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○○です。

ところで、radial occlusionに関連して先生方に質問があるのですが。
50〜60歳で、糖尿病があり、Cr1.5〜2.0の患者に対して、radialからカテをして良い
のでしょうか? 
特にPTCAが必要な場合、何回もカテをしなくてはならなくなると思うのですが。
糖尿病患者さんで、将来、透析になる可能性がどのくらいの率で起こるのか、知って
あっ
たら教えて頂けないでしょうか?

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○○です。
ハウステンボス盛り上がったみたいですね。オメデトウございます。

中略

そこでPITの話題が出ていましたが、6Fr. Zuma 2だったら通る
らしいですよと、うちのボスが水を向けたのですが、基本的には7Fr.用であるとのお
返事でした。

中略

ちなみにこの会は基本的にTFIな人々が主体で、参加施設の中で唯一TRAな僕たちは、
今でも宇宙人のような扱いを受けています。この辺が○○のTRA率の低さを象徴して
いますし、毎回ながら実感する場です。 ちなみにここでは当然のように7Fr. GCが
主役ですが、個人的にはバルーンステントならば6Fr.Zuma 2などで十分な気がします
し、デバルクをする場合には8Fr.以上が必要でしょうから、7Fr.ってLMT kissing 以
外には中途半端だと感じるのですが、如何なもんでしょうか?  とは言っても僕も
たまに7Fr. TFIでPCIしたりするんですけど。

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○○です。
ハウステンボスでは諸先生と本音でお話できて嬉しかったです。
帰りはハウステンボスで遊ぶこともなく朝一のJRに乗る為に
モーニングもそこそこに(いつもなら昼飯分も食べるのですが)
7:20に出ました。乗り継ぎの待ち時間の間40分もホームで座っていたせいか
風邪を引きました。乗り継ぎ時間短縮,JRダイヤ改正をと
いったいだれに言えばよいのか(独り言)!
コンピューターも身体も冷え切りながら
右有意low takeoff、hookしたRCA ostiumにS670を入れ
20秒程arrestとなり久しぶり精神的にも冷えました。
コンピューターも復帰し本日諸先生方のメールを読み
心身とも暖まりました。

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○○です。
高血圧があるとか、ないとかで透析になる可能性は変わってきますが、 Cr1.5〜2.0
であるならば数%と言う事です。
あっても10%未満と言う糖尿病専門医のコメントです。
しかしカテ前より補液を十分負荷し、カテ後にも同様な事をすれば大丈夫と思います。
また万が一のことを考えて左手でシャント可能かどうか確認しておく事も必要と思い
ます。無理ならば左手よりカテと言う事になります。

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○○です。
unprotected LMTDがTRIとは
CABG,PCPSのない私にとっては夢のような話です。
TVD,LMTDでも患者にとっては理屈抜きに低侵襲の方が喜ばしいのであって
実際そういったcandidateは多いと思います。
特に田舎には都会に行きたくない30年古酒もんが眠っています。

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 拝啓、私共は○○でございます。
Transradial Interventionを積極的に行っていこうと1998年より開始しましたが、ま
だまだ勉強中であり、先生方の御指導を賜りたく存じます。
 医局員(3人しかいませんが)一同、先生の活動には敬服し
ており、個々の知識や技術を向上させてTRAの普及に努めていきたいと考えておりま
す。
 
P.S.
 当院ではCTOに対しても積極的にTRAで行っております(Radial forceでCasesに紹
介されました。まだのっていますので1度見て下さい。)。先生のホームページで
『TRIの巻き;5F.TRI』のページに『5FでRadial,対側は4Fで同側のBrachial....あく
までも噂ですが....』とありましたが、うちでは結構やってました。ただし、最近は
とりたてて有効性が無く感じられ、結果的に患者さんへの侵襲が大きく安静時間も結
構長いということで廃止しました。手技中も落ち着かないというのも本音です。良好
なcollateralがあればそれをデジタルでマッピングしたものを見ながらTRAでつっつ
くことにしています。対側造影をしたほうが良いと判断した場合は、はじめからTFA
で同側の下ッ側を刺してします。これに関してはTRAにこだわらないほうがいいのか
なあと思っています。先生の御教示をお待ちしております。

