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○○です。

最近、PIT中毒の私ですが、みなさんにも是非試してほしいと思っています。

PITのdrug deriveryの方法は間歇的な高圧注入です。といってもカテーテルのルー
メンは非常に小さいため冠動脈を傷つけるようなjetではなく、シャワーみたいなも
のです。ルーメンの工夫で、カテの先端から中枢までどの穴からも均等に噴霧(私の
イメージでは)できるようになっているようです。うちではこれを約10分で終わらせ
ています。これを手打ちでやるとかなりの抵抗を感じますので、ちょっとつらいかな
と思います。1ccのロック付きの注射器と一方向弁でセットを作って、かつ勤勉であ
ればやれるのかもしれません。

PITは、通常のPTCAのセット(7Fr!)に加え、derivery cathと接続のキットと噴
霧器が要ります。当院ではCathのみ購入していて、その他は無料でおいてもらってい
ます。(もしかしたら施設限定かもしれませんが、交渉次第と思います。)Cath
はUltraFuse 2cmか3cm ( Boston )でOTWです。償還価格7〜8万円位になると思います。

当院でのAMI時のシステムは、今のところfemoral 7Fr.となっており、その点で
はPITの導入には抵抗がありませんでした。さらに、完全閉塞で末梢が見えないとき
は(ほとんどがそうなのでしょうが)OTW balloonの1.5mmでまず拡張するというもの
で、かなりの慎重派の方でしょう。PITをするようになってからOTW balloon
がultrafuse cathで代用するようになり、balloon1本節約でき、他のデバイスが使い
やすくなりました。また、AMIではPITをする事によってバルーン拡張なしにステント
をおくことが多くなりました。もちろん血栓で泥沼と言うことも少なくなったと思い
ます。脂肪塞栓までは防げませんが。もともと私はemergent PTCAに先だって、可能
な限り血栓溶解剤(トロンボリーゼ1500〜6000単位)を使用しており(8年くらい前、
○○病院の○○先生のしたで働いていましたので、その影響で)、それがさら
にlocal deriveryを可能にしたものということで積極的に使用しています。

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○○です。
僕もPITカテを使用していますが、6F radialより使用しています。
僕の施設では、当然PCIを最優先して、血栓でno reflow (特に右冠動脈ですが....)
の時にシグマート、ワソランでも no reflowが続いた時に使用しています。
現在まで(H12.6.1〜H13.1.31まで)49例心筋梗塞のうち右冠動脈11例中3例に使用し
ています。
結果はは全例で良い結果を得られました。
しかし radialのシースはぬけないは、手技時間が長いはで苦労しました。(通常
はAMIは30分程度で終わるのに100分程度かかるは、出血で苦労し、
挙げ句の果てに1例は radial閉塞しました。)
radialからのPCIを中心でやる施設では少しためらうストラテジーと思いますが、
PITを行える準備があるかないかでは大きな違いがあるような気もしています。
今PITを深部静脈血栓症を中心に使用しています。冠動脈以外の使用にも大きな広が
りがあるdeviceと感じています。

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こんばんは。○○です。
私の施設ではPITは使用していませんが、先日ある座談会の席で○○先生が「PITを使用し始めて、AMIでは造影上No flowやSlow flowを全く経験しなくなった。」「一例も無い」とおっしゃられていました。

実際、各施設ともAcute Coronary Syndromeに対してのNo reflow phenomenonには、打つ手が無いといった感じで、○○先生は“PITじゃ。血栓が問題なんじゃ。”とおっしゃっておられ、○○先生は“シグマートじゃ。Ca流入が問題なんじゃ。”と言われ、平行線をたどっていました。
○○以外でも、PITは使われているのですね。驚きました。

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○○です。
僕自身PITは使用したことがなく、詳しく文献も読んだことはなく
教えてほしいのですが、slow flowやno reflowがPIT+ステントにより
AMIカテ終了時に解決できていたとしても、慢性期予後や
左室造影上充分にsalvageされたと感じることができるのでしょうか?

