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○○です。      第32集関連画像を参照してください。

ご無沙汰しております。
先日、入口部病変に対するPCIが2例あったのですが、少し分からないことがあった
ので教えてください。

1例は84歳男性でrisk factorはHT,smokingです。
半年前にUAPでLAD#7に対しMultilink 2.5?を入れましたが、
ADLがさほど高くないためF/U CAGは症状なければしないことにしていました。
(radialは細く、その時は何とか7Fr.TBI行いました。)
一週間前から胸痛が出現するため来院されカテをすることとなりました。
同じくBrachialから行いましたが、肩から鎖骨下〜腕頭動脈の蛇行が強く、今回はカ
テがコントロールできず、
やむなくTFAへ変更したあげくにLMTにdissectionを作ってしまいました。
LMTのプラークを飛ばしてしまったのか、一時LADがslow flowになったのですが、
LAD#7にSTENTが入っていることもあってか、造影上はLMT限局のdissectionでした。
IABPを入れた後、Bx Velocity 4.0×13?を16気圧で入れ、事なきを得ましたが、肝
を冷やしました。
今回dissectionをカバーすることが目的と考え、STENTは入口部から顔を出さないぎ
りぎりに置きました。
この場合、やはり入口部から少し顔を出すぐらい(のつもり?)がよかったのでしょ
うか?
それとも極力顔を出さないようにするのが良いのでしょうか?

もう一例は85歳女性でrisk factorはHTです。
この方もADLはさほど高くなく、外来へはご家族の付き添いでなんとか杖歩行で来ら
れている方です。
4年前にRCA#1(mid portion): 90%, LCx#11: 90%, LAD#7: CTOの3VDに対し、RCA,
LCxへステント入れ、
LADはobserveしています。(いずれもresteはありません。)
しばらくなかった胸痛がでるようになったためカテしたところRCA ostiumが90%に
なっていました。
STENT入れてもrestenosis rateは高いと思います。(光藤先生の本によるとSTENT入
れても50%以上だったとおもいます。)
入口部から顔を出した位置にSTENT入れてresteが来た場合、PCIが難しくなると思
い、
どうせreste率が高いのなら、resteが来なかったら儲けものと思いCBA 3.5×10?を
行いました。
この方の場合、症状が出なければrestudyはしない可能性が高いのですが、
そのことも踏まえて今回のstrategyでよかったのでしょうか?それともSTENT入れる
べきだったのでしょうか?
STENTを入れるとすればNIR 3.5×9?かな?と思うのですが、少し入口部から顔が出
るように入れるべきでしょうか?
それとも多少カバーできない部分が残るのを覚悟でぎりぎり顔を出さないところを狙
うべきでしょうか?

結局、入口部病変にSTENTを入れるときに少し顔を出すぐらいにフルカバーすべきな
のか、それともなるべくぎりぎりに置きに行くべきなのでしょうか?という疑問なの
ですが、今回のように病変の形態が違えばstrategyも違うのでしょうか?
STENTが入口部から出ている場合、restudy及びre-PCIのときに苦労すると思うのです
が、そのときのコツ、秘訣などをお教えいただけないでしょうか?宜しくお願い致し
ます。

それともう一件、当院では診断カテは4Fr.で、止血ディバイスはTBAはとめ太、TRAは
とめ太もしくは小さいとめ太を使用しています。圧迫の際に、radialはほとんど痛が
られる方はいらっしゃいませんが、brachialでは多くの方が痛みを訴えられます。
シーネ固定による肘関節の伸展保持とうっ血が主な原因ではないかと思いますが、圧
迫開始後比較的早期から訴えられる方が多いので圧迫時間とはあまり関係のないよう
な気がします。疼痛によりワゴる方も少なくないので個人的にはTBAは結構stressful
に思うのですが、、、いかがでしょうか?

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○○です。

○○先生の症例について、
> やむなくTFAへ変更したあげくにLMTにdissectionを作ってしまいました。
> LMTのプラークを飛ばしてしまったのか、一時LADがslow flowになったのですが、
> LAD#7にSTENTが入っていることもあってか、造影上はLMT限局のdissectionでした。
> IABPを入れた後、Bx Velocity 4.0×13?を16気圧で入れ、事なきを得ましたが、肝
> を冷やしました。
静止画だけですので詳細は分かりませんが、この程度のLMCAのdissectionならそ
れほどあわてる必要が内容に思います。ただ、静止画でも明らかにLAD flowが
slow flowとなっていますが、LMCAのdissectionだけでLADがslow flowになる理
由がないと思います。LMCAのplaqueをdistalに飛ばすってことはDCAしてるわけ
でもなくまず考えられない、他の理由の可能性が非常に高いと思います。
僕だったら、間違いなくIVUSをして、どの程度のdissectionが起こっているかを
観察しstentingの適応を決めると思います。これは今回の論点からはずれてます
が。
でステントをどこからどこまで入れるべきか、これはentryの位置とdissection、
IVUSではintramural hematomaの進展の程度に依存します。造影上で造影剤の
poolingのある部位だけがdissection部位ではないことを知っておいてください。
当然多くの場合はangiogram basedでstentingをすることでbail outできますが、
本当にlogicに対処をするにはIVUSを行って対処をすべきと思います。例外は血
行動態が保たれない状況で、そのような場合には当然何らかの処置をするのが先
になります。
一般論として、このような場合にはAo ostiumまでdissectionが伸びていたとし
てもentryはmid-distal LMCAですから入口部から出す必要はないと思います。

