいただければと思います。

ちなみに、薬もよく使うモノほど強制的にゾロ品に変更です。
なんだか情けない。
このような国立大学病院は日本中にどのくらい有るのでしょうか?

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○○です

Thrumbusterでの使い方 面白いですね
今はなるべくGuard-wire + 6F Thrombuster でよろうとしているところで
以前は、再潅流前に末梢にマイクロカテを入れてニコランジルを投与していまし

これで、予防できたかどうかは不明です(残念ながら症例数が足りませんでし
た)
末梢まで血流のあるAPでは術前投与が明らかにslow flowを改善していました

MAXまで冠注後もFlowが改善しない例はIABPを挿入して終了しています
残念ながら これからは末梢プロテクションでこのような症例がなくなればいい
と思っています

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○○です。○○先生、先日はお忙しい所をおじゃましてしまって、す
みま
せんでした。また見学させてくださいね。
ミサ…、今度こそ参加したいですね。

> 吸引後にうしろの注射器をはずしてそこからシ
> グマートを打ち、めでたくflowは改善しました。こういう使い道もアリです
ね。

ボクも先日、同じようにシグマート・ニトプロ冠注しました。やはりLAD #6
total
のcaseでML stent後もさっぱりflowが得られず、半ば諦めかけながらの冠注でし
たが
このcaseもflowはめでたく改善しました。
ところで、冠注後もno-flowだったら、皆さんはどう対処していきますか?IABP
挿入して撤退?

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○○です

私立大学卒業、私立大学勤務しか経験のない
私にとっては本当にビックリしています
今は来年からのDRGに向けてコスト軽減に努めていますが
これも、やはり私立だからこそなんでしょうね
うちの医局の国立大出身の先生にもお聞きしたら
同じように「件数を増やせば、赤字が増えるだけだという事です。
仕事をしなければ、黒字。」と言われてました

大阪商人の私にはまったく想像のできない世界ですね
前向きなコメントできなく申し訳ありません

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○○です。
○○先生、心中お察しいたします。若輩者ですが、書き込ませてください。

 ボクは○○大学を卒業後、家庭の事情もあり郷里の国立大学に入局しました。1年
の大学研修の後、関連病院をローテートし6年目に大学に戻った時に先生と同じ種類
のカルチャーショックに見舞われた覚えがあります。
 バルーンも、カテも買い取りのため骨董品級のバルーンがゴロゴロしてました。夜
間の緊急カテには技師さん1人のみで看護婦さんもついてくれません。第一、AMIがき
てもICUが満床(当時は4床でした)であったら転送です。半年くらいでマヒして、慣
れてきましたが、それでも研究室のbossから「悪いんだけど、開業する先生があるの
で、来月からI病院に行ってくれない?」と言われた時には心底ホッとして自然に笑
みがこぼれました。要するにK市ではAP AMIにたいして大学病院は1.症例も少なく
2.緊急対応するシステムが確立しておらず、3.多分、一般病院で一所懸命PCIが行わ
れていることや何かは関係ない、ということなんだと思います。
 似たような(おそらく)環境で症例数を増やし続けられたことは素晴らしいことと
思います。ですから、頑張ってPCI続けて下さい。どう見たって先生のスタンスの方
が正しいのですから。
 それから、最近、ウチの病院でもジェネリック薬剤が導入されました。患者さんの
自己負担額が減ってゆくから…と自分に言い聞かせて処方変更を進めてます。でも
「いっそ、一般名を処方箋に書いて薬局で患者さんに選ばせたら?」と提案したら薬
局長に一笑に付されました。…どうして??

ながながとすみません。

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○○です。

ウチも公立病院ですので、同じような経験があります。
市の予算を確保している関係上、それを上回るような支出は原則的にはできないよう
です。
当院ではカテ件数が増えたときに、”なぜ循環器はこんなに材料費を使うのか”と事
務から事情聴取を受けたことがあります。
当院の事務は、予算を必死に守ってなるべく支出を少なくするのを仕事としていると
ころと、お金が入ってくるところは別です。たくさん仕事をすると結果的に病院の利
益が上がるかどうかなど、彼らには関係ありません。予算を上手に配分しながら出す
ことに命を懸けている公務員には、患者さんのことなど関係ありません。

○○先生の性格なら、カテ室で”ちゃぶ台”をひっくり返す勢いで怒っておられるこ
ととお察しします。ただ、ちゃぶ台は普通のカテ室には置いてないでしょうから、ひっ
くり返すならトレイをバルーンやステントごと、ひっくり返すしかありません。

私は7年以上公務員をしていますので、悲しいことに慣れてしまいましたけど・・・・

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○○です。

Aneurysmは、冠動脈径の2倍くらいですから、すぐにruptureする危険性は低いと思い
ます。狭窄はAneurysmの出口にあるので、HDですから、月並みですが、1.75mm
でRotaして、IVUSをみてからその後の治療をきめます。もちろん、Rota前にIV
USがとおるなら、是非みておきたいと思います。というのも、Aneurysmの出口に壁
の薄いところが万一あって、そこにもろにワイヤバイアスがかかるようなら、Rot
aは危ないかもしれないからです。

1.75mmでのRota後は、ステントをAneurysmの出口からいれるかもしれませんし、全周
性に高度石灰化があるなら、burrのsize upをするかもしれません。LCxの病変は
はっきりわかりませんが、完全冠血行再建して、6ヵ月後のf/u CAGでAneurysmに変化
があるようなら、そこで次の手を考えたいと思います。