近頃AMIに対してetPA(クリアクター)20,000単位/KgをERで投与し
その他ヘパリン・ニトロール・パナルジン・バファリン少量を前投与し
カテ室造影時にけっこうな割り合いでTIMI 1にしろ再灌流していて、
directステントしやすいなと感じているのですが、
ドカンと解けて末梢に大きな塞栓を起こしているケースの割り合いも
多いように思いました。『more thrombi,less stenosis』の真理で、
決まってすることはステントバルン(それがφ3.5であっても)
low pressureでの“お掃除”とワソランorシグマートです。
悩んでやるのではなく、積極的にやれば1時間以内で終わると
思うのですが…、翌日確認カテをした症例には当然slow flowはありません。
no reflowに対するお掃除に関してデータは持ち合わせていませんが、
機械的合併症や死亡もいないと思います。
ただ慢性期の左室造影は貴兄方が懸念の通りとなります。
しかし退院後に患者にdisadvantageを感じたこともありません。

ここで僕が知りたいのはPITを導入して慢性期のカテで
“salvageしたのだ!”と言えるような左室造影が多いのであれば
AMIは右肘部7Frで入ろうかとも思うのですがいかがでしょうか?
もっとも管先生が言われるようにデカい右冠動脈と
superdominant LADの一部だとは思うのですが。

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○○です。

PITが、7Fr useというのは僕の勘違いだったようです。○○先生のところでは、6F
radialより使用されているとのことでした。当院で使用しているUltraFuse cath
( Boston )は最小ガイドカテーテル内径が0.072inc.の表示があり、6Fr.ZOOMA 2の内
径が0.070inc.であること、一度6Fr.でやろうとしてうまくいかなかった経験があり
ました。もしかしたらPITに使える他のカテーテルがありますでしょうか?

○○先生のおっしゃる「LVGの改善に対する疑問」は、私もそう思います。

11年くらい前、○○病院に勤務している頃、まだPTCAを緊急ではやっ
てなかった時代。私は、せっせとウロキナーゼによるPTCR(冠注)をやっていました。
一緒にダイビングに行こうという先輩の一言で、
沖縄であった循病の地方会に演題をでっち上げ、「AMIにおける再かん流療法」とい
う発表をしました。PTCRの成功とは、PTCR前にTIMI 2より(?)悪い例(自然再疎通は
含めない)から、カテが終わるときにTIMI 3が得られていること、かつ慢性期に
もTIMI 3が維持されていることと考え、データを出してみました。そうするとPTCRの
成功率がなんと50%ちょうどだった(症例は50例前後だったような)のです。急性期
のみのデータで出すと7割くらい成功だったように記憶しています。PTCRをしてうま
くいったと喜んでいると、胸痛の再発がはっきりしないまま、慢性期にはいつの間に
か詰まっていてがっかりしたという症例がちらほらあったり、その逆(急性期不通過
で、慢性期に通っている)もあり、悲しい発表になってしまいました。LVG解析も加
えてみましたが、来院時間も短くperfectに成功したと思うような症例で
もdyskinesisだったりと、自分たちのやっていることの不確実さに驚くばかりでした。
救いだったのは、このころに始めた、PTCRに引き続くPTCA 8例では全例成功例で、す
べてLVGが良かったことでした。このときより血栓溶解療法は持続的な効果が得られ
にくいと感じるようになりました。

と、長い前置きすみません。今でもそう思っていて、tPAやProUKがでた今でも血
栓溶解療法はその場しのぎの効果しかない、LVGだって改善しないと思ってます。PIT
だってPTCA,stentingをうまくやるためのアイテムと考えています。おそらくPITをし
たことによって慢性期のLVGを改善したと言うほどのdataはなかなかでにくいのでは
ないかと思います。

PITの絶大な効果が実感されるのは、○○先生がご指摘のように、巨大に拡張し
たRCAやLAD中枢側の多量血栓です。いきなりバルーンにて拡げにいって餅のような血
栓の泥沼に陥ってしまったことはありませんか?僕がPIT中毒になった原因の一つに、
やはりRCAの拡張性病変で、shock,徐脈、VTを繰り返す症例がありました。そのころ
は、PITを半信半疑で使っていた頃で、セッティングにも時間がかかり、次にVTがき
たら戻らないかもしれない、それまでとろとろとPITの用意ができるものかと思い
balloonにて拡張した途端、outputが限りなくゼロになってしまい、PCPSを持ち出す
間もなく為すすべもなかったことがありました。こんな経験の後は、僕はしばらく悪
夢にうなされます。逆にLAD justの拡張性病変の閉塞と思いきや、PITをする事によっ
て、Seg 7の25%狭窄(plaque ruptureのみ)になってしまったこともありました。
不必要な長いバルーンで病変以外を傷つけたり、アンダーサイズのステントをおいて
しまってpost balloonが必要になる確率は少なくなり、血栓が処理されて、血管の情
報が増えることで、引き続くdirect(?) stentingをする機会が増えました。このとき
のProUKの量は少ないためコストはむしろ抑えられ、今のところ出血性合併症は全く
見られていません。

