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○○です。

近頃adhoc PCIの殆どが5Fr.PCIとなりました。
診断カテは5Fr.なのでそのままできます。
近位部のステントバルンを引き抜く時に
勝手にdeepに入ろうとするGCによりステントproximal
を傷つけないように気を懸ける以外
まだストレス〜トラブルはないようです。
しかしながら正直なところ5Frでやっているのに
5%内外に術後radial a.のpulselessがいます。
多すぎると思うのですがいかがでしょうか。
体型には関係ないと考えております。
2時間後緩めて4時間後除去でしております。
カテもPCIも同じです。PCI時ヘパリン5000IU使用、
以後翌朝迄10000IUヘパリンを持続点滴しています。

そこでご質問ですがヌポッとシースを使っているのは
○○先生のところでしたよね?
しかもTRI止血はラディスポではなく、小さいとめた君
とお伺いしました。術後スパスムはあっても
pulselessはほとんどないのではとお察ししますが
いかがでしょうか?

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○○です。
現在橈骨動脈用に使っているシースは
川澄化学製のシースです。
これは035のワイヤーにコーティングしてある
ヌルヌル(正確にはPolyvinylpyrrolidone)
がシース表面に塗布してあります。
シースを入れる際も、抜去する際も抵抗なく
スムースに行きます。
今現在4.5Fが使用可能ですが
6Fも5Fも可能と思います。
もうじき全国展開すると聞きました。
御希望がありましたら私にお伝え下さい。
先生の御希望な物を作る様にお願いしますから。
尚、シースに潤滑剤をコーティングする特許は
この川澄化学が持っている様です。

トメ太の小さいものは止血に際してかなりよいと考えます。
出血の際に付き添いの家族にすら目視でき、すぐに加圧することにより
再止血が可能となります。ですから出血オーライで、出血しても
<あっ、そう>ってな感じでチョチョイのチョイです。
看護婦でも対応できます。
これは橈骨動脈アプローチの最大の利点であり誰が何といおうと
捨てがたいものがあります。
御承知の通り、上腕動脈がヘマった時や、大腿動脈で思わず深大腿動脈の分岐で
穿刺しちゃって、おまけにプヨプヨの圧迫しがいのない時の
あのイヤ〜な気持ちが全くありません。
しかも、トメ太では圧を落としていくと
橈骨の拍動が目視でき、閉塞云々も簡単に確認できます。
これは大きいトメ太であっても結局は同じです。

ですから橈骨動脈閉塞に関しては、今は全く懸念してません。
これは、検査/術前にエコーで橈骨動脈血管径を計測していること
(7.5MHzがあれば2分で済みます)もあります。

橈骨動脈エコーについては○○先生
潤滑剤シースについては○○先生
トメ太については○○先生と○○さん
総括として○○先生。彼等がよ〜く知っていると思います。
自分は全て彼等から教わりました。

ところで、○○先生が鎌倉LIVEで何を言うか今から
楽しみです。
是非今の閉息した雰囲気を打開して下さい。
サイモンとガーファンクルは自分も好きですが
これからの僕達の可能性のほうがもっと好きです。

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○○です。
 当院でも診断カテ、PTCAではRadialよりアプローチしていますが、止血の時にはと
め太の小さい型(通称:リトル とめ太と呼んでいます)を使用していますが、これ
は非常に有用であると思います。シースを抜く時に15cc程空気を入れて1時間後に
3cc空気を抜いて以後痛くなった時には、適宜看護婦に空気を抜くように指示してい
ます。とめ太自体の抜去は翌日のAM9時頃にはずすようにしています。
 利点は1:止め太自体が透明であるため止血がはっきりとわかること。
    2:看護婦にも容易に使えることができる。
    3:患者の苦痛が少ないこと。(1人/10〜15例の割合で尺骨側の骨に
    あたるため痛がる方がいますが、その時には透析終了時に使用していますゴ
    ムバンドに変えて止血しています。)
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○○です。