RCAの入口部病変においても重要なことはplaqueが本当にぎりぎりまで存在して
いるか、です。存在している場合には少し出すことが必要と思いますし、本当の
入口部にplaqueがないのであれば出す必要はない、と思います。で、plaque
distributionにはIVUSが必要かつ最大限の効果を発揮する、わけです。
この症例の場合にはCutting balloonはいい選択のひとつだと思いますが、僕だっ
たらどうするか、やはりstentingと思います。ここの病変のrestenosis rateが
高いことは間違いありません。この症例でのgoalをどこに設定するか、年齢から
symptom freeであればいいと思いますし、そのためには大きくstentingするのが
最も効果的と思います。Post angiogaramは悪くないですがやはり残存狭窄があ
ります。Cutting Balloonではほぼ最大効果ではないでしょうか。DCAでも再狭窄
率が高くstentに比べ明らかにいいとの証拠はない、となるとmy choiceは
stentingです。入口部から出すかどうか、はIVUSの結果次第です。

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> それともう一件、当院では診断カテは4Fr.で、止血ディバイスはTBAはとめ太、TRAは
> とめ太もしくは小さいとめ太を使用しています。圧迫の際に、radialはほとんど痛が
> られる方はいらっしゃいませんが、brachialでは多くの方が痛みを訴えられます。
> シーネ固定による肘関節の伸展保持とうっ血が主な原因ではないかと思いますが、圧
> 迫開始後比較的早期から訴えられる方が多いので圧迫時間とはあまり関係のないよう
> な気がします。疼痛によりワゴる方も少なくないので個人的にはTBAは結構stressful
> に思うのですが、、、いかがでしょうか?
僕自身もradial >> brachialと思っています。それは術後の肘関節の進展保持が
一番の要素かな?と思います。
そのことに関して、うちでのshockingなdataを紹介します。うちでは
femoral+closerで止血確認後車椅子で帰室する、というtrialをしました。事実、
このtrialだけでなくすでに40例以上車椅子帰室をしてますがまず問題ないこと
が分かりました。そしてshockingな事実とは、これまでradial approachと
femoral closer 車椅子帰室をした10人において次回のapproach方法を聞くと7人
がfemoral closer 車椅子を希望したことです。
その理由は2つ考えられます。ひとつは術中のradial approachの痛み、これは細
めのradial approachでは避けられません。そしてもうひとつが術後の痛み、こ
れはうちではまだガーゼ団子をしていているせいかもしれませんが、この2つの
要素があると思われました。○○先生の書いておられるように止め太君だと術後
の痛みは軽減できそうですが、斎藤先生のデータでは術中の痛みがやはりradial
ではかなり多いですし、これは細い血管を使っている以上は避けようがない、と
なるとbest approach = femoral + closer + 車椅子 である可能性も避けられ
ません。
コストの面もradial approachでは診断カテーテル、ガイドカテーテルがかかり
づらく、ちゃんとしたデータは取っていませんがradial approachの本数> femoral
approchの本数であれば、今の保険制度ではまだradial >> femoral+closerです
が近い将来の丸めの状況ではradial = femoral+closerかもしれません。

うーん、僕もradialistとして自信があったのですが…

さて、皆さんどう思われますか?

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○○です。

○○先生明確なアドバイスありがとうございます。
> 静止画だけですので詳細は分かりませんが、この程度のLMCAのdissectionならそ
> れほどあわてる必要が内容に思います。ただ、静止画でも明らかにLAD flowが
> slow flowとなっていますが、LMCAのdissectionだけでLADがslow flowになる理
> 由がないと思います。LMCAのplaqueをdistalに飛ばすってことはDCAしてるわけ
> でもなくまず考えられない、他の理由の可能性が非常に高いと思います。
ということはやはりspiral dissectionか、それともロフトでしょうか?
直後は胸痛、血圧低下がありましたが、IABPを入れたりしているうちにslow flow、
血圧は改善しました。

> 僕だったら、間違いなくIVUSをして、どの程度のdissectionが起こっているかを
> 観察しstentingの適応を決めると思います。これは今回の論点からはずれてます
> が。
> でステントをどこからどこまで入れるべきか、これはentryの位置とdissection、
> IVUSではintramural hematomaの進展の程度に依存します。造影上で造影剤の
> poolingのある部位だけがdissection部位ではないことを知っておいてください。
> 当然多くの場合はangiogram basedでstentingをすることでbail outできますが、
> 本当にlogicに対処をするにはIVUSを行って対処をすべきと思います。
そのときは”やってしまった”とあせってしまいそのようなことは考えも及びません
でしたが、
おっしゃるとおりだと思います。大変勉強になります。

> RCAの入口部病変においても重要なことはplaqueが本当にぎりぎりまで存在して
> いるか、です。存在している場合には少し出すことが必要と思いますし、本当の
> 入口部にplaqueがないのであれば出す必要はない、と思います。で、plaque
> distributionにはIVUSが必要かつ最大限の効果を発揮する、わけです。
> この症例の場合にはCutting balloonはいい選択のひとつだと思いますが、僕だっ
> たらどうするか、やはりstentingと思います。ここの病変のrestenosis rateが
> 高いことは間違いありません。この症例でのgoalをどこに設定するか、年齢から
> symptom freeであればいいと思いますし、そのためには大きくstentingするのが
> 最も効果的と思います。Post angiogaramは悪くないですがやはり残存狭窄があ
> ります。Cutting Balloonではほぼ最大効果ではないでしょうか。DCAでも再狭窄
> 率が高くstentに比べ明らかにいいとの証拠はない、となるとmy choiceは
> stentingです。入口部から出すかどうか、はIVUSの結果次第です。
そのときはangiographicalには入口部にplaqueがあると判断したためステント入れる
なら入口部から少し出さざるをえないかなあ、と思いました。
そのときにやはりresteしたときのことを考えてしまい、そのときにステントが出て
ると少し厄介かなあと思ったということと、
この患者さんの場合、CABGという選択肢はないのでPCIで終結させるためには有効と
思われるstrategyは必要ならなるべく多くの種類を使いたいと思いました。
その中でCBAは一つの有効な手技であろうと思ったのでまずCBAを行おう、という心理
が働きました。
これにはなるべくカテはしたくないと思っている反面resteしたときにはなんとして
でもPCIで乗り切ろうという少し矛盾があるかもしれません。いいわけじみた文面に
なってしまいすみません。