また、カテ終了時にslow flowはあってはならないと思いますので、かなり長時
間ポンピングで粘ります。しかし、最近はポンピング自体おこなうことはまれです。

もちろん血栓の少ない病変にはPITはおこないません。が、

当院の決まり事としてAMI時のbare wireは禁止、完全閉塞時に1.5mm OTW
balloonを使いwiringすることになっており、個人的にはOTWのballoonがすごくもっ
たいなく感じており、安いUltraFuse cathでtransit likeな使い方をして、ついで
にPITをというようなこともあります。トロンボリーゼは冠注の標準6000単位の1/4か
ら1/2量使います。また、PITがなくても可能な限りPTCA前に少量でPTCRをやるという
のが個人的なstrategyであり、これにマッチするPITを歓迎しています。

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○○です。
○○県のTRIはうちと、ごく数施設で支えている現状ですね、majorityな○○市内の
病院がすべてTFIですので…。radialist.comを御参照いただければ、少なくとも当院
のTRI比率の高さは納得(??)いただけると…、なんちゃって。

さて、当院ではTRA/TRIの際の橈骨動脈のスパスムが、これまで何故か少なかったの
で、特にカクテルは使用した経験がありません。(試みにニトロールは使用しました
が) しかしやはり数例苦い経験があります。そこで今後のために教えていただきた
いのですが、各施設でこれはオススメという、カクテルメニューがありましたら御教
授頂けませんでしょうか?

初歩的な質問で恐縮ですが、宜しければお教えください。

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○○です。
○○先生。丁寧なご教示ありがとうございます。
先生の苦悩の歴史、経験の蓄積にチョー感動しております。
謝恩会ごときでほくそ笑んでいる自分が阿呆に思えてきました。

特に血管炎の既往でもあるかのようなwash outの悪ーいRCAの
AMI血栓ネトネトは幾例も経験しましたが、PTCA/ステント、本幹末梢迄のballooning
tPA(グルトパ)、PM、それとIABPで救命可能ではあったのですが、
PCPSの間もなく…の患者さんのようなcaseはいいことに経験したことがありません。
もし経験したら考えが変わるかもしれません。
先生のように双方をされてる先生方のほうに説得力があると考えます。

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○○です。
ただいま、驚異的な症例数の増加により、少し睡眠不足の日が続いてます。
2月は現在まで28例のPCI施行しました。
特に2月の土日は全てAMI呼び出しと言う有り様です。(しかしなぜかほくそ笑んでい
ます。)
17日は当直で一睡もできず、18日に(当直空けにもかかわらず!)2例のAMI!!
部下二人は、病院旅行中、結局一人でPCI施行しました。
内緒の話ですが○○病院に昨日当直に行って、AMI!!
TRIしてしまいました。
僕が行く先行く先にAMIという気がしています。
このような事ですので、24日についてはtPAの日にしました。
今年初めてゆっくりできる日を作ろうと思い........
飲めや騒げの一日になる事を楽しみにしています。

ところでPITですけど、症例全てを調べました。なんと一例はガイダー6Fr
で行っていました。
6Fr対応のカテあるとおもいます!!
詳細はテンボスの飲み会で!!

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○○です。

PITの件楽しく拝見しています。
今週末に早速デモをしに業者に来て頂く様にしました。
目新しいのに直ぐ飛びつく性格なもので...(妻は別)

橈骨エコーを測り続けている検査の人から
事前のエコーで橈骨-尺骨の血管径、フローパターン
の違いから橈骨動脈の走行異常など、橈骨がカテに
適しているかどうか判断ができそう、との報告を受けました。
まだ詳しく聞いてませんが、データを出してもらう様にしました。

また、シースを川澄化学社製で、ヌルヌルがコーティングされた
物を使ってます。橈骨に入れる時も、抜く時も<ヌポッ>と
してて、思わずセクハラ用語を使ってしまいそうです。
止血も小さいトメ太を使っていて手首に<ピッタリ>フィット
して、フェンディのロゴを入れたらきっとお洒落!
と言うことで、本年に入り(tra-netの盛んな話題に順相関して)
TRIが急増してます。
ガイドワイヤーは○○病院カテ室紹介で<使ってるワイヤー
ネオソフト>と書いてあり、いつも<パンにはやっぱり...>
と口ずさみながらPCIをしています。

