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 はじめまして。○○と申します。2週間ほど前に、偶然TRA-netの存在を知り、入会させていただきました。
どうぞ宜しくお願い致します。
 私は、・・・・・・・、現在に至っております。幸運にも湘南鎌倉総合病院の斎藤滋先生のもとで、3ヶ月間心カテーテルの研修をさせて頂き、TRAの基礎を教えて頂きました。以後、当院での診断カテーテルは90%がTBA/TRAとなり、PCIに関しては難易度、患者さんの希望等を考慮してTRI:TFI を約 6:4の比率で施行しております。カテ件数は、診断が年間約360件、治療カテが約80件のペースです。循環器センターのスタッフは、部長以下、不整脈中心の医師が2名、Intervention中心の医師が2名、レジデントが3-4名、検査技師3名、事務1名で構成されております。
 ちょうど1年程前より、症例を増やすため、○○に週2回ほどお邪魔して、心カテーテルをさせていただいておりますが、そちらでは診断カテが年間800件のペースで行なわれており、この夏からは心臓血管外科も開設されるそうです。診断は、4Frで左RAより、治療は右RAもしくはFAから行なわれています。
 私自信まだまだ未熟者で、なんとか早くみなさんに追いつきたいと、各地のライブ・講演会へ勉強に出かけては、感動して帰ってまいります。どうか、今後とも宜しくお願い致します。
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○○です。
マーベリックの件では多くの先生方に貴重な情報をお教えいただき、有難うございま
した。

当院では納入価の問題もクローズアップされてきています。マーベリックに限らず、
B社の製品は値引きが小さいのもちょっと困っています。これは冠動脈インターベン
ション関係に限ったことではなく、消化器系などの製品も全部です。競争が激化する
中で、この辺りがB社のボトルネックになってくるような気もします。確かにモノは
一流ですが、はたしてそれ以外の面では…今後どうでしょうか。

蛇足ながら、tipが赤く着色されているのは、ガイドワイヤーを通す時とても使い勝
手が良いと感じました。(目が悪いだけ?>>自分)

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○○です。

○○先生、5月21日のメッセージで、「あと2週間」、とおっしゃっていましたから、い
よいよご出発ですね! どうぞお気をつけてお出かけください。パキ腹などについ
て、帰国後色々と教えてください。

東京では、今日は慶応ライヴでしたが、症例のバランスがよく、一流の術者の諸先生
方がinstructiveな手技をされたため、とてもよい会でした。femoral approach・大
口径GC・IVUSを併用したdebulking症例が多かったようです。殆どの症例がスムース
に進行していきました。さすがだと感じました。ただ、こうしたstrategyは、再狭窄
防止の面では有効かとも考えられますが、侵襲は大きく、術者の技量が少しおちれば
手技時間も結構長くなりがちです。wiringに時間がかかるCTOは除き、自分はtotal
procedure timeが1時間を超えないようなstrategyが好きです。さっとステント入れ
て終わる手技にあんまり抵抗がないんですね。低侵襲で、手技時間が短いことは、多
少再狭窄率が高くても、5から10%以内でしたら、そんなに分の悪い取引ではないよう
にも思えます。

個人的にふってしまって申し訳ないのですが、○○先生はIVUS guided DCAでもご高
名ですが、IVUS見ながら何度もDCAして、DCA alone で終わる普通のLAD症例っ
て、TRIでマルチリンクでも入れに行けば数分で終了で、再狭窄率も10%とは違わない
かと思うんですが、その辺いかがでしょうか? 

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突然振られてびっくりしました。

まず、僕自身が感じていた疑問、これはライブだとdebulkingが多いってことです。
術者だけでなく、コメンテータも皆debulkすると言わないといけないことのように
debulkingと言っている感じを受けます。でも今のdebulking、特にDCAは時間・
テクニックに問題が大きいと思います。この点から先生の言われるとおり TRI
で数分で終了、ということのmeritを踏まえてもっと論議すべきだと思います。
先生も鈴木・加藤・玉井各Drに議論を挑んでください。
再狭窄率の差も含めてのadvantage, disadbantageっていう議論です。
ただし、DCAをできる、しかもある程度上手にできるってことは術者として
advantageを持っていることは間違いないと思います。これはTra-netの
コンセプトにも共通することだと思いますが、どちらもできる、ってことが
患者さんのためになると思います。