Jo stentですが、ウチのカテ室にただ1ヶありますが、現在、新たな供給の道がたた
れていることを考えると、重篤な冠穿孔の緊急対応用に残しておきたいところです。
それに、HD例ですから、きちんとステントが広がるかわからない部分もあり、また予
想される再狭窄率も高いでしょうから、初回からいきなりJoで行く必要もないのでは
? と考えます。

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○○です。

Polycystic kidney(PCK)と脳動脈瘤の合併例は研修医の頃見たことがあり、冠動脈瘤も合
併するのかと、PubMedを引いてみたら、4本ほど論文がみつかりました。したがって、こ
れは川崎病というよりもPCKの一つの病態でしょう。心筋梗塞も合併するとのことです。

治療については○○先生に全く同意です。たぶん、石灰化が著しい硬い病変のように思い
ますので、ロータが適切で、狭窄の治療のみで、拡張している部分は放置でよいと思いま
す。

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皆様、始めまして。○○病院の○○と申します。
TRA-netに参加させていただくにあたり、自己紹介させていただきます。

氏名:○○
出身:大分県(祝!大分トリニータJ1昇格)
所属機関:○○
流派:○○派 ○○先生の弟子の○○先生の弟子
です。○○先生、いきなり飲み会から勝手に弟子入りしてしまって失礼しました!
またその飲み会の際には○○先生、○○先生に大変お世
話になりました。

今は駆け出しの研修医二年目です。来年からは勤務関係上、○○派に入
門させていただけたらと強く希望しております。その際にはぜひよろしくお願い
申し上げます。

このTRA-netを通じていろいろ勉強させていただきたいと思っています。
若輩者ですがよろしくお願いします。

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○○です

まずはIVUSで石灰化の有無を、冠動脈瘤等を観察し
必要に応じてロータブレターを考えます
最終的には瘤の所には手を出さずに狭窄部のみをステンテすると
思います。 LCxの狭窄が良く分からないのですが
同様にIVUSで決定すると思います

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○○です。本日は御相談させていただきたい症例があります。
【症例】68才、男性。
嚢胞腎により本年2月よりHDとなっていますが、HD中の血圧低下および労作時の
chest discomfortでCAGとなりました。CAGを施行しましたところ、LADに
aneurysmを認めdistalはhazyでした。このviewではわかりづらいですが、LCXに
も狭窄病変がありEKG変化からはculprit lesionはLCXかもしれません(ASOのた
め負荷試験は施行していません)。川崎病の既往はありませんが、孫(18才)が
川崎病でfollowされているとのことです。LADにはどのように対処すればよろし
いでしょうか?御教示いただければ幸いです。

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○○です。

皆さま、御意見有り難うございます。
(個人的にもはげましのメールも数件いただきました。ありがとうございます)

公務員歴7ヶ月の私にとっては、本当に頭に来る事件です。
バルーンやステントをひっくり返すと、また「高額医療」と怒られますのでできませ
ん。
安上がりにひっくり返すモノを探しています。

とりあえず、地味にお金を使わない様に頑張っては見ますが...

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みなさま、Percu Surgeはどのように使っていますか?
我々は、まず、一人目には私が最近こっている「5Fr de Percu」というワザ(5Fr GC
でdeepに入れて吸ってしまう)でプロテクトバルーンを使い、次に来た患者さんには
アスピレーションカテのみでRESCUEの様につかっています。
一粒で二度美味しいPercu Surge!

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○○です。
ご多忙のところを貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。
残念ながら当施設ではRotaは使用できませんので大学病院に持ち帰ろうかと考え
ています。
今後もご指導をよろしくお願いします。

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○○です。

遅れレスですが、あの写真だけですからはっきりは分からないのですが、HDだけ
どHDのcalcifiedって感じはしないんですが、どうでしょう? PCKに合併のHDだ
からって訳ではないんでしょうがHD歴はまだ短いようですし現時点でcalcified
と決めるのは違うかも、って思います。
ただ、アンギオで見えないからと言って石灰化がないなんていえませんから結局
ロータブレータ stand-byでIVUSなんですが。
でもロータブレータなしでもできる感じもするんですけどね−−−。
参考にならない意見で申し訳ありません。

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○○です

こういう病変こそIVUSの威力が発揮されるんだと
思います

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皆様、はじめまして
この度お世話になることになった○○病院の○○と申します。
TRA-netに参加させていただくにあたり、自己紹介させていただきます。

氏名:○○
勤務先:○○病院
小さな個人病院です。
3年ほど前からTRAを行っております。

TRA-netの皆様のご指導でいろいろ勉強させていただきたいと思っています。
ではよろしくお願い申し上げます。

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○○です。  第53集関連画像の53-A-1~2を参照してください。
最近忙しさにかまけてResが少なく申し訳ありません。
さて、症例は76才男性です。ACS+急性心不全にて11月10日に挿管とIABPサ
ポート下に緊急PCIを施行し、#7proxと#2proxに各々3.0mmと4.0mmのステ
ントを留置した症例です。術後経過は良好で11日には心不全から離脱し12日に
IABPを抜去しました(CPK:1700)。急変は13日零時33分55秒に突然高度
AVBが生じました。(零時30分と33分54秒のモニターを添付します。)全く心
室波形が認められず、CPRにも心室の反応は無く†されました。使用薬剤はリドカイ
ン(持続)カテコラミン(持続)ハンプ(持続)シグマート(持続)ヘパリン(持続
:ACT200ぐらいを維持されていた)。腎機能障害があり血清K:5.2とやや高い
(但し前日も5.1で不整脈なし)。私を含めスタッフにはこの症例のように心室波
形が無く抑制された高度AVBが突然生じた例を診た経験が無く原因が不明です。どな
たか御意見いただけませんでしょうか?