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○○です。

当院ではカクテルは全く使用していません。
スタディ用にワソランとNTGのカクテルを数百人に使用しましたが、評判が悪いので
す。注入するなら穿刺針の外筒から注入しないと、シースを入れた後では意味がない
と思いますが、PHの関係?で患者さんにかなりの橈骨動脈痛(灼熱感)があります。

TRAを導入した初期の頃は、spasmが5〜8%ありましたが、Learning curveが進む
に連れて、現在では2%以下となっています。だから、そんなに苦痛を伴うものな
ら100人の内98人には不要なので止めることにしました。
spasmが起こった時だけ解除して抜けば良いのです。
(スミマセン、○○先生のところはゼオンシースでしたね。)

・・・・・・・・と思っています。

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○○です。

以前、○○先生にお尋ねしたステントをGCより出しておいて、バルーンが追い越せる
かという件について、私も体外実験を行ってみました。

GC: Zuma2 6Fr、Guidant 7Fr JL4
Stent: S670, ML
Baloon: Adante, Viva, Photon(OTW)
GCは、真直ぐそのまま、TRI模擬カーブ、TFI模擬カーブの3通りをつけてみました。

結果:
(1)Zuma2 6Fr使用時
ステントはどちらであっても、monorail baloonは通すことができます。Vivaのほう
がシャフトが小さい分、抵抗は、少なめ。OTWは、あたりまえのことながら、シャフ
トが太く、まったく通りません。GCは真直ぐだと抵抗はないのですが、TRI、TFIカー
ブでは、ジャドキンスの最後の2つのカーブを越えるときの抵抗はかなり強く、GCの
形状を微妙に変える場合がありそうです。これが体内の場合、冠動脈から、engageが
外れる可能性もありうると思われました。TRIとTFIカーブの間には、特に差はないよ
うに感じました。また、バルーンは、リラップしたバルーンのほうが、未使用のもの
より抵抗が強く、チップの損傷が1例ありました。おそらく、先行したステントのGW
ルーメンの出口で傷ついたのではないかと思います。
(2)7FrGC使用時
これは、まったくストレスありません。ただし、OTWはとおりません。

考察:
(1)なぜ、自験例では、バルーンが通らなかったのか?
冠動脈の蛇行が強かったため、second wireを使用したのですが、その際に、bare
wireで上げました。どうもそれが、失敗の元のようです。おそらく、GC内で、1周か
2周、先行したステントのシャフトに絡んでいるか、少なくとも、シャフトに対し、
平行ではなく入っていたのでしょう。そのため、後攻バルーンは、先行したステント
と平行に入ることができず抵抗増大したものと思われます。また、造影剤、血液によ
る粘度増加も抵抗を増大させる要因でしょう。
(2)対策
対策としては、後攻バルーンは、必ず、バルーン先導で、GWは、あとから挿入するこ
と、GC内を生食でよくフラッシュしておくこと、できれば未使用バルーン、最低リ
ラップしたバルーンを使用することだと考えました。こういったトラブルに巻き込ま
れたとき、操作性は、明らかに7Frのほうが優れていました。
(3)問題点
冠動脈にバルーンに通すことができた場合も、ステントとバルーンを同時操作できる
だけの十分な冠動脈径があることが条件になります。目的どおり、標的病変を拡張し
えたとしても、開いてしまったバルーンがステントより、proximalに引き込めない可
能性もありますので、抵抗の強い場合は、絶対に無理して、バルーンをねじ込まない
ほうが良いということでしょう。
また、後攻バルーンのチップ損傷は、病変通過の妨げ、GWのバルーン先端部不通過、
最悪の場合、損傷したチップがちぎれて冠動脈塞栓も考えられます。

以上が、実験レポートですが、これを試すのは、6Frでも可能ですが、7Fr.PCIのほう
がより安全ということだと思います。

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○○病院です

今頃はtra-netの先生方はハウステンボスで2次会中でしょう。後ろ髪引かれる思いで
さっき帰ってきました。

でも、今日のハウステンボスはほんとびっくりするくらい参加者多かったですねー。
私は地元なんでうちの医局の同世代の先生(4−5年目、femoral onlyの施設の先生)
も結構きてましたが、みんな、TRA,TRIにはかなり興味があったようです
うちはまあまあradialからやってるほうなので、あとからいろいろと質問されました。
そういう意味でも今回の会は非常に有意義だったと思います。