橈骨動脈閉塞に関与する因子としては術前の橈骨動脈径(とシースの径比)がもっと
も関連があると思っています。その他にも、圧迫止血の方法や糖尿病などもあります
が、慢性期の橈骨動脈閉塞を一番減少させる方法は”君子、危うきに近寄らず”で、
術前に橈骨動脈径を見て、径が小さい人のTRAを避けることでしょう。ですから○○先生の病院のようなシステムを作るのがベストだと思います。
圧迫止血帯については、とめた君、アダプティ、ラディスポ、その他のものでも、橈
骨動脈の血流を確保しながら圧迫止血ができればそれで良いと思います。あとは、手
間の問題、見た目の問題、術後看護のし易さなどそれぞれの病院で判断されれば良い
でしょう。(当院のような公立病院では看護婦さんや技師さんの仕事の負担が増える
ようなことは全くできません。組合?などの問題があるようです。)

シースのコーティング(親水性)に関しては、以前ウチでも試して見ましたが良くあ
りませんでした。しかし、スリットシースのスパスム解除の経験のなかでわかったの
ですが、スパスム時にはシースと橈骨動脈の間がドライになっていることが考えられ
ます。だから今考えると、親水性コーティングはあまり意味がないですね。そうでは
ないコーティングであれば、試す価値があると思います。

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○○です

○○先生のぬぽっとシースですが、当院でも一時、某社のシースにコーティングしても
らって試用したことがあります。
抜去が容易で、PTCA中にもカテ操作でシースがすぐ抜けてくることが印象に残ってま
す。○○先生のところではそんな経験ありませんか?
メーカー側は製品にする気がなかったのか、その後はフェードアウトしてしまいまし
た。いいアイディアだと思うのですが、TRAがメジャーでないので商売にならないと
考えたのでしょうかね。

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 ○○といいます。この度はTRA-netに入会するチャンスを頂き大変光栄です。○○大学を平成4年に卒業
し、現在10年目に突入しました。
 大学院時代は、○○と同じ研究グループに所属していたこともあ
り、以前から○○先生の下で仕事をさせて頂くことが夢でしたので、充実した毎日を
送らせて頂いています。前任地の○○ではTRIでやっておらず、全
く初めての経験のためまるでレジデントに戻ったような気分ですが、逆に新鮮な気持
ちです。
 今後は、これまで○○先生と○○先生が二人体制であったためになかなか充実させ
ることができなかった部門、特に心エコーで貢献できればと考えています。前任地で
は、幸運にも非常にいい心エコーの機械がありましたので、心エコーでLADのflow(冠
血流予備能:CFR)を測定して、患者さんのLADの狭窄度の予想及びインターベンショ
ン後の経時的なCFRの変化を追っていました。現在ではRCAも測定できるとのことで、
LCx以外は心エコーである程度の予測が可能と聞いております。これらの検査は○○
では心エコーの機械が古くてできませんが、これらに関する新しい情報をご存知の先
生がおられましたら、おこがましいようですが是非教えてください。
 今後ともどうぞ宜しくお願いします。

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○○です。
○○先生、ようこそTRA net へ!
○○先生は私の大学さらに入局の1期先輩で、大学のラボでは一緒に研究をさせてい
ただき、結構マニアックな日々を過ごした仲です。むふふ。

##今日は当直明けに加え連休明けの外来担当で、ややお疲れモードです…ふう。

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○○です。

○○先生の記事を見て皆さんにお伺いします。
私もつい最近より echo で coronary flow を出せたらいいなと思い、練習を始めました。
LAD proximal はなんとか出せることも増えてきたよう(?)にありますが、そのほかはどんなにがんばっても出せません。
本を見ると、short axis で LMT-bifurcation が出てたりしたので何度かがんばってみたのですが、だめでした。
また、RCA についても出ません。
もし、エコービームの入れる角度などコツみたいなものがあったら教えていただけないでしょうか?
それとも根性と持久力でしょうか?最近肩こりが悪化したのはこのせいだと思ってます。
よろしくお願いします。

それと小さいとめ太の(ほんとに)若干の使用経験を少し。
この止血ディバイスが TRA/TRI にベストかどうかなんてことは当然、私のようなものには分かりません。
しかし、大きなとめ太よりはメリットが多いように思います。

1,まず、小さいので患者さんにとって邪魔にならない。
      (当然アダプティにはかないません。)
2,手首の細いおばあちゃんでもバッグに皺がよりにくい。
      (大きなとめ太を使って膨らましたとき皺が出来たことがありませんか?)
3,穿刺部をバッグの中央に持っていきやすい。
      (大きなとめ太を使って膨らましたときバッグがだんだんずれて手首の真ん中のほうにずれたことありませんか?)
っていうのが大きなとめ太と比べていいんじゃないかなと感じた点です。

