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○○です。

ドラッグエルーティングステントは21世紀の飛躍に
なるのではと私も期待しています。
ただRapamycinは薬剤として厚生省が認可しておらず
日本での使用は絶望的に近いと聞きましたが
どうなのでしょうか?
可能になるのであればRapamycinが塗られたBX-verocity
stentは超強力なdeviceになると思います。
Taxolの方は既に認可されている薬剤なので、この
エルーティングステントは将来使えるだろうが、成績は
今一つ、の様ですが如何でしょうか?

ロッテルダムは多くのデータを出してますが、本音の所は
どんなんでしょう?イケてそうな気がしますが...

ところで倉敷ライブではlaserがでたそうで、○○先生あたりは
あまり良いイメージがないと思いますが、久しぶりの再登場を聞き嬉しく思います。
(ほんの8年くらい前は、AHAやACCでLaserのセッションが
ドーンとあったのに)

更に話題が変わりますが、残念なことに6/17(日)に
豊後水道(大分県と愛媛県の間)北緯33度、東経132度
の海中でマグニチュード6.5の地震が起こります。
地震の規模は日循開催中に起きた芸予地震と同じ規模です。
岡山理科大の研究グループがホームページで最近毎日
<緊急情報!>をだしています。先の芸予地震と鳥取
西部地震はバッチリ当たったそうです。

地図を見ますと震源地と思しき海域は忘れもしない
つい先月まで働いていた○○の沖合いでした。確かこのメーリングリスト
の一員である○○特派員が現地にいると思いますので
その時はCNNばりに報告して下さい。
我々も救援活動を行いますから
安心して下さい。スイス直輸入の救助専門バター犬
をつれて、瓦礫の中のどんな匂いもペロペロしちゃいますから。

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○○です。

ラパマイシンに関する本音をお教えします。
○○先生の話では、
ラパマイシンのデータは本物ということです。
ただ1年以上の遠隔期成績に関してはさすがに再狭窄 0%とはいかないようです。

治験に関する噂ですが、
薬剤としての認可の有無とコーティングステントの治験とは別物のようで、
ラパマイシンの治験の方がタキソールよりも早く開始されるのではと聞いています。
役人も最近は少し話がわかるようになってきたのでは.....。

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○○です。

Dr. Serruysがfollow-upのIVUSを見て postと間違ってるって言った話を聞きまし
た。
Restenosis rate = 0% は対象によって可能かもしれないが IVUSでのlate lossが
visualにそんなに少ないなら本物って感じました。
でも1年後に再狭窄が出てくるのなら...若干印象を改める必要があるのでしょうか。

> 治験に関する噂ですが、
> 薬剤としての認可の有無とコーティングステントの治験とは別物のようで、
> ラパマイシンの治験の方がタキソールよりも早く開始されるのではと聞いています
> 。役人も最近は少し話がわかるようになってきたのでは.....。
これが、噂ではなく真実ならすごく嬉しいことです。是非早く日本でもラパステを
使えるようになりたいものです。

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○○です。

灼熱地獄にいるボスから第2弾です。これを読むとなんだか幸せな気分でした。(自
分たちの環境に関して)

ラパステ楽しみですね。しかしさらにインフォームドコンセントは慎重を要する気も
します。ニッケルアレルギーを問う患者さんもちらほら出始めましたので、頑張って
理論武装しなければ!

お疲れさまです。パキスタン報告第二弾です。
現在カラチというパキスタン最大の都市にいます(人口1300万人)。
めちゃくちゃ治安が悪い都市で、「水が出ない」とかいう結構簡単な理由で、二日前
にはバスが爆破されて、昨日は三件爆弾テロがあったそうです(ただしバス爆破は一
月に数回あるそうです。人間も結構死ぬそうです)。それでも現場視察(衛生状況)
とかでマーケットに行ったわけですが、怖いわ、恐ろしいわ、臭いわ、汚いわで、逃
げるようにホテルに帰ってきました(もちろん観光スポットなど存在しません)。今
回四人一組で回っていますが、すでに二人は、「パキ腹」で倒れてしまい、点滴して
寝込んでいます。私もすごい、水溶性下痢でシャーシャーなのですが、止痢剤と整腸
剤をたくさん飲んでいます。
それにしても、過酷な環境な中での、ハードスケジュールで、(昨年は地元の病院に
入院した先生がいたとのこと)帰ったら、事業団本部に山のように文句を言おうと
思っています。
次はバングラッデッシュです。このバングラがパキスタンよりすごい所だそうで、
「とほほ」状態です。
いったい我々四人は無事帰れるのでしょうか。倒れている二人は回復するのでしょう
か。
次はうまくいけば、バングラから報告いたします。