最後に、皆さん僕のことをDCA maniaと思われているかもしれません、僕自身
DCAというdeviceは嫌いではありませんし絶対必要なdeviceと思いますが
その使用率は 5%以下です。

でもDCAをしない、結局使えないってことは可能性を狭めていると思います。

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お疲れ様です。○○先生、いよいよ6/7にパキスタンに出発します。
いろいろとご心配かけていますが、同行する先生がmobilerなので、便乗してなんとかパキスタン、バングラデッシュからtra-netにメールを送りたいと考えています。一応宿泊は高級ホテルなので、安心はしていますが、近隣のネパール、アフガニスタンが乱れているのが心配ではあります。

さて、○○先生(実は○○大の先輩というか同級生(笑))を初めとする関西・関東の先生に影響され、うちでもDCAを開始しました。○○先生とangioしていて、plaqueがいっぱい積もっている病変を見つけては、「パキスタンから帰ってから、一緒にやりましょう」と、ちょっと楽しげです。

で、自分がDCA始めたのに、こう言うのもなんですが、「DCAをしなかったり」とかいうのも、何かこの「なんでもあり」の時代に結構Coolな感じもするんです。実際、キムニーはDebulkingしない、とかいうのを聞くと、逆に妙に、新鮮だったりします。

とか言いながら、僕なんかもRotaしたくて、年間PCI 200症例に向けて頑張ってたりするんですね。
この業界(ぼくも含まれる)「したがる」人ばかりじゃないですか。禅問答みたいですけど、「しない」というのも、あり、なんではないでしょうか。

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○○です。

○○先生、いよいよ出発ですね。パキスタンからのメールを楽しみにしています。

DCAの話です。
当院は心臓外科がないので、当然strategyには「安全第一」「単純明快」というコン
セプトが反映されてきます。私も総手技時間1時間以内、造影剤使用量200ml未満をめ
ざしています(○○では造影剤250ml以上は保険審査でカットされます)。そうす
るとRotaはともかくDCAという選択もほとんど出てきません。周辺の施設でも、DCAは
ほとんどやっていないようです(保険が厳しいため?)。またIVUSさえも保険ではほ
とんど通りません。こういった理由で、「しない」という選択も多いのではないでしょ
うか? debulkingしないことで、そんなに困った経験はないように感じていますが。
たとえばRCA ostialであれば、まずstentingして再狭窄を繰り返せばCABGも考慮しています(ほとんどoff-pumpでやってくれます)。でもたまには
「DCAしてみたいな」と思うことがありますよ。

 玉井先生のライブを見るたびに、造影剤の使用量の多さを見て心配になっています。
いつだったか滋賀成人病の看護婦さんが、学会でPTCA後の血液浄化療法の看護を発表
していました。○○よりも透析にまわる割合は多かったようです。最初からCABG
やったほうがless invasiveじゃないのかなと思うことありませんか?

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○○です。

当院では本日第1例目のDCAを行ないました。
このメールングリストから送られてくるメールを毎日読んでいますと、
足、10F、多量の造影剤、用手圧迫のDCAは、
時代を逆走しているような感じがしないわけではありません。

DCA aloneとradialでMultilink植え込みという2つの治療法の比較について、
私の考えを述べさせていただきます。
○○先生がおっしゃるように再狭窄率には、それほど大きな変わりはないと思います
が、
再狭窄を来たしてしまった時に残されている治療戦略のバリエーションには
非常に大きな差があると思います。
DCAの患者さんには、再狭窄がきても、
DCAの再トライをはじめとして、様々な治療法を試みることが可能です。
つまり、最初から仕切りなおしができるわけです。
一方、ステント再狭窄を来たした患者さんに残された治療法は非常に限られていま
す。
POBAあるいはカッティングくらいだと思います。
この差を考えますと、DCAの存在意義は大きいと思います。
今後、○○では適応があればDCAを行なっていく予定です。