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○○です。

> コストの面もradial approachでは診断カテーテル、ガイドカテーテルがかかり
> づらく、ちゃんとしたデータは取っていませんがradial approachの本数> femoral
> approchの本数であれば、今の保険制度ではまだradial >> femoral+closerです
> が近い将来の丸めの状況ではradial = femoral+closerかもしれません。

コスト面のコメントでは(特にマルメの状況で)Closerをいくらと想定されているの
でしょうか?1本4~6万円と聞いていますが。

私は、現在のように、Closerをバルーンの添付でタダで手に入れるか、翌日帰して保
険を利かせる(それなら患者さんは購入金額の3割負担で済む)の状況では、
radial >= femoral+closer かもしれないと思っていますが、
近い将来マルメになれば、コストの面では、
1、患者さんにとっては、radial =femoral+closer(患者さんの支払い負担が同じだ
から)
2、病院にとっては、radial >> femoral+closer (closerの分だけ損)
でしょう。
ガイドカテの使用本数は、TRIに慣れればという条件付きですが、TRIもTFI
もほとんど変わらないと思います。

余談ですが、今度の4月からPCIの手技料が、約20万円から、23.9万円に引き上げら
れ、逆にペースメーカーの植え込み料が、17.2万から13.8万に引き下げられます。
しかし驚いたことに、両方とも施設基準が付くようです。
この施設基準は3月中旬ぐらいに決まるそうですが、年間症例数と医師要件(医師個
人の経験)を加味するようです。この基準に当てはまらない施設は、PCIもペースメー
カーもその手技料の30%をカットされるそうです。
PCIで30%カットされると、71700円の差です。同じ事をしながら、この手技料の差
は大きいですね。
どのような施設基準になるのか、注目です。

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○○です。

○○先生のRCA症例について
>STENT入れてもrestenosis rateは高いと思います。

なぜRCAのAo-ostiumはステントを入れても経験上再狭窄率が高くなるのでしょうか?
最も素直な答えはステントの再狭窄予防効果が十分に発揮できていないから。ではス
テントの再狭窄予防効果は?やはり、急性ならびに慢性のリコイルを最小限にできる
ことだと思っています。RCAのAo-ostiumはステントを留置してもリコイルしやすいの
で再狭窄率が高くなる、つまりステントストラットの外側に多くのプラークを残した
ままで血管をストレッチする作用により内腔を得たとしても、一時的にストレッチさ
れた血管がリコイルするとステント内径が狭小し内膜増殖が加算され結局は再狭窄し
てしまうのではないでしょうか?個人的にはRCAのAo-ostium病変部血管径が十分に大
きい場合はプラークを取り除くことで内腔を得るDCAがbest choiceと考えています。
しかし、RCAのAo-ostiumのプラークをうまく削りとるのは難しく、ガイディングの形
状を工夫したりカッターの3次元方向を色々変えてもプラークが多く残存し
optimal-DCAにはならない症例が再狭窄してしまうのではないでしょうか?○○先生
の症例はCBAでangiographicalには十分な結果が得られていますので私も上記の理由
からステントの追加は選択しないと思います。50〜75%ぐらいの再狭窄で収まってく
れればいいですね。


> コスト面のコメントでは(特にマルメの状況で)Closerをいくらと想定されているの
> でしょうか?1本4~6万円と聞いていますが。
いまでも一応4万円弱のはずですよね。もう少しは下がるでしょう。ただ物が物
だけに極端には下げれないでしょうが。

> 2、病院にとっては、radial >> femoral+closer (closerの分だけ損)
> でしょう。
> ガイドカテの使用本数は、TRIに慣れればという条件付きですが、TRIもTFI
> もほとんど変わらないと思います。
いや、やはりガイドカテーテルの本数はTRIの方が多いと思います。そりゃそこ
まで差があるわけではないですが。だから radial >> femoral+closerではなく、
radial > femoral+closerでさらに患者さんの印象をいれれば >=になるかもしれ
ません。

> しかし驚いたことに、両方とも施設基準が付くようです。
> この施設基準は3月中旬ぐらいに決まるそうですが、年間症例数と医師要件(医師個
> 人の経験)を加味するようです。この基準に当てはまらない施設は、PCIもペースメー
> カーもその手技料の30%をカットされるそうです。
> PCIで30%カットされると、71700円の差です。同じ事をしながら、この手技料の差
> は大きいですね。
> どのような施設基準になるのか、注目です。
○○先生、驚いたことに、ではなく"当然"ですよね。差別化をしていく方向にあ
るのは時代の流れ だし、理屈から言っても当然だと思います。ただ、施設基準
は???どうなるんでしょ。

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別のMLでも話題が出ていました。
中医協の諮問案では、以下のような内容が提示されているようです。

施設要件は、1万点以上の技術料が算定される手術に適応され、
医師要件:当該手術分野の臨床経験を10年以上有する医師
(専門医資格の有無は関係ないらしい)
年間症例数要件:全国の年間症例数毎に規定
 1000例未満の手術では年間症例数5例
 1000〜5000例    年間症例数10例
 5000〜10000例    年間症例数50例

PCIに関しては、年間PCI数50例以下の施設のみが施設基準から外れる
という噂だそうです。
年間のペースメーカ植え込み症例数は全国でどのくらいになるのでしょうか?

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○○です。

> 年間のペースメーカ植え込み症例数は全国でどのくらいになるのでしょうか?