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○○です。

○○先生のメールに

>ラパステ楽しみですね。しかしさらにインフォームドコンセントは慎重を要する気
もします。ニッケルアレルギーを問う患者さんもちらほら出始めましたので、頑張っ
て理論武装しなければ!

とありました。私は、まだ、ニッケルアレルギーについて質問をされたことがありま
せん。そうした経験をお持ちの先生方、どんな風にお答えされているか、教えていた
だけませんか?

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○○です。

今回はCNN特派員として地震の一部始終をリポートしようと思います。
インターネットでは6月17日±24時間にM6.5の地震が豊後水道四国よりで発生すると報じられています。
この警告を出している岡山理科大学(自分の地元で、すぐ近くの大学です。)の某教授は
”一人でも犠牲者が出たらこの警告は成功だったとは思わない”とかなりの自信があるようです。
今までの的中率を見るとまんざらあてずっぽでもないような気がします。
とりあえず、うちの独身寮はつくりが粗末で一階がガレージで二階からが部屋になっており、
ニュースで震度3なら二階は震度4、三階は震度5になるような建物ですから、一抹の不安は隠しきれません。
とりあえず、今日16日20時の時点では何も起こってないようです。

前置きが長くなりましたが、実は皆さんに教えていただきたいことがあります。
先日、AMI に STENT 入れて6ヵ月後の follow up したときのことです。
Seg.6 に S670 3.0×15? を入れてましたが STENT 内 prox. に focul reste: 90%、STENT dist. に 90%
と二ヶ所、あたかもキャンディーラップ様の restenosis を来たしてました。
カッティングバルーン 3.0×10? を使って病変をcrossするのはさほど抵抗はありませんでしたが、
まず、distalを拡張してから手前の病変を拡張しようとしたところ、
バルーンが手前の病変でひっかかってしまい抜けなくなってしまいました。
むやみに引っ張って LMT に dissection を作ってはならぬと思い、ガイディングごと少しずつ引いて
何とか手前の病変の近位部まで引いてくることが出来ました。
こういった tandem な病変にカッティングバルーンを使う場合には prox. から広げるべきなのでしょうか?
たまたま rerap が悪かっただけなのでしょうか?
それともほかになにかよい方法があるのでしょうか?教えてください。

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○○です。
Cutting Balloon for instent restenosis caseについて、
> 先日、AMI に STENT 入れて6ヵ月後の follow up したときのことです。
> Seg.6 に S670 3.0×15? を入れてましたが STENT 内 prox. に focul
> reste: 90%、STENT dist. に 90% と二ヶ所、あたかもキャンディーラップ様の
... 中略 ...
> こういった tandem な病変にカッティングバルーンを使う場合には prox. から広

> るべきなのでしょうか?
> たまたま rerap が悪かっただけなのでしょうか?
僕自身、ステント再狭窄に対するCutting Balloonはかなり多く使用しました。
でもまだ幸いにして?抜去困難になったことはありません。
拡張する順番はやはりdistalからだと思います。再狭窄病変なので
通過は容易と思いますが、それでも基本的にはprofileが小さい内にdistalまで
通過させますよね。
Relapに関してはCutting Balloonではやや時間がかかります。ある程度
待ちました?待ち時間が少ないと、profileが大きくて問題になるかもしれません。
待ち時間をけちると、特に6Frで3.5mm以上のCuttingを使った場合に
bradeがballoon自体を損傷してburstすることが結構あります。
あと、この状況なら何回か再拡張してからdeflateするとprofileが小さく
なるかもしれません。

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○○です。

○○先生の質問に対する回答です。
ラパマイシン1年後の再狭窄の件ですが、
30だったか40例中1例でステントエッジに認められたそうです。
この程度なら十分許せる確率だと思います。