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○○です。

○○先生のメールにも、7Fr.インターベンションをメインとされる施設が多いこと
が書いてありましたが、彼らが6Fr.でしない最大の理由はガイドカテのバックアッ
プが弱いと思っている”誤解”からでしょう。

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○○です。

○○先生、レスありがとうございます。“unprotected LMTDがTRI”の件ですが、随分
とLMTを広げてきましたが、幸い、opeやPCPSになった症例はありませんでした。ま
た、AMIを除いて、IABP support 下でやったのは1例だけでした(この症例は、LMT9
0%に加え、LCx11にTIMI 1ですがCTOがあったものです。CTOに短時間でワイヤを通
し、LCx方向から先に、reverse T sentingしました。)。先生の御環境でも、CABG不
適応例など、症例によっては、十分施行可能だと思います。ステントが確実に入るか
どうかの見極めと、前拡張にせよ、ステント拡張にせよ、短時間(私は、最長5秒で
す)で、高圧をかける(前拡張でも、最低10気圧はかけます)が大切だと思います。
また、最悪LMT-LAD方向にだけでも広げられれば、死亡はないとの見極めも必要で
す。LMTにstentingする際は、原則的には、LMT-LAD方向を優先し、LMT-LCx方向のワ
イヤは一旦jailさせ、ステント植え込み後、LADに入っているもので、ストラットを
通します。ただ、ある程度のなれと、ダメな時にはすぐBMWをNeos Intermediateに代
える必要があるので、普段から、LAD-D1、LCx-PL、RCA-4AVなどで、ご経験をつまれ
ておくと良いと思います。

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はじめまして、○○先生。○○です。
○○先生のgroupとは知りませんでしたが、「5FでRadial,対側は4Fで同側のBrachial」という離れ業(笑)を○○方面でギシギシやっているという伝説をお聞きしていました。いよいよ伝説の5F.radialist登場ですね。楽しいお話を期待しています。

さて○○先生に質問です。先生のメールに、CTOを掘るときに「5FでRadial,対側は4Fで同側のBrachial」という手技は
1.結果的に患者さんへの侵襲が大きく
2.安静時間も結構長い
ということで、やめちゃったということでしたが、具体的に(かける範囲でいいですから)どんなことでしょうか。
ちょっと興味があるもんで。

追伸
遅れましたが、日蘭楽しかったですね。
ただしチューリップ祭りですっかり花粉症が悪化してしまいました(とほほ)。

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○○先生御侍史。
 初めまして、○○でございます。先生の御質問に対し、簡単ではございますがお答えしたいと思います。
 まず、この手技を行う以前の問題として5F.のTRIは難しいです(私にとって)。ガイデイングのKink resistanceの問題もございますし、手技が長時間になりますとMemoryの悪さが顕著になります。CTOではしばしばBackup failureでガイデイングがはずれでしまうことがあり、何せ5F.ですからこういう状態にも成り易いことは解って頂けると思います。JLでは上述の理由で再挿入が困難になることも経験しました。この状況下でもう1本4Fのカテーテルが同じルートで入っている訳ですから、よりデリケートでGentleな手技が必要とされ、験者は落ち着きません。結果的に手技時間は長くなり、Brachialも刺すわけですからせっかくのTRAがSmartな手技として役立っていないのではないか、との意見がStuffの間から出てくるようになりました。
 続いて安静時間の問題ですが、これは安静を強いられる時間という意味だけでなく、患者さんが実際感じる要素が多く含まれております。単にBrachialを刺して安静にしているのと比較して、どうも2ケ所の圧迫安静というのは辛いと皆さんがおっしゃっていました。これは被験者になった方にしか分からないことなのですが、こういった訴えが出てきた以上、本手技を継続しないほうが良いという結果に至りました。
 現在当院でのCTO-Strategyとしては6F.TRIで、対側同時造影を行わずにDigitalでマッピングしたものを隣のモニターで観ながらつっつくようにしております。どうしても対側造影が必要と判断した症例にはFemoral approachで同側の2〜3?下を対側造影用に5F.で刺すことにしています。
 TRAの普及に水を注す意見ともとられるかもしれませんが、決してそういうつもりではございません。対側造影に関して私が感じている事を述べさせて頂きました。今後共、御指導の程宜しく御願い申し上げます。