日循のガイドラインによるとペースメーカーは年間35000例以上の症例に植え込まれ
ているようです。したがって”年間症例数50例”の基準が適応されることになりま
す。兵庫県はペースメーカー約1600症例/年ぐらいを約80施設で施行しているので50
症例をこえる施設は非常に少ないと思います。私の担当ではありませんが当院にとっ
ても厳しい状況でペースメーカーは年間25例平均でほぼ横ばいなので症例を増やすの
は至難の技だと思います。ちなみにアブレーションも全国年間5000症例を超えている
ようですので同じ基準となります。

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> ということはやはりspiral dissectionか、それともロフトでしょうか?
> 直後は胸痛、血圧低下がありましたが、IABPを入れたりしているうちにslow flow、
> 血圧は改善しました。
Spiral dissectionはまず考えにくいです。それはangioにてそれらしい像が全く
ないこと、時間経過で改善していることです。Spiral dissectionで血行動態が
不安定化するのはintramural hematomaになってtrue lumenが圧排されて
ischemiaになるからです。それはangio上必ず所見があります。Dissection
spaceがすべてbloodで造影で見えないとしてもtrueの狭小化は見えます。
結局このケースでは時間経過から考えてもairである可能性が高いと思います。

> そのときは”やってしまった”とあせってしまいそのようなことは考えも及びません
> でしたが、
> おっしゃるとおりだと思います。大変勉強になります。
この状況は完全に理解できます。ただ多分一度経験したら今後は落ち着いて対処
できますよね、そのときには是非IVUSを使ってみてください。

RCAの入口部病変に関しても先生の考えは十分理解できます。今の僕は結局ステ
ントするだろうな、と思いますが2年前ならCuttingをしてた可能性は非常に高い
ですし、2年後にはまた違うことをしていることも当然あります。つまり、この
部位の病変は誰もがまだtry and errorを繰り返しているprocessなんだと思いま
す。

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○○です。

○○先生、了解しました。もう少しIVUSを活用するよう心がけてみます。
○○先生ありがとうございます。
おっしゃられるとおりAo-ostiumはその他の部分と違って、
拡張する方向に地平線のようにAo壁が広がっていますので拡張されにくく、
STENTを入れてもrecoilは確かに多いからというのは大いに納得いたしました。
DCAは確かに理にかなっていると思います。できるようになったらtryしてみようとお
もいます。
ますます、精進いたします。

***************************************

○○です。

先週末に倉敷ライブに行ってきました。いろいろ見させてもらって最も思ったこ
とが、logicなinterventionをするためにIVUSが必要なんだ、ということでした。
ある症例でLAD ostiumから前回治療時(AMI治療時)にステントが入っていて今
回はそのステントのproximal edgeがLCXの入口部を含めて再狭窄になっていまし
た。その症例でステントがLCXをjailしているかどうか、光藤先生はじーっと
angioを見て、うーんjailはしてないようですね、ということで治療を行ってい
ました。が、jailしているかどうかでその後の治療内容が変わる可能性もあるわ
けですよね、当然。IVUSをこの時点ですればjailしているかどうか、はっきりと
分かるわけです。でそのはっきりと分かった情報を元に治療計画を考えて実行す
る、これがlogicなinterventionでそうであるべきとおもうのですがいかがでしょ
うか。
もう1例、RCAのCTOの症例、すごく難しいのを見事にwire crossされたのですが、
RCA proximalがlarge dissection, hematomaになってしまいました。この
stentingをどうするか、これもIVUSを使ってどうなっているかを把握しておけば
もっと効果的な戦略が取れたのではないかと思いました。

もっと言えば、IVUSを使わないPCIは 例えれば、患者さんを診て病歴は聞くけ
ど身体所見はとらず、全体をぼんやり見て、じゃ薬を出しておきましょうという
ようなもので、IVUSを使うPCIは身体所見もちゃんと診て、ここが悪いからこの
ように薬を使いましょうというもの、これぐらい違うと思います。
ただすごくよく効く薬(ステント)があるのでじゃ薬を出しておきましょうとい
うのでも効果があるのですが。

さて皆さんはどう思われるでしょうか?

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前略、御寛容くださいませ。
このたびお仲間に加えていただくことになりました○○の○○と申します。
最近trans radial approachでの脳血管撮影に、はまっております。
頭頸部領域では文献も少なくこのような場があるというに非常に感銘を受けました。
まだまだ始めたばかりですが、御指導の程よろしくお願いいたします。
***************************************

○○です。

> もっと言えば、IVUSを使わないPCIは 例えれば、患者さんを診て病歴は聞くけ
> ど身体所見はとらず、全体をぼんやり見て、じゃ薬を出しておきましょうという
> ようなもので、IVUSを使うPCIは身体所見もちゃんと診て、ここが悪いからこの
> ように薬を使いましょうというもの、これぐらい違うと思います。
> ただすごくよく効く薬(ステント)があるのでじゃ薬を出しておきましょうとい
> うのでも効果があるのですが。
>

IVUSの有用性は決して否定しません(私も本当はしたいのです)。
しかし、いつも議論されているのは、IVUSのcost-performanceについてではないでしょ
うか。

ですから、上記の例えで言うならば、
頭痛の患者全員に頭部CTを撮る、風邪の患者全員に胸部CTを撮る、腹痛の患者全
員に腹部CTを撮る、ということの是非のほうが、よりIVUS問題に近いと思うのです
が・・・・・・

***************************************

前略

TRA−NETの皆様

このたび登録させていただきます○○です。
私は○○医大12年卒のレジデントで、循環器を専攻しています。
現在はローテーションの都合で循環器を離れて放射線科で研修中です。
ちなみに○○です。

心カテは生まれて始めて入った心カテがTRAだったこともあり、
TRAに関してはまったく抵抗がありません。ただ、まだカテはようやく
ワイヤー、バルーンをさわらせてもらいはじめたところでまだまだ
二人羽織です。

TRA−NETのバックナンバーでレベルの高い話を拝見して
ぜひ勉強させていただきたいと感じました。初歩的な質問も
するかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。

草々

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> IVUSの有用性は決して否定しません(私も本当はしたいのです)。
> しかし、いつも議論されているのは、IVUSのcost-performanceについてではないでしょ
> うか。

こんなに cost-performanceは悪くないですよ。しかもIVUSを使えばデバイスを
減らせるんですよ。逆に言うとそうしないとIVUSを使う必然性は出てこないと思
ってます。

***************************************

○○です。

貼付用局所麻酔剤・ペンレスやユーパッチについて教えてください。

適応は、「静脈留置針穿刺時の疼痛緩和」と書いていますが、心カテでも保険上切ら
れないのでしょうか?(もちろん、各自治体で差はあると思いますが...)透析以外
はだめかな?という印象なのですが...。

また、ユーパッチの臨床成績に有効率60.7%となっていました。と、言うことは40%
のひとは痛いのでしょうか?