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○○です。
ニッケルアレルギーの件は、いささか言葉尻が不足でしたが、厳密には金属アレル
ギーの可能性を質問された症例です。ピアスや金属歯冠のアレルギーと同様のアレル
ギーを心配される方でした。そこで下記の如く正直に説明いたしました。

1.現時点では冠動脈内ステント(ステンレス製)による全身的なアレルギーの報告は
極めてまれである。
2.冠動脈内ステント留置術後再狭窄と、金属アレルギーの関与を示唆する報告がある
が、現時点では確立されていない。一部の研究者が検証中である。
3.動脈硬化そのものが慢性炎症を基本とする病態であり、そこにxenobioticsに対す
るアレルギー反応がどの程度の病態修飾を加えているかは、評価が難しい。
4.冠動脈内ステント後の再狭窄率を考えると、金属アレルギーの関与は仮に存在して
も、高い確率で高頻度に生じる問題ではないと考える。

一応の了解は得ましたが、もっと上手な説明がありそうで反省しています。

さて皆様お待ちかね(嘘)、バングラ特派員からの続報第3弾です。すごいところに
行ってるみたいです…

お疲れさまです。DHAKA in Bangladeshより○○です。

爆弾テロに会うこともなく、何とかKARACHIから出国してきました。

「バングラは爆弾テロはないよ。」と大使館の人が言われていた矢先、僕らが着くや
いなや「爆弾テロで20人以上が死んだ」みたいです。いやはやなんとも。DHAKAはカ
ラチ程は、頻回に爆弾テロはあってないようですから、むしろ心配です。

無事、健診が終わればよいのですが。いやはや何とも、かなり心配です。

Pakistan Airlineと言う航空会社もまた、適当で、運転席(コックピット)のドアは
開けっ放し状態で、途中パイロットの笑い声が客席に聞こえてきます、「大丈夫か」
と、現地の商社マンに質問したところ、「これが、また落ちないんですわ。」とのん
きなもんでした。

パキスタン最大の病院Aga Khan Hp.に見学してきましたが(たった30 min)気になる
CAGはPackage Priceで、約30000ルピー(日本人の感覚では60万円位。保険無し。)
また、心カテはTFI(がくっ)です。

さてバングラは九州くらいの面積に1億3000万人が住んでいます。至る所に、人人人
人、そして人です。排気ガスで息ができません。もちろん観光名所など全くなく、観
光客は寄りつかない様です。

とにかく、爆弾テロは心配です。大使館の人も、迎えには来ていただきましたが、そ
そくさと帰られました。

大丈夫とはおもいますが。明後日の市場の視察(衛生状況等)は心配です。
それでは。

○○先生、迷惑かけています。病院のみなさんと、Traのみなさんによろしく。

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○○です。
ボスからの現地報告を転送いたします。大変なことになっているようです。果たして
無事帰ってくるんでしょうか!

お疲れさまです。結構大変なことになっています in Dhaka。バングラッデッシュ国
内全土でストライキ状態となっています。こちらのゼネスト(というか反政府スト)
というのはすべての職種のひとがストライキをするため、全く身動きがとれなくなっ
ちゃいます。たとえばスト中、自動車で移動すると、「スト破り」をしたと見なさ
れ、投石されたり、爆弾テロにあったりします。もちろん何人か死んじゃったりする
ため、これまた大変なことになります。そんなこんなでストが36hr続きます。いやは
や。

ということで、日本大使館から「危険なので、ホテルから一歩も出ないでください。
外出禁止。」とお達しが出ました。No flow in Dhaka状態です。ホテル内にじっとし
て、カレーばっか食べています。「ホテル内は安全ですが、みなさんが泊まられてい
るホテルの周りは危険です」なんて脅され、結構こわいです。

明日、ストが解除したのち、大使館の装甲車(投石対策)で、空港まで送っていただ
けるとのこと。なにから、なにまで、みなさんのお世話になっています。装甲車に
乗ったCardioogist。

その後チッタゴンに移動して、健診です。「チッタゴンが心配だな。」とちょっと口
にされた、大使館(邦人の救出とかの担当)の人の一言がまた気がかりです。
とりあえず、チッタゴンが終われば健診終了です。
神様にお祈しています。