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○○です。

○○先生の症例はたいへん珍しいケースだと思います。
心電図から推測すると、PQ間隔がわずかに延長し、心室内伝導障害があるように見え
ます。おそらく、LADの近位部の障害に伴う右脚ブロック+左軸偏位型の心電図だった
のではないでしょうか。それが3束ブロックになり、完全房室ブロックになったもの
と考えられます。教科書的にはtemporary の適応なのでしょうが、このくらいであれ
ばtemporary は入れないで様子をみてしまいますよね。ましてやPCI が成功している
のですから...。
全く下からの補充収縮が出ないと恐ろしいことになるのですね。
貴重な症例をありがとうございました。

この心電図のあとはEscapeがずっとでなくて、いきなりVFだったのでしょうか?

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○○です。

○○先生の御意見に同感です。
ただ、奇異に感じるのは、責任病変が#7であることと、
高度な心室内伝導傷害を引き起こしたわりに
CKの値があまり大きくないことです。

この症例は、OMI(A)の既往があるか、あるいは
今回の梗塞発症前から2束ブロックがあったのでしょうか?
病歴、12誘導心電図などはどうでしょうか?

補充収縮がでなかったことに関しては
(ひょっとすると、完全房室ブロックへの増悪に関しても)
リドカインが影響していたかもしれません。

高度な脚ブロックがあれば、当然 Iaの使用は躊躇すると思いますが
Ibは、おそらく必要があれば使用することがあると思います。
この症例からは、Ibに関してもリスクを考慮すべきと
教えられました。

本当に貴重な症例をありがとうございました。

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○○です

○○先生、予期せぬ事態に、さぞや悔しい思いをされたと思います。もちろん患者様も、
、、、さていくつか教えていただきたいのですが、まず今回のACSはLADでしょう
かRCAでしょうか?○○先生と○○先生のレスではLADを重視されているようですが、
もし今回の心筋障害がRCAから来るものであれば、単純に突然の完全房室ブロックも
説明がつくのではないかと思います。モニター波形ではありますが、0時30分のQRS波
形とアレスト直前のQRS波形が全く同じことからSATはまず考えられないと思います。
自分も過去に#15PDの付け根の詰まったAMI maxCPK1000の患者が退院直前の発症6日
目に突然完全房室ブロックになった経験があります。確かに発症時AV node arteryを
巻き込んでいたのですが、ずっとAV blockは出ていませんでした。おそらく水腫様変
化で腫大した梗塞心筋が機械的圧迫などで刺激伝導系を障害したのではないかと考え
ています。(病理専門の方、間違っていたら教えてください)。ちなみにその方はH
R30で固有心拍が出ていたので、ペーシングリードを挿入し2日目にブロックは治
癒しました。この患者様も同じことを起こしたのかもしれませんね? こういった急
変時にうちではペースメーカーリードを入れるまでの間、体表面ペーシングを行うこ
ともあります。大胸筋がピクンピクンして手技もやりにくいのですが、やはりアレス
ト直前のQRSはしっかり圧波形も出ていることからペーシングの効果は心臓マッサー
ジよりも絶大だと思います。最近では除細動器にこの機能がくっついているものもあ
るので、皆さんも機会があれば使用されてみてはいかがでしょうか?

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○○です   第53集関連画像の53-B-1~2を参照してください。
○○先生、○○先生、○○先生Res有難うございました。まず、心エコーにて壁運動
異常を前壁中隔に認められており責任冠動脈はLADと判断しました。○○先生や○○
先生の御指摘のごとく2束ブロックは帰室時より認めておりましたが、御指摘のPRの
延長を入院時には認めていなかったと記憶していたので急いで心電図を全て取り寄せ
ました。11月10日CCU入室時の心電図ではPR延長を認めませんが、なんと11月
12日の心電図ではPRが延長しQRS幅も拡大しています(添付ファイル)。つまりは
心筋障害が進行し2束ブロック→高度ブロック→3束(房室)ブロックへと移行した
ようです。12日の時点でバックアップペーシングを挿入すべきだったと反省してお
ります(主治医にシリアルに心電図をチェックさせるべきでした)。○○先生の御指
摘のように我々もリドカインが何らかの関与していると考えておりましたが、この経
過であればプルキンエ以下がずたずたに切れてしまったのかも知れません。ちなみに
本症例はこの後VFにすらなりませんでした。また、この症例を経験して○○先生の指
摘された体表面ペーシングつき徐細動器の購入を機種選定委員会に届ける意見を出し
ましたが使用頻度が少ないだろうということでなかなか採択は困難な状況です。