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○○です。

○○先生 ようこそTra-netへ。

○○病院も、○○先生がTRAを頑張って始めた時期はとても心エコーまで
は手が回らない状況でした。私が平成9年に赴任したときは、今の先生と同じ様な考
えで、とにかく生理検査部門を充実させることが課題でした。現在は、心エコーはドッ
プラーの計測も含めて技師さんがやってくれるようになりました。最近では、PISA法
でMRやARの定量評価をしようと計画しています。

径胸壁心エコーでLADのflowを見るという話は、こちらの超音波研究会でも話題にな
りました。RCAのflowについては私もまだ知りませんが、ハーモニックを使わなけれ
ば無理かも知れませんね。右側臥医で右傍胸骨アプローチにするのかな? 今度研究
会のメーリングリストでも聞いてみます。

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○○です。

早速お返事を頂き感謝しております。今後は○○先生を始め心エコーを通しても皆様
と交流できればこれほどうれしいことはありません。
さてしつこくLAD flowの話題ですが、まずは私の経験からお話致します。何かもっと
こういうのをしたらどうかという方は是非ご連絡ください。
○○時代の心エコー使用機種はATL社HDI5000で、冠動脈血流測
定用の設定を基本的には鹿児島南風病院仕様にし、自分たちで若干アレンジして行っ
ていました(詳しい設定は忘れてしまいましたので、いずれ向こうのソノグラファー
に確認し次第メールします)。1日に外来・病棟を含め15-20人程心エコーを行います
が、上記の心エコーが昨年9月に導入されて以来、原則的に3人の循環器ドクターが
LAD flow検出(主に#7-8の領域)を行うようにしておりました。5分以内に検出できな
い場合はfailとし、当初の検出率は70-80%程度でしたが、1ヶ月もすると、ほぼどの
ドクターも90-95%の検出率へとアップしました。検出不能の症例は、左側臥位不能
例、肺気腫など慢性閉塞性肺疾患を有する例、大きい乳房を有する女性、男性では厚
い胸板をしている例などでした。逆にいえばだいたいの患者さんでは描出可能でし
た。また心臓カテーテル検査目的で入院されてくる患者さんはできる限り前日にアデ
ホス負荷冠血流予備能を測定し、LADの狭窄度の予測を行って冠動脈造影に臨んでい
ました。実際に延べ180例程の測定を行いましたが、この経験から現在はLADに限って
ですがPCI後の外来でのフォローアップに使えるのではないかと考えるようになりま
した。まだまだ経験が足りないので大きなことは言えないのですが・・・・。
今後はうちのボスである○○先生の非常に積極的なバックアップにより、ATL、アジ
レント等のデモ機を比較検討しながらゆくゆくは購入しようということで盛り上がっ
ています。トーンダウンしないためにもますます心エコー症例を増やしながら、また
先生方と新しい情報を交換し合いながらやっていきたいと考えています。
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お久しぶりです。○○です。
ちゃんとメールチェックはしており、いつも楽しく読ませていただいています。

○○は当院の新カテ室のお披露目をかねて、ミニライブと講演会をさせていただ
きました。tra-netからは○○先生が出席され、貴重なご意見をいただきました。
○○先生、うちのカテ室いかがでしたでしょうか?

ライブは4例、倉敷中央病院の光藤先生にLAD justの全周性石灰化をROTAで、またRCA
で複雑にintracoronary collateralができているCTOを通していただきました。熊本
中央病院の斉藤太郎先生には、jeopardized collateralを出した、RCAのびまん性病
変ともう1例をやっていただきました。interventionの限界ともいえるような症例ば
かりで、こってり濃いライブだったようです。

両雄のmatch playにきわどい質問を絡ませてみようかと思って
おりました。が、実際は、僕自身は別室で緊急カテを長々とやっておりました。○○
先生、あのAMIは、大きなruptured plaqueと血栓でした。結局トロンボリーゼを4500
単位使用し、計80分というsuperlong PITとなりましたが、創始者である斉藤先生の
直接指導もあり、院内裏ライブもなかなかの盛り上がりでした。慢性期は良く通って
いたので残存狭窄というかpseudolumenをつぶすためにS670 3.5×24mmを入れました。