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○○です

慶応のライブを見に行っていないのでなんともいえませんが、DCAの件に関しては○○

先生の意見に賛成です。当院ではDCA・Rotablator(burr size > 2mmm)を除くPCIの
約8割弱がTRIですが、主幹部を含むLAD just prox.あるいはLCX just prox.は冠動脈
径にもよりますがDCAをするしかないと思っています。また、このような症例をこな
すためにはDCAのレベルを落とさないために○○先生が言われたようなTRI
でMultilink一発のような症例でも病変形態によってはDCAを選択しても良いのではと
考えています。このような症例ではあまり時間がかからないと思うのですが。ただ、
Prosterが自由に使えれば本当にいいと思っていますが....。
ただし、何でもかんでもDCAと言うのは反対で、少し前までAMIまでDCAと言っていた
先生がいるのも事実ですし、現時点で石灰化やステントまで削てしまうというのは
どうかなとは思っています。

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○○です

最近、発表に使うため昨年の当院で使用したTRI/ 6Fr.GCについて調べてみたのです
がLCAで約90%、RCAで約70%がJudkinsでした。もう少しC、Q、XB、EBU、VODA
などのbackup support系のGCを使用しているかと思っていましたが少し以外でした。
以前に比べてJudkinsの使用頻度が漸増しているようですが、理由はBalloonとSTENT
の性能がここ数年でどんどんと良くなっているせいではないかと考えています。
みなさんのところではどうでしょうか教えていただければとても助かります。

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○○です。

○○先生のメールの真意は、Strategyに対してAll or Nothing的なものではないと
思います。
私の考えも○○先生に近いのです
が、私はStrategyを選択するときに、<Patient’s Comfort>も結構考慮に入れま
す。それは<患者が快適なことと、手技時間が短いことは合併症発生を明らかに減少
させている>という経験からくる基本概念を持っているからです。おそらく○○先生
も同じだと思います。

この概念から発想すれば、手技の中でTRIが占める割合は増えてきます。しかし、な
んでもかんでもTRIでやるというのではなく、TFIなら<Patient’s Comfort>が妨
げられますが、<それに余りある臨床成績が得られれば>、当然10Fr.TFIにてDCAを
施行してもOKなはずです。
しかし、<それに余りある臨床的に優位な成績が得られれば>というモノサシが人そ
れぞれに違うのです。
<Patient’s Comfort>をどのくらい大きく考えててStrategy選択に加えるかが違
えば、<LAD Take offの10Fr.DCAはステントと比べて数%の再狭窄率低下が望める
>というのが、<それに余りある臨床的に優位な成績>と認める、認めないの違いに
なります。
<TFIは患者が快適でないから10Fr.DCAはダメだ、やらない>というのではなく、<
患者の快適さや手技時間の短縮で不利なDCAが、それに余りある臨床的に優位な成績
までは出していないと考える>ということを○○先生は言われたのではないかと思っ
ています。

ちなみに私は、左右冠動脈の入口部、LAD、CXのtake offに関しては、<それに余り
ある臨床的に優位な成績>かもしれないと思っていて、ステントでもDCAでも良いの
ではないかと考えていますが、それ以外の部位ではDCAよりもTRIが有利と思いま
す。

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○○です。

Patinet's comfort、当然そうだと思います。で、
> しかし、<それに余りある臨床的に優位な成績が得られれば>というモノサシが人
> それぞれに違うのです。
これもそのとおりです。これはDCAのみならず、いろいろな状況で成績の
差、というものは決まってきます。
当然、術者にもよりますし、病変にもよりますし。

> <TFIは患者が快適でないから10Fr.DCAはダメだ、やらない>というのではなく、

> 患者の快適さや手技時間の短縮で不利なDCAが、それに余りある臨床的に優位な成

> までは出していないと考える>ということを○○先生は言われたのではないかと思
> っています。
この部分は、上にも書いたとおり術者や状況によるでしょう。ただしそう考える、
ってことが正しいかどうか、には問題があると思います。
僕はLAD ostiumにステントをあまり入れません。ですから本当のLAD ostiumに
プラークを全部押さえようと思えばLMCAからLCX越しにMLを入れて、あとで
LCXの入口部の再拡張をする、その再狭窄率、長期予後を知りません。
そのデータはどうなのでしょうか?
10%の差があるのであれば、LAD入口部のDCAの再狭窄が10%弱ですので
約2倍になるのですよね、もしそうならTRIがpatinet comfortと言えるか
どうかは怪しくなってきます。だって1回多く入院、カテをする可能性が多くなるわ
けですから。