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○○です

AMI(ant)でもまれにCAVBになるケースがあります
ただし○○先生の様に心室調律がなくなるケースは経験したことが
ありません
CCU勤務が長かったので少し調べてみましたが
前壁梗塞では少ないですが、もし発症すれば
予後は不良みたいです
○○先生と同じような症例を以前に経験しましたが
CAVBのみで心室調律のなくなることはありませんでした
ただ、その人は教科書と同じように2ヵ月後に
院内死亡しました
AMI(inf)のCAVB合併例でVPSが多発するのでリドカイン
使って、同じような心電図になた事はあります
AMIでは使用する、抗不整脈薬の使用には注意しています
この症例でもし、リドカインが関与していないのなら
次にはVSRかFree wall raputreを疑います

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○○です

○○先生への質問ですが
対表面ペーシングって本当に有効ですか?
うちにもずいぶん前からあるのですが、有効だと
思った経験がありません
使い方の問題でしょうか? うちにも2台ありますが
それより早くペーシングを入れるように指導しています
たしかにVT,VFを繰り返す人には対表面プローべ
付けていますが、アレストになって有効だった記憶がありません
使い方の問題でしょうか?

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○○です。

○○先生の御指摘ですが、私の経験では(いままで4回ぐらいしかありませんが)ちゃ
んと心拍動は得られます。ただし、VT,VFを繰り返してアレストになる様な症例
は、それなりに心筋障害があったりacidosisになっていたりで効果はないかも知れま
せん。でもきっとこういう時って、しっかりペーシングリードが右室に入っていても
反応しないですよね?
純粋なアレストタイムが短く心臓マッサージが有効であれば、刺激にのると思います
よ。少なくとも今回のこの症例はアレストになる直前の一拍はきちんと血圧の出る有
効収縮だったわけですから、先生の御指摘の通りfree wall raptureとかVSRの様
なmechanical complicationでなければ効果はあると思います。
私が有効と考えた点は、どんなに早くブラインドでペーシングリードをいれても体表
面ペーシングの作動開始の方が早いと思います。そのあとゆっくりペーシングリード
をいれればいいかな?って思ったりもしますが、、、
ちなみに私の経験した4例ですが全例下壁梗塞の完全房室ブロック合併で来院時血圧
が60−70ぐらいの人でした。心カテ室が使えるまでの間(当時は連絡してから30
分から1時間ぐらいかかっていました)に血行動態を早期に回復させる目的で使用し、
ちゃんと刺激にのって血圧も上昇していました。(そういえば確か心筋が反応するま
でoutputを上げていったような覚えがあります)
でも確かこのパッドって結構高かった気がしますし、患者さんが痛がるんですよね。

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○○です。

○○先生Res有難うございました。

> ただし○○先生の様に心室調律がなくなるケースは経験したことがありません。

かなり珍しいケースだと思います。

> 次にはVSRかFree wall raputreを疑います

心マ中の心エコーではVSRやFWRは無かったと当直医から報告を受けております。

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○○です

体表面ペーシングの使い方の差でしょうか?
AMI (inf)に合併したCAVBで、血圧60−70でHR30の様な
症例にはあまり使用したことがなく、そのままペーシングを入れてから
カテといった経過で処置しています

あのパットはペーシング付はかなり高いので、予防的(VT,VF)に
頻回に使用していたら師長さんに怒られたことがあります

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○○です。

北京での夜の研究会で刺激され入会させていただきました。
○○医大でのTRIは20%程度に低迷していますが、徐々に増やしていくつもりでいます。
これまではROMのみでしたが、どうぞよろしくお願いします。

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○○です
>
> 久々の登場です。
> 昨日の当直で、○○先生の貴重な体験が参考になるような場面に遭遇しました。
> HCM+chronic Afのある45歳女性で、rate controlは難しかったようです。アーチストが
> 少量入ってましたが、アミオダロンは使ってません。二日前に突然の心停止となり、救
> 急隊が到着するとVfでした。150〜200Jでは除細動できず、CPCR下に搬入されました。
> 急患室ではVfと心室調律の繰り返しで、キシロカイン、マグネゾール、インデラルを加
> えて10回くらいDCをかけても止まらず、シンビッドを0.3mg/kg加えて除細動に成功しま
> した。

おっと、間違って途中で送信してしまいました。続きです。
除細動後はwide QRS+高度洞徐脈+房室接合部調律or心室調律で、血圧も不安定、脈
拍60〜40bpmという状況でした。一時ペーシング挿入しICU入室となりました。入室後
はしばらく安定してましたが、低酸素性ミオクローヌスと思われる痙攣が出現し、主
治医はアレビアチン250mgをivしたようです。その後にQRSが200~250msecとなり、ペー
シング不全が一過性に出現、というか、まったく心室波形が出なくなりました。たま
たま当直で呼ばれ、ペーシングを12Vまで上げましたが反応無く、CPRを続行しま
した。どうしようか考えていたら、○○先生の症例や体表ペーシングの話が出てたのを
思い出し、さっそく貼り付けてみました。するとしっかりSBP 150~170の圧が出るじゃ
ないですか。ほんとに有り難かったです。

この症例のペーシング不全の原因としては、HCM+Afによる心筋障害、頻回のDCによ
る障害、抗不整脈剤による心室内伝導抑制、最初のショック状態で心筋虚血が広がっ
たこと などが考えられそうです。プルキンエレベルまで障害されたら、心内膜をピ
ンポイントで刺激する一時ペーシングでは、このような事態になる可能性もあるのか
もしれません。その点では、心筋全体を刺激する体表ペーシングのほうが有用ではな
いでしょうか。ただ、心室収縮は生理的な形にはならないでしょう。