余談ですが、うちのミニライブを担当した映像と音響の会社ですが、
超格安で、なかなかの腕でしたので、いろんな病院から問い合わせが殺到しているよ
うです。ご希望があれば紹介いたします。

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○○です。

研究会レポートです。

 5月12日、博多でIntravascular Joint Forumという研究会があり、当院のdirect
stentの成績を発表してきました。
 この会は斉藤太郎先生が中心となり、脳外科、放射線科、循環器科、心臓外科など
の分野のInterventionに関する話題を話し合うというものです。今回の目玉は神戸市
民病院脳外科坂井先生の頚動脈ステントに関する話題でした。
 面白かったのは、頚動脈ステント留置に際して発生するdistal embolismの検討で
した。狭窄部末梢にprotection balloonをおいて、debrisを回収するという検討では、
なんと全例で大小さまざまなdebrisが確認されていました。実際に症候性の脳梗塞が
発生するのは2%前後のようです。頚動脈ステントでは、distal embolismは後拡張の
時の発生が半数以上でした。
 動脈の大きさも違うし、atheromaの量も違うとは思いますが、冠動脈でも同様の傾
向にあるのかもしれません。いずれfilter wireが使えるようになれば、そんな報告
も出てくるでしょう。

 それから、武田病院井上先生の大動脈ステントの話もありました。大動脈ステント
についてはあまり詳しくなかったのですが、枝付きステントの留置方法など興味深く
拝聴しました。ただし、結構死亡例が多かったのは気になります。まあ対象が手術ハ
イリスク例であることを考えれば、仕方のないところかもしれませんが。ステント自
体も今後さらに改良が進むようなので、今後に期待しましょう。

 なお、この研究会は年一回で、斉藤先生のお人柄なのか、大変アットホームな雰囲
気でした。

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○○です。

当院のアダプティーがいつのまにかメディキットのものから、
ゼオンのものへと変わっていました。
ゼオンの方は透明なゼル状のもので圧迫するようになっており、
出血の確認などが簡単で使い易いようですね。
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○○です。

アダプティとラディスポはパッドの部分が吸収性マットかゲルかの違いで、
その他はプラスチックプレートからベルトのサイズまで、○○オリジナルのままの仕
様です。
ラディスポは透明ゲルで穿刺部分が見えるので、出血の合併症が確認しやすいのが利点で、血液を吸収しないため、いつまでも患部付近が血液で汚れているような印象があるのが欠点です。
どちらも使い方は同じで、どちらを使用しても血流を確保しながら圧迫すれば効果は
同じだと思っています。
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○○です。

本日は当直です。

当院では、radialの止血にはアダプティとラディスポを使用しています。
どちらもサイズは一種類なんですが、手首の細い症例ではベルトがゆるゆるだったり、
アクリル板がずれてきたりと止血しにくいことがあります。
こんなときは、手首の背側に、二つ折りガーゼを2〜3枚はさんで、その上からベルト
を固定します。痛みも少なく、ずれることもほとんどありません。お試し下さい。

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○○です。

先月は○○のミニライブへ参加させていただきました。

確かにこってり濃いライブだったですね。4例に○○時間かけてやるライブは初めてで
したが、光藤先生が自分の講演や懇親会をパスしてまでも患者さんのためにとライブ
が終わっても一人で続けられ、最終的に手技成功で終わられたのには感服しました。

私はライブそっちのけで緊急用カテ室に○○先生と篭もり、AMIに対するPITを見
ていましたが、開発者の斉藤太郎先生も直接指導されましたので、院内裏ライブの方
が面白かったように思いました。しかし結果はともかくとして、PITは時間がかかり
ますね。結局すべてが終わるまでに5時間ぐらいかかったかな?

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○○です。

先日の○○先生の研究会レポートにあった頸動脈インターベンションのなかで

「面白かったのは、頚動脈ステント留置に際して発生するdistal embolismの検討
でした。狭窄部末梢にprotection balloonをおいて、debrisを回収するという検討で
は、なんと全例で大小さまざまなdebrisが確認されていました。実際に症候性の脳梗
塞が発生するのは2%前後のようです。頚動脈ステントでは、distal embolismは後拡
張の時の発生が半数以上でした。動脈の大きさも違うし、atheromaの量も違うとは思
いますが、冠動脈でも同様の傾向にあるのかもしれません。いずれfilter wireが使
えるようになれば、そんな報告も出てくるでしょう。」