私は、当院に来てから貼付用局所麻酔剤を使っていませんが、良く効くなら患者への
サービスとして50円程度は高くないと思っています。採用しようか悩んでいます。

○○先生は、たしかペンレスのみでradial punctureを行っていたと思うのですが、
ご経験などより、いろいろ教えてください。

以前、キシロカインゼリーを塗ってサランラップで巻いて、少しでも皮膚に浸透しな
いかと試してみましたが、全然効果無く、逆にサランラップでかぶれてしまって、患
者さんに不評な事がありました。笑って下さい。

***************************************
こん○○は
○○です。

新参者ですが、さっそく気になったのでお聞きします。
最近ライブによくでかけるのですが、ライブで帽子、マスクをつけて
らっしゃらない術者の先生をよく見るのですが、大丈夫なんでしょうか?
一応外科ほど念入りじゃなくても僕の施設ではヒビテンで手洗いして外科手術と
同じ格好でやりますが。過去に検討されてましたらごめんなさい。

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○○ですが...

「○○県」ではペンレスは1枚だけですがレセプトに「静脈留置針穿刺時の疼痛緩和」
とかけばokのようです。穿刺時の疼痛刺激がradial spasmの要因のひとつと考えてい
るので当院ではペンレス+キシロカインは26Gの細い針で行っています。まあ、「○○県」

ではいまだレセプトの診査が少し甘いのでそうかも知れませんが.........

ライブの時の帽子とマスクの話ですがほぼ20年以上帽子もマスクもしていない(?)
九州の某先生の○万人の経験によるとまったく問題ないと言うのは本当でしょうか。
○○病院にいたことのある先生はなにか知っているでしょうか?。私も以前はマスク
をしていたのですがライブを経験するようになってマスク越しだと話しにくくてやめ
てしまいました。直接には外国のPCIのビデオ、偉い先生方のライブでマスクも帽子
もしていないのを見たのが大きい原因かも知れません。決して顔を積極的に見せよう
という意図はありませんが...

 でもマスクをしていないと時々助手の先生が私の顔にめがけていろんなもの(含む
血液、GW.....)の飛沫を飛ばしてよこすので最近またマスクをしようかなと考えて
います。わたしは普段そんなに恨まれているのでしょうか.....○○先生おしえてく
ださいっ!

***************************************

○○です。
 最近すっかりROMしておりまして失礼いたしました。ペンレスについてですが、か
つて、○○内科にいたときは(TFAですが)穿刺時にルーチンに使っていま
した。あくまでも印象ですが、患者さんの疼痛は(使わないより)少ないように思い
ました。具体的にキシロカインの使用量などをみておりませんので、印象のみですが。
ボク個人はペンレス使用に「良い印象」を持ちまして、その後も出張病院でTRIの際
に用いていましたが、みごとに保険でカットされまして、以後使用していません。
大学病院の時はレセプト上、どうなっていたのか…、謎です。
 現在はペンレスを用いず局所麻酔後に穿刺し、シース挿入の際に再度局所麻酔を追
加して疼痛軽減につとめております。ペンレスをルーチンに使用している先生がたが
いらっしゃれば、ご意見をお聞きしたいです。

***************************************
○○です。

当院ではペンレスを2枚、できれば1〜2時間前から貼っています。
2枚貼る理由は、看護婦さんが動脈を”外す”確率を少しでも下げる保険の為です。

最近、ユーパッチ(祐徳薬品)が出ましたが、あちらの方が粘着力など良いように思
いました。

効果ですが、塗る麻酔(キシロカインゼリーなど)を塗って穿刺時の疼痛予防になっ
たという英文を過去に見たことがありますが、テープ剤は海外には存在しないようで
す。
ユーパッチやペンレスは主に透析の患者に使用されていて、1回の透析で2カ所(2
枚)X週3回X4週=24枚と、1人の患者が1ヶ月に24枚も使用しているそうで
す。毎回、毎回穿刺される透析患者の疼痛をチョットでも和らげるべく開発され、認
可されたものですから、きっと効くものと信じて使用しています。

レセプトの件ですが、うちではちゃんと請求しています。しかし、査定する先生によっ
ては切られることがたまにありますが1枚50円ぐらいですし、圧キットやドレー
プなどの消耗品と同じと割り切って、切られても無視しています。
“切られなきゃ儲け”ぐらいの気持ちでいます。

当院では原則的にペンレスのみの麻酔ですが、橈骨動脈が良く触れる人には表皮麻酔
をしても穿刺率は落ちないと思いますので、やるべきかもしれません。

***************************************

○○です。

先生方、さっそくのお返事有り難うございます。


> 「○○県」ではいまだレセプトの診査が少し甘いのでそうかも知れませんが....
○○先生が切られていないのでしたら、私も処方してみます。

> “切られなきゃ儲け”ぐらいの気持ちでいます。
○○先生のおっしゃるとおりです。

>  でもマスクをしていないと時々助手の先生が私の顔にめがけていろんなもの(含む
> 血液、GW.....)の飛沫を飛ばしてよこすので最近またマスクをしようかなと考えて
> います。わたしは普段そんなに恨まれているのでしょうか.....○○先生おしえてく
> ださいっ!
顔射は気合いと愛情の印です!?どんどん、受けてあげてください。
もちろん、最近は内弟子に優しいと評判の○○市民病院○○先生に限って、恨まれ
るような事などきっと無いと思います。
厳しく鍛えられた昔の弟子も、わざと飛ばしていたわけではないので勘弁してくださ
い。

内輪の話で申し訳ございません。

ちなみに、私は花粉症持ちで、鼻タレ姿を隠すためにマスクをしています。

***************************************

○○県の○○病院では、4F診断カテ、Radial PTCAのいづれでもペンレスを使用して
いますが、請求で切られたことはありません。(やはり地方は甘いのか?)