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○○です。

○○先生は、私の学生時代からの同級生です。○○先生ようこそTRA-netな世界
へ。いまやこの業界でそれなりの影響力を誇るTRA-netですので、オフラインでも是
非御参加ください。とは言え、先生の現在の御環境はかなり大変なようですので、な
かなか学会やライヴに参加する機会が限られるのでしょうね。私も○○1年目(今から
2年前)のころは、苦労しました。ただしそう言いつつも、当時の上司であった○○先
生のご好意で、ボスを留守番にして結構お出掛けしてましたが…。最近同門の先輩方
や同級生のTRA-net参加が相次ぎ、大変嬉しく存じます。その分緊張感も増して来ま
した(笑)。

極めて御多忙と存じますので、御体ご自愛の上御活躍下さい。

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 はじめまして。TRA-netに入会してはや1カ月、ご挨拶もせず、大変失礼しました。
何か、気の利いたことをと思いながら、ずいぶんと月日が経ってしまいました。
 
 H5年○○大卒、○○大循環器内科に所属しています。
 H14/4月より、前任の○○先生と交代で○○病院に赴任いたしました。
H14/4-9月末までの6カ月間のCAG件数は302例、PCI件数65例、うちAMIは45例でした。
まだ、赴任したばかりですので、待機的PCIはEasy caseを選んでPCIをしていますの
で、PCI件数は、
○○先生の時代より若干減少しています。
 
 TRA-netの話題は、いつも大変勉強になっております。
 まだまだ、初心者でわからないことばかりで、これからはいろいろと質問すると思
いますが、
宜しくお願い申し上げます。

**************************************
○○です。

○○先生、とってもタイムリーなんですが、11/15○○病院にお邪魔してきまし
た。
○○病院は私にとりまして最も近いTRA-net関連施設ですので
とりあえず一度ご挨拶しなくてはと思い、お忙しいところお邪魔させて頂きました。

○○先生、○○先生、研修医の先生の3人で切り盛りされていました。
○○先生はとても穏やかな先生で○○出身の鏡のような方でした。
とても厳しい状況で働いてらっしゃるにもかかわらず、切れることなくいつも冷静で
いらっしゃるそうです。
○○先生は私とは同じ○○医科大学の出身で学生時代からよく知っていました。しか
し、こんな近くにいらっしゃるなんて知りませんでしたのでとても懐かしくお会いさ
せて頂きました。

年間PCIが120、そのうちAMIが80だそうで、それを3人で回すご苦労お察しいたしま
す。
しかも時間外の緊急は技師さんが出てきてくれないそうで・・・
ますます、お気持ちお察しいたします。
○○先生が”もう少し人がいれば症例も増やせるんだけど・・・”と仰られていまし
たが、病院が医師の枠を増やしてくれないのだそうです。

当院も国立病院ですのでカテ枠の制限が強かったり、医師へのしわ寄せが強かったり
するのですが、○○先生のお話を伺っているとうちって結構恵まれてるかも・・・と
いう気がしてきました。

平日のお昼だというのに食事にまでお付き合い頂きありがとうございました。
機会がございましたらお伺いさせてください。
また、○○へお越しの際は(古い病院で申し訳ないのですが、)是非お立ち寄りくだ
さい。

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○○です。これから初日のセッションにでかけますが、シカゴの外は雪
がちらついていて、とても寒そうです。

>しかも時間外の緊急は技師さんが出てきてくれないそうで・・・ますます、お気持
ちお察しいたします。○○先生が”もう少し人がいれば症例も増やせるんだけど・・
・”と仰られていましたが、病院が医師の枠を増やしてくれないのだそうです。

自分も国立大学病院で勤務した期間があるので、先生のお気持ちはよくわかるし、そ
うした経験も多数ありましたが、最近はむしろ、どうしてそういう(時間外は働かな
いなどという)勤務態度がまかりとおるのか、という疑問の方が強いですね。そうい
う文句をいう人に限って、そのくせ、普段はチーム医療などどいう輩が少なくないで
すが、チーム医療というなら、勤務時間外も、夜間・休日もチーム医療してくれない
と、矛盾になります。

僕は、一年半前に、○○を引き受けたときから、ここだけは、何としても絶対にゆず
れないとおもってきました。世の中、桂のYさんとか、星総合のSさんとか、凡百の医
者なんかよせつけない凄い実力をもったコメディカルの人もいらっしゃいます。何と
か、そうした人達に少しでも近づいて欲しいと思いました。

放射線技師さんの仕事は、現像ではなく、被爆防護への配慮に加え、LVEFやQCAなど
の計測業務とデータベース構築、MEさんの仕事は、心電図を張ることでなく、やはり
データベース構築にあることを口を酸っぱくしていってきました。IVUSも、ギャラク
シーがきて操作がやさしくなってから、保険でお上から正式に認められた器械(つま
り、単なる研究目的で医者が道楽・趣味でやっているわけではない、という意味)で
あり、放射線を使用しない以上、QCUを含むデータ処理はすべてMEが担当するのが当
然だといって、実際そうさせています。(悪意はないにせよ、結果的に)さぼってい
たのが発覚したので、大目玉を加えたこともあります。さいわい、以前、見学にいら
した方が指摘されたように、こうした私の意向を理解してくれて、全力で頑張ってく
れる素晴らしい放射線技師さんがいるので、今のところは何とか上手く行っているよ
うです。