結局、1回のインターベンションの成績より、1人の患者さんが何回入院して、
何回カテ台に乗らなくてはならないか、その回数を少なくするにはどうするか、
特に多枝病変や入口部病変ではこの考え方を持って治療にあたる必要があると
考えます。それを含めてpatient comfotってことになるわけですよね。

> ちなみに私は、左右冠動脈の入口部、LAD、CXのtake offに関しては、<それに余
> りある臨床的に優位な成績>かもしれないと思っていて、ステントでもDCAでも良
いの
> ではないかと考えていますが、それ以外の部位ではDCAよりもTRIが有利と思い

> す。
具体的には僕も同じ考えです。DCAはLAD入口部、それもLMCAからplaqueの連続
している病変、それとLMCA、一部のRCA LCX ostiumと考えています。

ちょっと変かもしれませんが、各論賛成、総論やや違いありってことです。

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○○です。

> 以前に比べてJudkinsの使用頻度が漸増しているようですが、理由はBalloonとSTENT
> の性能がここ数年でどんどんと良くなっているせいではないかと考えています。

私の考えでは、道具の性能の向上もさることながら、その術者がTRIのLearning
 Curve上のどこにいるかということも、ガイドカテ選択に影響していると思ってい
ます。
8Fr.や7Fr.から6Fr.に移行した当初は、ガイドカテの反対側の壁で取るバックアップ
が気になり、”堅いものを”とか、”Coaxialに入る形状を(立体形状など)”など
と業者に要求しいろいろ作らせていました。しかし、それが出来上がってくる半年後
にはこちらのLearning Curveの方が進んでしまって、”いや、Deep Engage用に先
端チップがFlexibleなものが欲しい”と好みが変わってしまいます。
そして最後には、”特殊なカーブは必要なく、ズーマ2のJLとAL(SAL)があ
ればほとんどこと足りる”ということになってしまいます。

すなわち、TRIの初級、中級、上級(このような言い方は本当は好きではないのです
が)のどこに術者がいるかでガイドカテの好みや選択が変わってきます。

○○先生のガイドカテの選択がシンプルなものになり、その他の特殊なものがあまり
必要でなくなったというのは、Learning Curveがどんどん進んだからでもあるので
はないでしょうか。
TRIを多く経験されている術者は、ほとんどがこのような傾向になってくると思いま
す。TRIにてガイドカテを扱うテクニックが向上すれば、2番手、3番手のガイドカ
テを出す頻度は低くなるでしょう。
我々が過去にいろいろ試したガイドカテなどは、他病院でTRIを始められた先生方が、
数年遅れで同じ疑問、悩みを持ち、同じように業者に相談していると、業者サイドも
はっきり言っています。

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○○です。

私も、5Frや6Frに関しては、基本的にジャドキンスタイプもしくはアンプラッツタイ
プで用事が足りると思っています。実はその他のサポートタイプの形状のカテは病院
に置いていません。

カテも道具の一つですので、得意な物を使い込んで、上手く使えるように訓練するの
が一番だと思っています。どんな道具を使い込むかは術者の好みですが、私自身は、
難しい物より簡単な物、特殊な物より一般的な物、手に入りにくい物よりその辺に有
る物、ということで、自然とジャドキンスを使い込むことが多くなり、その結果ジャ
ドキンスで用が足りるようになってきたのかなぁと思っています。

最近は5Frのガイドカテを40〜50%程度使用しているのですが?たってくると、どん
なカーブも一緒になってしまいます。ちょいと曲がりがついていれば、細いカテに関
してはあまり形状にこだわる必要が無いような気がします。

現在、倉敷です。明日のライブ見学に備えて(?)これから宴会です。

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○○です。
つい先日のPCIでの出来事です。
80歳男性、動脈硬化はかなり進んでいる方でfemoral approachが
できないぐらいiliac arteryの蛇行が強い症例でした。
PCIのtargetはproximal LAD、systemはradial approach Z2JL4SH
でD1とLADにwire crossしD1を拡張後 VPCのshort runとなったため
キシロカイン100mgをshotしました。その直後から構語障害、めまいが
出現しました。
その時は、血圧はそれ程低下していませんしそれ以外のバイタルもほとんど
変化がありませんでした。
症状はその後次第に回復し、NIRを入れて後拡張し、カテが終わるころには
ほとんど消失していました。
この症例はTIAとキシロカインの中枢神経障害を疑ったのですが、
皆さんの中でキシロカインのshotの直後にこの様な状況になった症例を
経験した方はありませんか?
これまで結構キシロカイン100mg shotはしてますがこの様な症状は
経験していません。
この症例はDMがありCr 2.5程度です。
頚動脈のエコーなどはしていません。
直後に一応頭CT取りましたが所見なし、でした。