に関してです。

特にACSにおいて、distal protectionはとても重要なことだと考えています。われわ
れはslow-flowが起こりそうな、特に右の時にはTRAのバルーンをdistal protection
に使い、trans-femoralから7Fr. GCを追加して病変を拡張、ついでRESCUEで吸引する
方法を行っています。まだ、数例にしか行っていませんがよさげな感触です。
とても煩雑なのが欠点です。TFIの施設では太いGCであればsinge GCで可能なようで
す。症例報告はJSIC地方会などで発表したものを当科のHome Pageに掲載してありま
すのでお暇な方はご覧いただいてご意見でもいただければうれしいです。
(home page:メニュー画面から→循環器内科紹介→最近の学会発表にrescueとdistal
protectionについてのせてあります)

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○○です

○○先生、コメントありがとうございました。
ACSのdistal embolismは、デバイスその他を含めて今後発展が期待できそうですね。
またなにか情報がありましたら教えて下さい。

 さて、経胸壁心エコーによるcoronary flowに関して、私が参加している超音波検
査のメーリングリストからアドバイスをいただきました。以下は抜粋です。興味のあ
る方は御参照下さい。
 なお、アジレントテクノロジー(旧ヒューレットパッカード)の平塚氏より、月刊
「心エコー」という雑誌のVol 1. No 4に経胸壁心エコーによるcoronary flowの測定
法が特集で出ていますと教えていただきました。

○○先生よりーーー

前下降枝は、近位部から末梢まで描出できるようです。
RCAそして回旋枝も描出できるようです。

> 最近、RCAでも評価できるという話もあ
> るようですが、描出のコツなど、どなたか教えていただけませんか

設定が重要です。
最大血流速度を20〜30cm/secにし、モーションアーチファクトの
除去フィルターをいれ、カラーのパーシスタンスが長くなるようにす
ると見やすいようです。
ちなみに、有名な鹿児島大学の皆越先生は、LOGIQ500でたくさん
の研究をなさいました。

最初は、レボビストを併用すると見やすくなりますよ。
お試しあれ!

○○氏よりーーー

LADについて
通常の心エコー検査が行える程度心臓が描出できる方であれば
おっしゃる通りほぼ100パーセントに近い確立で描出が可能です。
ただしこの数字の意味は起始部・中隔枝・78番あたりが3箇所とも見える
という意味ではなくどこかしら必ず見えるという意味です。
特に抹消(78番)は描出率はかなり高いです。

RCAについて
描出は起始部は動きが激しくBモードは見えてもカラーを乗せることは
困難です。3CH-Viewから2CH-Viewへ少し振ったような格好のとき
後壁側に抹消部が描出されます。この描出率はかなり低く
また熟練が必要と思われます。

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○○です。

coronary flowに関して追加です。
LADに関しては、完全な左側臥位がいいようです。

その他
カラーフローの流速を遅くする
フレームレートを上げる
高周波のトランスデューサーを使用する
断層像で冠動脈を描出した後、カラーで探す

などなどのコツがあるようです。

そういえば先月の心臓病学会雑誌に、心エコーのcoronary flowでno reflow現象の経
時的変化をとらえた報告がありました。実際の診療にも応用できそうですね。

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○○でございます。
 本日経験した症例について御検討頂きたいのですが、中肉中背の44歳男性で不安定
狭心症に対しCAGを行いました。Medikit社製5F.シースを挿入し、まずTORAY社
製5.2F.JL3.5を用いて左冠動脈にWedgeを試みたところAortaのところでカテーテルが
操作できなくなってしまいました。Spasmを考えニトロールをシースのサイドアーム
から注入し、前腕が一瞬白くなったので少し時間をおいてカテーテルを引こうとする
と患者さんは上腕のちょうど真中くらいの激痛を訴えました。もちろんカテーテルは
全く動かず、少しでも動かそうとすると上腕部のみの激痛を訴えます。試しにシース
を引っぱってみたところ、シースのみ何の抵抗もなく引け、この際の前腕の痛みは全
くないそうです。薬液の注入をカテ先に変えたり、ワソラン.シグマート.ミリスロー
ルを試してもダメでした。このカテをAoに残したままFemoral Approachに変更し手技
を終えましたが、この後に再度抜こうとしても同様の上腕部激痛を訴え、カテはびく
ともしません。もう私の手にはおえないと考え、齋藤滋先生にTELしたところ“塩酸
モルヒネの静注”をrecommendして頂き、その後カテは抜けました。透視下
でBrachialまで強い抵抗を感じながらゆっくり抜いてきたのですが、ちょうどRadial
に入ったところで急に何の抵抗も無くなりスルっと抜けてしまいました。シースのサ
イドアームからRadial〜Brachialの造影を行いましたが狭窄.蛇行は確認できません
でした。そしてシースは何の問題も無く抜けました。
 齋藤先生にこのことを報告したところ、以前北海道の病院で1例経験され、この際
も今回と同様の経過だったとのことです。Brachial spasm(s/o)は結構あるものでしょ
うか?そんなに派手なカテ操作はしていないと思うんですが....。SpasmはLeaning
curve上の一つと思っていたのですが....。