緊急に際しては、医者がそうである以上、みな、それぞれ、on callのものがでてき
ます。そもそもそうした環境を作ることが、院長以下、病院管理者のまず第一の努め
であると思います。それをしないでおいて、医者だけで夜PCIをやれというのは、随
分身勝手な病院管理者側の理屈でしょう。

すくなからぬ病院、とくに国公立大学・病院や歴史のながい私大で、コメディカルの
ある意味でのサボタージュともいえる勤務態度がまかり通り、すべてが医者に押し付
けられている現状が何とかならないものか、ここを何とかしない限り、日本の医療の
改善は見込めないのではないか、というくらい思っている昨今です。

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○○です

○○先生に大賛成です
うちも何時からか(私の研修医時代にはすでにそうでした)
時間外の緊急はDrだけです
放射線技師さん、看護師さんは誰も付いてくれません
あげくの果てに使った器具の伝票書きから、ごみ捨て
床掃除まですべてやってから帰宅します
MEさんなんて、カテ室には誰も勤務していません
そのくせ、MEの学生実習はカテ室でしていますが
学生さんにはこういう仕事もあるんだよと、教えていますが・・・
おそらく兵庫医大では一番、メジャーでおそらく一番症例数の
多い検査、治療ですが・・ やはり病院の体質は改善できません
病棟もしかりです・・・・
そのくせチーム医療、クリニカルパス(これもすべて私が
作りましたが)という言葉はやたら口にします
なんとかしないと思ってはいますが
カテ室でもQCA, IVUS, データーベースすべて我々の
仕事です
これから少しずつでもいいから改善していきたいと
思う今日この頃です

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○○です

追加レスです
でも、最近 ようやく放射線技師さんたちと放射線防御
についての、様々な試作を試しています
できれば鎌倉ライブの米米クラブでご披露します

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○○です。

どこも、大変ですね。

> 時間外の緊急はDrだけです
> 放射線技師さん、看護師さんは誰も付いてくれません
当院は、技師さんはシネのスイッチを入れに来てくれます。
それだけです。
...それだけでも、ありがたいの思うべきなのでしょうね。

> おそらく○○医大では一番、メジャーでおそらく一番症例数の
> 多い検査、治療ですが・・ やはり病院の体質は改善できません
大きな組織は難しいのでしょうか...
私達も、国立大学という巨大な組織に立ち向かう根性も無くなってきています。

循環器医師は、魔法の小人のように働き、「朝、ご主人が起きたら患者が綺麗に治っ
ていた」というのが管理者のご希望のようです。
魔法の小人は無償のボランティアで、ご褒美も無し。
しかも、治療は金をかけちゃぁダメ!(だって、魔法なんだから!?)
さらに、何かトラブルがあったら小人の責任。
ギリギリ、ボロボロまで働かせて、必要が無くなったらポィッ!

さらに、当院では魔法の小人が仕事をしすぎると怒られるおまけ付きです。

小人と言うよりは奴隷ですか?

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この度入会させていただきました○○市立病院
の○○と申します。
数年前より診断、PCIともradial approachで行なって
いますが小規模施設でして、まだまだ経験不足です。
みなさんの意見を拝聴させていただき勉強して行きた
いと思っています。
よろしくお願いいたします。

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○○です。

私の場合はブロックの進行に気づかず体表面ペーシングも準備できていないなど未熟
な点が多く恥ずかしく思っておりますが、私の経験が何らかの役に立てたことをうれ
しく思います。

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○○です。

いつも忘れた頃に返事を書くので話題は完全に変わっているのですが体表面ペーシン
グで最近経験した症例です。
70歳過ぎの女性でケイレン発作で入院し最初脳外科の医者が呼ばれICUに入室後のモ
ニター心電図で高度房室ブロックが発見されました。入院後も心室停止となり何回か
失神発作があったようですが、ICUの看護婦が体表面ペーシングのことを脳外科医に
伝えて使用しました。僕が病院に着いた時は疲れきった脳外科医が大量の硫アトの空
瓶の前で「体表面ペーシングは薬の何倍も役に立つ。」と絶賛していました。確かに
本人の不快感は別にして緊急時には有益のようで脈はよく触れてました。
循環器科医はすぐにペーシングを入れてしまうのでこの分野に関してはナースの方が
エキスパートでした。

○○先生のメールを読んで3年前のことを思い出しました。私も以前いた某私立医大
病院では医者だけで緊急カテをやっており患者のムンテラをして、シネとポリコー
ダーの立ち上げをして、注射器で薬を吸って、伝票を書いて、カテをして、すべてを
片付けてモップで床を拭いた後に患者の家族にムンテラをしていました。現在パラメ
ディカルの協力してくれる病院で働いていると本当に医者の負担が少なくて楽である
と感じます。
過酷な環境にある全国の先生方負けずに頑張ってください。(しかし日本のこういう
状況は本当に不条理で本来の力を全部医療に注げれないのは医者にとっても患者さん
にとっても不幸なことと思います。)

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○○です

 国立(含大学)病院だけかと思っていたら県立病院系でも「公務員」が浸透してい
るようですね。I県K市ではすでに緊急PCI体制からK大学病院は外されているように思
いますが、されでも偉い先生方は「救急体制に寄与している」と思っている節もあり
ます。一部のコメディカルなどはK市で一番レベルが高いと信じているようです。サ
ラリーのレベルは高そうだけど。

> 小人と言うよりは奴隷ですか?