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○○です

やはり高齢者において呂律が回らなくなった症例を経験しています。
症状はリドカインの中枢神経系副作用でよいと思います。Class Ibは肝代謝ですので
肝機能低下のほかに低アルブミン血症、心不全(EF低下→肝血流の低下)、シメチジ
ン投与(タガメット→今はほとんど使われませんが)、メトプロロール投与はなかっ
たでしょうか。カテが終わる頃に消失していたのであれば薬物動態的にやはりリドカ
インが考えられます。通常、高齢者の場合にはデータ上問題がなくとも潜在的に代謝・
排泄機能が低下していますので、抗不整脈薬は成人の半量投与から始めるのがよいと
されています。したがって最初に50mg投与を行い無効であれば少し時間をおいて再度
投与すれば良かったのではないでしょうか。

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○○です。
倉敷から帰ってきました。また話がでると思いますが、Laserが多かったです。倉敷
に行っていつも思うのですが、トラブル時の対処法ときれいに仕上げかた、引き上げ
るタイミングは流石ですね。それと、朝から晩までトーンが変わらないのはすごいと
思います。

○○先生、ショットはIVですか?
昔、Brachial spasmがおきてカテ操作不能になり、あまり痛がるのでキシロカインを
動注したところ、痙攣・意識消失したことがあります。鎖骨下動脈付近から打ったの
で中枢にかなり高濃度で入ったのでしょう。怖かったです。また、自分自身は歯医者
のキシロカインでめまいがします。高齢者でも肝機能低下もしてないんですが・・・。
感受性の問題もあるのではないでしょうか(アルコール性肝障害があったりして。
ICGしてみようかな?)。

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○○です。

問題提起しておきながら、出張のためしばらく留守にしておりました。○○先生、突
然ふってしまって済みませんでした。私は、決してDCAを否定しているのではなく、
○○先生がおっしゃるように、<それに余りある臨床的に優位な成績が得られてい
る>と、個人的に感じられないだけなんです。「安全第一」「単純明快」、「総手技
時間1時間以内、造影剤使用量200ml未満」の方が、合併症などを考えれば、自分には
魅力的なだけです。今まで言及されたことはないかと思いますが、片群100例くらい
でrandomized trialをやれば、再狭窄率はDCAの方がいいかもしれませんが、様々な
TRIのtrialの結果を踏まえれば、出血性合併症についてはTRIの勝ちだと思います。
再狭窄率に重きをおくか、手技としての容易さに重きをおくか、基本的には個人の好
みの問題だと思います。

○○先生の議論も、他の先生方からいろいろな所で耳にしてきました。さて、DCAに
適したLAD近位部病変でしたらマルチリンクの再TLR率も高く見積もっても10〜15%位
でしょう。再TLRにCBを選択したとして、再々TLRになるのは最初の治療群の5%前後
と思いますが、如何なもんでしょうか? また、そのうちには日本でも出るであろう
ラパマイシン coating BX verosity の再狭窄率は、確か6%程度だったかと思いま
す。再狭窄率が数十%もあるのならともかく、ステントでいってもこうした低率な
ら、それでいいんじゃないかと思います。どうして、LAD近位部やLMTにステントをい
れるのはよくなく、他のところなら構わないのか、個人的には、ピンと来ませんね。

こうしたdiscussionをfreeにできる雰囲気を続けたいものです。PCIがこれだけ多様
化してきた現在、要はしっかりした技術水準に裏打ちされていれば、いろいろな
strategyがあって正しいんだと思います。肺塞栓の治療戦略にかんする議論など、大
変勉強になりました。

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○○です。
ウチの部長が異国へ旅立って4日目です。やはり忙しくなってきました、とほほ。
と、ボスからメールがきましたので、TRA netの皆様に一服の清涼剤になればと思
い、早速転送します。
こちらからのメールは直接は送れませんので、何か彼に御用の方はお知らせくださ
い。(多分いらっしゃらないとは思いますが。)