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○○です。

そのような症例の経験はありませんが、
とても教訓的な症例と思いメールしました。
どうしても抜けない時は塩モヒ。
覚えました。

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○○です。

結論から言って、これはBrachial ArteryのSpasmではないと思います。
当院でも3−4例経験があるのですが、これはカテがBrachial Arteryの本管ではな
く、枝に入っているのです。Radial側からワイヤー、カテを上げて行き、Brachial
 Arteryを通したと思っていても実は枝に入って、再びAxillar本管に戻ります。そ
の枝がかなり細いのでカテがトラップして動かなくなります。(あるいはその枝に
はSpasmが起きているのかもしれません)
ですから、カテ操作はできないし、患者は上腕付近の痛みを訴えるので、まる
でBrachial ArteryのSpasmのように思えます。
これは、上腕中部付近までカテを引いてきたときに造影すれば確認できます。
Brachial Arteryではない、極端に細い枝が造影されます。

> ちょうどRadial
> に入ったところで急に何の抵抗も無くなりスルっと抜けてしまいました。シースのサ
> イドアームからRadial〜Brachialの造影を行いましたが狭窄.蛇行は確認できません
> でした。そしてシースは何の問題も無く抜けました。

上記文章の説明もこれでつきます。下の方から造影しても、本来のBrachial Artery
が造影されるだけで、”問題ない”と見えてしまいます。

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○○です

 全く抜けなくなった例はないのですが、radial spasmでもないのにカテ操作が非常
に困難になった例はあります。
 その症例はbrachialからradial, ulnarの分岐部よりもだいぶ近位部でもう一
本radialに向かって細い1.5〜2mmくらいの枝が出ていて、これがradialとbrachialの
分岐部近くに合流していました。
 穿刺時はミニガイドワイヤーがするするっと入り、当然シースも抵抗なく入りまし
た。しかし、5F造影カテを上げるとき軽い抵抗を感じ、Aoに入ってからは上腕部の疼
痛とともにカテ操作が困難となりました。最初はradial spasmと思ってニトロを入れ、
ガイドワイヤーを残したままカテをなんとか抜去し、シースから造影したら、上記の
ような結果で、ワイヤーはその細い枝を経由してbrachialに入ってました。radial
〜brachialはまったく問題がありませんでした。再度ワイヤーでradial〜brachialを
選択しなおしたら、その後は何の問題もなく検査を終えることができました。
 一時期に別のstudyの目的でradialの造影を行っていましたが、このよう
なcollateral型のside branchは他にもあったように記憶しています。○○先生の症
例がこれと同じかどうかわかりませんが。

 カテを上げるときは全く抵抗はなかったのでしょうか?

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始めまして、○○です。

1990年○○大学卒で1998年から今の○○勤務しています。
○○を止める直前ぐらいから TRA, TRI に興味を持ち、○○
はtraditional femoral approachがほとんどでしたので自分のカテ室が
できた今の状況で本格的にTRA TRI を行っています。
実績としては、2000年1-12月で
CAG 1226 のうち TRA/TRI 994, TFA/TFI 154, other 78
PCI 580 のうち TRI 467 TFI 99 で CAG・PCIとも80%少しをradial approach
で行っています。今日までのradial approachは計2147件です。

あと、うちの宣伝としては、Complete revascularizationを目指して、
CTOも多く治療して、ほとんどのPCIがIVUS guidedで、治療以外では
病院内に病院のオーだリングとは別に循環器のネットワークを張って
イメージをネットワークで共有していること、です。