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 はじめまして。○○病院の○○と申します。先日、初めてこの会に入
会させていただきました。
 私たちの施設では1999年にはじめてleft radial artery からguide catheter
をいれ、同側brachial arteryから4Fの診断用カテーテルを挿入してLAD#6のCTOに
対してPTCAを施行しました。当然のことながら、当時は5Fのguide catheterはなく、
6Fを使用しました。大柄な男性で、問題なく終了しましたが、当時の小生はこの方
法を例外中の例外としてどこにも報告はしませんでした。
 5Fのguide catheterが発売されてから2000年の当初から、このCTOに対する
同側からのアクセスを自らBrachio−radial approach(BRA)と名づけて、8例のCTOに
対して施行しそのマトメを○○研究会やインターベンション学会の地方会に報告したので
すがまったく反響はありませんでした。
 小生がこの方法を行ったのはひとえに患者への負担を軽くする方法を検討した結
果です。患者は手技の終了後、歩いて車椅子にのり、病棟に戻り、点滴は2時間後に抜針、
直後からトイレ歩行は可能、ロビーでテレビを見たり、家族と談話したりすることが
出来るのです。
小生はPTCA治療の本質ーless invasive-をCTOに対してもっとも端的に実現したいと
いう思いでこころみてきました。この方法は当院では現在も行っており、CTOに対す
る最も普通のアプローチです。
 最近の情報交換にしばしばこの方法について議論されておりますので、報告しま
した。皆さんの参考になれば幸いです。

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○○です。
初めまして○○先生。私は○○の片田舎でinterventionをやっております。
先生のless invasiveのconceptに私も大賛成です。ある程度CTOの成績が満足で
きたら当然そっちの方向に行くべきと常々考えております。おそらく同時造影をされる
とき術者と助手が患者の右につくと、お互い邪魔になるからあるいは、
将来のこと(CABG/HD)を考えて右肘/対側造影をされているのでしょうが、
うちの場合PCIは右手首と決めております。
対側造影をless invasiveにしようとしたら当然右肘か左手首で対側造影をして
おり、現在では後者、すなわちradial-radial(6Fr-5Fr) approachに必然的になりまし
た。うちは歴代のドクターがTFI→TBI→TRIと変遷してきたこともあり、
しかも地理的に閉鎖的であるが故repeaterが多いのです。
うちのdataでは“次にしてもらうとしたらどこか?”
という問いに90%の患者さんが“手首で”と答えました。
“正義はここにあり”と雑音を気にせず
CABG/HDのことを少しだけ念頭においてやっておます。
あっけなく両方とも閉塞したら“CABG/HDできないのはお前の責任だ!”
と言われるでしょうがはたしてそのような患者さんが将来何人いるのでしょう
か?それとも私はやりすぎでしょうか?
施設的年間症例数が最も少ない(とほほ…が流行ってる?)
私がご提言するのもなんですが。

今後ともよろしくお願いします。

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○○です。○○先生、丁寧なご返事ありがとうございました。
RadialistとはRadialからもやれるCardiologistだと考えています。
足からでも肘からでも手首からでも、そのとき患者さんにとって最も良い方法でやってあげればよいと思います。
頑張りましょう。

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○○病院の○○です。
今回から、TRA-netに参加させていただくことになりました。
よろしくお願いします。
私自身は以前一度、宮崎で行われた○○の際に参加させていただいたことがあります。
現在、当院、○○先生とともに日々interventionについて施行錯誤する毎日ですが、

実は4月より○○病院というところへ異動が決まってしまいました。今よ
りinterventionはずっと少なくなってしまいますが、TRAを普及すべくがんばりたい
と思います。

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○○病院の○○です。

○○先生と同じ職場で、主に○○先生のカバーしていない不整脈やペー
スメーカーや心エコーなどの部分を専門にやってます。
冬はアリのように働き、夏はキリギリスのように遊ぶことをモットーとしております。
夏場はダイビングで宮崎や鹿児島に遠征しておりますので、機会があれば皆さまの施
設も見学させて下さい。

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○○です。

最近チクロピジン(パナルジン:第一製薬)の合併症の問題から、投与2週間目、4
週間目の採血をするようにと”強く”厚生省が警告しているようですが、みなさんは
どうされていますか。

当院では、ステントを入れたら、その直後からパナルジンを1日2回投与開始し、1ヵ
月で自動的に止めています。私は採血などしたことはありません。今までは特に顆粒
球減少などの重大合併症は起こっていませんが、この厚生省の通達により、もし採血
をしていない場合は”裁判で負ける”というニュアンスで第一製薬からは聞いていま
す。

こんなに面倒なら、パナルジンを止めたくなってしまいます。プレタールにでも替え
ようかと思っていますが、みんさんどう思われます?