うちでは、心カテ30分前〜直前に病棟で貼って、カテ台の上に上がったところで剥が
しています。更に、○○先生はお気に召さないようですが、穿刺部皮下にオムニカイ
ンを直径7-10mm位に、盛り上がりが出来るように注入して上から揉んで浸潤させた後、
おもむろに3連活栓の組み立てやらカテーテルを出したりして、時間稼ぎをしてから
穿刺をします。このやり方で、穿刺部が痛んで困る患者さんはあまりいません。(ス
パズムの強い患者さんは年に数例以上いて、こういう人達はやはり痛がりますが)
ペンレスはオムニカインを皮下に注入する際に針の痛みを緩和してくれているようで
す。

余談ですが、スパズム予防の目的で、シース挿入後、5mL程度のニトロールをシース
から注入し(患者さんはかなり熱かったり冷たかったりで刺激的のようですが)、カ
テーテルに移ります。この方法で年間1000例程度やってますが、スパズムで挿入困難
→Femoralになるのは年に4-5例で、それも穿刺で動脈をかすってはずしたときだと思
います。(最初からRadialの細い人はFemoralになっていると言うこともありますが
…)
ニトロールを注入してる施設って少ないのかな…?

それから、カテ中のマスクと帽子ですが、私がアメリカにいた時のカテラボはしてま
せんでした(もちろん、コメディカルも!)。
何故なのか、カテラボのボス(Washington Hospitalの出身)に尋ねたら、アメリカ
人には、落下菌と言う概念がないようでした。カテ台の上は清潔で、髪の毛や口から
落ちる菌などないと…。ロータブレーターで有名なMaurice Bachbinderのところでは、
Bachbinder以外はマスクだけしてました。でも、基本的にアメリカ人は細菌感染に強
い(カテ後に抗生剤なんか使いません!経口も熱発したときだけです)ので、アジア
人の日本人は、真似しない方がよいかもしれません。そのボスは、アジア人は、出血
が止まりにくいし、感染にも弱いし、アジア人のカテはやりにくいとこぼしてました
から。

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○○です。

> レセプトの件ですが、うちではちゃんと請求しています。しかし、査定する先生に
よっ
> ては切られることがたまにありますが1枚50円ぐらいですし、圧キットやドレー
> プなどの消耗品と同じと割り切って、切られても無視しています。
> “切られなきゃ儲け”ぐらいの気持ちでいます。

病院の中には「検査の欄ではなく、薬として?請求すると今までのルールでは名前が
載らないで切られない。」と考えているところもあるようです。これからは名前が載
るので駄目でしょうが…

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○○です。

 当院でも、ペンレスは全例に使用しています。以前は、主治医が貼付場所にマジッ
クでマークをいれておいて、看護婦が約2時間前に貼るというようにしておりました
が、現在はマークなしで看護婦が貼ってくれています。この2時間前というのは、以
前に私が自分で試してみた結果から決めています。自分の前腕にペンレスを貼って、
30分後、1時間後、1.5時間後、2時間後にはがしてピンク針で刺してみたところ(軽
くです。もちろん。)、1時間で痛みが少し和らぎ、1.5時間と2時間では、ほとんど
痛みを感じませんでした。その後、試していないので再現性があるかわかりません
が、貼り方にも影響されるようで、よくこすった方が効くような印象があります。保
険の方は、医事課に問い合わせたところ、創傷処置のところに消毒薬などとともに
入っていて、一度も切られていないとのことです。東京は甘いのでしょうか?

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○○です。

皆様、いろいろ、有り難うございます。
参考にさせていただきます。

今日、サンプルのユーパッチを貼って、患者さんに「これで痛くないよ!」と偉そう
に刺したら、「前にやった時より痛い!」と言われ辛かったです。気合いが入りすぎ
たのかもしれません。
別な新規の患者さんには「ほとんど痛くなかった。」と言われました。

私が健診のために採血をしたのですが、静脈の上にユーパッチを30分間しっかり貼っ
て、看護婦さんに根性無しと笑われました。
でも、これは余り痛くなかった。看護婦さんも決して優しい看護婦さんではなかった
のに...(内緒です)。

3人中2人が「痛くない」でしたので、やはり有効率は60%程度なのかもしれません。
当科でもカテの時に採用の方針で動いてみます。

そういえば、昔有る病院で丁稚をしていた時代のことを思い出しました。
診断カテが終わったら、突然看護婦さん数名に押さえられ、いきなり血を採られまし
た。ドアの陰で私の親分が自分の検診なのに「俺は刺すのは得意だけど、刺されるの
は嫌いなんだ。○○の血を採れ!」と命令を飛ばしていました。
裏切り者の同僚、現・○○労災病院の○○先生も「動くともっと痛いぞーっ」と言いな
がら看護婦さんと一緒に私を羽交い締めにして下さいました。「なんで俺なんだよ?」
と○○先生に言ったら「俺は二日酔いだからダメだよ。」と押さえる力が強くなりまし
た。
今となってはとても良い思い出です。
そのあとのPCIで、助手の私が術者のマスクに患者さんの血を飛ばしたのは、たぶん
偶然です。

おバカな話ばかりでいつもすみません。寒い地方のたわごとだと思ってください。

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○○です

たしかリドカインテープは年齢(皮膚年齢)によって吸収時間が異なるため年寄りほ
ど長く貼らないと効き目が薄いのでは? 若い人はすぐ効くようですが....
私も採血されるときは必ず貼っています。よく効きます。