 大学病院にいたときはただの(病院にいるはずのない)医員だったから1週4日の日
雇いでした。当直・時間外手当と称するものが給料から医員の数で割った分だけさら
に召し上げられていたことも懐かしい(?)思い出です。
医局秘書さんに「先生、今月は9万円です」とかいわれて、給料の半分以上払ってい
た日々…(-_-x)。

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○○病院

○○先生。初めまして、小生は○○医大の11期卒業になります。
○○で“義務年限”を果たし、今は縁があって○○におります。
同僚が○○医療センターでお世話になりました。
一応○○医大循環器内科の“幽霊研究生”でもあります。
○○医大の研究生は年額が少なくて助かっております。
決して値上げをしないで下さいね。

TRA&TRI率だけは90%越えて頑張っております。
心外がないのでロータが必要な症例はしないので
その程度の数字になるのだと思いますが。
カテは違う畑で教わったので、なかなか大学に入りにくい感じで
おりました。今後はお近づきできればと思っております。
どうぞ宜しくお願いします。

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○○です。
さて、今週の興味ある症例です。月曜午前の私の外来の終わりに、69歳の男性が不安
定狭心症で独歩来院されました。 15年前に都内の他医でCAGをして2枝病変と言われ
内服加療、1週間前から安静時にも胸痛を繰り返し、日曜日はGTNを20錠使用したそう
です。来院時前胸部誘導で不吉なST低下と、徐脈傾向、軽度のQT延長があり、心筋
マーカー軽度陽性で直ちに緊急CAGとしました。不吉な心電図でしたが、やはりCAGを
見てびっくりで、small RCA1-CTO, LAD6jp-CTO, Dominant LCx11-99% thrombus、造
影だけで徐脈、血圧低下、高度のASOでIABPがようやく入る状況です。あいにくボス
はAHA出張で不在で、助手に入ってくれた若手と、あわててかろうじて触れるカター
イ右ソケイを穿刺し、IABPを無事挿入しました。余談ですが、このようなASOがらみ
で、IABPが簡単にはあがりにくい症例は、導入用GWが0.025で多少はサポートがあ
り、かつシャフト自体も硬いトーカイが良い、と改めて実感しました。

7F EBU35 TRIでLCx11へ素早くバルーンステント、トライスター3.5mm/23mmを植え込
み、NCビバ16気圧15秒で4mmにそろえ、IVUSでMSA 10 square-mmを確認、LCxがfixし
てからそのままLAD-CTOを開けに行きましたが、LAD6jp-CTOはIntermediate不通過で
断念しました。とっても困ったのですが、造影剤もそれなりに消費しましたし、仕方
なくIABP下にCCUへ収容しました。

第2病日にIABP駆動下にカテ室へ降りて、再度左上腕から造影してみると、LITAは予
想通り見事に足へ行っています。IABP越しに腹部へカテを下ろして、腹部〜下肢動脈
のDSAを行うと、左は総腸骨で完全閉塞でした。右は我ながらよくIABPが上がったと
思えるほどの分岐部直下の高度狭窄で、足が温かいのが不思議な状況です。右上腕を
穿刺して造影したら、幸いにもRITAは大丈夫でした。私なりにLADへの再トライは、
形態と閉塞長から勝算が低そうであり、かつASOのためIABPは何日も粘ることを許し
てくれる状況ではなく、圧迫止血で安全にIABPが抜去できる状況ではないと判断し、
ボスが不在ではありましたが、私なりの判断で外科へ相談しました。ウチの外科はこ
ころよくこの症例を引き受けてくれたのでした。

木曜の2例目(予定のA弁置換の後)の枠に緊急で入れて頂きました。 まずはRITA+RA
のcompositでLADとD1へOPCABを行い、その後IABPを離脱しつつ足の血行再建を行いま
した。型どおりのOPCABが終了後、IABPをウィ-ニングし、外科的に抜去しました。そ
こで内科チームが合流し、右の総腸骨へPTAして8mm/100mmのEasy Wall Stentを植え
込みました。術中イメージ装置で結構良い画像が得られますので、術場でそのまま
ITA造影も行ってみました。外科はLADのフローメーターのデータが悪いと言います
し、その時点では必要であればそのままITA越しにPCIしようと思い、外科チームの快
諾を得ました。GCを慎重に右ITAへ入れ造影したのですが、幸い吻合部および末梢に
も問題なく、1.0mmのLADには綺麗にRITAが入っており、composit RAで吻合したD1も
問題なく、PCIは追加不要でした。

そこからASOへFFでバイパスを入れる予定でしたが、特にCTOである左の抹消の
Run-offが絶望的に悪く、今日はここで終了となりました。昼過ぎから始まった手術
でしたが、18時30分には終了し、19時過ぎにはICUへ帰ってきました。

今日ICUで患者さんと会って話して来ました。両側のソケイの傷の痛みと、右下肢の
シビレ感を訴えますが、足はまた心臓が落ち着いてから再評価して治療を考えましょ
う、と説明し承諾されています。明日か明後日には一般病棟へ上がれそうです。