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○○です。○○先生のご報告を
固唾を呑んで、手に汗を握りながらいつも読んでます。
中学時代同級生だったから昔の思いでなんかを思い出したりして
結構シリアスです。
日本は平和だって思います。AMI夜中呼び出しぐらいで
ブツブツ言ってはいけないですね。
まあ彼のキャラだから、笑いネタにかえてみやげ話しに
してしまうのだろうけど…
no flowはカテ室でじっと耐えるべし。
元気な姿で帰熊されることを祈念しています。と
お伝え下さい。

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○○です。

さて、四月から順調にTRAが増加し(4,5,6月:27,21,26例)と症例を重ね現在では約
13%の症例がTRAです。さらに6月13日には第一例目のTRAを行いました。ASOの方で
左radialからSeg1~2のびまん性病変とSeg3の分岐部病変の症例でした。結果はspiral
dissectionを形成し、metallicな冠動脈になってしまいましたが何とか終了しまし
た。

初日が出ましたので、次からは敷居が低くなるかなと期待で一杯です。(<<相撲
じゃないんだし、、、)

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○○です。

6月22日東京のパレスホテルにてRADIUS冠動脈用自己拡張型ステントについて講
義を受けてきました。○○先生の御講演を拝聴させていた
だきました。実は大阪の会場の方が近かったのですが、講
師の方々のお名前を見て東京会場の方に行ってみようかなと思いました。tra-netの
おかげだとおもいますが、こちらの勝手な思い入れで、東京会場の方に親近感がわき
ました。

○○先生の具体的で率直な御意見はかなり臨場感をもって聞くことができました。
この手の会にありがちな「夢のnew device」的な持ち上げ話でなく好感が持てました。
self-expandableというと以前のWallstentを思い出しますが、それ程の危なさはなさ
そうですね。大変ためになりありがとうございました。

○○先生に直接お聞きしたいと思っていたのですが、tra-netでお聞かせくださ
い。RADIUSステントはself-expandableで、植え込み後から6ヶ月の間にさらに自己拡
張(remodeling)すると言うことでした。たとえば3mmのステントを植え込んだ場合、
6ヶ月後に最大3.75mmまでステントルーメンが拡張していてlatelossになるべき新生
内膜増殖による狭窄をカバーしてしまうという話でした。このためステントのリコイ
ルがないこと、Referenceよりさらに大きく拡張しとかなくてもよいため血管に対す
るストレスも小さくてすむという利点があるということだったと思います。
それで質問です。この自己拡張は主にどの時期で起こるのでしょうか?翌日には
かなり大きくなっているといったことはおありでしたか、それとも6ヶ月くらいのう
ちに徐々にということなのでしょうか?その真ん中でしょうか?退院後followしてな
いときにステントが大きくなることで何か問題が起きることはないのでしょうか?ご
経験がありましたらお教えください。また今後、○○先生がこのステントを積極的に
使う予定があるか、どんな病変に期待しているかお聞かせください。

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○○です。

○○先生、遠いところ、わざわざお運びいただき恐縮です。ご指名ですので、お答え
させていただきます。

>この自己拡張は主にどの時期で起こるのでしょうか?翌日には
かなり大きくなっているといったことはおありでしたか、それとも6ヶ月くらいのう
ちに徐々にということなのでしょうか?その真ん中でしょうか?退院後followしてな
いときにステントが大きくなることで何か問題が起きることはないのでしょうか?

このステントの治験自体、もう遠い昔のことになってしまったので、記憶が定かでな
い部分があることをご承知おきください。Radius stent 植え込み後、f/uのIVUSをし
たのは、6ヶ月後が最初で最後でした。このため、○○先生ご質問の、いつ自己拡張
が起こるのかについては、全く答えをもっておりません。患者さんの了承がいただ
け、保険審査のゆるい(?)ところでしたら、何らかの理由をつけて、経時的にIVUS
を記録すると、いろいろなことがわかるかもしれませんね。私も、何人かの患者さん
を外来で診ましたが、この自己拡張ゆえに不都合が起きたことはありません。ただ、
座長の児玉先生がおっしゃったように、たかだた計100例の治験なので、どれだけの
ことが言えるか、わかりませんね。