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○○です

落下菌の話題が出ていましたので、当院の経験を紹介します。

 当院では、ペースメーカー植え込みをカテ室で行っています。ところが昨年、ペー
スメーカーの術後感染が発生しました。ペースメーカーをすぐに除去し、感染が落ち
着いた時点で再度植え込みを行い、現在は経過良好です。
 このことがあってから、ちょっと気になったので、カテ室の落下細菌数を調べてみ
ました。カテ室内に合計9か所(カテ台;頭側と足側、カテ台の周囲、アームの真下
など)の計測点をもうけ、そこに24時間シャーレをおいて、コロニーの数を計測しま
した。空調との関係もありますから、検査は前後にカテの無い日をはさんで、2回行
いました(カテのない日があること自体、問題ですが)。
 結果の詳細は手元に資料が無いので省きます。結局カテ前日のほうが落下菌数がや
や多く(といってもほとんど無いに等しい)、カテ後の24時間は空調をまわすためか、
ほとんど検出されませんでした。
 結局、しっかりした空調システムがあれば、落下菌はあまり気にしなくてもいいん
じゃないでしょうか。ましてや、カテ件数の多い施設では、もっときれいということ?

 マスクに関しては、時々飛んでくる血液が口に入るのを防ぐくらいの意味しかない
のではと思っています。

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○○です。

帽子とマスクのことです。
私は以前、誰が見ても一番不潔そうに見えてしまうカテ室に勤務していま
した。
しかし、唾を飛ばそうが、ゴホッ、ゴホッと咳をしようが、フケが落ちようが、3mワ
イヤーのおしりを踏もうが(ちゃんとイソジンで拭きましたヨ)、それでも患者さん
に感染が起こったり、熱が出たなんて聞いたことがありませんでした。

ただし、イソジンがトレイにちょっとでも入ったら厳しく叱られました。
(ひどいときにはトレイの生食を全部入れ替えました)
何でも、イソジンが体内に入ったら熱がでるそうです。
ホントやろか?
ねえ、○○先生。

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○○です。

メールを読んでいて昔のエピソードを思い出しました。○○循環器病セ△ターで勤務
していたときのことです。一例目は部長の○○先生がPCIをされるアシストに入る予定
だったので準備をしておりました。いつまでたっても術衣に着替えられないので「変
だな。」と思ったのですが、とりあえずガイドカテーテルでコントロール造影を終え
て振り返ると、○○先生が靴をはいたままシャツにネクタイの姿で手袋をはめながらカ
テ台の前に立ち「ACSインター、LAO。」…。数分後にワイヤーが病変をクロスし「講演に
出かけるから、あとはよろしく。」とおっしゃり「ちゃんと針金を通しておきました
から。」と患者に一声掛けて立ち去られました。夕方に帰院された○○先生から電話が
あり、当日分のPCIの結果を報告したところ「プロテクターをつけるのを忘れた
な。」とだけおっしゃられていました。このようにとても普段着のPCIをされる○○先
生もイソジンはお嫌いでした。

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みなさんこん○○は ○○です。

最近当院の循環器科が心臓外科より
GEAのグラフト造影を依頼されることがでできたのですが、
皆様の施設ではどの程度施行されているでしょうか。
また、おすすめのカテ、やりかたなどございましたらtipsを
お教えいただけたら幸いです。
 ちなみに現在放射線科研修中ですのでインターベンションの
エキスパートに聞いたところ「あんなもん楽勝だ」といっておられました。
」当院放射線科が腹部に頻用するのは「シェファードフック」という
アンプラッツに似たカテです。

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○○です。

本院では今のところCABG後の患者さんについてはほとんどがTFAです。使用するカテーテルは4〜5FrのJR4.0とJL4.0さらにpigtailの三本で全てをすませています。
 先ずJLで左のnativeをそれからJRで右のnative、左右ITA、静脈グラフト、橈骨動脈、さらにGEAまで全て造影しています。慣れてしまうとあんまり苦労はしないと思っています(個人病院なのであまりたくさんの種類のカテーテルを起きたくないとの理由が一番の理由です)。
 あまり考えずにJRを用いていましたが、更に新しくGEA専用にカテーテルを出す事はほとんどありません。

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○○です。

GEAの造影にはradialから行うために長いGEA用のカテを作ってもらって使ってい
ます。もし興味があれば連絡ください。
解剖としては腹側で脾側に腹腔動脈が分枝しています。肝側でないことが一つコ
ツです。で、腹腔動脈の分枝部を探すのに少な目の造影剤で全体をpigtailなん
かで造影して分枝部を見つけておくことが大事です。

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○○です。

当院心臓血管外科ではLITA+SVGが最もpopulerなgraftです。
RITAやGEAにはめったにお目にはかかりません。

(1) LITA+SVG
  Lt. radial : Sones

(2) LITA+RITA
 Rt. radial : 患者さんがいればYumiko cathを使ってみたいと思います。
(3) LITA+GEA
 Lt. brachial : Sones(100cm)で全てを、またはJL, JRでnativeを、JRでLITA, GEAを造影します。

(4) LITA+RITA+GEA
 Rt. brachial (radialではGEAが届かないような気がします。) : Sones+Yumikoで映しきったらとっても嬉しいだろうなぁ。

(1)(3)は実際にやっていますが、(2)(4)はあくまで患者さんがいらっしゃればやってみたいなあという希望です。

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○○です。

CCIでradial 5Fr.S-Gのpaperを見て以来(brachialも含めて)、最近、5Fr.S-Gを何
例かやってみました。
すると圧はそれなりに取れるのですが、outputの値が低く出ます。
単なるうちの機械のsettingの問題でしょうか?
それともそういった傾向にあるのでしょうか?
5Fr.S-Gされている方がいらっしゃったら教えてください。

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○○です。 当院心臓外科はGEAをグラフトに使用することが多く、今まで100例ほど術後造影をしています。カテーテルはテルモ特注コブラタイプ(S,M,L)(ヌルヌルコーティング)を使用しています。側面を使用すれば腹腔動脈のセレクトは試し打ちなしに容易にできます。カテーテルがストンと落ちるように入っていく感じです。その後は032のワイヤーでGEAまで進め、カテーテルを進めます。GEAまでカテーテルを進めませんと造影がpoorできちんと評価できません。この際、攣縮が起こしやすいので当科では前もってシグマートの持続静注(6〜8mg/h)を行っております。屈曲が強いときはプログレート(テルモ)を使用し、GEAの奥まで進め造影することもあります(造影は美しくはないですが・・)。

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LITA RITA GEAいずれもYUMIKOを使っています。

○○先生のカテをこっそり使ってみましたが、腹腔動脈の選択性に優
れていると思いました。先が少し硬いのでspasmに注意しなければならないようで
す。YUMIKOでだめなときこれを使おうと思っています。


> 単なるうちの機械のsettingの問題でしょうか?