さすがにGTN20錠の患者さんで、我慢強いのは大いに助かるんですが、最近我慢の限
界を超えてはじめて、来院する比較的若い患者様が非常に多い印象です。こんな所に
も今の日本の経済状況が関係しているのかも知れません。この症例は、落ち着いたら
どこかで提示しようと予定しています、またその折にでも画像御参照の上、御討論頂
ければ幸いです。乱文長文誠に失礼致しました。

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○○です。

ひどい症例をちゃんとbail outできたのでよかったんですが、アンギオも知らず
に言うのもなんですが、LCXがremaining one vesselでACS culpritですよね、こ
れは拡張せずにCABGじゃないですか?
もし、distal emboliになったら、どーしてました???

それと後拡張で大きくするのもこのような状況では止めといたほうがいいとも思
います。

でも、本当に何もなくてよかったですね。

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○○です。

○○先生コメント有難うございます。
書きそびれましたが、もちろん最初にIABPを入れつつ外科をカテ室に呼んでます。
その上でウチにはCABの術者は1.5人いるんですが、
彼らのスケジュールを聞きつつ、早くてOR入室が3時間後だったので、PCIを行いまし
た。
最後の1枝であることは十分認識しつつ手技を行っております。

後拡張の件は、あとから冷静に考えると、やるべきでなかったと反省しております。

今後とも宜しくお願いします。

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○○です。

10月末まで、○○医大本院にて○○Drとともにカテをしてきましたが、
11月よりデカンショ祭り、ぼたん鍋で有名な○○市にある分院に配置換えとな
り、カテチーフとしてTransradial中心にPCIを行っています。といっても、赴任後
やっと1例PCIをこなしたところですが・・・
現在は2年目の研修医をアシスタントにつけてカテを行っており、他には誰もいませ
ん。本院でのにぎやかなカテが懐かしい感じがしています。

今、直面しているのが前任者の遺産=私の使ったことの無いカテ・バルーン(2バー
ジョン前ぐらいの製品群)をどうするかです。少しずつ入れ替えていってますが、結
構大変です。
あんまり使わないけどこれは結構便利やで!というものがあったらお教え願いたいと
思います。

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○○です。

> 書きそびれましたが、もちろん最初にIABPを入れつつ外科をカテ室に呼んでます。
> その上でウチにはCABの術者は1.5人いるんですが、
> 彼らのスケジュールを聞きつつ、早くてOR入室が3時間後だったので、PCIを行いまし
> た。
> 最後の1枝であることは十分認識しつつ手技を行っております。
時間の問題ではないですよね、no flowになった時のリスクと3時間待つことのリ
スクの判断に依存することになると思います。

こんなことを書くのも、僕自身過去に痛い目にあっているからです。その症例は
ほぼremaining oneのLADのmidの狭窄病変で、不安定化していたためPCIを行った
んですが、S1分枝してからの屈曲病変でwire通過が非常に困難でそのうちfalse
lumenに入ってしまってflow低下 > 血圧低下となり本当にどうしようもなくなっ
てemCABGとなった症例でした。僕の唯一のemCABG症例なんですが本当に反省しま
したしremaining one vesselの怖さも心の底から実感しました。

さらに僕らのするPCI治療というのはどうやってもdistal emboliのリスクを回避
できない手技ですよね、そのことからもremaining one vesselに対するPCI治療
の適応は非常に慎重になるべきだと思います。手技を行うときに十分に認識する
よりも、手技を行う前に十分に認識する必要があると思います。

以前の○○先生のように、よく知ってる○○先生なので書かせていただきました。
○○先生、耳が痛かったらごめんなさい。

では。

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○○です。

アンジオをみた人間として、一言。

最後の1枝は、non-protected LMTよりこわいことは十二分に認識しております。怖い
思いにも何度もあっております。また、(やってみるまではわからないのはいうまで
もありませんが)no flowにいかにもなりそうなLcxではありません。

先生の議論の前提には、3時間待つリスクの評価ももちろんですが、no flowになって
死亡するrisk>緊急バイパスにおける平均的死亡率 ということが必要かと思いま
す。ウチ心外は、非常に上手だと思いますが(原則、オフポンプ・動脈グラフトで完
全冠血行再建してくれます)、それでも、いやしくもIABP作動下でASOの合併した緊
急バイパスである以上、手術死亡率1%未満、というムンテラは行かないと思います。
no flowになるriskは、アンジオを見るかぎり、1%あるようには見えません。

我がIVUSの師匠、○○先生に対してですので、あえて、ご批判は覚悟で、かかせてい
ただくと、どうも、私達PCI業界の人は、自分のPCIに伴う合併症で何かあると非常に
後悔する反面、バイパスにおくってしまって何かあっても、それは外科医の問題で、
仕方のないことだ、と済ませてしまう傾向がありませんか?

自分はAHAで留守にしていましたが、自分が術者であっても、Lcxは断固としてあけに
行ったと思いますし、Lcxがfixしたことを確認した後、それだけで終わらず(結果と
して不通過に終わったとはいえ)LADのCTOまで果敢に攻めに行った○○先生に拍手し
たいと思います。

それでは、明日は八戸でご一緒ですが、お互い、頑張りましょう。

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