それでは、これから非常に楽しみにしています。最近忙しいですが
頑張って発言も、と思っています。

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○○です。

この状況は僕も○○先生の枝説が正しいと思います。Radial artery
がulnarと一緒になる直前でやや曲がっている人ではまっすぐ上がって
肩の方で上腕動脈に合流する症例が、多くはありませんが決して
rareでもなく見られます。うちでは、大抵 35wire Terumo angle typeが
すっと上がってしまって、5FのSaitohが肘あたりで抵抗あり痛みが出て
気がつく、ということになってそのまま上げたことはありませんが、
状況はこれが最も疑わしいと思います。肘の先で抵抗があるのは
おかしいですから、2000件やってbrachialのspasmは経験ないですし、
○○でCAGはbrachialでしたがカテ室4年、約これも2000件ほど
brachial approachの6F診断カテで全く経験ないのでbrachialで通過
しないのは、brachialの本幹を通過していない、と考えます。

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○○です。
今日は午前カテが早く終わったのでもう一つメールさせてもらいます。

これはうちの経験から生まれたtipsです。もし、皆さん知っていて
当たり前やん、って思われたら読み捨ててください。

TRAで5Fでやっているのですが、経験が浅いDrがoperatorだったり、
腕頭動脈の蛇行が強いときにAoや上腕動脈でカテが捩れることがあります。
多くの場合はそれまでの捻りと反対にまわすことで解除できるのですが
うちで3例、どうしても捩れが取れなくて困ったことがありました。ほとんど
取れるのですが最後の1回転が取れず、femoralやbrachialだったら
なんとかそのまま抜けそうでもradialはradial arteryまで引くとすごく
痛みが出てなんともならない、この場合肘のすぐproxまで捻れた部分を
移動させます。そして誰かに脇の下をかなり思いっきりつかんでもらいます。
これでカテの先端が固定された状態になり簡単に捩れが取れます。

もし、このような状況になられたら、だまされたと思ってやってみて下さい。
うちでは3例ともすぐ解除できました。

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○○です。

○○先生の症例に関しては○○先生のご意見のとうりと想像しています。時々、同じ
ような症例があります。我々はメディキットの4Fr.シースを使っていますが、シース
に附属のアングルワイヤーをbrachialに上げるときにくるくると回転させてあげると
本来のbrachialではワイヤー先端が回転するのが見えますが、細い枝に入っていくと
ワイヤーはまっすぐのままで回転しないことで事前に判別可能と思っています。4Fr
のカテだとそのままCAGが出来てしまいますがやはり痛みを訴えることが多いと思い
ます。

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○○です。

カテがねじれたりした時のチップですね。
腋の下は強く押す必要があるかもしれませんが、
上腕部で押さえますと、すぐ皮下(筋肉下)にカテが存在しますので、
軽い力でカテを押さえることができます。
もちろん透視を使い、ねじれ具合を確認しながら
のばすことをお忘れなく。

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○○です。

枝説の意見が多いようですね。
ただ、○○先生のケースに関しましては、
前腕が真っ白になったとのことですから、
brachialの血流が完全に遮断されるような状況が存在したと考えられ、
その場合、枝説だけでは説明できないと思います。
brachial本幹も一時的に血流が途絶したとすると、
brachial本幹のスパスム説が理にかなっているように思います。
もちろん枝の刺激に伴って、brachial本幹もスパスムを起こしたとも考えられますが
.....。

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○○です。

身長167cmの私が自分の上腕をつかみますと、
上腕の約80%は手のひらでカバー可能です。
つまり、適当に押さえさえすれば少なくともカテの動きだけは
しっかりとコントロール可能となるわけです。
ねじれ部分はカテのミッドであったり、
先端のカーブのあたりだったりするので、
そのねじれ具合や場所にあわせて、
その時に判断すれば良いのではないかと思います。
結局、御自身で適当に判断してくださいというコメントにしかならず申し訳ありませ
ん。

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○○でございます。諸先生方の御意見大変勉強になりました。
 ところでカテを上げていく際の抵抗は全くございませんでした。しかし、最後の造
影では、確かにBrachialと並走する細い枝は存在しました。尚、使用したGuide wire
はRadifocus;032アングルです。
 貴重な御意見ありがとうございました。

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