バクスターのOUTPUT Computer(Vilidanceでしたっけ)の定数は10cc 0度の場
合、542だったともいますが、設定はいかがでしょう。VilidanceのBolus set up
でmanual modeとかで設定できたと思います。

またBlue lumenが細く、内の怪力○○先生でも思いっきり注射器を押せず、立
ち上がり(立ち下がり)の部分で段ができてしまうとのことでした。これが影響
しているかな?

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○○です。

○○先生ありがとうございました。
病院へ行って調べてみます。

> LITA RITA GEAいずれもYUMIKOを使っています。

Yumiko cathは0°30°60°(でしたっけ?)とバリエーションがあると思いますが、
どれをfirst choiceにすれば良いのでしょうか?

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○○です。

> Yumiko cathは0°30°60°(でしたっけ?)とバリエーションがあると思
> いますが、
> どれをfirst choiceにすれば良いのでしょうか?

内では0°が1st choiceです。
それでLITAがだめなときは90°を使っています。

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○○です。

> 結局falseのdistalからDCAで真腔ごと削って
> きて見事な血管とされました。
>  このようにして治療された冠動脈の慢性期はどうなっているのでしょうか。よろし
> くご教授下さい。
僕はあの症例の最後の仕上がりをきちんとは見ていないのですが、最後はどんな
最終像になっていましたか?
慢性期はfalse lumenを拡張した病変と違わないと思います。つまり特に瘤になっ
ていることも非常に少なく、普通になっています。ただしfalse trueになってい
る部分はdouble lumenで残ることもあります。
少し話は違いますが、あの症例では早くにparallel wireにすべきだったと思い
ます。やはりtrue-trueでwire crossする努力が必要ですね。

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○○です。

 当院の外科に昨年、腕のいい先生が来て以来CABGの件数が飛躍的に増えてます。
RITA+LITA+GEA or RITA+GEA+f-RAなど3枝、4枝つないでます。そうなると確認造影
も増えてくるわけですが、RITA,LITAにengage困難な症例などもあって難渋すること
もしばしばです。先日も以前研修させていただいていた○○病院の○○先生
にengage困難な症例に対する工夫を教えていただきまして、ありがとうございました。
 GEAにはTFAではRITA,LITAで使用したJR3.5をまず使用してます。教科書的にL1下あ
たりにカテを置き、lateralで上(腹側)になってることを確認して造影して腹腔動
脈を探し出し、挿入して半選択的にGEAまでカテを持っていって造影してます。コス
トの関係でなるべくJR1本で済ませたいのですが、engageできない時には最近、コブ
ラカテを使用しだしたところ、非常に簡単にengage、selectiveできました。シェパー
ドカテですが、これでengageできる症例はJRでもengageできる印象です。
 先日、大動脈にYグラフトを入れ、同時にGEAをを4PDに吻合した症例の確認造影を
やりました。ASOでYグラフトの先に狭窄があり、鼠径部からでなく左brachialからやっ
たのですが、archでカテがかなりとられてしまいます。JR3.5で腹腔動脈のちょっと
先までは入るのですが後はarchのところでカテが落ちてしまい、counterに回しても
カテがはいって行きません。ワイヤーを残してヘッドハンターカテ(放射線科管理)
を持っていこうともしたのですが、本来腹腔動脈からかなりselectiveに持っていけ
る(らしい)カテだけに腰が非常に柔らかく、案の定archで落ちて全然届きませんで
した。結局、ヘッドハンターに似ていて腰のあるのをと考えてJR4を選んだ所、どう
にかGEAに半selectiveに持っていけました(今度画像を乗せようと思っています)。
 左radial approachで、JRで届かなかったSVGに同じようにJL4でengageできた症例
もありまして、意外と使えるかと思っています。すでに当たり前のTipsでしたらすみ
ません。皆様いかがでしょうか。
 
 話は変わりますが、昨日の川崎ライブで10年ほど前に3本グラフト(このときの情
報では全部SVG?)したが大動脈造影では2本のSVGしか見えず、nativeの右冠動脈を
開けに行ったら4PDからto-and-froに吻合部が映し出され、さらにnativeの血流が良
くなると共に、GEAが逆行性に映ってきた症例がありました。#3を主にPCIして終了さ
れましたが、nativeが良くなると非常によく造影されてくるGEAで、今後血流に負け
て細くなってしまうのではと思いました。しかもnativeはガチガチに石灰化している
血管でもあり、resteの心配が結構ありそうな印象だったんですが。

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○○です。

先日の川崎ライブでLAD #7 CTOにmiracle 6gで通して1.5mmか2mmのバルーンでdistal
からproximalまで拡張しIVUSで確認したところ、septalと分岐した直後ぐらいからずっ
とfalseになっており、9時方向に真腔がずっとみえてました。最初の1〜2フレーム
はtrue lumenあるのですが後は当然閉塞しており、何度かIVUSをダブル・ルーメンに
なってるところのfalse側に留置して9時方向の真腔に向けてもう1本miracleb 6gを
通過させようとされてましたが困難で、結局falseのdistalからDCAで真腔ごと削って
きて見事な血管とされました。
 このようにして治療された冠動脈の慢性期はどうなっているのでしょうか。よろし
くご教授下さい。