>また今後、○○先生がこのステントを積極的に
使う予定があるか、どんな病変に期待しているかお聞かせください。

会場でも申し上げましたが、自己拡張能ゆえの長期的なappositionがよさそうなの
で、手技直後には本当のreference径がわからない、AMIないしCTOがよい適応かと思
います。また、脱落の恐れがないので、手前に何か、ステントがひっかかりそうなも
のがある場合もよいでしょう。正確な位置決めが必要な入口分病変や、大きな分枝の
ある分岐部病変以外でしたら、わざわざこのステントを積極的に使う理由はないかも
しれませんが、使ったからといって、あまり問題もないでしょう。

このステントの注意点は、植え込み直後のappositionは、balloon expandable stent
に劣ると感じられるため、会場でもお話したように、曲がりや血管のcomplianceに
よって、時に後拡張のバルーンが入りにくいことがあります。自分の乏しい経験で
は、ワイヤを複数本入れるのがよさそうです。また、難渋する場合のバルーンは、ア
ダンテ・マーベリック・アラシ・エアロクロスなど、シャープな通過性を追及したも
のより、しなやかで、障害物をするりとよけるようなシエラ(特に15mmのshort
balloon)の方が、よさそうです。

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○○です。
Radius stentについて、今週大阪のライブで南都先生のお手伝いをして
きます。それで、先週全く知らないで壇上に出るのも恥ずかしいので
Radius stentを触りました。で、ぼくの個人的感想は全く使い道がない、
って思ったのですが。○○先生のコメントはどちらかといえばpositiveなの
でしょうか?再狭窄率など教えていただければ嬉しいです。
Self expandableでどれほどstent areaがchronic gainしたかも知りたい
点です。もしよければ教えて下さい。

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○○です。

○○先生にお答えいたします。繰り返しになるかもしれませんが、このステントに対
する私の個人的見解は、

1)脱落せず、病変に到達しなくても回収が可能なので、一部の複雑病変でメリット
がありそう
2)AMIなど、もしかしたらballoon expandable stent より、良好なデータが出るか
もしれない
3)このステントがお好きなら、かなり多くの病変形態に使用可能
4)後拡張のバルーンが入らず、トラブルになることがあるかもしれない(自分は経
験ありません)
5)slow (no) flowは、それなりの病変に植え込み、バルーンで後拡張すればそれな
りにおこり(自分で1例経験ありますが、軽症で、ニトロで軽快しました)、そう
いった意味では、魔法のステントではない

といったところでしょうか。再狭窄率は、日本の治験では17%、chronic gainは
volumeで約30%でした。いずれも論文になっておりますので、興味のある先生は、御
一読いただければと思います。

Hirayama A, Kodama K, Adachi T, Nanto S, Ohara T, Tamai H, Kyo E, Isshiki T
and Ochiai M: Angiographic and clinical outcome of a new self-expanding
intracoronary stent (RADIUSTM): results from multicenter experience in
Japan. Catheterization and Cardiovascular Interventions 49, 401-407, 2000

Oshima A, Ochiai M, Takeshita S, Yokoyama N, Mitani H, Eto K, Isshiki T and
Sato T: Serial automated three-dimensional intravascular ultrasound analysis
of the self-expanding Radius stent. The American Journal of Cardiology 85:
388-390, 2000

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いろいろと御心配おかけいたしましたが、ようやく日本に帰り着くことができました。○○です。
最後の検診場所チッタゴンは、汚い安ホテルに宿泊していたため、コンピュータが使える環境になくtra-net投稿断念いたしました。今は自宅で安全なIce Coffeeを飲みながらメールを書いています。

今回の海外労働者(邦人)検診では、パキスタン、バングラに回ったのですが、治安の悪さにはまいりました。結構頻回にバスを爆破したり、爆弾テロやったりしているため、Newsとしての価値がなく、CNN Newsや日本の報道には全くといってもいいほどでてきません。

ちょっと、今回は疲労困憊いたしました。
それでは、また。

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○○です。

○○先生が無事に帰国されほっとしています。
準備したパンパースはどうなったのでしょうか。

29日のRadiusの大阪講習会には行く予定ですので、詳しく聞いてきます。

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○○です。

○○先生お帰りなさい。
先生が送ってこられるメールを楽しみに読んでました。
大きな病気もされてないようで、なによりです。

ところでレーザーは85-90年頃は随分流行っていて
○○先生も当初はstentよりELCA(eximer laser coronary angioplasty)
の方が将来性があると思われていた程です。