帝京大がプレタールのステント再狭窄予防効果の論文を出されたのは知っていますが、
急性期の血栓予防(AC予防)に有効(パナルジンぐらい)というデータはないのでしょ
うか?

あるいは、すでにパナルジンを使用していない施設はありますか?

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○○です。

私が○○に来て6年ですが、年間300-400症例やっていて無顆粒球症が1例ありまし
た。確率的に1/2000ということになりますが、これにはワーファリン時代の症例も含まれ
ていますので、実際はもっと高くなるかもしれません。
この方は幸いに助かりましたが、見逃せば裁判で負けるのは明らかです。
保険外適応ですし、言い逃れはできないと思います。
患者さんと我が身を守るためにも、我々の施設では全例で投与2週間後と4週間後に血算と肝機能をチェックし、
2回目の採血の時点でパナルジンを中止しています。

なお、もっとも驚くべきことは、日本人においていったいどのくらいの頻度で無顆粒
球症が起きえるのか、第一製薬がまったく把握していないことです。
皆さん、担当のMRに聞いてみてください。かなり曖昧な答えしか返ってこないと思います。

プレタールに関するSAT予防のエビデンスについてですが、
落合先生がSchatzの植え込み後にプレタールを投与し(n=71)、
一ヶ月間でSATを認めなかったというデータをAm.J.Cardiol. 1997;79:1471に出され
ています。
ほかにもエビデンスがあるのかもしれませんが、私が知っているのはこれだけです。

また、3-4年前の話になりますが、gfxでのSATが数例報告されており、
プレタールはチューブステントには良いが、コイルステントには良くないのではと、
一時、話題になったこともありました。
でも最近はステントのポリッシュも良いし、高圧拡張をするので、
今でもコイルステントでSATが起き易いのかどうか疑問です。

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○○です。

自分の私見では、
MLやNirはアスピリン・プレタールでよいと思うのですが、S670はパナルジンをかぶ
せたほうがよいのかもしれません。SATについては、下記の韓国からのペーパーが最
も大規模なものかと思われます。SATに予防に関してのパナルジンとの比較では、有
意差はないものの、パナルジンの方が若干有利、その分、プレタールの方が副作用は
少ないようです。

Park SW, Lee CW, Kim HS, Lee HJ, Park HK, Hong MK, Kim JJ, Park SJ. 
Comparison of cilostazol versus ticlopidine therapy after stent
implantation. Am J Cardiol. 1999 Sep 1;84(5):511-4.

2週間後以降に、SATは殆どおきないので、パナルジンは2週間で十分かな、と思いま
す。また、さらに重篤な副作用である、TTPについても、できればムンテラする必要
があるかと思います。

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○○です。

○○県では、プレタールと「狭心症」「心不全」「心筋梗塞」の病名が一緒になって
いると査定されてしまいます(本年2月より)。全国的には大丈夫なのでしょうか?

以前は心カテ・PTCAの1〜2週間からパナルジンを飲ませ、入院時に末血と肝機能をチ
ェック。PTCA後は1ヶ月後の受診時にプレタールに変更していました(検査は無し)。

しかし、上記事情で、プレタールの投与が難しくなり、アスピリンだけで頑張ろうか
と考えています。
パナルジンの無顆粒球症はあまり見たことがないですが(脳梗塞の患者さんなども含
めて数例有ります)皮疹や肝機能障害は希では無いと思い注意しています。

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○○です。
パナルジンによりagraを起こして気付かずに敗血症から死亡したケースを知っております。4年前のことです。
当事者から聞いたのですが、家族に薬剤師がおり当然訴訟沙汰となっております。
70歳台の男性でパナルジン開始後3週間目に咽頭痛で救急外来受診し
抗生物質・感冒薬だけで帰して、3日後には敗血症→ショックとなり
救外受診時にはなすすべもなく死亡、とのことでした。
よくあるパターンなのに一回目再診の時に
agraを疑わなかったのは魔がさしたのでしょうか。
 