僕的には、○○先生を始め、○○先生、○○先生等普段net上でしかみたことがない
(読んだことがない?)先生方と実際にお会いして、ちょこっと話もできて、
大変excitingでした。
ぜひまたこういう機会があればなーと思います。

それでは。

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○○です。

○○先生、昨日はお疲れ様でした。
型にはまらないオープンな雰囲気がとてもよかった研究会でした。
九州の全域からあれだけの数のドクターが集まるなんてすごい会だと驚きました。
○○先生の人柄、そしてTRIの魅力無くしてこの会の成功は無かったと思います。
それにしても○○先生のギターとピアノと歌声、最高でした。
あのビデオは今後全世界に発信されることと思います。
記念すべき2・24です。

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○○です

ハウステンボスでのシンポジウム(歴史上は、“2.24事件” と呼ばれていくそうで
すが)、大成功おめでとうございます。私自身、大変良い勉強をさせていただきまし
た。また、日ごろネット上で激論を交わしている先生方とお顔を合わせ、さらに議論
を深めてゆくのはとても楽しいものでした。私の参加が、シンポジウムやこのネット
の少しでもお役にたっていましたら、無上の喜びです。

野球選手は、若手・ベテランを問わず、技術論を夜の更けるまでdiscussionできる人
が伸びるといわれいてます。ただ、練習です、根性です、という人はダメなんだそう
です。このネットのナンバーは、皆“とんでもない技術おタク”です。その上、その
技術を自己の感覚にとどめず、何とか他人に伝達するため、文章にしますから、一段
とその過程で考え、技術も洗練されていくと思います。皆さん、他人の技術でも、感
情的に批判されず、良いものは良いものとして取り入れる姿勢が素晴らしいと思いま
す。

○○先生、余計なことかもしれませんが、どうみたって明らかにお仕事のされすぎでは
ありませんか? お体ご自愛ください。先生だけのお体ではありませんもん。私、本
当に心配です。

○○先生、パキスタン報告待っています。1都市いや、1トラブル・1レポート厳守
で、お願いします。楽しみにしていない先生は皆無でしょうから。

来年の2.24は木曜日、2.26なら土曜日です。場所は、ハウステンボスでよいんです
が、日を優先して木曜にするか、参加者の便を優先して、なお日柄(?)の良い土曜
にするか問題ですが、私個人は、土曜なら参加します。木曜日もなるべく参加します
(なんのこっちゃ)。

2.24夜、ハウステンボスにて

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○○です。

このところ、何回か、バルーンによるステントの追い越しが議論されていました。15
年程前、私が○○で、ウチの御大の助手をしていた時代のkissing techniqueは恐ろ
しいものでした。何せ、8FrのガイドにOTWバルーンが1本しか入らないわけですか
ら、両足刺しし、8Frのガイドを2本LMTに入れ、1本のバルーンでLAD、もう1本でD1
というものでした。ステントなしなので、dissectionは残り、10000単位/dayのヘパ
リンが落ちる中、夜遅くまで両足押さえた悪夢があります。カテ・カンファで、御大
が、“これはkissingだ!”とおっしゃられると、我々兵隊からは、“エーッ!本当
にkissingなんですか???”という悲鳴がよくあがったものでした。

さて、“追い越し”も、この昔の方法を応用してはどうでしょう? どうも○○先生
の実験でも、6Frではスムースにはいかないようですよね。左radialでも、Femoralで
も穿刺して、6ないし5Frガイドをもう1本入れ、そこからwireringして、バルーンで
追い越すのはどうでしょう?

私もやったことはなく机上の空論かもしれませんが、こっちのほうが、安全・確実そ
うな気がしません?

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○○です。
イヤー楽しかったです。勉強になりました。
○○先生、先生ががんばられる限りがんばります。tPAは使ってありましたか?うちは、
75歳女性が下壁で来てましたが、ブロック・右室梗塞ともなく血行動態(といっても
血圧と尿量)も安定している様なので、予定通りヘパリンだけで寝ていました。
Radial PITしようかな?と思ってますが、出血は止まりませんか?管先生、教えてく
ださい。

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○○です。
ハウステンボスで斉藤滋先生がTransradialとTransbrachialは別物と言われたことの
意味は何なのでしょうか?懇親会などで質問された方や意味の分かった方は教えてく
ださい。