○○では2社のELCAを時を前後にして治験しました。
この内Spectranetics社製のELCAを当時鈴木紳先生がおられた
榊原とで行い、そこで激しい冠動脈解離、急性冠閉塞と戦わざるを
得ないことになった訳です。
当時S社の宣伝マンとしてDuke univ.のDr. Tchengがよくレーザーの使い方を教えに来ていました。
しかしその頃から米国でもレーザーは急速に下火になりました。
(Tcheng先生もその後Reoproの講演をされていました。)

その後stent時代が本格的に訪れることになりますが、
その再狭窄に対して中々有効な手段が見つからない時
<2nd wind!>とレーザーが再び輝きを取り戻すか?という状況
になりました。
ELCAはワシントンが積極的で多くの論文を出されていましたが
結局<2nd wind>は吹かなかったですね。

自分はプラークを蒸散させるというレーザーの概念は
面白いと思いますが、同時に発生するshock waveにより
冠動脈解離が生じてしまいます。レーザー中に
Yコネから生食を冠注することをTcheng先生はかなり熱心に
説かれていましたが、やはりたかだか3ミリの中では難しかったのでしょうか?

最後に治験のデータはレーザー成功71%、手技成功80%、急性冠閉塞11%
でした。光藤先生が良いデータを出されることを期待します。

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○○です。

Radius Stentが使えるステントかどうかという議論もあるべきかもしれませんが、昨
日の大阪会場に参加して別の大きな疑問が残りました。

というのは、ステントの性質上”AMIに良いかもしれない”(実際にライブの時に
はAMIが来て、Radiusを入れました)、また○○先生のコメントで、”CTOの時
にも・・・”というのも理解できます。
しかし、Radiusの講習会でボストンが配っていた使用説明書には、禁忌として”24
時間以内のAMI”と”CTO”がはっきり書いてあります。すなわち、ボストン社が禁忌
として使用するなと言っていることを、講習会でみんなに教えるべき立場の先生方が
AMIに堂々と使用していたということになります。

これは、今後もAMIに使用してはいけないなどという意地悪な質問ではなく、”講
習会”でやっていいのかな?と思った疑問で、どちらかと言えば、メーカー側の対応
に疑問を持っています。例えば、メーカーとしてボストンが世話人の先生方に”AM
Iに使用した症例だけは外してくれ”などと言う義務はなかったのでしょうか。そう
でないと、ボストン社は矛盾していますよね。
私だって過去にはP−Sステントを堂々と乗せ変えて使用するなど、業者の説明書な
ど無視してやってきていますし、Radiusを今後AMIに使うことがあるでしょう。そ
んな私がこういう疑問をもつのはおかしいかもしれませんが・・・・・・。

数年前に、確か○○先生が”ステントのエアー抜きは体外で行うようにと使用
説明書には書いてあるので、インターベンションのリーダー的立場の先生方はそれを
守るべきだ”という発言があり、学会雑誌にも掲載されて、”メーカーの使用説明書
通りにやれ”というお達しがありましたよね。(私はそのように聞いています)
あれがあったので、今回の講習会には????という感じでした。
メーカーはPL法などのからみで、禁忌事項に入れているのかもしれませんが・・・。

これはRadiusステントそのものの評価ではありませんが、他の参加された先生方
でRadiusステントに対する感想をお聞かせください。

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○○です

私自身がデータを持っているわけではありませんが、
一般的にself-expandableは慢性期に大きくなるものの、
その分、他のステントに較べて内膜の増殖も盛んでlossが大きいようです。
結局のところ再狭窄などは他のステントと変わらないのではと思います。

また、直接Radiusに触れて試してもらえるとよく判りますが、
60度くらい曲げると、突然ステントが折れ曲がって内腔がつぶれてしまいます。
屈曲病変への使用は避けられた方が賢明だとおもいます。

その他の点として、Radiusの植え込みは面倒だという点が挙げられます。
通常の病変の場合、他のステントならば、direct stentingして、
そのまま後拡張して終了ですので、バルーンやステントの出し入れは1回だけでOKで
す。
これに対し、Radiusは前拡張が必須です。
後拡張も、Radiusのdelivery sheathを引き抜いた後、
バルーンをもう一度入れて行なう必要があり、
合計しますと、どのような病変に対しても、
少なくとも最低3回はバルーンやステントの出し入れが必要となります。
個人的には、もうすぐCordisからBxが出ますし、Radiusの将来は極めて暗いと思いま
す。