近しいドクターなので、身が引き締まります。
僕自信は高度黄疸(投与開始から4週間目)が1カ月持続し
冷えたことがありましたが、ウルソ6T3×内服にて軽快しました。
ということで、僕は全例パナルジン、アスピリンですが
ちゃんと2週間毎の血算と肝機能checkは怠りません。
TTPもagraも肝機能異常も内服開始後2週間以降に
異常をきたしている様です。動物実験でも証明されているように
2週間で切るのも方法と思いますが、重篤な副作用はまれであることより
古いと言われようが僕はパナルジンがもしだめなら
プレタールという考えでおります。

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○○です。
○○先生のお話ですが、パナルジン・プレタールを処方されたと
きに、診断名に閉塞性動脈硬化症とか脳梗塞と入れていても 「プレタールと「狭心
症」「心不全」「心筋梗塞」の病名が一緒になっていると査定されてしまいます」 
ということになるのでしょうか?それだったら確信犯的な査定の仕方で恐ろしいです
ね。当院では、いかにも見え見えですが必ず閉塞性動脈硬化症を診断名に併記してい
まのところ許してもらっています。

パナルジンの無顆粒球症の経験はありませんし、ちょっと聞いて回ったところで
もないようです。かなり頻度が低いようですが、それだけに、見逃しそうで怖いです
ね。肝機能障害は結構ありますが、パナルジンを中止して替わりにプレタールを処方
しています。パナルジンの肝機能障害ははほとんどがやめちゃうと改善しているよう
です。

当院は、紹介率がほぼ100%(紹介と救急車を含む。)ですので、パナルジンを
処方して3日後には退院して、患者さんと次に合うのは早くて3ヶ月後ということがほ
とんどです。返書には、パナルジンの副作用の説明と採血のお願い、診断名に関する
注意を書いた紙を同封しています。開業医の先生には肝機能障害をしばしば指摘して
いただいて助かっております。

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○○です。

パナルジンですが、私には別の苦い経験があります。3年前、屈曲したLADに、先端が
ちょうどいいぐあいに1mm位反転したChoice Extra-supportを進めていく時のことで
した。このワイヤ先端が反転した状態を作り、冠動脈内を進めるやり方は、本幹を
スッとおちていくので、BMWなどで、皆様も良く用いると思います。

言葉でいうのは難しいのですが、屈曲した冠動脈の一点で、ワイヤが止まりました。
少し押したところ、進まず、反転しているチップが逆行性に進み、冠動脈穿孔が起こ
りました。縦に2〜3mm切り裂いたような格好でした。大したことは無いとおもいまし
たが、perfusionでいくら押さえても止まらず、結局、ドレナージとコイル・エンボ
リが必要でした。

この患者さんは、脳血管障害があり、術前からパナルジンをずっと服用されていまし
た。ある有名な外国の術者の一人も、パナルジンを術前から飲ませていると、時にワ
イヤの穿孔でも、止血できない、と言っています。私は、それ以来、術前のパナルジ
ン投与は一度も行っておりません。例えば、inf AMIでRCAにstentし、LADのtotal開
けを後日やるような症例は、4週間でパナルジンを中止し、1週間さらに待ち、パナル
ジンの影響が完全に取れてから、LADのtotal開けを試みています。術前からパナルジ
ンを投与しなくてもSATの予防と言う点では同じです。もし、予防しうるとすれば
acute thrombosisですが、この頻度は極めて稀で、私は、万一穿孔した時、止血しや
すい状況を好みます。

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○○です。

それはclopidogrelのことです。
ステントの後療法としての有用性について、
最近ではCLASSICSというstudyで述べてあります(Circulation 2000;102:624-629)。
欧州心臓病学会のボスの所からの論文です。

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 はじめまして、○○病院 循環器科の○○と申します。この度は
TRA-net入会させていただき大変ありがとうございます。
 Interventionについては、○○先生に2年間、○○で1年間勉強させていただきました。
当病院では、診断カテーテルはRadialよりアプローチしていますが、
PTCAについてはRadial、Brachial、Fesmoralとまちまちです。
 先生方の経験豊富な話題を聞かせていただくことで、これからの臨床にいかしてい
きたいと思います。よろしくお願いします。

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