お疲れさん。○○です。
現在、パキスタンのラホールという街にいます。まずは、お腹の調子ですが、結構
「ゆるゆる」ですが、なんらかパンパースのお世話にはならない程度で「ふん」ばっ
ています。(ちなみに、同行者が僕のお腹の心配してパンパースを三つ用意していま
す)なにしろ日中は40℃以上の酷暑で、第一回検診場所のイスラマバードの病院は
「クーラー無し」という地獄の中、50人検診をして、脱水で死にそうでした。なお検
診には「アメーバ赤痢」疑いと言う人も来て、いったいどんな病気かさっぱりわから
ず、JAICAの看護婦さんに助けてていただきました。
イスラマバードのトイレに入りましたが、想像を絶する、「すごさ」に、過敏性腸炎
なんて、デリケートな病気がはずかしくなってしまいました。
こちらの人たちは日中働いている人が少なく、芝生の上でみんなゴロゴロしていま
す。
とりあえずは、第一回報告ということで。
それでは、TRAのみんなと、病院のみんなによろしく。

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 ○○です

  
 ○○から脳卒中の勉強で北海道にやってきています
 頭の方から見ると、この患者さんの一過性のめまい・構語障害は
 状況から考えると、TIAが最も疑わしいと思われます
 症候からは椎骨動脈系(ただし、内頸動脈から後交通動脈を介する
 場合もある)の脳幹部・小脳あたりの虚血が疑われます
 この領域のCTは骨の影響でまったく役に立ちません
 確認するのであれば、MRIですね
 しかも早いものは、diffusion image(発症後1時間)
 でリトマス試験紙のように
 虚血があればhigh spotで出てきます
 椎骨動脈系はかなりの頻度で塞栓が起きやすいところで
 小脳梗塞や脳幹梗塞が再発例が多いのもその原因でしょうか
 
 私も数年前まではMRIについては、ほとんど無知でした
 しかし、その威力を知ってからは、非常に頼もしい存在です
 できれば合併症の確認だけてはなく、術前の評価で
 MRangioと併せて利用したいものです

 intervenntionistは是非、戦友にしたい道具だと思います

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○○です。

キシロカインのワンショットの量が多すぎたのでは? に関連して思い出しました。
当時田舎の市立病院勤務でしたが、AMIが来たときに循環器のチーフが、”キシロ
カイン50mgショット”と口頭指示を出しました。それに対して不慣れな看護婦が、
点滴用のキシロカイン1000mgの半分を静注してしまいました。
ショットをしている途中に、患者さん(60代の女性)がショットをしている看護婦を
にらみつけて、”あなた、何をしてるの”と大声で叫びました。
私がびっくりして振り向くと、途端に患者さんは全身痙攣を始め、意識消失しました。

事のいきさつからすぐにキシロカイン500mgの静注が原因とわかり、すぐに挿菅して
ICUに入れ、結局はレカバリーできたのですが、あのときの患者さんの顔(看護婦
をにらみつけた)は忘れません。よっぽど気分が悪かったのでしう。(当たり前で
すが)

その事件以来、”急患室や病棟にはキシロカイン100mgのみにして、点滴静注の時
には1000mgのアンプルをわざわざ薬局まで取りに行く”と変更になりました。とりあ
えず50mgを1回か2回静注しておけば時間は稼げるから、1000mgは救急の場にはいらな
いということです。

100mgショットとは全く別の話ですが、参考までに。

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○○です。

歯医者のキシロカインでめまいのする私は椎骨脳底動脈系に狭窄があるのでしょうか?

今夏、診察をお願いします。

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○○です。

キシロカインによる痙攣、意識障害は自分も昔経験しました。
70才くらいの品のよいお婆さんでAMIでした。
原因はoverdose(1g点滴がドバーッと入りました)
でしたが、○○先生と同じ様に
急に(とりゃ〜!!)と立ち上がり、騒いだ後に
痙攣し出しました。結局事なきを得ましたが
すごくびっくりしました。
あとでその患者様はそのことは一切記憶にないと言ってました。

ところで頭のMRIやMR angioは自分もよくscreening的にしています。
ただ以前いた病院のMRAだと丁度内頚、外頚の分岐がアーチファクト
で狭くなっているように見えることがあり、頚動脈エコーを合わせてしてみると
MR angioで狭そうに見えても全くプラークがないものや、
しっかりとプラークが局在しているものもあります。
でも総じてエコー所見とMRI angio所見は一致して、
動脈硬化病変の存在の確認には良いと思います。