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○○です。

直接齋藤先生に伺ったわけではありませんが、
TRIは基本的に6Fなのに対し、
TBIは7,8Fも使用可能なので、
(subclavianからaortaへの進入角度の違いを除けば)
ガイドカテやディバイスの選択などは、
TRIよりもTFIに同じである、という意味ではないかと考えます。
無論、TBIでも6Fを使用すれば、TFIよりもむしろTRIに近いと思いますが...。

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みなさまお疲れさまでした。楽しいひとときを過ごさせていただいた坂井先生と、
回を盛り上げていただいたみなさまに感謝します。家族一同満足感に浸っておりまし
た。
今日は朝一から、竜宮城から帰った浦島太郎状態で現実の忙しさに引き戻されて
しまいました。忙しくてメールを開いたのみにしておりましたが、ハウステンボス以
前に書いたメールをコピーして送ってみたら今日は送れていました。

○○先生のご質問ですが、私、斉藤先生に質問しました。Transfemoral
とTransbrachialは同質のもので、Transradialは全く別物とはっきりおっしゃいまし
た。道具の選択もstrategyもなによりその精神から違うと言うことでした。具体的に
はわからなかったのですが、この時はじめて、斉藤滋先生が本音でradialistである
ことを実感しました。やや釈然としない私はまだradialistの発展途上だからではな
いかと感じました。と、何か禅問答みたいなのですが、○○先生も私同様もっ
とradialist道(どう)に精進いたしませう。

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○○です。

私が思うに、Trans-brachialも、Trans-femoral同様、穿刺部合併症はそれなりに起
こり、まれに正中神経損傷が問題になります。これに対し、Trans-radialは、穿刺部
合併症が皆無といえるので、そこが違うのではないでしょうか?

ただ、Trans-radialのlearning curveの中で、自分がもっとも頭を使ったのは、腕頭
動脈から上行大動脈に入れたカテさばきだと思います。この点では、私はやっぱり
Trans-radialは、Trans-brachialに近いように感じられます。○○のレジデント時代
に、cut downを含んだSones法を伝承した最後の世代ですが、このカテ操作に慣れて
いたことが、後日Trans-radialに惹かれていった原動力のようでした。

また、今日は、LAD入口部の99%狭窄で、その後、約50mmにわたってdiffuseに高度石
灰化がある84歳、頭がしっかりしていてCABG拒否の、u-APのお婆さんにRota-stentし
ました。radialが触れず、6Fr Femoralでやりましたが、これもradialistとして、
6Frに慣れているからこそ、6Frでできるのだと思います。Trans-femoralにも、
“radialist精神”は息づくとも思えます。

技術論が多いTra-net ですが、時に、こうした禅問答も楽しいものです。

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日曜日より2例の緊急を含め本日6例のPTCAを施行しました。
うちは全例ステント留置で無事に終わりました。
PITを使用してラディスポ、アダプティーでバンドを緩める時に出血をする事があり、
そのために再度バンドを閉め直した時に閉塞する事があったので、現在はそう言う症
例に関してはとめたクンでじっくりと止血するようにしています。下手すると50mg程
度で6時間圧迫となります。
ブラキアル使用のとめたで十分です。これで止血するようになってからこまる事はな
くなりました。
患者さんを助けるために我々は存在するのだからやっぱり今まで通りに頑張ろうと思
います。
TRA netの皆さんこれからもよろしく!!

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○○です。

お蔭様で、○○のTRIも、LMT にRotaした後、S670でT stentを作り、無事に終わ
りました。その後、送別会があったのですが、CCUの中堅の看護婦さんから、「私た
ち、看護婦は、先生のアートのようなPTCAのお手伝いは、直接、何もできなかったの
ですが、他の病院で、手術しかない、いや、何もやりようがない、と言われ、絶望し
ていた患者さんたちが、先生のPTCA、しかも楽な“radial”で治っていく姿をみるこ
とは、私たちの最大の喜びであり、誇りでした。みんな、そう思っています。長い
間、お疲れ様でした。」といわれました。医者になってから、一番幸福に感じた瞬間
でした。

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○○です。

いましがた当直明けで帰ってきて
メールを確認したら、案の定いっぱいでした。

ハウステンボスは本当に楽しい時間でした。
オランダの町並みといつもの面子との
妙なミスマッチで不思議な雰囲気を覚えました。

皆さん本当にお疲れ様でした。
さて、そろそろ眠ろうか〜

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