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○○です。

大阪
での講習会のライヴで、AMIに植え込まれてしまったようですが、これって、そんな
に目くじら立てるほどの問題でしょうか? 会社の人ならともかく、壇上にあがられ
たパネリストの先生が、自らが信ずる個人的見解を述べる自由も、いくらでもあるよ
うに思います。私は、もし会社筋から、“事前にAMIのことは言わないでくれ”、と
頼まれたら、かえって“自分の思うところを述べる自由はある”、と感じて、憤慨し
てしまったでしょう。

私は、日本の保険医療制度そのものが内包した矛盾だと思います。ステント植え込み
後のチクロピジンは保険適応ではありません。さらに、慢性心不全に対するカルベジ
ロールやビソプロロールも、あれだけのevidenceにもかかわらず、添付文書には、
はっきり“禁忌”と記載されております。direct stentingにも触れられていました
が、あらゆるステントの添付文書には、“十分な前拡張を行うこと”、とあります。
AMIのRadiusを強く批判されるのであれば、“direct stentingは一切やらない”、
“慢性心不全患者にはβブロッカーは投与しない”、という臨床スタンスでないと、
自己矛盾しないでしょうか?

ライヴの詳細については存じ上げませんが、たまたまAMIが来てしまい、(会場の雰
囲気を敏感に察知された)術者の先生が植え込まれただけのことではないでしょうか
? ステント自体の添付文書にAMIを禁忌とする一方で、社内文書などでその使用を
推奨していたのなら問題でしょうが、ライヴでの、たまたまの流れだけだったのでは
ないですか?

屈曲病変ですが、ボストンは、5年前に治験を始める際、“Radiusの構造上、屈曲の
強すぎる病変では、ステントが折れるので使わないでくれ”、と明言しておりまし
た。また、東京での講習会にいらっしゃった先生方には、一色先生から、この問題に
ついては詳細なご説明がなされました。少なくとも、講習会の前の打ち合わせで、一
色先生や私は、“提灯の会”ではなく、“治験でわかった長所と欠点を包み隠さず
に、ご参加くださった先生方に伝えたいと”、会社には申し上げましたし、実際そう
いう会にできたと自負しております。会社筋も、こうした講習会に大変満足されてい
たと聞いています。そもそも、現在市販されているステントで、60度の曲がりに対応
できるのは、基本的にコイルステントである、S670だけでしょう。BX でも、植え込
みはいいかもしれませんが、NIR同様、広がった後は血管を伸ばしきってしまいそう
な感じもします。

T社のステントは、発売当時は、治験での優れた成績と“脱落のない構造”をうたわ
れ、随分と期待されましたが、radial arteryや冠動脈へのスタックのリスクがすぐ
に知れ渡り、現在では特定の施設でしか多用されないようです。また、4年前、シュ
ナイダーとAVEが売りに出たとき、この業界関係者の殆どがシュナイダーに高付加価
値を感じていましたが、実際はAVEを買収したメドトロニックが大正解でした。

私は、このステントも、実際の臨床の場で、多数の症例で、多数の先生方に使用され
て、はじめて正当な評価が下るのだと思います。AMIやCTOでの成績以外にも、“後拡
張のバルーンが入らずに、困ることはないのか?”、“変性したSVGでは2.5mm位のバ
ルーンで小さな道を作ってから植え込んで、no flowを防ぐために後拡張なしに経過
を見ても、SATや再狭窄率は大丈夫か?”、 などなど、様々な疑問をもっていま
す。少なくとも、極端な曲がり、入口部病変、大きな分枝のある分岐部病変の3つを
除けば、そんなに有害事象には結びつかないステント(balloon expandableステント
にくらべ、より有効かはわかりませんが・・・)のように思います。

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○○です。

今日ボストンのマーケッティング(外人2人)が来たので、講習会の禁忌事項のこと
を質問してみました。
答えは、”治験のプロトコールになかった使用法は、経験がないという意味ですべて禁
忌と表示している”というようなものでした。
私が考えているような”禁忌”の意味ではなく、”使用した経験がない”程度のもの
だそうです。

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