話は飛びますが、上腸間膜動脈血栓症の鑑別で上腸間膜動脈
にパルスをあててフローパターンを見ています。
今の病院のエコーでは見えませんが、前の○○病院の
アジレント(旧HP)では通常の2.5のプローブでできました。
結局はSMA thrombosisの患者様はエコーをしだして1人も
いなかったのですが、狭窄がある患者様の場合
明らかに拡張期フローが落ちていました。
機会がありましたらお試し下さい。

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○○です。

エコーを使った血管狭窄の鑑別について○○先生に追加コメントです。

tortuousなradial arteryの屈曲部に、
スリットシースについてくるガイドワイヤーが通過しないほどの高度狭窄が存在する
症例でした。
2Dやカラーでは屈曲蛇行を認めるのみで、狭窄の存在はわからなかったのですが、
パルスでは、収縮期流速の軽度低下、
拡張早期のdicrotic waveの消失、拡張期フローの低下が認められました。

どれくらい流速が低下していればカテ通過不可能な狭窄と判断する
といったような基準は持っておりませんが、
拡張期の血流パターンを見て、dicrotic waveが消失していたり、拡張期フローがダ
ラダラとしていたら、
かなりの狭窄があると考え、TRIはやめています。
逆に、少々の狭窄が2Dやカラーで認められても、
拡張期フローが保たれていれば狭窄は軽度(少なくともカテ挿入は可能)と考えてお
ります。

上腸間膜動脈のように屈曲した血管にはパルスによる拡張期血流の評価が必須
ということを言いたかったのですが、話がずいぶんそれてしまい、申し訳ありません
でした。

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○○です。
本日、radialでadhoc PTCA to LAD していて、逆行性にLMT解離してしまい、LMT-LAD
にML3.5(LMT-LAD justは4?でpost)しました。仕上がりはとても良好でした。
LMT stentの場合のフォローアップ造影はどうされてますか?

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○○です

LMT stent のフォローですが、仕上がりがきれいなら、3&6ヵ月後で十分だと思いま
す。逆行解離は私も数例経験がありますが、本当に恐ろしいものです。冠動脈全体の
plaque burdenが多い症例で起こるような印象です。自分の症例では、LCxにjail
wireを入れ、最終的にはkissingで終えるようにしました。

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○○です。倉敷に行ったのに今年も大原美術館に行けませんでした。
倉敷駅周辺には今年も“ゆずっこ”が歌ってました。昔の自分に重ね合わせて
立ち止まって聞いてしまいました。
ご無沙汰しております。
メールを整理していたらまだdraftsに入っていました。
もしmessageが送られていたら失礼します。

倉敷ライブでもミニレクチャで言ってましたが、
○○先生ご指摘のラパマイシンcoating deviceによるDDSはGR IIの再狭窄率をも
下げるとの指摘がある様です。ステントの構造とか最終MLDとかではなく
TLR率はすべて5%内外になるのではとの期待の声が高いのですが
ホントなのでしょうか?いつも裏切られてきた再狭窄の問題がclearされるのでしょうか?
となると永年かかって構築された既存のlesion specific strategyの概念は早くも
風化し始めるということでしょうか。
1年後いや半年後には“なーんやー”ということになるかもしれない昨今、
当院のように外科がない、RAもDCAもPCPSもない、遠くまで行けない
膝・腰痛のご老人がとても多い、むしろ“region specific strategy”を
考えたくなる施設では海外のEBMをapplyする雰囲気などまるでありません。
しかしながら急性期合併症が減った、再狭窄率が減ったということになるとあとは、
“地球や人にやさしい”などもっと牧歌的キャッチフレーズをかかげていいと思うのです。
もちろん患者さんだけではなく、医師・看護婦に対してもやさしいTRAをmainでして
正直言って高齢者のうけを狙っている単細胞の私にとっては、
再狭窄5%は涼しいフォローの風に感じられます。
厚顔無恥にも“simple is best”なんてスカット爽やかに言ってみたいものです。
ガラス張りの会議室での自由なdisscussionが
しなやかにできるのがtra-netのいいところだと思います。
今後もこの雰囲気が続けばいいなと思っております。

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